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第三十三章 神々の全面戦争
就職活動
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会話に集中して落とすのを忘れた灰が地面に落ち、茨木は思い出したように煙草を咥えた。以前煙管を吸っていたのを見たことがあるが、あちらの方が色っぽく思えた。まぁ、スーツには合わないような気もするが。
「酒呑もその店?」
『あの大っきい猫らも居るよ』
「カルコス達? 働かないとか言ってたくせに……何かしてるの?」
『あの子らは楽やねぇ、ゴロゴロしてたら勝手に客集まって、飯食わしてもらえるんや。ほんっま猫は羨ましいなぁ』
彼女自身は忙しいようで、カルコス達にはなかなか大きな不満があるらしい。
「何時頃帰って来れる?」
『せやねぇ……仕事夜中で……アフターと同伴あったらほとんど帰られへんねぇ』
「そっか……ベルゼブブとヴェーンさんが通信機作ってるからさ、適当なタイミングで取りに来てよ。それで帰る時は連絡して? 茨木が好きな物作るからさ」
『好きなもん? ええの?』
「うん、仕事大変そうだし……そのくらいしか出来ないけど」
家で出来る手助けはそう多くない、僕に出来ることとなれば更に少ない。それでも茨木は喜んでいる様子だった。
いつもの艶やかな余裕の笑みとは違った花が開くような笑顔に絆されかけ、ふと思い出す。魔物にとって一番のご馳走は僕自身だったと。
『せやったら味噌汁作って味噌汁! 薄味で、具は──』
「え……? ぁ、うん……みそ……?」
豆を挽いたものを溶かすんだったか、いや、何か違うような……しっかり考えろ、夢に変えた別世界で料理の腕を磨いただろう、作り方さえ分かれば何とかなる。
『後なぁ、お寿司!』
「どんなのだっけ」
『酢飯にお刺身乗っけるんよ』
「酢と……米、生魚……」
あまり美味そうな組み合わせに思えないが、その食材はこの国で手に入るのだろうか。米は魔法の国で食べられていなかったから扱いに詳しくない。
「あの……僕、とかは?」
『頭領はんがどうかしたん? 得意料理ありはるん?』
「……シチューとかだけど、フェルもよく作るから食べ飽きてるでしょ。僕は関係ないよ、ちょっと詰まっただけ。えっと……味噌汁に、お寿司だね」
僕には興味が無いのか? そういえば鬼達が僕を求めたことはなかったような……いや、しかし、食人嗜好の種族ではあったはずだ。
『あと茶碗蒸しとか……』
「あぁ、温かいプリン」
『…………茶碗蒸し』
「ご、ごめん……?」
妖鬼の国やその周辺国の文化は特殊だ。魔法の国とは遠く離れていたし、環境の差が大きくて、あらゆる文化に差が出るのは当たり前だけれどやはり慣れない。
「……まぁ、とにかく、帰って来れたら通信機持って行って、それで連絡して」
『はぁい、ぁ、今日は多分帰られへんよ』
「分かった。酒呑も?」
『酒呑様は多分帰りはる思うよ』
「……帰ってこなくていいのに」
『頭領はん、本音だしたらあかん』
人差し指を立て、唇に触れさせ、くすくすと笑う。男装をして化粧を変えても色気は消えないものだな。
「じゃあ、お仕事頑張って」
『はぁい、よーさん儲けて帰ります』
手を振り合い、反対方向に進む。店の場所を聞くのを忘れたなと思いつつも、女性向けで酒を出す店なら行っても大して楽しめないかと足を進める。
『お前は仕事しねーの?』
茨木と離れるとロキは退屈だったと言わんばかりに前足をばたつかせる。仔犬の姿では可愛らしさしか感じないが、これがロキだと思うと叩き落としたくなる。
「……僕に向いてる仕事って何かな」
『あの鬼みたいにホストでもやれば?』
「接客業だけは嫌だ。人と話さない仕事がいい」
『ねーよそんなもん。特にこの国にはな』
「地元住民みたいなこと言わないでよ異界から来たくせに。普通のレストランもあるんだから料理人とか配達とかいくらでもあるでしょ」
フェルと共に家事をやると宣言すれば外に働きに出なくていいのだろうか。いや、家事は家事で色々と面倒だし、足腰を痛めるし手が荒れる。
「……何か楽して稼ぐ方法ない?」
『仕方ねぇな、教えてやるからそこの店のアイス買え』
楽して稼ぐ方法があるのか。アイス程度ならいいだろう。
「買ったよ、教えて」
蓋を開け、安っぽいスプーンで掬って差し出す。仔犬がスプーンを必死に舐めている様子は可愛らしい……ロキだということは考えないようにしよう。
『美味かった! もう一個くれ』
小さな尻尾を振る姿には思わずもう一つ買ってしまいそうになるが、ここはロキだということを考えよう。
「約束だろ、教えて」
『ケチだな。ま、いいや。今のだよ』
「……は?」
『イイこと教えるって言えばバカは簡単に引っかか……待て待て待て悪かったって投げようとするな動物虐待魔』
硬貨二枚分損をした。まぁ、可愛かったからいいか。
『ったく……お前衝動的過ぎんぞ』
「投げなかっただろ。君が悪いんだし」
『神様だぞー? 尊敬しろよな』
「神様なら一生遊んで暮らせる大金ちょうだい」
叶えられないのか叶えたくないのか、僕の指を噛む。仔犬の甘噛みのなんと可愛らしいことか。
「……そろそろ帰りたいんだけど家どこ?」
『しゃーねぇな、下ろせ』
仔犬を舗装された道に下ろすと仔犬は消え、代わりに派手な服装の青年が現れる。
『舌打ちすんな、ほら』
手を引かれたと思えばヴェーン邸の門の前。兄よりもベルゼブブよりも予備動作の少ない空間転移だ、流石は神だと言えよう。
音を立てないよう門や扉をすり抜けて邸内に忍び込み、ダイニングの扉の前で実体化する。
「……よし。ヴェーンさん、おはよ」
今起きてきたと装い、何やら作業中のヴェーンに声をかける。
「また夕方近くまで寝やがって……仕事探せよ」
「何か楽して稼ぐ方法ない?」
「土地転がしは身体疲れねぇぞ」
人脈も知識もない僕には出来そうにない。
「何作ってるの?」
「あぁ……ほれ、やるよ」
渡されたのは手のひらに包まる大きさのぬいぐるみ。可愛らしい銀色の犬……狼? 多分犬だ。首輪に紐が通してあり、鞄などにぶら下げられるようになっている。
「可愛い! ありがと!」
「いい出来だろ? 狼の毛で作った狼のぬいぐるみだ」
以前渡したアルの冬毛か、見覚えがあるはずだ。しかし……狼だったのか。声に出さなくてよかった、二択を外すなんて格好悪い。
『中何入れてんだこれ』
「昨日の虫……っと、お前は関わらない方がいい奴だったな」
昨日の虫というとベルゼブブの通信用の分身か。そうではないかと思っていたが、改めて言われると気持ち悪い。
「ヘル、その虫……ぬいぐるみに向かって話したい奴の名前言ってみろ」
「えっと……アル」
強く握っても返ってくる感触は綿のものだ。僕は虫の姿を想像しないように自分に言い聞かせ、ぬいぐるみを口に近付けた。
「そうすると……これだな、この蝿と繋がる」
ヴェーンは机に並べた蝿の中から目が発効しているものを選び、手前に置いた。
「何か話してみろ」
「えっと、味噌ってどこに売ってますか」
少し遅れて目が光っていた蝿が僕の声で僕が言ったことを話した。
「ラグはそこそこ、だな」
「すごい……離れても大丈夫なんだよね?」
「多分な。じゃ、これ包んで、ほら、狼に渡せ」
薄橙の巾着に蝿を入れ、口を縛る。そして僕に投げ渡す。こちらは布が薄いのか、少し力を入れるとガサガサと蝿の感触が伝わった。
「この関わらない方がいい奴の分は要るのか?」
「いや、多分そのうち居なくなるから要らない」
『辛辣だなぁー』
「……早く帰った方がいいよ。最近世界の歪みが急速に進んでるらしくて、そろそろ本当に神魔戦争が始まるかも」
異界の神性であるロキには何の関わりもない戦争だ。神魔戦争が始まれば世界のあらゆる結界や繋がりが不安定になり、異界への移動や隔離空間の構築が困難になると聞く。始まってからでは遅いのだ。
『戦争か、面白そう──』
「面白くないっ! 笑えないんだよ、本当に……お願いだから巻き込まれないで」
神に対して不敬だとは思うが、ロキには友情に似たものを感じている。迷惑をかけて恩を売って、馬鹿な話をしておふざけ混じりの喧嘩をして──彼との会話には何の気も使う必要が無くて楽なのだ。
『……んだよ、面白くねぇの』
「そう、面白くないんだよ。今はまだいいけど、戦争は本当に面白くないんだ」
『アスガルドはつまんねぇし……はぁっ……何か気分悪ぃ』
踵を返し、一歩進んだかと思えばロキの姿は消えていた。何かに化けた形跡もない。アスガルドに帰ったとは思えないが、邸内に居るとも思えない。また植物の国の時のような悪戯をしなければいいのだが……
「…………気分悪いのはこっちだよ」
探すことは出来ないし追いかける意味もない。僕はぬいぐるみと巾着を持って部屋に戻った。
「酒呑もその店?」
『あの大っきい猫らも居るよ』
「カルコス達? 働かないとか言ってたくせに……何かしてるの?」
『あの子らは楽やねぇ、ゴロゴロしてたら勝手に客集まって、飯食わしてもらえるんや。ほんっま猫は羨ましいなぁ』
彼女自身は忙しいようで、カルコス達にはなかなか大きな不満があるらしい。
「何時頃帰って来れる?」
『せやねぇ……仕事夜中で……アフターと同伴あったらほとんど帰られへんねぇ』
「そっか……ベルゼブブとヴェーンさんが通信機作ってるからさ、適当なタイミングで取りに来てよ。それで帰る時は連絡して? 茨木が好きな物作るからさ」
『好きなもん? ええの?』
「うん、仕事大変そうだし……そのくらいしか出来ないけど」
家で出来る手助けはそう多くない、僕に出来ることとなれば更に少ない。それでも茨木は喜んでいる様子だった。
いつもの艶やかな余裕の笑みとは違った花が開くような笑顔に絆されかけ、ふと思い出す。魔物にとって一番のご馳走は僕自身だったと。
『せやったら味噌汁作って味噌汁! 薄味で、具は──』
「え……? ぁ、うん……みそ……?」
豆を挽いたものを溶かすんだったか、いや、何か違うような……しっかり考えろ、夢に変えた別世界で料理の腕を磨いただろう、作り方さえ分かれば何とかなる。
『後なぁ、お寿司!』
「どんなのだっけ」
『酢飯にお刺身乗っけるんよ』
「酢と……米、生魚……」
あまり美味そうな組み合わせに思えないが、その食材はこの国で手に入るのだろうか。米は魔法の国で食べられていなかったから扱いに詳しくない。
「あの……僕、とかは?」
『頭領はんがどうかしたん? 得意料理ありはるん?』
「……シチューとかだけど、フェルもよく作るから食べ飽きてるでしょ。僕は関係ないよ、ちょっと詰まっただけ。えっと……味噌汁に、お寿司だね」
僕には興味が無いのか? そういえば鬼達が僕を求めたことはなかったような……いや、しかし、食人嗜好の種族ではあったはずだ。
『あと茶碗蒸しとか……』
「あぁ、温かいプリン」
『…………茶碗蒸し』
「ご、ごめん……?」
妖鬼の国やその周辺国の文化は特殊だ。魔法の国とは遠く離れていたし、環境の差が大きくて、あらゆる文化に差が出るのは当たり前だけれどやはり慣れない。
「……まぁ、とにかく、帰って来れたら通信機持って行って、それで連絡して」
『はぁい、ぁ、今日は多分帰られへんよ』
「分かった。酒呑も?」
『酒呑様は多分帰りはる思うよ』
「……帰ってこなくていいのに」
『頭領はん、本音だしたらあかん』
人差し指を立て、唇に触れさせ、くすくすと笑う。男装をして化粧を変えても色気は消えないものだな。
「じゃあ、お仕事頑張って」
『はぁい、よーさん儲けて帰ります』
手を振り合い、反対方向に進む。店の場所を聞くのを忘れたなと思いつつも、女性向けで酒を出す店なら行っても大して楽しめないかと足を進める。
『お前は仕事しねーの?』
茨木と離れるとロキは退屈だったと言わんばかりに前足をばたつかせる。仔犬の姿では可愛らしさしか感じないが、これがロキだと思うと叩き落としたくなる。
「……僕に向いてる仕事って何かな」
『あの鬼みたいにホストでもやれば?』
「接客業だけは嫌だ。人と話さない仕事がいい」
『ねーよそんなもん。特にこの国にはな』
「地元住民みたいなこと言わないでよ異界から来たくせに。普通のレストランもあるんだから料理人とか配達とかいくらでもあるでしょ」
フェルと共に家事をやると宣言すれば外に働きに出なくていいのだろうか。いや、家事は家事で色々と面倒だし、足腰を痛めるし手が荒れる。
「……何か楽して稼ぐ方法ない?」
『仕方ねぇな、教えてやるからそこの店のアイス買え』
楽して稼ぐ方法があるのか。アイス程度ならいいだろう。
「買ったよ、教えて」
蓋を開け、安っぽいスプーンで掬って差し出す。仔犬がスプーンを必死に舐めている様子は可愛らしい……ロキだということは考えないようにしよう。
『美味かった! もう一個くれ』
小さな尻尾を振る姿には思わずもう一つ買ってしまいそうになるが、ここはロキだということを考えよう。
「約束だろ、教えて」
『ケチだな。ま、いいや。今のだよ』
「……は?」
『イイこと教えるって言えばバカは簡単に引っかか……待て待て待て悪かったって投げようとするな動物虐待魔』
硬貨二枚分損をした。まぁ、可愛かったからいいか。
『ったく……お前衝動的過ぎんぞ』
「投げなかっただろ。君が悪いんだし」
『神様だぞー? 尊敬しろよな』
「神様なら一生遊んで暮らせる大金ちょうだい」
叶えられないのか叶えたくないのか、僕の指を噛む。仔犬の甘噛みのなんと可愛らしいことか。
「……そろそろ帰りたいんだけど家どこ?」
『しゃーねぇな、下ろせ』
仔犬を舗装された道に下ろすと仔犬は消え、代わりに派手な服装の青年が現れる。
『舌打ちすんな、ほら』
手を引かれたと思えばヴェーン邸の門の前。兄よりもベルゼブブよりも予備動作の少ない空間転移だ、流石は神だと言えよう。
音を立てないよう門や扉をすり抜けて邸内に忍び込み、ダイニングの扉の前で実体化する。
「……よし。ヴェーンさん、おはよ」
今起きてきたと装い、何やら作業中のヴェーンに声をかける。
「また夕方近くまで寝やがって……仕事探せよ」
「何か楽して稼ぐ方法ない?」
「土地転がしは身体疲れねぇぞ」
人脈も知識もない僕には出来そうにない。
「何作ってるの?」
「あぁ……ほれ、やるよ」
渡されたのは手のひらに包まる大きさのぬいぐるみ。可愛らしい銀色の犬……狼? 多分犬だ。首輪に紐が通してあり、鞄などにぶら下げられるようになっている。
「可愛い! ありがと!」
「いい出来だろ? 狼の毛で作った狼のぬいぐるみだ」
以前渡したアルの冬毛か、見覚えがあるはずだ。しかし……狼だったのか。声に出さなくてよかった、二択を外すなんて格好悪い。
『中何入れてんだこれ』
「昨日の虫……っと、お前は関わらない方がいい奴だったな」
昨日の虫というとベルゼブブの通信用の分身か。そうではないかと思っていたが、改めて言われると気持ち悪い。
「ヘル、その虫……ぬいぐるみに向かって話したい奴の名前言ってみろ」
「えっと……アル」
強く握っても返ってくる感触は綿のものだ。僕は虫の姿を想像しないように自分に言い聞かせ、ぬいぐるみを口に近付けた。
「そうすると……これだな、この蝿と繋がる」
ヴェーンは机に並べた蝿の中から目が発効しているものを選び、手前に置いた。
「何か話してみろ」
「えっと、味噌ってどこに売ってますか」
少し遅れて目が光っていた蝿が僕の声で僕が言ったことを話した。
「ラグはそこそこ、だな」
「すごい……離れても大丈夫なんだよね?」
「多分な。じゃ、これ包んで、ほら、狼に渡せ」
薄橙の巾着に蝿を入れ、口を縛る。そして僕に投げ渡す。こちらは布が薄いのか、少し力を入れるとガサガサと蝿の感触が伝わった。
「この関わらない方がいい奴の分は要るのか?」
「いや、多分そのうち居なくなるから要らない」
『辛辣だなぁー』
「……早く帰った方がいいよ。最近世界の歪みが急速に進んでるらしくて、そろそろ本当に神魔戦争が始まるかも」
異界の神性であるロキには何の関わりもない戦争だ。神魔戦争が始まれば世界のあらゆる結界や繋がりが不安定になり、異界への移動や隔離空間の構築が困難になると聞く。始まってからでは遅いのだ。
『戦争か、面白そう──』
「面白くないっ! 笑えないんだよ、本当に……お願いだから巻き込まれないで」
神に対して不敬だとは思うが、ロキには友情に似たものを感じている。迷惑をかけて恩を売って、馬鹿な話をしておふざけ混じりの喧嘩をして──彼との会話には何の気も使う必要が無くて楽なのだ。
『……んだよ、面白くねぇの』
「そう、面白くないんだよ。今はまだいいけど、戦争は本当に面白くないんだ」
『アスガルドはつまんねぇし……はぁっ……何か気分悪ぃ』
踵を返し、一歩進んだかと思えばロキの姿は消えていた。何かに化けた形跡もない。アスガルドに帰ったとは思えないが、邸内に居るとも思えない。また植物の国の時のような悪戯をしなければいいのだが……
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