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二度目の5月

386.コランバイン

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5月29日 月曜日
朝から既に大騒動の修学旅行。あ、ちなみにうちの学校は三百人いるわけで学年全部が一回に行くわけではないんだよ?今週の週後半からのグループもあるんだ、つまり半分ずつなの。私達は前半グループって訳なんだよね。
そんなわけでこれから二泊三日なんだけど、皆もうそわそわフワフワな上に羽田空港で既に買い食いが始まる智美君には香苗が呆れ顔をしている。まあねー、見てると美味しそうだもんね?でもさ?今って空弁買う時間?早くない?!っていうかそれもお小遣い範疇なんだよ?分かってる?!って私が突っ込んだらお土産じゃないからノーカン等と智美君が屁理屈をいう。なんか絶対規定以上にお小遣い持ってそうな気がする……。しかもこんな状況だから集団行動が全く出来てないから、既にかっちりセンセには怒られるしー!

「宮井、須藤、二人で香坂見張れよ?分かったな?!」

半分で呆れ混じりにセンセに厳命された。うーん、ヤッパリそう言う目的で一緒なのか。ちなみに若瀬が仁の係りで、八幡は五十嵐だとハッキリ断言されてしまった。うっ!そう言うことなの?このグループの組み合わせって。しかも二人係じゃないと止められないと判断されている智美君って一体、どれだけ問題児扱いなんだろうか。

とはいえ家を出た時には薄曇りだった空も、飛行機で雲の上からだとどこまでも済んだ青い空。旅行にウキウキするのも仕方がないし、しかも何でか妙な興奮状態の人が何人か、うーん子供だ……窓にぴったり張り付いてる人がいる。え?誰かって?言うまでもなくうちのグループです、智美君と仁君とが窓の覇権争いをしてるのが背後から聞こえる。そ、背後は二人なんだけど、目下真横で香苗がワクワクしてるんだよね。香苗も実は窓に夢中だったりして。

「ほら、麻希子、富士山!」
「え?!ドコドコ?」

あ、いけない、ついつられて私まで。でも上空から雲の中に突き出てる富士山に何でか盛り上がる私達。でも飛行機ってほんと早い。関東からたった三時間位で、もう南国なんだもん。しかも気温差激しい、いや関東も大分夏の気配だったけど、沖縄は夏真っ盛りとしか思えない。

「かき氷食べたい……。」
「同感。」

既に上着は脱いだけど、うーん、私服になりたい。先ずはバスで移動だったのが何よりで、史跡とか資料館とかの見学からだからあっという間に上着とかベストを脱いでる人が続出。そして気がつくといつの間に買ったのか、アイスを横で咥えている智美君と仁君。

「いつの間に……。」
「横で売ってた。」
「……素早いね……。」

呆れてしまうほどの手際のよさで、流石に五十嵐君も呆れている。だって確かに売ってたのは見たけど、乗り込むのに数分もなかったのに何時買ったのか。しかも一本ずつじゃなくて、食べるか?って差しだされた袋には、超大量……。これ全部食べたらお腹壊すと思うけど、これ本気で何時の間に買ったの?シークヮーサーのアイスとソーダ味のアイスとヤンバルクイナってなに?でも、袋の中には三十以上なのは事実なので、迷わず皆に配布!

「あーっ!麻希子、なんで皆に配布だ!」
「溶ける前に商品!ついでに集団行動中は買い食い禁止!!没収ー!」

暑かったから皆はわーってなってるけど、本気で三十もアイス二人で食べる気なの?って聞いたら、前にチャレンジメニューでハニートーストのアイス1.5キロを食べたことがあるしなんて平然と言う。
因みにどれも沖縄でしか売っていないアイスって話なんだけど、ヤンバルクイナって書いてたのはチョコ味でした。私は鮮やかな黄色でサッパリした味の柑橘系・シークヮーサーのアイスだったけどね。
他のクラスもバスに乗り込んだ後から最後にバスに乗ってきたセンセが、私達が皆で暢気にアイスを食べてるのに既に脱力してる。けど、まあ目的地に着くまでに、何とか消費するからそこは許してほしい。食べながら見学は流石に失礼だもん。次お土産タイム以外に勝手な行動で買い食いしたら即没収で配布するよ?ちゃんと皆と集団行動ねって微笑みかけながら言ったら、流石にこれ以上私を怒らせるのはまずいと思ったみたいで二人とも分かりましたって。
とか言いながら、平和学習っていうことで平和祈念資料館、ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念館、そして糸数壕(アブチラガマ)っていうところを見学。糸数壕では懐中電灯を消して、真っ暗闇の体験。実は完全な真っ暗って初体験なのかも。

「あ!懐中電灯落とした!」

えっ?!この声って仁君?どうやら消して辺りを見渡してる内に懐中電灯を取り落としたらしい。仁君と若瀬君が足元を照らして必死に探してるのに、あーあなんて暢気に笑う智美君。なんとか見つかったからいいけど……若瀬君に愚か者って仁君がお説教されている。そんなわけで行く先々で何かかにか起こす智美君と仁君な訳で、私と香苗と若瀬君がドタバタなのは流石に許してもらいたいよね!
そんな珍道中をしつつ夕方、ホテルに到着。ホテルは貸切とまでは行かないけど、生徒だけじゃなく先生もいるからほぼ貸切に近いんじゃないかな。ホテルの敷地内にはなんとプライベートビーチがあって、自由行動になった途端、白い砂と青い海に歓声をあげている。だって、沖縄だよ?三月からもう沖縄って海開きしてるから、泳げちゃうんだよ?!流石にプライベートビーチに生徒全員繰り出した訳ではないけど、潮風にはしゃぎ回るのは仕方ない!仕方ないよ!!
宿泊は女の子六人の部屋で、メンバーは私・香苗・早紀ちゃん・瑠璃ちゃん・久保ちゃんと松尾ちゃん。勿論それ以外の子達も入れ替わり立ち代わりで賑やかなことこの上ない訳で、百人くらい余裕の大浴場もあったりして大騒ぎだ。

「あ!麻希子、おっぱい大きくなった!!」
「なっ!なってないよっ!香苗こそおっきくなったでしょ!!」
「小学生よりはおっきくなった。麻希子のも。」
「か、香苗のばかーっ!!」

小学生ってドンだけ失礼だーって大騒ぎしてたら、賑やかな顔で早紀ちゃんにこういわれた私達。

「男性浴場に聞こえてると思うのよね、二人とも。」
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