376 / 909
第二十二章 鬼の義肢と襲いくる災難
蝿の舞
しおりを挟む
無数の槍が降り注ぐ。
誰の防御も間に合わない、ザフィの傘の下に飛び込む時間すらない。
『……ここまでか』
失望したようなサタンの声。喉元に落ちる槍。
槍は僕の喉に、腕に、胸に、当たってはぶにっと跳ねて床に転がる。グミのような感触だった。当たれば痛いけれど、怪我はしない。
『天使の群れに気付かぬとは、呆れたぞ魔物使い』
陶器製の天使達が地に降り立ち、隊列を組んでザフィかカマエルの指示を待つ。
『……カマエル! とっとと起きろ! この呪いは……っ!』
ザフィは再生途中のカマエルの腕を掴み上げ、傘を閉じて天窓に向かって投げる。丁度天窓を突き破って現れた獣のような蝿はそれを呑み込み、雄叫びを上げる。
『『暴食の呪』……ベルゼブブだ!』
ザフィは虚空から傘を現し、それを開き、また雨を降らした。叩きつけるような雨は先程よりも粒が大きく、不純物は混じっていないようだったが先程以上に身体を痛めつけた。
雨粒に翅を濡らされ、拳ほどの大きさの蝿達が力なく落ちてくる。
ザフィの傘を喰った巨大な蝿──ベルゼブブは陶器製の天使達を崩しながらその上に降り立つ。
「ベルゼブブ! 無事だった…………良かった」
『さて、どうするか。この雨はブブも余も相性が悪い。驟雨の天使さえ片付ければ切り抜けられるが……そう上手くもいくまい』
冷たい雨に急速に体温を奪われる。四肢の末端が震え始め、呼吸が不規則になる。アルに身を寄せてもそれは解決しない。ベルゼブブの力を十分に振るわせる為だけではなく、僕の生命維持の為にもこの雨は止めなければならない。
「…………酒呑、茨木。君達は雨平気なの?」
『清浄なもんやから平気ってほどでもあれへんけど、おかげさまで妖力無しでもある程度は闘える。どないして欲しいん?』
『妖力は流れ出てまうけど……水やから術との相性はええで』
「分かった、ありがとう。じゃあ……」
鬼達に作戦を伝え、水の壁の向こう側を睨む。
二人に合図を送り、僕は新しい力の使い方を試す。濡れそぼった前髪をかき上げ、右眼を晒す。
「この場全ての魔力を我が支配下に!」
右眼に激痛が走り、視界が歪む。
「魔物使い、ヘルシャフト・ルーラーの名を持って命じる。アルギュロスの魔力を酒呑童子に転送せよ!」
足の力が抜けて座り込む。アルに背を預け、成り行きを見守った。
『……っ、来た。はぁ……効く、ええ具合に酔い回ってきたわ』
驟雨によって工場内には足首が浸かるほどの水が溜まっていた。酒呑の足元からその水溜まりが黒く濁っていく。
『恨め、呪え、障れ、祟れ、我が怨敵の生命を断て……偉大なる水神よ』
濁った水に細長い影が現れる。その影は八つに分かれて浮き上がり、降ってきている雨も取り込んで蛇を形作った。蛇が作られることによって雨は遮られ、天使達の姿が露わになる。
ザフィは傘を盾のようにして再生途中のカマエルを庇い、防御の姿勢を取った。
『……我が同胞に幸いあれ』
茨木は義肢を刀に変形させ、傘を広げたザフィの元に飛び込む。傘は呆気なく破れ、刀はザフィに浅い傷を与えた。
『茨木、跳べ!』
茨木は酒呑の指示通り床を蹴り、その身体を宙に躍らせる。
身を庇う物を失くしたザフィを一つにまとまった水流が襲う。魔力を纏った水の柱はザフィの身体を貫き、そのまま天井の穴を通って天に登った。
『やった……か? あー、疲れた』
工場内から水気は消え失せた。酒呑は乾いた床に座り込み、傍に戻った茨木の足にもたれかかる。
『あの術は確か……口寄せ、と言ったか?』
『あー? ぁー、せやったかな。よぅ知らんわ』
サタンが興味深そうに尋ねているというのにそんな返答ができるのは無知が故だ。
「お疲れ様、酒呑。茨木も。ありがとうね」
『おー、おつかれさん』
『うち要らんかった気ぃするわぁ』
作戦は茨木がトドメを刺す想定だった。
アルの無尽蔵の魔力を酒呑に流し、酒呑はその魔力で水を操り茨木の補助をする、というものだったのだ。
僕の想定外は術の威力、それにザフィの傘の耐久性、と言ったところだろう。やはり僕に必要なのは味方の知識と敵の力量を察する勘だ。
『油断するなよ、天使は不死身だ』
「分かってます。今のうちに逃げないと。ベルゼブブ、空間転移お願い出来る?」
巨大な蝿は少女の姿になり、僕の元へ。
『構いませんよ。全員ですか?』
「あー……えっと、リンさんどうします?」
「え? 俺? んー……この国に留まってたら捕まりそうだし……天使様に嫌な顔の覚えられ方したみたいだし、どこか普通に暮らせそうなとこに送ってくれない?」
「どこかは後で考えてもいいですか? じゃあ、とりあえず……どこにしよう」
天使がすぐにはやって来ず、この人数でゆっくりと相談が出来る場所。神降の国か、酒食の国か、娯楽の国か。この三つは国連の管轄外ではあるが、後者二つには天使が常駐している。
『……ブブ、魔法の国だ。そこに飛べ』
「え……? 魔法の国? なんで……」
『貴方の命令を聞くとでも? 却下です。さ、ヘルシャフト様、どこにします?』
サタンが魔法の国を示した理由は分からないが、彼の提案には乗った方がいいだろう。
「魔法の国でお願い」
『…………了解でーす』
ベルゼブブは明らかに機嫌を悪くし、拳ほどの大きさの蝿を呼び出した。羽音に聴覚が支配され、周囲を飛び回る蝿に視界が閉ざされる。一瞬の浮遊感が終わると、僕達は草原の真ん中に立っていた。
「ここが魔法の国?」
蝿に怯えて僕の肩を掴んだままのリンが呟く。
『いえ、少し離れています。私が過去に魔法の国を訪れた時は結界が張ってあって、この辺りまでしか来れなかったんですよ』
ベルゼブブの空間転移は一度来たことのある場所しか飛べない、という制限がある。魔術の類に詳しくない僕には理屈は分からないけれど。
『……仕方ないな。少し歩くか。ブブの非力さを恨むとしよう』
『死ね嫁ボケ』
『……五月蝿いぞ羽虫』
『は? なんですって引きこもりトカゲが』
『…………食あたりで引きこもったのは何処の誰だったか』
『浮気性の中古品に惚れ込んでいる間に魔界に結界張られたのは何処の誰でしたっけ?』
サタンの先導に従いつつ、悪魔の頂点の口喧嘩を眺める。止められないのだから観察するしかない。
『……のぉ頭領、このちっこい子とんでもない気配すんねんけど』
「あぁ……ベルゼブブは悪魔の王様だから……」
『悪魔の王は余だ』
『私は司令官ですよ。このクソトカゲは偉そうなだけで脳みそすっからかんなので、指示役は私なんです』
『ブブは王の器ではないからな。せめて花を持たせてやろうと司令の座を与えた』
『はぁ? 私だって地獄ではちゃーんと帝王やってますよ、貴方が魔界欲しい魔界欲しいって喚いたから譲って差し上げたんでしょ?』
些細な齟齬を火種に口喧嘩は加速する。僕は流れ弾がこちらに来ないように彼らから距離を取り、話題を変えるよう酒呑に目配せした。
『魔法の国って聞いたことはあんねんけどよう知らんねんな、どんなとこなん?』
「……僕の故郷だけど、僕は引きこもってたからよく分かんない。もう滅びちゃったし」
『…………さよか』
『ヘル、乗るか?』
「うぅん、大丈夫。ありがとう」
僕を気遣ってか、先頭の二人以外は黙り込む。子供っぽさの滲む罵倒文句以外は何も聞こえてこない。
『で? なんでまた魔法の国なんです? 滅びたことを知らない訳じゃないでしょうね。悪魔の王ともあろうお方がそーんな情報弱者な訳ありませんよねぇ?』
『ほう、この地に漂う豊潤な魔力も分からんのか? 悪魔の最高指揮官も耄碌したようだな』
『……魔力がいくらあったって天使は来ますよ?』
『もはや地上に天使から逃れる場所はない。それなら障害物がなく魔力豊かな地で迎え撃とうではないか』
罵り合いが落ち着くと煽り文句の交じる会話になる。
僕はその会話の聞き逃せない言葉を追求する為、小走りで二人に追いつきサタンの腕を引いた。
「待ってよ、迎え撃つって何? 逃げるんじゃないの?」
『逃れる場所はない、と言ったろう?』
「で、でも……ここで、迎え撃つなんて……」
無関係な者が多過ぎる。
リンは当然無関係だ、今は避難の為に行動を共にしているだけだ。鬼達だって義肢を作ったらもう僕とは無関係だ、天使に目を付けられた理由は彼らだが、天使に執着されているのは僕だ。僕や悪魔達の為に彼らを戦わせる訳にはいかない。
僕は「アルに無茶をさせたくない」という個人的な理由も添えて、戦いに反対だとサタンに伝えた。
誰の防御も間に合わない、ザフィの傘の下に飛び込む時間すらない。
『……ここまでか』
失望したようなサタンの声。喉元に落ちる槍。
槍は僕の喉に、腕に、胸に、当たってはぶにっと跳ねて床に転がる。グミのような感触だった。当たれば痛いけれど、怪我はしない。
『天使の群れに気付かぬとは、呆れたぞ魔物使い』
陶器製の天使達が地に降り立ち、隊列を組んでザフィかカマエルの指示を待つ。
『……カマエル! とっとと起きろ! この呪いは……っ!』
ザフィは再生途中のカマエルの腕を掴み上げ、傘を閉じて天窓に向かって投げる。丁度天窓を突き破って現れた獣のような蝿はそれを呑み込み、雄叫びを上げる。
『『暴食の呪』……ベルゼブブだ!』
ザフィは虚空から傘を現し、それを開き、また雨を降らした。叩きつけるような雨は先程よりも粒が大きく、不純物は混じっていないようだったが先程以上に身体を痛めつけた。
雨粒に翅を濡らされ、拳ほどの大きさの蝿達が力なく落ちてくる。
ザフィの傘を喰った巨大な蝿──ベルゼブブは陶器製の天使達を崩しながらその上に降り立つ。
「ベルゼブブ! 無事だった…………良かった」
『さて、どうするか。この雨はブブも余も相性が悪い。驟雨の天使さえ片付ければ切り抜けられるが……そう上手くもいくまい』
冷たい雨に急速に体温を奪われる。四肢の末端が震え始め、呼吸が不規則になる。アルに身を寄せてもそれは解決しない。ベルゼブブの力を十分に振るわせる為だけではなく、僕の生命維持の為にもこの雨は止めなければならない。
「…………酒呑、茨木。君達は雨平気なの?」
『清浄なもんやから平気ってほどでもあれへんけど、おかげさまで妖力無しでもある程度は闘える。どないして欲しいん?』
『妖力は流れ出てまうけど……水やから術との相性はええで』
「分かった、ありがとう。じゃあ……」
鬼達に作戦を伝え、水の壁の向こう側を睨む。
二人に合図を送り、僕は新しい力の使い方を試す。濡れそぼった前髪をかき上げ、右眼を晒す。
「この場全ての魔力を我が支配下に!」
右眼に激痛が走り、視界が歪む。
「魔物使い、ヘルシャフト・ルーラーの名を持って命じる。アルギュロスの魔力を酒呑童子に転送せよ!」
足の力が抜けて座り込む。アルに背を預け、成り行きを見守った。
『……っ、来た。はぁ……効く、ええ具合に酔い回ってきたわ』
驟雨によって工場内には足首が浸かるほどの水が溜まっていた。酒呑の足元からその水溜まりが黒く濁っていく。
『恨め、呪え、障れ、祟れ、我が怨敵の生命を断て……偉大なる水神よ』
濁った水に細長い影が現れる。その影は八つに分かれて浮き上がり、降ってきている雨も取り込んで蛇を形作った。蛇が作られることによって雨は遮られ、天使達の姿が露わになる。
ザフィは傘を盾のようにして再生途中のカマエルを庇い、防御の姿勢を取った。
『……我が同胞に幸いあれ』
茨木は義肢を刀に変形させ、傘を広げたザフィの元に飛び込む。傘は呆気なく破れ、刀はザフィに浅い傷を与えた。
『茨木、跳べ!』
茨木は酒呑の指示通り床を蹴り、その身体を宙に躍らせる。
身を庇う物を失くしたザフィを一つにまとまった水流が襲う。魔力を纏った水の柱はザフィの身体を貫き、そのまま天井の穴を通って天に登った。
『やった……か? あー、疲れた』
工場内から水気は消え失せた。酒呑は乾いた床に座り込み、傍に戻った茨木の足にもたれかかる。
『あの術は確か……口寄せ、と言ったか?』
『あー? ぁー、せやったかな。よぅ知らんわ』
サタンが興味深そうに尋ねているというのにそんな返答ができるのは無知が故だ。
「お疲れ様、酒呑。茨木も。ありがとうね」
『おー、おつかれさん』
『うち要らんかった気ぃするわぁ』
作戦は茨木がトドメを刺す想定だった。
アルの無尽蔵の魔力を酒呑に流し、酒呑はその魔力で水を操り茨木の補助をする、というものだったのだ。
僕の想定外は術の威力、それにザフィの傘の耐久性、と言ったところだろう。やはり僕に必要なのは味方の知識と敵の力量を察する勘だ。
『油断するなよ、天使は不死身だ』
「分かってます。今のうちに逃げないと。ベルゼブブ、空間転移お願い出来る?」
巨大な蝿は少女の姿になり、僕の元へ。
『構いませんよ。全員ですか?』
「あー……えっと、リンさんどうします?」
「え? 俺? んー……この国に留まってたら捕まりそうだし……天使様に嫌な顔の覚えられ方したみたいだし、どこか普通に暮らせそうなとこに送ってくれない?」
「どこかは後で考えてもいいですか? じゃあ、とりあえず……どこにしよう」
天使がすぐにはやって来ず、この人数でゆっくりと相談が出来る場所。神降の国か、酒食の国か、娯楽の国か。この三つは国連の管轄外ではあるが、後者二つには天使が常駐している。
『……ブブ、魔法の国だ。そこに飛べ』
「え……? 魔法の国? なんで……」
『貴方の命令を聞くとでも? 却下です。さ、ヘルシャフト様、どこにします?』
サタンが魔法の国を示した理由は分からないが、彼の提案には乗った方がいいだろう。
「魔法の国でお願い」
『…………了解でーす』
ベルゼブブは明らかに機嫌を悪くし、拳ほどの大きさの蝿を呼び出した。羽音に聴覚が支配され、周囲を飛び回る蝿に視界が閉ざされる。一瞬の浮遊感が終わると、僕達は草原の真ん中に立っていた。
「ここが魔法の国?」
蝿に怯えて僕の肩を掴んだままのリンが呟く。
『いえ、少し離れています。私が過去に魔法の国を訪れた時は結界が張ってあって、この辺りまでしか来れなかったんですよ』
ベルゼブブの空間転移は一度来たことのある場所しか飛べない、という制限がある。魔術の類に詳しくない僕には理屈は分からないけれど。
『……仕方ないな。少し歩くか。ブブの非力さを恨むとしよう』
『死ね嫁ボケ』
『……五月蝿いぞ羽虫』
『は? なんですって引きこもりトカゲが』
『…………食あたりで引きこもったのは何処の誰だったか』
『浮気性の中古品に惚れ込んでいる間に魔界に結界張られたのは何処の誰でしたっけ?』
サタンの先導に従いつつ、悪魔の頂点の口喧嘩を眺める。止められないのだから観察するしかない。
『……のぉ頭領、このちっこい子とんでもない気配すんねんけど』
「あぁ……ベルゼブブは悪魔の王様だから……」
『悪魔の王は余だ』
『私は司令官ですよ。このクソトカゲは偉そうなだけで脳みそすっからかんなので、指示役は私なんです』
『ブブは王の器ではないからな。せめて花を持たせてやろうと司令の座を与えた』
『はぁ? 私だって地獄ではちゃーんと帝王やってますよ、貴方が魔界欲しい魔界欲しいって喚いたから譲って差し上げたんでしょ?』
些細な齟齬を火種に口喧嘩は加速する。僕は流れ弾がこちらに来ないように彼らから距離を取り、話題を変えるよう酒呑に目配せした。
『魔法の国って聞いたことはあんねんけどよう知らんねんな、どんなとこなん?』
「……僕の故郷だけど、僕は引きこもってたからよく分かんない。もう滅びちゃったし」
『…………さよか』
『ヘル、乗るか?』
「うぅん、大丈夫。ありがとう」
僕を気遣ってか、先頭の二人以外は黙り込む。子供っぽさの滲む罵倒文句以外は何も聞こえてこない。
『で? なんでまた魔法の国なんです? 滅びたことを知らない訳じゃないでしょうね。悪魔の王ともあろうお方がそーんな情報弱者な訳ありませんよねぇ?』
『ほう、この地に漂う豊潤な魔力も分からんのか? 悪魔の最高指揮官も耄碌したようだな』
『……魔力がいくらあったって天使は来ますよ?』
『もはや地上に天使から逃れる場所はない。それなら障害物がなく魔力豊かな地で迎え撃とうではないか』
罵り合いが落ち着くと煽り文句の交じる会話になる。
僕はその会話の聞き逃せない言葉を追求する為、小走りで二人に追いつきサタンの腕を引いた。
「待ってよ、迎え撃つって何? 逃げるんじゃないの?」
『逃れる場所はない、と言ったろう?』
「で、でも……ここで、迎え撃つなんて……」
無関係な者が多過ぎる。
リンは当然無関係だ、今は避難の為に行動を共にしているだけだ。鬼達だって義肢を作ったらもう僕とは無関係だ、天使に目を付けられた理由は彼らだが、天使に執着されているのは僕だ。僕や悪魔達の為に彼らを戦わせる訳にはいかない。
僕は「アルに無茶をさせたくない」という個人的な理由も添えて、戦いに反対だとサタンに伝えた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる