祓い屋咲夜は3千円や!!

モナカ(サブ)

文字の大きさ
1 / 2

前編

しおりを挟む
「よっしゃー!!遥々来たで大東京!!」
午前11時、東京駅のメインホール。人の波のド真ん中で咲夜さくやは叫んだ。

行き交う人々が一斉に振り返るが咲夜はさほど気にしない。
「おいおい初っ端からはしゃぎすぎじゃね?体力もたねーぞ。もう30代手前だろ」
旦那のしゃちが咲夜の横で白い目を向ける。

「やかましいわ!!まだハウル並にピチピチに若いわ!!」
「荒地の魔女の間違いだなそれ」
「シバくでホンマに!!バルスしたろか!?」
咲夜が指をポキポキと鳴らし始める。
「まあいいや、そんな事より俺はに行きたいぞ!!東京の女はどんなもんか見てみたいぜ!!」
鯱が咲夜のスマホでいかがわしい店のサイトを調べ始める。
「アホか!!おっパブなんかよりも飯が先じゃ!!大阪から料金ケチって夜行バスやったから朝なんも食うとらんわ。マクド行こうやマクド!!」
咲夜のお腹がグルルル~と鳴り出す。
「その歳になると遊びより生命維持が大事か・・・悲しいもんだな」
鯱がヤレヤレと両手を広げて首を振る。
「言っとけ!!はよ並んでエビフィレオ食うぞ!!」
「関東限定メニューとかないの?」
「あるわけないやろマクドなんてどこもいっしょや!!ほな行くでー」
咲夜がそう言ってハンバーガー屋に入ろうとすると鯱が引き止める。
「おいちょっとまった。にエビフィレオ食って遅れるってLINEしとけ」
「絶対エビフィレオって書かなあかん?ダブルチーズバーガーに気が変わったんやけど・・・」
「どっちでもいいわ!!好きなもん食え!!」
鯱が咲夜の背中を押す。
「ダブルチーズバーガーセット1つください」
「合計で780円になりまーす」
「ほーい・・・・・・」
「どうした?咲夜?」
鯱が周りを気にしながら咲夜に聞く














「・・・・・・漏らしたのか?」



「んなわけあるか!!なんでこの歳で漏らすねん!!」
「恥ずかしがらなくていいんだぞ、貴方が漏らしたのは大きいやつですか?小さいやつですか?」
「どこの泉の女神や!!ちゃうねん、財布が無いねん財布が!!」
咲夜がケツポケをパンパンとしだす。
「自分でスパンキングして何してんの咲夜?」
「するか!!あっれ、おかしいな、ホンマに財布があらへん」














「・・・・・・・・・盗られたんじゃね?」


「うわマジか!!怖!!東京こっわ!!」

「あのーお客様・・・料金の方は・・・」
「えーとまってや、うーんリュックの中に千円とか入っとらへんかな・・・」
「あのー・・・他のお客様も並んでおりますので・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


東京駅のベンチで2人はうなだれていた
「おいどーすんだよこれ。やべぇよ咲夜、東京こえーよ」
「ホンマに怖いわ。来て数分で財布がスられよってん、どないすんねん。たしかとの待ち合わせ場所新宿やろ?電車賃の1つも払えへんやん。遅刻やでぇーこれ。完ッ全に遅刻やわ」
「遅刻で済んだらまだいいだろ。最悪ってメッセージ送る事になるぞこれ」


そんな2人の前に髪の長い赤毛の女が現れる。
「お二人さん、よかったらこれ食べる?」
女は咲夜と鯱の前にマクドナルドバーガーのエビフィレオとダブルチーズバーガーを差し出す。
「うせやろ・・・天使・・・」
「見た所田舎から出てきて財布盗られて1歩も動けないって所じゃない?」
「大阪を田舎扱いすんなこの悪魔!!」
エビフィレオとダブルチーズバーガーを両手でがつがつと食いながら咲夜は女を叱責する。
「まあまあ咲夜、こんなハンバーガーくれるいいお姉さん中々いないぞ」
「やめてよお姉さんなんて、もう25だよ」
咲夜の顔がピクつく。
「やかましいわ!!こちとら30手前やぞー!!」
「あーあ、咲夜の地雷踏んじゃった」
「ごめんってば、マクドナルドをマックじゃなくてマクドって言ってたから西の地方の人かなとは思ってたけど大阪とは知らなかったし、30手前なのもしらなかったよ」
「無知は罪なんや!!死刑に処す!!」
「いや、もっと若いなって思っただけだけど?」
「よし無罪や、情状酌量の余地アリやな!!」
「いやチョロすぎだろ咲夜。女!!お前も口が上手いな!!」
「いやお世辞じゃないけど?」
赤毛の女が困り顔をしだすので鯱はニヤニヤとしている。
「ちょうどええわ、ウチら財布スられて困っとんねん。これじゃあどこへも行けへん、そこでや・・・」
「な・・・なに・・・」
咲夜に顔に顔を急接近され赤毛の女がたじろぐ。
「ウチらの戯れに付き合ってくれへん?」
「別にいいよ、予定ないし」
「やーい!!暇人!!」
「う、うるさいな!!」
赤毛の女が顔を真っ赤にする。


「じゃあ3千円やな、はい3千円ちょーだい」
咲夜が偉そうに左手を腰に当てて右手を突き出してくる。
「えええええ!?嘘でしょ!?普通に金請求してきたんですけど何この人!?」
「おい咲夜!!脅迫みたいになってんぞ!!」
鯱が咲夜に注意する。
「・・・え?違うの?」
赤毛の女がキョトンとする。
「違うわ!!ウチは個人で悪霊やあんま良くない霊をお祓いするをやっとんねん!!西の地で有名な超美人人妻霊能者聖 咲夜ひじりさくやとはウチの事や!!どんな依頼も3千円ポッキリでやってのけるんやで!!」



「  聞いて驚け!!
           見て笑え!! 」



「祓い屋咲夜は3千円や!!」ババーン


咲夜がドヤ顔でダブルピースを目の横に持ってくるポーズを取り、フンスと鼻を鳴らす。いい歳こいて痛いポーズだ。

「いよっ!!咲夜!!二段腹!!」
「それを言うなら太っ腹や鯱!!」
「コントかあんたら!!」
赤毛の女がツッコミを入れる。
「お、ええツッコミもっとるやん。自分それ大阪でも通用するで」
「ど・・・どうも・・・」
赤毛の女がぺこりと一礼する。
「でもそれとこれとは話が違うだろ!!なんで3千円!?」
「いや新宿までの電車賃・・・」
「ふざけんなっ!!」



「あとそれと・・・あんたに霊が憑いとる!!だから祓うんや!!その祓い料3千円やろがい!!」
「ちょっとまってなんで私の名前知ってんのさ!!?」

「あうちゃん、別に咲夜はエスパーって訳じゃないぞ」
鯱があうに向かって話す。














「・・・言ってんだよ」


「え゛?」

「あう、あんたのその赤毛の後ろで男の霊がブツブツと「あう・・・あう・・・」ってあんたを呼んどるで」

「ひいっ!!」

あうに咲夜が衝撃の事実を告げる。

「あいにく生霊っぽいし憑いてる霊の若さ的に彼氏とかなんやろどーせ。喧嘩中とかそんな所ちゃうんか?えぇ?」
咲夜があうの方にビシッと指を差す。
「えぇ?」
鯱もまねして指を差す。
「・・・すごいね・・・ホンモノって存在するんだ。霊能者なんてテレビの中のフィクションの話だと思ってた。でもここまでピタリと当てられたら・・・」
「信じるしかない・・・やろ?」
咲夜がニヤッと胡散臭い笑いをする。
「ほな、祓わせていただきます!!」
咲夜が御札を取り出し指と指の間に挟む。
「いくで!!ちちんぷいぷいのぷい~!!」
「かけ声ダサっ!!」
「はいおわり!!」
「いや早すぎっ!!」
「小さい霊やったからな、どーせ喧嘩の中身も些細な事やろ。まあこれで悪い事は起きんよ。安心せいや!!はい祓い料3千円!!」
「めんぼくないです・・・どうぞ
・・・」
「ほぼ絵面がカツアゲだな!!」
「やかましいわ鯱!!立派な商売や!!まあ何はともあれ電車賃はGETやわ、ほんまありがとうなぁ!!」
「じゃあ私は家に帰るね、お二人さんがんばって」
「ほなさいなら~」
「じゃあないい女!!」
「はーい!!」
そう言って3人は同じ方向に歩き出す。
「なんやねん!!方向一緒かいな!!」
「東京じゃよくあることだよ」
そう言いながら同じ駅のホームに立つ。
「なんや、電車も一緒やん。涙したあのサヨナラはなんだったんや!!」
「いや、泣いてないでしょ誰も・・・」
「まあ、たまたま電車が一緒なのも東京じゃよくあることだよ」
そう言って三人はでんしゃの中でガタンゴトンと揺れていた。
「それにしてもえらい混んでんなー」
「せやな、人が多すぎるわ。1人くらい刺されても誰も気づかんのちゃう?」
「怖いこと言わないでよ・・・」

「次は~、新宿~、新宿~」

そのアナウンスが鳴ったとたんにドアの前に全員並ぶ。そしてそのまま新宿で咲夜も鯱もあうも降りた。
「いやマネすんなやー!!」
「いやいや山手線なんだから駅被りくらい東京じゃよくあることだよ」
「んなアホな!!絶対ストーカーしとるやろ!!だって付いてきとるもん!!変態!!あうは変態やー!!」
「俺の咲夜に手出してんじゃねーぞー!!」
「ちがうってばー!!」
そしてそのまま駅から外れにあふ新宿のマンションまであうと一緒に来てしまった。

「・・・・・・ここ私の家なんだけど」

「ここはウチらのの家や!!」
「嘘でしょ・・・」

「これも東京ではよくあることなんか!?」
「ま、まあよく・・・ある事・・・かな・・・ははは・・・」
「絶対嘘やな、ミラクルや」
「おい、あう。お前上の名前なんて言うんだ?」
鯱が急にぶっきらぼうに聞く。
「え?宇佐美うさみって名前だけど?」
「ビンゴ」
鯱がそう言って両手の親指と人差し指で長方形を作りカメラのシャッターを切るようにあうを中に入れるり
「おい咲夜、これミラクルどころの話じゃねーぞ」
「どゆこっちゃ?」
「?」
咲夜とあうがキョトンとしているので鯱がはっぱをかける。
「とにかくの家行くぞ!!」
「いや私は自分の家に帰るだけだし」
あうがスタスタとマンションに入ってくので咲夜と鯱も追いかける。
「鯱さっきからどないしたん?」
「あーもう咲夜は忘れっぽいんだから!!」
エレベーターに入り5階のボタンを押す。
「なーんかこのマンション、良くない臭いがするわ」
「・・・・・・おならでもしたのか?」
「しとらんて!!悪い霊の臭いがするちゃうことや!!」
「まあいいや、このに入るぞ」
「ん?この名前・・・あっ、なるほど!!思い出したわあ♡」
二人はエレベーターから出てすぐ横のと書いてある部屋のインターホンを押した。中からあうが現れる。
「はいはーい。どちらさまですか・・・・・・あ゛?」














「あ~ん♡ど~~も~~祓い屋咲夜ちゃんで~す♡♡♡♡♡♡」

「鯱で~~す!!ウェーイ!!」




「・・・・・・・・・・・・・・・」


一瞬時が止まりあうがダッシュで部屋の奥に駆け込む。



「うおおおおおおおおおおい!!ヤバいヤバい!!不審者2人組来た!!ヤバいヤバいヤバいヤバいケーサツ呼んで!!」

「・・・・・・あー?どうしたー?」
奥から男の声と足音がする。
「おじゃましま~す♡♡♡♡」
「しまーす!!」
かまわず咲夜と鯱はあうの家に入ってくる。
「いや!!なんであんたらが私の家に来てんのさ!!」



「いやだって、だもん!!なー、咲夜!!」

「ねー♡鯱!!」

ニコニコして2人が歩み寄ってくる。
「ん~?誰だぁ?」
「やべぇよむめたん!!イカレてるよこいつら!!」
あうの後ろから煙草を加えた髭面の男が出てきて2人を見るなりこう言った。
「おう!!久しぶりやな!!咲夜、鯱。いやのお二人!!」
「え・・・?ええええええええええええ!?」
あうが混乱の末、卒倒しそうになる。
とあうに呼ばれてる男が2人にニコッと笑顔で挨拶して煙草の煙を吹いた。

「いやー、マジで元気やった?あ、咲夜ちょっと太った?」
「んなわけあるか!!無名むめいのアホ!!」
「はっ、そのツッコミ相変わらずやな」
「無名ちょっと髭伸びた?」
「よく気づくやん、さすが鯱や」
「まあ俺は天才だからな!!」
鯱がそう言って鼻を擦る。
「嘘でしょ・・・むめたんとこいつらが知り合い・・・???」
「ん?あうもこいつら知ってるんか?さてはファンやなハッハッハ!!」
「ハッハッハじゃないよ!!東京駅でこいつらにエビフィレオとダブルチーズバーガー奢ってついでに3千円払ったんだよ!!」
「お、3千円って事は払ってもらったん?」
無名が灰を灰皿に落としながら言う。

「無名、自分、昨日あうと喧嘩したんちゃう?」
「あー、もしかして俺の生霊憑いてました?」
「せやで、生霊ってのは取り憑いてても自覚ないねん。無意識から産まれるもんやからな」
「てめーら仲直りしろ!!うおおおお!!」
鯱が騒ぎ出す。
「ごめんねむめたん・・・もうサラダにプチトマト入れたりしないから・・・」
「分かればええんやで・・・あの赤い悪魔を見たくない俺の気持ちを・・・」
2人が抱き合う。
「何を見せられとんねん!!てか喧嘩の内容くっだらな!!」
「じゃあお茶入れるからリビングで休んでてお二人さん。あ、むめたんドア閉めといて」
「わかったぜベイベー」
「何カッコつけとんねん!!」
咲夜が無名にツッコむ。


「あ゛~づがれだあ~。この歳になると腰が痛むわあ」
咲夜がゴロリとくつろぎ、あうがお茶を持ってきてテーブルを囲み4人で座る。
「で、三人はどういう関係なの?無名」
「ん~?普通の在り来りの関係やな、俺と咲夜が高校の同級生で鯱がその後輩って感じやな。まあ咲夜と鯱が結婚まで行くとは当時の俺は何となく予想してたんやけどな!!」
「へぇ~そんなお二人さんはラブラブだったんだ~」
「まあな、仲良しでも俺はあまりモンや」
無名が苦笑いで顔をかく。
「ええやん、今はあうがおるやんけ!!」
「まあな」
「やーい余り物!!」
「うっせぇわ鯱!!」
「まあ当時からAdoを先取りしてこんな感じやったで」
「時代の最先端だね・・・なんか想像できるわぁ・・・」
あうが目を細くしてニヤける。
「ところで、さっき鯱がって言ってたけど何かお祓いの予約でも入れたの?」
「あれ?LINEで連絡してなかったん?今日祓い屋の同級生が来るって」
「あー、ごめんLINE見てなかったわ」
「あうのミスやんけ!!なんやねん!!」
「うるひゃい!!」
「で、無名、依頼ってなんだ?わかってんだよ、咲夜に頼るって事はそれなりにヤベェ案件なんだろ、話してみろ」
「今日集まってもらったのは他でもない、あのの件や」
「みじゅ?人の名前?」
その名を無名が出した瞬間あう以外の3人の顔つきが変わる。
「あうはしらなくて当然なんやけどな。俺達の同級生に御堂ジュリアみどうじゅりあっていうハーフの女がおったんよな。みんなからみじゅって呼ばれとったんよ」
「へぇ~可愛かったのその子?」
「正直めちゃくちゃ可愛かったで、なんせ当時俺が惚れてしまうくらいには可愛かったで」

無名が気まずそうに説明する。
「まあいいよ、出会う前の話なんて気にしてもしょーがないじゃん」
無名が話を続ける。














「で、そのみじゅは1年前に自殺してるんやわ」














「・・・え?」
あうの顔が青ざめる。
「それはウチも知っとるで」
咲夜と鯱が頷く。
「俺も最初はびっくりしたわ。卒業してしばらく連絡取ってなくて、急にボックり逝っちまうんやもん」
無名の話してる顔がだんだん青ざめていく。
「それで、最近変なウワサが耳に入ったんや」
「噂?なんやねんそれ?」
咲夜がぐびぐび全員のお茶を飲み干しながら聞く。














「「みじゅは無名が好きだった」って噂や」

「なるほど、話が繋がった」
鯱が頬杖をついて呟く。
「まあそれを聞いただけなら俺は平気でいられたんやけどな、先週家のポストにこんな手紙が届いたんや。これはまだあうにも見せとらんねん。不安なると思って隠しとったわ」
「なにそれ・・・誰からの手紙なの・・・?」
「差出人不明の謎の手紙や、それがこれやな、見て驚いたらあかんで、覚悟しとけ」
無名が懐から血塗れの封筒を取り出す。
「ひぃ!?なにこれ!?」
「うっわメンヘラ?」
あうと鯱が各々自由な反応を見せる。
「なんやこれ!?こんなおぞましい怨念の籠った手紙久しぶりに見たわ!!開けん方がええ!!絶対開けたらアカンで!!」
咲夜が封筒を無名から奪い取るが封がもういている事に気づく。
「うそやろ・・・開けたんか・・・?これ1人で開けたんか!?」
「無名、お前馬鹿な事したなぁ・・・」
鯱が無名を罵りながらあくびをする。
「この手紙は言わば呪いの手紙や!!開けたら最後、この手紙の差出人に居場所がバレてしまうねんで!!」
「差出人ってまさか・・・」
あうが震えながら口を手で抑える。
「死んだはずのみじゅだろーな」
鯱が時計を見ながら結論を出す。
「今は夜の10時だからあと2時間くらいで来るんじゃね?」
鯱が鼻をほじりながら呑気な声を上げる。
「ちょお!!とりあえずこの手紙の中身見せてみい!!」
咲夜が手紙の中身を取り出す






















なんでヮタシをエランでくれなかったノ?なんでヮタシじゃなくてほかの女なの?ねぇなんで?
















なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでな

















血で手紙にはそう書かれていた


「ちなみにこのアパートの近くでみじゅらしき人物を見たって話も友人から聞いとるんや。ここ1週間の情報や。もし仮に俺があうを選んだショックでみじゅが自殺してたとしたら確実に呪われとるやろな。自分でもそれくらいわかるわ」

無名が手紙を丸めてポイッと捨てる。
「ダメや!!ちゃんと焼かなアカンわこれ。後で火付けるからライター用意しときや!!」
咲夜が無名が捨てた血の手紙を回収する。

「おい無名、みじゅの死に方って飛び降り自殺だろ!!」
「・・・・・・なんでわかったんだ?」
「今調べた。あんま公にはされてないけど、このアパートでみじゅの死んだ1年以内に屋上から飛び降りて死んだ女が7人もいる。明らかに異常だ。てかなんでお前ら2人揃って7回も飛び降り自殺あったのに気づかなかったんだ!!」
鯱が白目を向いて呆れる。
「屋上立ち入り禁止ってなってたからおかしいなとはおもったけど・・・」
「アホか!!その時点で気づけあう!!」
鯱が横にため息を吐きながら倒れる。
「どちらにせよ、みじゅとの決戦は今夜やろな・・・」
咲夜が御札を握りしめそう言った。

青白い月が嗤った気がした。




to be continued ...
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

処理中です...