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第十八章 美食家な地獄の帝王
地獄の帝王
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予想外の言葉に戸惑い、僕は返事が出来ないでいた。ぼうっと見つめていると、ベルゼブブは深々と頭を下げる。
『申し訳ございません、部下共の不手際で……ご迷惑をおかけしました』
「い、いえ……そんな」
丁寧な対応にこちらも自然と畏まる。とはいえ、僕は礼儀にあまり詳しくない。
……何を暢気に構えているんだ僕は。目の前にはベルゼブブと名乗った悪魔がいる、『暴食の呪』をかけた張本人だ。
もっと強気に、もっと警戒して、慎重に対応しなければ。
『魔物使い様、どうぞおかけください。さぁ……そちらの方も』
ベルゼブブはナイを見下ろし忌々しげに眉を顰める。その表情の真意が読めないまま、僕はナイを膝に乗せてベルゼブブの隣に腰掛けた。
『御名前を伺っても?』
「ヘルシャフト・ルーラー。この子は……」
『ヘルシャフト様、覚えました。そちらの方はよろしいですよ、存じ上げておりますので』
「え? 存じ上げてって……知ってるってこと、だよね?」
『ええ、勿論。ソレは忌々しき──』
ガシャン! とベルゼブブの言葉を遮るようにナイが机に飛び乗った。机の真ん中に置かれていたホールケーキが目的だったらしい。ナイはケーキを頬張って満足そうに笑う。
『……いえ、何でも。ところでヘルシャフト様、何故この国に?』
舌打ちが聞こえたような。いや、言及するべきではないだろう。
「ぁ、ああ、メルに……この国の王女に、呼ばれて」
『彼女ですか、存じております。リリムですね? 私の魔力を喰らって成長しておりますから、私の子も同然です。あの子の両親は度の過ぎた放任主義ですからね。あの子と親しい仲であれば、貴方様への疑念は必要ありません。このベルゼブブ、貴方様に全幅の信頼を置きましょう』
立ち居振る舞いはまるで貴族のようで、人間を喰うような野蛮な悪魔には見えない。となるとやはり、悪魔にとって人間は食材に過ぎないという訳だ。人間を喰らう悪魔が知能の低い化物ばかりだというのは人間の勝手な思い込み。
彼女との会話はその証拠を突きつけられるようで、人間の僕にとっては居心地が悪い。
「……メルが、この国の呪いが急におかしくなったって」
『……呪いが? 馬鹿な、私は何も──まさか、お前っ!』
ベルゼブブは席を立ち、ナイの胸ぐらを掴んで持ち上げ、上下に激しく揺さぶった。
『また、お前か……また!』
「や、や め ろ !」
ベルゼブブはぴたりと動きを止め、怒り狂ったその表情を即座に上品な笑みに変える。
『申し訳ございません、取り乱してしまいました』
ゆっくりとナイを下ろすと席に戻りナイフとフォークを手に取った。あのハンバーグを食べ始めると、ベルゼブブの機嫌は少しずつ治っていく。
『呪についてですが、私は何も知りません。どうぞ他を当たってくださいな』
「……ナイ、大丈夫?」
『うん』
「そっか、じゃあ少し待っててね」
ナイを少し離れた席に座らせる、ベルゼブブから離す為だ。ナイはケーキの皿を引き寄せ、また食べ始める。
楽観的というか、子供らしいというか、愚かとしてしまうか。まさか呪いでもかけられたのでは、なんて考えも浮かぶ。
「用事は、今回の異常事態についてだけじゃない」
『……レヴィアタンを殺し、ベルフェゴールから食事を取り上げ、次は私ですか。ええ、いいでしょう。どうぞ仰ってください』
先程までにこやかに対応してくれていたのに、今は態度も表情も冷たい。
「この国にかけた呪を解いて欲しい」
『やはり、それですか。別に構いませんよ、外に出ればいいだけですからね』
「そんなっ……」
『そんな、はこちらの台詞。ヘルシャフト様は悪魔から食事を取り上げてどうしたいのですか? 魔物使いだと言うから、リリムといい仲だと言うから、少しは期待しましたが……人間は人間ですね、失望しました』
何の抵抗もなくナイフを通すハンバーグから鮮やかな血が染み出る。ベルゼブブはそれを見てさらに機嫌を悪くする。
『……良く焼けと言っているのに』
「魔物は……君達は、人を食べないで生きることも出来るんだろ?」
『出来る、ではなく、出来ないこともない、ですよ』
「……どう違うの?」
『人間は生き物を食べないのですか?』
ベルゼブブは生焼けの部分を切り取って皿の端に寄せ、表面の焦げ目のついた部分だけを口に運ぶ。幼い見た目の彼女がハンバーグを食べる姿は何も知らなければ微笑ましく映るだろう。
『この国で生きる人間は牛や豚などの家畜よりも余程幸せに生きていますよ。自由ですから』
「……自由?」
『私は人間が家畜にするように食事や運動を決め、閉じ込めた覚えはありません。安全な住処と安定した食事を用意しただけです。肥えて私のエサとなるか、自分を律し天寿を全うするか、国を出て行くか、それらに私は干渉しません。人間の自由です』
「そんなの……」
暴飲暴食を誘う呪いをかけておいて、自由だなんて。そう思いながらも出来損ないの僕には反論が思い付かない。
『お答えくださいヘルシャフト様。どうして悪魔が人を喰ってはならないのですか? 私が納得出来る答えを用意出来ないのなら、お引き取りください』
ベルゼブブは口を拭くと手を合わせた、食事は終わりらしい。皿の上に残っているのは焼けていない赤っぽい肉塊。
そういえばオーク達は「遅れて──」とか言っていた、急いでいたから生焼けだったのだろう。なんて意味の無い想像で気を紛らわす。
「……悪魔でも手を合わせるんだ?」
答えが思い付かないから、嫌味を言って時間を稼ぐ。最低だ。
『勿論、人間のように創造主に感謝しているわけではありませんよ。喰ったものに敬意を払っているだけです。当然でしょう?』
ベルゼブブはそう言うと立ち上がって手を伸ばし、机の奥のデザートを手に取った。先程まであれに僕とナイが含まれていたかと思うと手が震える。
『さぁ、ヘルシャフト様。お答えください』
僕にベルゼブブが納得する答えなど出せないだろう。
人間を食料にしてはいけません、それは僕が人間だから言っているだけ。目の前で死んでいった両親を思い出すから、やめろと言っているだけ。
僕は深呼吸をしてから、ベルゼブブの赤い双眸を真っ直ぐに睨んだ。
「…………僕が嫌だから」
『へぇ?』
「当然だろ、僕も人間なんだ。同じ人間が喰われてたら不快だよ」
『なるほど、だからやめろと?』
「……ああ、そうだよ!」
横暴なのは分かっている、理由にならないのも分かっている、ベルゼブブが納得しないと分かっている。それでも僕にはこれ以外の理由が絞り出せない。
『例えば──牛を愛してやまない御人がいたとして、その人が牛を食うなと言ったなら牛を食べないのですか?』
「その人が王様ならそうなるんじゃないかな」
『へぇ?』
「……僕は、魔物にとって王みたいなものだ。そうだよね?」
ベルゼブブは肯定も否定もせず、ただ楽しそうに笑った。その頭には触角が揺れている、翡翠のような美しい髪からはみ出たそれらは僕に亜種人類を思い出させる。
「決まりってのは、一番偉い人が決めるもの。それがどんなに理不尽でも横暴でも、みんな従うよね」
『そうですねぇ。でも、暴君は暗殺されてしまいますよ』
「……僕はされない」
『ええ、意思に関係なく操られますから』
「だから、僕が嫌だって言ったら、魔物はそれをやめる」
『……そうですね、そうしなくてはなりませんね』
何の理屈もない、ただ感情を並べただけの暴論。
予想に反してそんな暴論にもベルゼブブは納得するような素振りを見せた。魔物使いの力が魔物にとってどれだけ影響力のあるものなのか、薄ら寒くなった。
『でも、それはヘルシャフト様が王であった場合です』
「…………えっと?」
『ヘルシャフト様は王ではありません、力の弱い魔物使いです。ですから、ヘルシャフト様がいくら喚いたところで従うのはほんの少し。なら、本物の帝王に従うのはその何倍だと思いますか?』
力が弱い。そうだ、まだ僕は魔物使いの力を御しきれていない。上級悪魔など隙を見つけなければどんなに小さな命令も通らない。
『見せてあげましょうか、私の本性を。思い知らせてあげましょうか、悪魔の最高指揮官の実力を。そして叩き落として差し上げましょう、地獄の底へ……私の元まで』
ベルゼブブはゆらりと立ち上がり、髑髏模様の翅を広げる。にわかに振動し始めたそれは彼女の身体を宙に踊らせた。
『申し訳ございません、部下共の不手際で……ご迷惑をおかけしました』
「い、いえ……そんな」
丁寧な対応にこちらも自然と畏まる。とはいえ、僕は礼儀にあまり詳しくない。
……何を暢気に構えているんだ僕は。目の前にはベルゼブブと名乗った悪魔がいる、『暴食の呪』をかけた張本人だ。
もっと強気に、もっと警戒して、慎重に対応しなければ。
『魔物使い様、どうぞおかけください。さぁ……そちらの方も』
ベルゼブブはナイを見下ろし忌々しげに眉を顰める。その表情の真意が読めないまま、僕はナイを膝に乗せてベルゼブブの隣に腰掛けた。
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「ヘルシャフト・ルーラー。この子は……」
『ヘルシャフト様、覚えました。そちらの方はよろしいですよ、存じ上げておりますので』
「え? 存じ上げてって……知ってるってこと、だよね?」
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ガシャン! とベルゼブブの言葉を遮るようにナイが机に飛び乗った。机の真ん中に置かれていたホールケーキが目的だったらしい。ナイはケーキを頬張って満足そうに笑う。
『……いえ、何でも。ところでヘルシャフト様、何故この国に?』
舌打ちが聞こえたような。いや、言及するべきではないだろう。
「ぁ、ああ、メルに……この国の王女に、呼ばれて」
『彼女ですか、存じております。リリムですね? 私の魔力を喰らって成長しておりますから、私の子も同然です。あの子の両親は度の過ぎた放任主義ですからね。あの子と親しい仲であれば、貴方様への疑念は必要ありません。このベルゼブブ、貴方様に全幅の信頼を置きましょう』
立ち居振る舞いはまるで貴族のようで、人間を喰うような野蛮な悪魔には見えない。となるとやはり、悪魔にとって人間は食材に過ぎないという訳だ。人間を喰らう悪魔が知能の低い化物ばかりだというのは人間の勝手な思い込み。
彼女との会話はその証拠を突きつけられるようで、人間の僕にとっては居心地が悪い。
「……メルが、この国の呪いが急におかしくなったって」
『……呪いが? 馬鹿な、私は何も──まさか、お前っ!』
ベルゼブブは席を立ち、ナイの胸ぐらを掴んで持ち上げ、上下に激しく揺さぶった。
『また、お前か……また!』
「や、や め ろ !」
ベルゼブブはぴたりと動きを止め、怒り狂ったその表情を即座に上品な笑みに変える。
『申し訳ございません、取り乱してしまいました』
ゆっくりとナイを下ろすと席に戻りナイフとフォークを手に取った。あのハンバーグを食べ始めると、ベルゼブブの機嫌は少しずつ治っていく。
『呪についてですが、私は何も知りません。どうぞ他を当たってくださいな』
「……ナイ、大丈夫?」
『うん』
「そっか、じゃあ少し待っててね」
ナイを少し離れた席に座らせる、ベルゼブブから離す為だ。ナイはケーキの皿を引き寄せ、また食べ始める。
楽観的というか、子供らしいというか、愚かとしてしまうか。まさか呪いでもかけられたのでは、なんて考えも浮かぶ。
「用事は、今回の異常事態についてだけじゃない」
『……レヴィアタンを殺し、ベルフェゴールから食事を取り上げ、次は私ですか。ええ、いいでしょう。どうぞ仰ってください』
先程までにこやかに対応してくれていたのに、今は態度も表情も冷たい。
「この国にかけた呪を解いて欲しい」
『やはり、それですか。別に構いませんよ、外に出ればいいだけですからね』
「そんなっ……」
『そんな、はこちらの台詞。ヘルシャフト様は悪魔から食事を取り上げてどうしたいのですか? 魔物使いだと言うから、リリムといい仲だと言うから、少しは期待しましたが……人間は人間ですね、失望しました』
何の抵抗もなくナイフを通すハンバーグから鮮やかな血が染み出る。ベルゼブブはそれを見てさらに機嫌を悪くする。
『……良く焼けと言っているのに』
「魔物は……君達は、人を食べないで生きることも出来るんだろ?」
『出来る、ではなく、出来ないこともない、ですよ』
「……どう違うの?」
『人間は生き物を食べないのですか?』
ベルゼブブは生焼けの部分を切り取って皿の端に寄せ、表面の焦げ目のついた部分だけを口に運ぶ。幼い見た目の彼女がハンバーグを食べる姿は何も知らなければ微笑ましく映るだろう。
『この国で生きる人間は牛や豚などの家畜よりも余程幸せに生きていますよ。自由ですから』
「……自由?」
『私は人間が家畜にするように食事や運動を決め、閉じ込めた覚えはありません。安全な住処と安定した食事を用意しただけです。肥えて私のエサとなるか、自分を律し天寿を全うするか、国を出て行くか、それらに私は干渉しません。人間の自由です』
「そんなの……」
暴飲暴食を誘う呪いをかけておいて、自由だなんて。そう思いながらも出来損ないの僕には反論が思い付かない。
『お答えくださいヘルシャフト様。どうして悪魔が人を喰ってはならないのですか? 私が納得出来る答えを用意出来ないのなら、お引き取りください』
ベルゼブブは口を拭くと手を合わせた、食事は終わりらしい。皿の上に残っているのは焼けていない赤っぽい肉塊。
そういえばオーク達は「遅れて──」とか言っていた、急いでいたから生焼けだったのだろう。なんて意味の無い想像で気を紛らわす。
「……悪魔でも手を合わせるんだ?」
答えが思い付かないから、嫌味を言って時間を稼ぐ。最低だ。
『勿論、人間のように創造主に感謝しているわけではありませんよ。喰ったものに敬意を払っているだけです。当然でしょう?』
ベルゼブブはそう言うと立ち上がって手を伸ばし、机の奥のデザートを手に取った。先程まであれに僕とナイが含まれていたかと思うと手が震える。
『さぁ、ヘルシャフト様。お答えください』
僕にベルゼブブが納得する答えなど出せないだろう。
人間を食料にしてはいけません、それは僕が人間だから言っているだけ。目の前で死んでいった両親を思い出すから、やめろと言っているだけ。
僕は深呼吸をしてから、ベルゼブブの赤い双眸を真っ直ぐに睨んだ。
「…………僕が嫌だから」
『へぇ?』
「当然だろ、僕も人間なんだ。同じ人間が喰われてたら不快だよ」
『なるほど、だからやめろと?』
「……ああ、そうだよ!」
横暴なのは分かっている、理由にならないのも分かっている、ベルゼブブが納得しないと分かっている。それでも僕にはこれ以外の理由が絞り出せない。
『例えば──牛を愛してやまない御人がいたとして、その人が牛を食うなと言ったなら牛を食べないのですか?』
「その人が王様ならそうなるんじゃないかな」
『へぇ?』
「……僕は、魔物にとって王みたいなものだ。そうだよね?」
ベルゼブブは肯定も否定もせず、ただ楽しそうに笑った。その頭には触角が揺れている、翡翠のような美しい髪からはみ出たそれらは僕に亜種人類を思い出させる。
「決まりってのは、一番偉い人が決めるもの。それがどんなに理不尽でも横暴でも、みんな従うよね」
『そうですねぇ。でも、暴君は暗殺されてしまいますよ』
「……僕はされない」
『ええ、意思に関係なく操られますから』
「だから、僕が嫌だって言ったら、魔物はそれをやめる」
『……そうですね、そうしなくてはなりませんね』
何の理屈もない、ただ感情を並べただけの暴論。
予想に反してそんな暴論にもベルゼブブは納得するような素振りを見せた。魔物使いの力が魔物にとってどれだけ影響力のあるものなのか、薄ら寒くなった。
『でも、それはヘルシャフト様が王であった場合です』
「…………えっと?」
『ヘルシャフト様は王ではありません、力の弱い魔物使いです。ですから、ヘルシャフト様がいくら喚いたところで従うのはほんの少し。なら、本物の帝王に従うのはその何倍だと思いますか?』
力が弱い。そうだ、まだ僕は魔物使いの力を御しきれていない。上級悪魔など隙を見つけなければどんなに小さな命令も通らない。
『見せてあげましょうか、私の本性を。思い知らせてあげましょうか、悪魔の最高指揮官の実力を。そして叩き落として差し上げましょう、地獄の底へ……私の元まで』
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