241 / 909
第十八章 美食家な地獄の帝王
寂しがりな獣人
しおりを挟む
王女を殺せと叫ぶ人々、最愛の人を食らった悲しみにくれる人々、そんな彼らの目を避ける人影が一つ、森の中に。
彼は頭に大きな鹿の角を生やし、人にしては長い耳を持ち、短い尾をズボンからはみ出させている。鹿の獣人、ハートは木陰で寝息を立てていた。
そんなハートに小さな子供が近付いた。
『鹿っ子ちゃーん、ただいま』
「……やっと戻ってきたか、ガキ……いや、誰だお前」
ハートは自分に待ちぼうけを食らわせた子供とはよく似た、けれど違う子供を見て怪訝な顔をする。
『ナイ君だよ!』
三角帽子のようなパーカーのフードをゆらゆらと揺らし、夜空を閉じ込めたような瞳を片方瞑る。
「ガキはもっと小さかった。四、五才くらいだ。お前どう見ても十はいってるだろ」
『仕方ないよ、鹿っ子ちゃんと一緒にいた顕現は居なくなっちゃったから。連絡が取れて暇な顕現の中で一番見た目が近かったのがボクなんだ。わざわざ似てるの選んだんだから喜んでよ』
「……どういう意味だよ」
ヘルが少しの間面倒を見て、その後ベルゼブブに殺されたナイはハートが面倒を見ていた子供だった。あのナイはお菓子の国までハートを無理矢理連れてきて、用事を済ませてくるとハートを森の中に隠して立ち去ったのだ。
『だーかーら、別の顕現なんだよ。ボクは』
「…………中身は同じなのか?」
『性格って意味なら全然違うよ、繋がってはいたから他の顕現よりは性格似てるかもしれないけど別個体だから。魂だとか性質だとかって意味なら同じ』
くるくると巻いた黒檀のような髪、きめ細やかな浅黒い肌、深淵そのものの大きな丸い瞳。身体的特徴は酷似しているし、一人称や趣味はほぼ同じだ。
「じゃあ、ガキは」
『もう居ないよ』
「なんで」
『殺されたよ』
「誰に」
『悪魔、ベルゼブブっていう蝿……だったかな?』
ハートは立てた膝に額を押し当て、深い息を吐いた。何年の間か面倒を見ていた子供が殺されて、はいそうですかと割り切れるはずがない。本性が邪神であっても。
「復讐でもするのか?」
『まさか!』
「じゃあ、なんで俺の所に来たんだよ」
ハートは目の前のナイに憎しみを込めるように睨み付ける。けれどやはり、似た見た目の子供にそんな目を向け続ける事は出来ず、顔を背ける。
『鹿っ子ちゃんはにゃるにゃる共通財産だからね!』
「…………勝手に財産にするな」
いつも以上に反応が薄い、暗い様子のハートにナイは疑問を抱く。これではからかいがいがない、愉しくない。
『どうかしたの? 何か悲しいことでも? 大の男が泣かないでよ。にゃるにゃるって何だよとか聞いてよ、せっかくボケてあげたのに』
「……俺は眠いだけ、あくびだよ」
『もしかして、ナイ君のこと?』
「…………うるさい」
『あっはははは! 泣くんだ!? はははっ! まぁ結構可愛がってたもんねぇ!? そりゃ悲しいかぁ!』
ナイはハートの角を掴んで顔を無理矢理上げさせる。下卑た笑い声を上げながら、愉しそうに死亡時の詳細を話す。
『お腹にね、足を何本も突っ込まれて……ああ、蝿の足ね、トゲトゲしてるヤツ。それでね、内臓ぐっちゃぐちゃにされて、小さいから背中側まで貫通しちゃって、それで引き抜かれてね。消化器官がその穴から漏れ出て、食道を逆流した血が口から溢れて──』
「……やめろ」
『んふふっ、やーだ。それでね、喉に血が詰まって、気管の方に入って、息ができなくなって苦しくって苦しくって。腹も胸も喉も痛くて痛くて、ちっちゃい手足が震えてさぁ』
「やめろって言ってるだろ!」
『んふふふふ……まぁ、いいか。もう話すことないし、これ以上鹿っ子ちゃん虐めちゃ他のボクに怒られちゃうかも』
ハートはナイの手を払うと、頭を掻きむしるように髪を掴む。声にならない嗚咽が漏れ、涙が溢れた。
何年も面倒を見てきた子供が、それなりに愛情を注いでいた子供が、唯一の家族が、そんなに無惨に殺されたなんて。吐き気を抑えられるはずがない、冷静でいられるはずがない。
『…………そんなにショック? ふぅん……』
ナイはきょとんと丸い目をハートに向け、しばらくするとその丸い目は歪んだ。面白いことを思いついた、と。
『ねぇねぇ鹿っ子ちゃん』
「……なんだよ」
『ボクね、似てるでしょ?』
「…………まぁ」
『おっきくなったみたいじゃない? ほら、何年も見た目変わってなかったのが、今日一気に来たってことでさ、ボクを可愛がらない?』
「なんでそうなるんだよ」
『まぁまぁ、ほら、試してみなよ』
ハートの腕を開かせ、足の間に潜り込む。抱きしめさせると首を傾げて上目遣いで微笑んだ。どんな子供嫌いだろうと魅了するナイの特技だ。
『どう? 可愛い?』
「…………ふざけるな」
『あれ、ダメ? まぁダメでもダメじゃなくても、キミはしばらくボクと一緒だよ。いっぱい遊んでくれると嬉しいな』
ハートは心底嫌そうに眉を顰めたが、深いため息を吐くと立ち上がり、歩き出した。ナイと手を繋いで。
「今度はどこに行くんだ?」
そう尋ねた表情は柔らかい。
『んー……どうしようかな、色々ゲームは考えてるけど、タイミング大事だから先回りしないとなんだ』
「何のゲームか誰の先回りか知りたくもないけど、あんまり無茶するなよ」
知らない所で死なれるなんて、二度とゴメンだ。ハートは今度こそ絶対に目を離さないと誓う。
『えっへへー、次はね、次はね』
静かな森の散歩道、可愛らしい子供の楽しそうな声が響く。
はしゃぐナイを見てハートは確実に癒されていた。
ナイの本性は分かっている。だが、どんなに醜いバケモノだろうと、どんなに美しい神だろうと、ハートのナイへの対応も感情も変わらない。
「なぁ、お前はどんな遊びが好きなんだ?」
『んー、何かなー』
「趣味が悪いの以外なら付き合ってやるよ」
『ボクの趣味はどれも最高だと思うけどなぁ』
物心ついた時から独りで暮らしてきたハートにはナイ以外の家族はいない。
「最低の間違いだろ」
『えー、酷い。あ、じゃあ、星見たいな。天体観測! 星座盤買ってよ!』
「……意外と綺麗な趣味だった」
疎ましそうにしていても、邪険に扱っていても、それは全て愛情を由来としている。
『でしょでしょ。ね、買って?』
「仕方ないな、どこに売ってるのか分かってるんだろうな」
『やったー! 天体望遠鏡も買ってー!』
「…………それは、ちょっと」
ナイはその愛情を感じている、分かっている。そしてそれを利用しない手はないと嘲笑っている。
ナイは決めていた。ハートがこの顕現に愛着を持ったら、家族として完璧に認識し、全幅の信頼を寄せるようになったら。今度は目の前で虐殺されてやろうと。
血を撒き散らし、叫び声を上げて、ハートに助けを求めながら死んでやろうと。そう、決めていた。
『鹿っ子ちゃん鹿っ子ちゃん! 歩くの疲れた!』
子供はワガママならワガママなほど、子供らしく可愛らしい。悪辣な人間ならともかく、ハートのようにある程度の良識がある者なら手がかかる子供をより可愛がる。
「仕方ないな、前? 後ろ?」
『鹿っ子ちゃんの顔見たいな』
わざとらしい上目遣い、可愛らしいその仕草にハートは意地悪な答えを返す。
「じゃあおんぶな」
『いじわるー!』
「冗談だよ、ほら」
ナイを抱き上げたハートの顔は庇護欲に満ちている。孤独から解放された充実感、ハートはそれを噛み締めるようにナイに微笑みかけた。
彼は頭に大きな鹿の角を生やし、人にしては長い耳を持ち、短い尾をズボンからはみ出させている。鹿の獣人、ハートは木陰で寝息を立てていた。
そんなハートに小さな子供が近付いた。
『鹿っ子ちゃーん、ただいま』
「……やっと戻ってきたか、ガキ……いや、誰だお前」
ハートは自分に待ちぼうけを食らわせた子供とはよく似た、けれど違う子供を見て怪訝な顔をする。
『ナイ君だよ!』
三角帽子のようなパーカーのフードをゆらゆらと揺らし、夜空を閉じ込めたような瞳を片方瞑る。
「ガキはもっと小さかった。四、五才くらいだ。お前どう見ても十はいってるだろ」
『仕方ないよ、鹿っ子ちゃんと一緒にいた顕現は居なくなっちゃったから。連絡が取れて暇な顕現の中で一番見た目が近かったのがボクなんだ。わざわざ似てるの選んだんだから喜んでよ』
「……どういう意味だよ」
ヘルが少しの間面倒を見て、その後ベルゼブブに殺されたナイはハートが面倒を見ていた子供だった。あのナイはお菓子の国までハートを無理矢理連れてきて、用事を済ませてくるとハートを森の中に隠して立ち去ったのだ。
『だーかーら、別の顕現なんだよ。ボクは』
「…………中身は同じなのか?」
『性格って意味なら全然違うよ、繋がってはいたから他の顕現よりは性格似てるかもしれないけど別個体だから。魂だとか性質だとかって意味なら同じ』
くるくると巻いた黒檀のような髪、きめ細やかな浅黒い肌、深淵そのものの大きな丸い瞳。身体的特徴は酷似しているし、一人称や趣味はほぼ同じだ。
「じゃあ、ガキは」
『もう居ないよ』
「なんで」
『殺されたよ』
「誰に」
『悪魔、ベルゼブブっていう蝿……だったかな?』
ハートは立てた膝に額を押し当て、深い息を吐いた。何年の間か面倒を見ていた子供が殺されて、はいそうですかと割り切れるはずがない。本性が邪神であっても。
「復讐でもするのか?」
『まさか!』
「じゃあ、なんで俺の所に来たんだよ」
ハートは目の前のナイに憎しみを込めるように睨み付ける。けれどやはり、似た見た目の子供にそんな目を向け続ける事は出来ず、顔を背ける。
『鹿っ子ちゃんはにゃるにゃる共通財産だからね!』
「…………勝手に財産にするな」
いつも以上に反応が薄い、暗い様子のハートにナイは疑問を抱く。これではからかいがいがない、愉しくない。
『どうかしたの? 何か悲しいことでも? 大の男が泣かないでよ。にゃるにゃるって何だよとか聞いてよ、せっかくボケてあげたのに』
「……俺は眠いだけ、あくびだよ」
『もしかして、ナイ君のこと?』
「…………うるさい」
『あっはははは! 泣くんだ!? はははっ! まぁ結構可愛がってたもんねぇ!? そりゃ悲しいかぁ!』
ナイはハートの角を掴んで顔を無理矢理上げさせる。下卑た笑い声を上げながら、愉しそうに死亡時の詳細を話す。
『お腹にね、足を何本も突っ込まれて……ああ、蝿の足ね、トゲトゲしてるヤツ。それでね、内臓ぐっちゃぐちゃにされて、小さいから背中側まで貫通しちゃって、それで引き抜かれてね。消化器官がその穴から漏れ出て、食道を逆流した血が口から溢れて──』
「……やめろ」
『んふふっ、やーだ。それでね、喉に血が詰まって、気管の方に入って、息ができなくなって苦しくって苦しくって。腹も胸も喉も痛くて痛くて、ちっちゃい手足が震えてさぁ』
「やめろって言ってるだろ!」
『んふふふふ……まぁ、いいか。もう話すことないし、これ以上鹿っ子ちゃん虐めちゃ他のボクに怒られちゃうかも』
ハートはナイの手を払うと、頭を掻きむしるように髪を掴む。声にならない嗚咽が漏れ、涙が溢れた。
何年も面倒を見てきた子供が、それなりに愛情を注いでいた子供が、唯一の家族が、そんなに無惨に殺されたなんて。吐き気を抑えられるはずがない、冷静でいられるはずがない。
『…………そんなにショック? ふぅん……』
ナイはきょとんと丸い目をハートに向け、しばらくするとその丸い目は歪んだ。面白いことを思いついた、と。
『ねぇねぇ鹿っ子ちゃん』
「……なんだよ」
『ボクね、似てるでしょ?』
「…………まぁ」
『おっきくなったみたいじゃない? ほら、何年も見た目変わってなかったのが、今日一気に来たってことでさ、ボクを可愛がらない?』
「なんでそうなるんだよ」
『まぁまぁ、ほら、試してみなよ』
ハートの腕を開かせ、足の間に潜り込む。抱きしめさせると首を傾げて上目遣いで微笑んだ。どんな子供嫌いだろうと魅了するナイの特技だ。
『どう? 可愛い?』
「…………ふざけるな」
『あれ、ダメ? まぁダメでもダメじゃなくても、キミはしばらくボクと一緒だよ。いっぱい遊んでくれると嬉しいな』
ハートは心底嫌そうに眉を顰めたが、深いため息を吐くと立ち上がり、歩き出した。ナイと手を繋いで。
「今度はどこに行くんだ?」
そう尋ねた表情は柔らかい。
『んー……どうしようかな、色々ゲームは考えてるけど、タイミング大事だから先回りしないとなんだ』
「何のゲームか誰の先回りか知りたくもないけど、あんまり無茶するなよ」
知らない所で死なれるなんて、二度とゴメンだ。ハートは今度こそ絶対に目を離さないと誓う。
『えっへへー、次はね、次はね』
静かな森の散歩道、可愛らしい子供の楽しそうな声が響く。
はしゃぐナイを見てハートは確実に癒されていた。
ナイの本性は分かっている。だが、どんなに醜いバケモノだろうと、どんなに美しい神だろうと、ハートのナイへの対応も感情も変わらない。
「なぁ、お前はどんな遊びが好きなんだ?」
『んー、何かなー』
「趣味が悪いの以外なら付き合ってやるよ」
『ボクの趣味はどれも最高だと思うけどなぁ』
物心ついた時から独りで暮らしてきたハートにはナイ以外の家族はいない。
「最低の間違いだろ」
『えー、酷い。あ、じゃあ、星見たいな。天体観測! 星座盤買ってよ!』
「……意外と綺麗な趣味だった」
疎ましそうにしていても、邪険に扱っていても、それは全て愛情を由来としている。
『でしょでしょ。ね、買って?』
「仕方ないな、どこに売ってるのか分かってるんだろうな」
『やったー! 天体望遠鏡も買ってー!』
「…………それは、ちょっと」
ナイはその愛情を感じている、分かっている。そしてそれを利用しない手はないと嘲笑っている。
ナイは決めていた。ハートがこの顕現に愛着を持ったら、家族として完璧に認識し、全幅の信頼を寄せるようになったら。今度は目の前で虐殺されてやろうと。
血を撒き散らし、叫び声を上げて、ハートに助けを求めながら死んでやろうと。そう、決めていた。
『鹿っ子ちゃん鹿っ子ちゃん! 歩くの疲れた!』
子供はワガママならワガママなほど、子供らしく可愛らしい。悪辣な人間ならともかく、ハートのようにある程度の良識がある者なら手がかかる子供をより可愛がる。
「仕方ないな、前? 後ろ?」
『鹿っ子ちゃんの顔見たいな』
わざとらしい上目遣い、可愛らしいその仕草にハートは意地悪な答えを返す。
「じゃあおんぶな」
『いじわるー!』
「冗談だよ、ほら」
ナイを抱き上げたハートの顔は庇護欲に満ちている。孤独から解放された充実感、ハートはそれを噛み締めるようにナイに微笑みかけた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる