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5月
5.ドクダミ
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ある意味で初登校(?)の香坂君の話題で朝から晩まで持ちきりだった日の翌日
昨日は香坂君が何時帰ったのかも分からない。一部の女子が追い回してたらしいけど、足が悪いのにどうやって姿をくらましたのか疑問。そのせいか、一部の野生的な男子達はあの足が悪いのは嘘じゃないかと疑っているみたい。男の子でも顔が綺麗って良いことばかりじゃないんだなぁ、てっきり毎日薔薇色だと思ってた。結論男の子でも顔が綺麗だと嫉妬されるモノのようです。
結局昨日は一日中私も香坂君を遠めに眺めるだけしかできなかった。そんな翌日だからかな、早起きして私は朝いち早く学校に登校している。
で、私は窓辺から登校の景色をボーッと眺めてる。
目の前には何時もと変わらない朝。
爽やかな空気は言うことなし、天候も今日も晴天。
眼下に広がっている校庭ではチラホラ生徒が登校してきて、何時もと変わらない挨拶をしている。
完璧なほどに何時もと変わらない景色。
でも、そこに何処と無く今までと違う新鮮な感じがするのはどうしてだろう。
多分、香坂君の存在なんだと思う。
何時もはもっと遅くに来る私がこうして早くに学校に来ているのも、こうして教室でもなく校庭に面した廊下の窓から少し乗り出すようにして昇降口を眺めてるのも。
ああ、なんて乙女。
「なんだ、宮井?早いな。窓覗いてるのはいいが、そんなトコから落っこちるなよ?」
「落ちるわけないじゃん、やだなー、せん……。」
聞きなれた朝から陽気な声に振り返った瞬間、予想ではありえない姿があるのに私の声が喉の奥で張り付くようにストップする。だって、その担任土志田先生の背後にいるのが、態々登校してくる姿を眺めようと狙っていた香坂君その人だからだ。完全に一番で登校したとは言えないけど、多分正門から入ってきている生徒はチェックできていたはず。
何処から現れたの?せっかく登校してくるのを眺めて心の準備をしてから挨拶!って考えてたのにぃ!?何で?ありえないでしょ?どうして予想外のトコに何時もいるの?
「ん?どうした?」
「な…なんでもないよっ!」
土志田先生の不思議そうな声に思わず出た子供のような返答。あぁ、どうしてこうなるんだろう?ヒロインぽく答えるには、私には何が足りないんですか?神様。
何かこの乙女らしくないアニメパターンの女の子って、香坂君の脳内に定着してるとしかもう私にも思えない。
おはようでもなく、きゃとかあらとかまあなんでもいいけど女の子らしい言葉でもない。実際に彼に向けてるのが言葉ですらないから香坂君とまともに会話できてない。その上、みるみる自分の顔が一気に真っ赤になっていくのがよく分かる。
明るく窓から差し込んでくる朝の光の中で私のほうを眼を丸くしてみた香坂君は次の瞬間、私よりきっとずっと綺麗な表情で小さく微笑んだ。
綺麗な綺麗な透き通るような笑顔。でも、どう見ても完全に微かに震えている細い肩で、香坂君が笑いを噛み殺してるのがわかる。
ショック…わ…笑われた……。………でも、少しラッキー?
おかげで一日中その日はその綺麗な笑顔が頭の中に浮かんで、授業も上の空。勿論、香苗のお得意の彼氏自慢話の話も何もかも上の空で過ごしてしまった。どうでもいいけど、あんたその彼氏に日曜日遊びにつれてってくれないとかってタラタラ愚痴ってなかったっけ?夜中に電話くれればそれでいいのか、安上がりめ。
香苗の話しは8割聞き流してる仕方がない。だって、私が朝一で見ちゃったものは、それほどの重大で衝撃的なニュースだったんだから。
………自分が笑われたという現実はそこにあるんだけど、それでもまだ誰も見たことがないはずの香坂君の笑顔だと………思いたい。なんて、私自身でも自分で自分に言い訳して少し空しいけど。
でも、初めてみた彼の笑顔は綺麗だった。
眼がまわる様な感じがするほどとっても透き通った綺麗な笑顔で、私は自分の中で何度も思い浮かべる。今日も教室の中は香坂君が周囲を気にするしぐさもないので、完全に遠巻きに眺めているだけ。男の子同士でも簡単には近寄れないみたいだ。寂しくないのかな、誰か話しかけてみてくれないかな。委員長の真見塚君とかなら何か口実とか作って話しかけられそうだけど、真面目君な彼も気にもしていない感じがする。出来ることなら自分が一番に話しかけたいけど、私にはまだハードルが高い。
だって私、彼に恋しちゃってるんだもの、何て事を彼の背中を眺めながら真剣に自覚してみたりしていたのだ。
結局その日1日背中を眺めて終わってしまった。
やっぱり女の子の一部が彼の下校を狙って追いかけたみたいだけど、途中で見失ったみたい。香苗も加わってたらしいけど、あんたは噂の年上彼氏がいるだろと心の中で突っ込んだのはここだけの話し。
そう言えば、話題は違うけど窓際の文学少女志賀さんは今日も優雅に文庫を捲っている。何を読んでいるのか今度タイミングがあったら聞いてみようと思う。真似して文庫を読むには正直香苗が邪魔なんだけど、乙女らしさのために私も頑張ってみようかなぁ。
昨日は香坂君が何時帰ったのかも分からない。一部の女子が追い回してたらしいけど、足が悪いのにどうやって姿をくらましたのか疑問。そのせいか、一部の野生的な男子達はあの足が悪いのは嘘じゃないかと疑っているみたい。男の子でも顔が綺麗って良いことばかりじゃないんだなぁ、てっきり毎日薔薇色だと思ってた。結論男の子でも顔が綺麗だと嫉妬されるモノのようです。
結局昨日は一日中私も香坂君を遠めに眺めるだけしかできなかった。そんな翌日だからかな、早起きして私は朝いち早く学校に登校している。
で、私は窓辺から登校の景色をボーッと眺めてる。
目の前には何時もと変わらない朝。
爽やかな空気は言うことなし、天候も今日も晴天。
眼下に広がっている校庭ではチラホラ生徒が登校してきて、何時もと変わらない挨拶をしている。
完璧なほどに何時もと変わらない景色。
でも、そこに何処と無く今までと違う新鮮な感じがするのはどうしてだろう。
多分、香坂君の存在なんだと思う。
何時もはもっと遅くに来る私がこうして早くに学校に来ているのも、こうして教室でもなく校庭に面した廊下の窓から少し乗り出すようにして昇降口を眺めてるのも。
ああ、なんて乙女。
「なんだ、宮井?早いな。窓覗いてるのはいいが、そんなトコから落っこちるなよ?」
「落ちるわけないじゃん、やだなー、せん……。」
聞きなれた朝から陽気な声に振り返った瞬間、予想ではありえない姿があるのに私の声が喉の奥で張り付くようにストップする。だって、その担任土志田先生の背後にいるのが、態々登校してくる姿を眺めようと狙っていた香坂君その人だからだ。完全に一番で登校したとは言えないけど、多分正門から入ってきている生徒はチェックできていたはず。
何処から現れたの?せっかく登校してくるのを眺めて心の準備をしてから挨拶!って考えてたのにぃ!?何で?ありえないでしょ?どうして予想外のトコに何時もいるの?
「ん?どうした?」
「な…なんでもないよっ!」
土志田先生の不思議そうな声に思わず出た子供のような返答。あぁ、どうしてこうなるんだろう?ヒロインぽく答えるには、私には何が足りないんですか?神様。
何かこの乙女らしくないアニメパターンの女の子って、香坂君の脳内に定着してるとしかもう私にも思えない。
おはようでもなく、きゃとかあらとかまあなんでもいいけど女の子らしい言葉でもない。実際に彼に向けてるのが言葉ですらないから香坂君とまともに会話できてない。その上、みるみる自分の顔が一気に真っ赤になっていくのがよく分かる。
明るく窓から差し込んでくる朝の光の中で私のほうを眼を丸くしてみた香坂君は次の瞬間、私よりきっとずっと綺麗な表情で小さく微笑んだ。
綺麗な綺麗な透き通るような笑顔。でも、どう見ても完全に微かに震えている細い肩で、香坂君が笑いを噛み殺してるのがわかる。
ショック…わ…笑われた……。………でも、少しラッキー?
おかげで一日中その日はその綺麗な笑顔が頭の中に浮かんで、授業も上の空。勿論、香苗のお得意の彼氏自慢話の話も何もかも上の空で過ごしてしまった。どうでもいいけど、あんたその彼氏に日曜日遊びにつれてってくれないとかってタラタラ愚痴ってなかったっけ?夜中に電話くれればそれでいいのか、安上がりめ。
香苗の話しは8割聞き流してる仕方がない。だって、私が朝一で見ちゃったものは、それほどの重大で衝撃的なニュースだったんだから。
………自分が笑われたという現実はそこにあるんだけど、それでもまだ誰も見たことがないはずの香坂君の笑顔だと………思いたい。なんて、私自身でも自分で自分に言い訳して少し空しいけど。
でも、初めてみた彼の笑顔は綺麗だった。
眼がまわる様な感じがするほどとっても透き通った綺麗な笑顔で、私は自分の中で何度も思い浮かべる。今日も教室の中は香坂君が周囲を気にするしぐさもないので、完全に遠巻きに眺めているだけ。男の子同士でも簡単には近寄れないみたいだ。寂しくないのかな、誰か話しかけてみてくれないかな。委員長の真見塚君とかなら何か口実とか作って話しかけられそうだけど、真面目君な彼も気にもしていない感じがする。出来ることなら自分が一番に話しかけたいけど、私にはまだハードルが高い。
だって私、彼に恋しちゃってるんだもの、何て事を彼の背中を眺めながら真剣に自覚してみたりしていたのだ。
結局その日1日背中を眺めて終わってしまった。
やっぱり女の子の一部が彼の下校を狙って追いかけたみたいだけど、途中で見失ったみたい。香苗も加わってたらしいけど、あんたは噂の年上彼氏がいるだろと心の中で突っ込んだのはここだけの話し。
そう言えば、話題は違うけど窓際の文学少女志賀さんは今日も優雅に文庫を捲っている。何を読んでいるのか今度タイミングがあったら聞いてみようと思う。真似して文庫を読むには正直香苗が邪魔なんだけど、乙女らしさのために私も頑張ってみようかなぁ。
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