483 / 909
第三十章 欲望に満ち満ちた悪魔共
髪留め
しおりを挟む
酒食の国、ヴェーンの邸宅に戻ってきた。一体いつまで彼の家に居座るのか、ここを本拠地としてもいいのか、ここに戻るといつもそう考える。
『ヘル、これあげる』
兄に細長い布を渡される。表面は滑らかで全体的に柔らかく、上等な物だと分かった。
『普段はポケットにでも入れて置いて。何かあったら目に巻いて、引っ掻くでも噛むでもして怪我をして。そうしたら魔眼が再生するようにしてある』
「ぁ、ありがと……でも、なんで?」
以前は魔眼だけは再生しないように魔法を仕込んでいたのに。誤発動したけれど。
『…………もし、だよ?』
真剣な声色に気圧される。
『見つからないように魔法はかけてあるから大丈夫だとは思うけど、もしも何か強力なモノがここを嗅ぎ付けたら魔眼が必要になるかもしれない、僕は咄嗟に治せないかもしれない。だから念の為、本当に万が一にもの為、自分だけで戻せるようにしておいた方がいいと思ってね』
自分の強さを盲目的に信じている兄とは思えない言動だ。見つかるかもしれない、治せないかもしれない、そんな想定が兄にできたなんて知らなかった。
『それと、魔眼が治ってる間に縫合した犬神だけど──』
以前目隠しの誤作動で魔眼が治った際、僕はカヤの完全修復を試みた。僕の力だけでは切れた胴の接着が上手くいかず、僕は兄が魔法で作り出す糸での縫合を頼んだのだ。
『──もう糸抜けそうだね。眼はなくても犬神は出せるの?』
「うん、来てくれると思う。カヤ!」
背筋に悪寒が走り、左腕に柔らかな短毛の感触が与えられる。
『……うん、大丈夫…………糸抜いたら完全な不可視に戻るからね』
魔法の糸はあくまでも物体で、可視の存在だ。だから不可視のカヤの傷をそれで縫うと可視の紐だけが浮いて着いてくるように見えるのだ。しかし、それも今無くなった。
『ヘルシャフト様、ちょっといいですか? 戦力増強についてなんですけど』
「あ、うん。いいよ、何?」
『ほら、娯楽の国に吸血種の悪魔居たでしょう? 性別コロコロ変わる……異性が苦手な、ピンクの』
「セネカさんのこと?」
『名前は知りませんけど。彼、彼女……? 相当強いと思うんですよ、吸血種は血を吸わせれば吸わせるほど強くなりますから……それに、貴方様とは契約を済ませているようですし、叛逆の可能性もありません。連れてきたらどうです?』
セネカとの契約……? 血を与えて身体を変質させた時のことを言っているのだろうか、アレは契約にあたる行為なのか。
「そうだね、顔見せないとだし、メルにも会いたいし」
『待って、ヘル。娯楽の国には天使が常駐してる』
『あー、そういえばそうでしたね。じゃ、私がパッと行ってパッと帰ってきます。あの国のは不真面目なので素早くやれば気付きもしませんよ』
連れてくるだけなら僕は必要無い、話はこちらに来てからすればいい。空間転移は転異物が重ければ重いほど消費魔力が増えるし、一人でいいなら節約すべきだ。
「うん、お願い……あ、待って、マンモンさんは?」
『彼は一応国を支配している立場ですから、そうほいほい離れられないでしょう。声はかけて何かあったら呼べるようにはしますよ。じゃあ行ってき……兄君、二人が入れるように結界の設定変えてください。とりあえず家の前に転移しますから、外出といてください』
『分かった。早めに来てよ』
不快な羽音が無数に鳴り響く。ベルゼブブが転移の術を使っているのだろう。兄は面倒臭そうに重い足取りで玄関に向かった。
『……頭領、俺もう寝んで』
「あ、うん、おやすみ」
『何やあっても知らんで、起こさんといてや』
「何かあったら起きてよ……」
乱暴な重たい足音が遠ざかり、代わりとでもいうようにコツコツと革靴の音が近付いてくる。この音はヴェーンだ。
「よ、おかえり。早速だが狼さんよ、買い出し頼むぜ」
『……分かった。メモを寄越せ』
アルはメモを受け取ると皆と同じように家を出ていく。カチャカチャと可愛らしい足音が恋しい。
「見えて……ないのか。頼まれてた髪留め完成したぞ。鬱陶しい前髪しやがって丁度いいだろ」
「完成したの? ありがと。ほんと、ちょうど欲しかったんだよ」
今は目が無いから視界の邪魔だとか目に刺さるだとかはないけれど、頬や鼻が擽ったいなどの害はある。本当に丁度、髪留めが完成しないかと思っていたところだ。
「ん、じゃあ来い」
手首を掴まれ、ぐいっと引っ張られる。
「……地下?」
髪留めだけなら持ってきてくれたらいいのに。
「おう、地下だ」
しかし「お前だけ行って取ってこい」なんて横暴な口がきけるほどの度胸はない。
僕は黙って腕を引かれるままに足を前後に振った。
…………何だろう、前に地下室に行った道とは違う気がする。長いような、階段が多いような、行き道が違うだけだろうか。
「ヴェーンさん……あの、まだ?」
「……あぁ、ここだ」
キィ、と扉が開く。この音も前に聞いたものと違う気がするが──まぁ、扉の音など一々覚えてはいないだろう、気のせいだ。
「ほら、これ。どうだ? いい感じだろ?」
ヴェーンが何かを持ってきたようだが、僕には何も見えない。
「ん……? あぁそうか、俺の目使えよ」
「あ、そうだね、なんで忘れてたんだろ。じゃあ…………ヴェーン、視界を寄越せ」
くら、と目眩が起こる。力の使い過ぎか? いや、視界共有は丸一日やっていても平気だったし、何よりぐっすり寝たばかりだ。
揺れている視界は僕のものではない、僕の頭が痛いのではない、ヴェーンが目眩を起こしているのだ。視界を借りたいだけの僕にも伝わるとは……不便な点もあるのだな。
「髪、どう留めるよ」
「あ、じゃあここで分けて……ぁ、反対反対、他人の視界で手を動かすの難しいね……」
ヴェーンは四つの髪留めと二つのヘアゴムを作ってくれていた。僕は右眼を隠す為だった左の長い前髪をそのうち一つの髪留めで横に流し、左側より少し短い右のハネ髪を二つの髪留めで目の少し上に留めた。
「予備で持っとけ。あと……後ろ結ぶか? 鬱陶しいだろ」
「あ……うん、お願い出来る?」
「はぁ? 仕方ねぇな……」
余った髪留めをゴムに引っ掛け、手首に通す。
「この辺の髪全部まとめていいんだよな?」
「うん……あ、首スッキリするね、これ……」
ヴェーンの手は優しく僕の後ろ髪を集め、梳いていく。髪型を整えられるのには慣れていない、アルにはよく毛繕いをしてもらえるけれど、あれは正直迷惑だ。
この感覚はどこか心地好い、童心に帰るような温かい気分になる。幼い頃は母や兄に髪を整えてもらっていたのだろうか。
「出来た。これで文句ないな?」
「文句言った覚えはないけど……うん、ありがと、ヴェーンさん」
後ろ髪は後頭部の中程でまとめられ、いつも熱がこもっていた首周りに涼しさを与えた。頭を振ると肩に毛先が触れる……この髪が揺れる感覚は少し楽しい。
「わっ……あ、あの、ヴェーンさん?」
髪を振って遊んでいるとヴェーンに肩を掴まれた。視界が僅かに明るくなる、僕のうなじ周りが特に。皮膚の下を流れる赤いものが透けて見えるような感覚だ。
「あ……血、欲しいの? どうぞ……」
頭を横に倒すと首筋にチクリと痛みが走る。その痛みはすぐに消え、力が抜けていく感覚だけが残る。
「ぁ……あっ、ちょっ、ちょっと、ヴェーンさん、待って……倒れる、かも……」
頭を押しのけようとするとヴェーンは僕の手を押さえ、僕の前に回って僕の頭を抱きしめるようにして固定した。
一瞬口が離れ、荒い呼吸が聞こえ、またすぐに別の場所に牙が突き立てられる。
「ぅ……」
視界共有が切れ、僕は暗闇に戻される。
まずいな、やはり体調が優れなかったのか? それとも僕の力が増したからだろうか。ヴェーンは僕への気遣いと節制を忘れて僕の血に夢中になっている。
「ヴェーン、さんっ……そんなっ、吸ったら……お腹壊すよ……」
混血だからと、吸血鬼の血は薄いからと、あまり飲めないと言っていたのに。
本格的に窮地だ、このままだと意識を保てない。だが魔物使いの力を使ったり手足を暴れさせたり出来るほどの体力はもうない。
「…………ちゃんと、部屋に運んでよね……」
僕に出来たのはヴェーンに倒れた後のことを念押すことだけ。僕は彼の返答を聞くことも出来ず、意識を手放した。
『ヘル、これあげる』
兄に細長い布を渡される。表面は滑らかで全体的に柔らかく、上等な物だと分かった。
『普段はポケットにでも入れて置いて。何かあったら目に巻いて、引っ掻くでも噛むでもして怪我をして。そうしたら魔眼が再生するようにしてある』
「ぁ、ありがと……でも、なんで?」
以前は魔眼だけは再生しないように魔法を仕込んでいたのに。誤発動したけれど。
『…………もし、だよ?』
真剣な声色に気圧される。
『見つからないように魔法はかけてあるから大丈夫だとは思うけど、もしも何か強力なモノがここを嗅ぎ付けたら魔眼が必要になるかもしれない、僕は咄嗟に治せないかもしれない。だから念の為、本当に万が一にもの為、自分だけで戻せるようにしておいた方がいいと思ってね』
自分の強さを盲目的に信じている兄とは思えない言動だ。見つかるかもしれない、治せないかもしれない、そんな想定が兄にできたなんて知らなかった。
『それと、魔眼が治ってる間に縫合した犬神だけど──』
以前目隠しの誤作動で魔眼が治った際、僕はカヤの完全修復を試みた。僕の力だけでは切れた胴の接着が上手くいかず、僕は兄が魔法で作り出す糸での縫合を頼んだのだ。
『──もう糸抜けそうだね。眼はなくても犬神は出せるの?』
「うん、来てくれると思う。カヤ!」
背筋に悪寒が走り、左腕に柔らかな短毛の感触が与えられる。
『……うん、大丈夫…………糸抜いたら完全な不可視に戻るからね』
魔法の糸はあくまでも物体で、可視の存在だ。だから不可視のカヤの傷をそれで縫うと可視の紐だけが浮いて着いてくるように見えるのだ。しかし、それも今無くなった。
『ヘルシャフト様、ちょっといいですか? 戦力増強についてなんですけど』
「あ、うん。いいよ、何?」
『ほら、娯楽の国に吸血種の悪魔居たでしょう? 性別コロコロ変わる……異性が苦手な、ピンクの』
「セネカさんのこと?」
『名前は知りませんけど。彼、彼女……? 相当強いと思うんですよ、吸血種は血を吸わせれば吸わせるほど強くなりますから……それに、貴方様とは契約を済ませているようですし、叛逆の可能性もありません。連れてきたらどうです?』
セネカとの契約……? 血を与えて身体を変質させた時のことを言っているのだろうか、アレは契約にあたる行為なのか。
「そうだね、顔見せないとだし、メルにも会いたいし」
『待って、ヘル。娯楽の国には天使が常駐してる』
『あー、そういえばそうでしたね。じゃ、私がパッと行ってパッと帰ってきます。あの国のは不真面目なので素早くやれば気付きもしませんよ』
連れてくるだけなら僕は必要無い、話はこちらに来てからすればいい。空間転移は転異物が重ければ重いほど消費魔力が増えるし、一人でいいなら節約すべきだ。
「うん、お願い……あ、待って、マンモンさんは?」
『彼は一応国を支配している立場ですから、そうほいほい離れられないでしょう。声はかけて何かあったら呼べるようにはしますよ。じゃあ行ってき……兄君、二人が入れるように結界の設定変えてください。とりあえず家の前に転移しますから、外出といてください』
『分かった。早めに来てよ』
不快な羽音が無数に鳴り響く。ベルゼブブが転移の術を使っているのだろう。兄は面倒臭そうに重い足取りで玄関に向かった。
『……頭領、俺もう寝んで』
「あ、うん、おやすみ」
『何やあっても知らんで、起こさんといてや』
「何かあったら起きてよ……」
乱暴な重たい足音が遠ざかり、代わりとでもいうようにコツコツと革靴の音が近付いてくる。この音はヴェーンだ。
「よ、おかえり。早速だが狼さんよ、買い出し頼むぜ」
『……分かった。メモを寄越せ』
アルはメモを受け取ると皆と同じように家を出ていく。カチャカチャと可愛らしい足音が恋しい。
「見えて……ないのか。頼まれてた髪留め完成したぞ。鬱陶しい前髪しやがって丁度いいだろ」
「完成したの? ありがと。ほんと、ちょうど欲しかったんだよ」
今は目が無いから視界の邪魔だとか目に刺さるだとかはないけれど、頬や鼻が擽ったいなどの害はある。本当に丁度、髪留めが完成しないかと思っていたところだ。
「ん、じゃあ来い」
手首を掴まれ、ぐいっと引っ張られる。
「……地下?」
髪留めだけなら持ってきてくれたらいいのに。
「おう、地下だ」
しかし「お前だけ行って取ってこい」なんて横暴な口がきけるほどの度胸はない。
僕は黙って腕を引かれるままに足を前後に振った。
…………何だろう、前に地下室に行った道とは違う気がする。長いような、階段が多いような、行き道が違うだけだろうか。
「ヴェーンさん……あの、まだ?」
「……あぁ、ここだ」
キィ、と扉が開く。この音も前に聞いたものと違う気がするが──まぁ、扉の音など一々覚えてはいないだろう、気のせいだ。
「ほら、これ。どうだ? いい感じだろ?」
ヴェーンが何かを持ってきたようだが、僕には何も見えない。
「ん……? あぁそうか、俺の目使えよ」
「あ、そうだね、なんで忘れてたんだろ。じゃあ…………ヴェーン、視界を寄越せ」
くら、と目眩が起こる。力の使い過ぎか? いや、視界共有は丸一日やっていても平気だったし、何よりぐっすり寝たばかりだ。
揺れている視界は僕のものではない、僕の頭が痛いのではない、ヴェーンが目眩を起こしているのだ。視界を借りたいだけの僕にも伝わるとは……不便な点もあるのだな。
「髪、どう留めるよ」
「あ、じゃあここで分けて……ぁ、反対反対、他人の視界で手を動かすの難しいね……」
ヴェーンは四つの髪留めと二つのヘアゴムを作ってくれていた。僕は右眼を隠す為だった左の長い前髪をそのうち一つの髪留めで横に流し、左側より少し短い右のハネ髪を二つの髪留めで目の少し上に留めた。
「予備で持っとけ。あと……後ろ結ぶか? 鬱陶しいだろ」
「あ……うん、お願い出来る?」
「はぁ? 仕方ねぇな……」
余った髪留めをゴムに引っ掛け、手首に通す。
「この辺の髪全部まとめていいんだよな?」
「うん……あ、首スッキリするね、これ……」
ヴェーンの手は優しく僕の後ろ髪を集め、梳いていく。髪型を整えられるのには慣れていない、アルにはよく毛繕いをしてもらえるけれど、あれは正直迷惑だ。
この感覚はどこか心地好い、童心に帰るような温かい気分になる。幼い頃は母や兄に髪を整えてもらっていたのだろうか。
「出来た。これで文句ないな?」
「文句言った覚えはないけど……うん、ありがと、ヴェーンさん」
後ろ髪は後頭部の中程でまとめられ、いつも熱がこもっていた首周りに涼しさを与えた。頭を振ると肩に毛先が触れる……この髪が揺れる感覚は少し楽しい。
「わっ……あ、あの、ヴェーンさん?」
髪を振って遊んでいるとヴェーンに肩を掴まれた。視界が僅かに明るくなる、僕のうなじ周りが特に。皮膚の下を流れる赤いものが透けて見えるような感覚だ。
「あ……血、欲しいの? どうぞ……」
頭を横に倒すと首筋にチクリと痛みが走る。その痛みはすぐに消え、力が抜けていく感覚だけが残る。
「ぁ……あっ、ちょっ、ちょっと、ヴェーンさん、待って……倒れる、かも……」
頭を押しのけようとするとヴェーンは僕の手を押さえ、僕の前に回って僕の頭を抱きしめるようにして固定した。
一瞬口が離れ、荒い呼吸が聞こえ、またすぐに別の場所に牙が突き立てられる。
「ぅ……」
視界共有が切れ、僕は暗闇に戻される。
まずいな、やはり体調が優れなかったのか? それとも僕の力が増したからだろうか。ヴェーンは僕への気遣いと節制を忘れて僕の血に夢中になっている。
「ヴェーン、さんっ……そんなっ、吸ったら……お腹壊すよ……」
混血だからと、吸血鬼の血は薄いからと、あまり飲めないと言っていたのに。
本格的に窮地だ、このままだと意識を保てない。だが魔物使いの力を使ったり手足を暴れさせたり出来るほどの体力はもうない。
「…………ちゃんと、部屋に運んでよね……」
僕に出来たのはヴェーンに倒れた後のことを念押すことだけ。僕は彼の返答を聞くことも出来ず、意識を手放した。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる