594 / 909
第三十三章 神々の全面戦争
後始末
しおりを挟む
よろけてもたれた壁には剥がれた頭皮が張り付いており、それから離れようと動かした足は手首を踏み、ヘルメスは顔を真っ青にして避難所の扉から倒れるように廊下に出た。兵士達に受け止められ、背を摩られ、ゆっくりと呼吸を落ち着かせる。
『犬神……あの嫌味ったらしいクソアマ、いえ、クソ野郎に聞いた話では憎悪を糧とする呪いでしたか。主人にのみ忠実で主人の僅かな感情の起伏にすら反応することがあり、制御を効かせるのは至難の業。主人の手を離れた場合、または主人が憎悪に満ちた場合、虐殺を行う。にしても、これは……』
ベルゼブブは見覚えのある髪色を見つけ、掴み上げる。首には胴が繋がっておらず、背骨が僅かに飛び出しているだけだった。
『……顔見知りですら容赦なし。ヘルシャフト様、相当参ってますね』
男性の頭部を投げ捨てると扉をくぐり、涙目で水を飲むヘルメスを鼻で笑う。その隣に立った兵士に抱えられたヘルの頬をつつき、舌打ちする。
『呑気に寝てますが、起きたらまたやらかしますね。家に帰って先輩に何かあったら正気に戻ってもすぐ正気を失いますよ』
「じゃあ……安定、させてから……家に帰すの?」
ヘルメスは喋りながらも時々嘔吐く。赤黒い景色に相当参ったようだ。
『無理せず吐いた方が楽ですよ?』
「…………せっかく食べたのに吐いたらもったいないじゃん」
『王子のくせに貧乏性ですねぇ。でもま、同感です』
王宮に上がるまで毎日欠かさず食べられることも腹一杯食べられることもなかったヘルメスは「食える時に食う」精神が未だに息づいており、ベルゼブブはただ単に食への執着が強い。まぁまぁ気が合う二人だった。
『安定……安定、ね。精神安定剤とかあります?』
「うちの国にはないね」
『酒色の国のは麻薬ですし、娯楽の国のも麻薬。もうラリってた方がマシかもとか思いますけど、薬切れたら厄介ですしねー』
「クスリは良くないよ。そういうのならうちの国にもあるけど、大概廃人になる」
『なんか癒し効果のあるもの……先輩に押し付けるのがいい気がしてきました』
「先輩? 俺じゃないよね? 誰?」
『私の先輩ですよ。アルさん、アルギュロス先輩。私の方が歳上ですがヘルシャフト様の下僕歴は先輩の方が上なので』
「下僕歴……うん、まぁ、そうだね、ヘル君が一番落ち着いてるのって……結局、あの子の傍かもね」
ヘルメスはアルの首に下がっていた移身石を思い出しながら呟く。
『となれば早速帰ってヘルシャフト様の封印を行います。寝ている間にやっちゃいましょう』
「封印?」
二人と兵士達を包んで無数の蝿が飛び回る。ヘルメスはもう慣れたようだが、兵士達の中には虫嫌いなのか目を閉じて震える者もいた。蝿が消えるとヴェーン邸の中庭に立っており、ヘルメスと兵士達はキョロキョロと辺りを見回した。
『犬神が暴走して先輩を襲う可能性はもちろん、先輩は魔獣なのでヘルシャフト様が魔物使いの力を手当り次第に使ったら先輩が大怪我するかもしれません。それをヘルシャフト様が見たとしたら──どうです?』
「……自分で大事な子に怪我させたら、そりゃ」
『やばいでしょ? この国一つじゃ済みませんよ、そっちの国にも飛び火するかもしれません。自分の身を守るためにもヘルシャフト様の封印にご協力くださいな』
ベルゼブブはヴェーン邸に居た全員を集めた。隣国の戦争やそれによる山の消失でほとんどの店は臨時休業になっており、また外出を控えろとの警報も出ていて全員が家に居た。
『思い付く限りの封印を施します。外に出さないだけではなく、ある程度なら吸収の類も許可します』
『魔封じの呪と神性封印は出来るよ』
『俺は天使封印が使えるが……必要か?』
『魔力やらだけやのうて動きも止めた方がええんとちゃいます?』
『せやったら呪符書いて巻いとこか』
思い思いにヘルに封印の術をかけ、縛っていく者達をアルは不安そうに見つめていた。
『先輩、何かボーッとしてましたけど目ぇ覚めたんですか?』
「……少し前に。あの、ベルゼブブ様……これを見てください」
アルは前足で首飾りを持ち上げる。移身石にはドス黒い霧が渦巻いていた。
『…………封印したまま先輩だけに接触させて、その石の黒いのが引いたら封印を解きますか。見えるって便利ですね、兄君が居れば読心も可能なのですが』
『兄君は何処に?』
『知りませんけど、何かヘルシャフト様と口論になって拗ねて出て行ったらしいですよ』
それをトールが探している、という情報は渡さず翅を震わす。
『通信用の御子様で場所が分かりませんか?』
『……逃げた後食べたみたいですね。反応がありません』
二人は揃ってため息をついた。
『…………ヘルは何故、国を……一国の人間全てを、殺したのでしょう』
アルは召集された時に聞いた話を思い返しながら、ベルゼブブが舌舐めずりしながら語った凄惨な光景を思い描きながら、辛そうに呟いた。
『憎悪を膨らませて正気を喪失し、犬神の制御を失ったのです。その理由はよく分かりませんが、おそらく邪神ですよ』
『ヘルの意思ではない、そうですよね?』
『……どうでしょうね。無意識下で願っていなければああまで徹底した殺戮をたった一つの呪いが行えるでしょうか。その辺は鬼と話してください』
アルは十五年間の長い夢を思い出す。実際には夢ではなく別世界の思い出なのだが……
『ヘルはっ……優しい、優しい子です。自己犠牲の精神に満ちた、誰よりも何よりも優しい子なんです。同族を虐殺するなんて有り得ません』
捕えられた自分を助けに来たヘルが周囲の兵士を残虐な方法で殺害したのを思い出しながら、震える声を出す。
夢のはずなのに妙な現実味があって、人間を殺しておいて「ここに人間は居なかった」と本気で言ったヘルの目が恐ろしくて、アルは守るべき伴侶に怯えていた。
『…………ねぇ先輩、リン……でしたっけ? どうしてヘルシャフト様の知り合いが死んだことを話さなかったんですか? ヘルシャフト様がこうまで参ってしまったのはそのせいもあるんですよ?』
『ヘルが、傷付くだろうと……会う予定も無いのだから、話さなくても大丈夫だろうと』
『本当にそれが理由ですか?』
『…………失敗したと、恩人を死なせてしまったと言って……ヘルに嫌われるのが恐ろしくて』
二人の視線は自然とフェルの方へ向く。フェルは真剣にヘルに封印の術を施しつつ、クリューソスや茨木と談笑していた。
『呑気なもんですね……』
『…………ベルゼブブ様、少々相談事があるのですが……その、よろしいでしょうか』
『あーはいはいお好きにどうぞ。聞くだけは聞きますよ、聞かなきゃ分かりませんからね』
十五年間の別世界──アルにとっては長い夢。
夢の中のヘルは自分のために大量虐殺を行った。そしてその後、ゲームに勝つためだとか言って自分を犠牲にした。利用したように、裏切ったように、そう思うように暗示をかけた。
アルは自分も混乱している夢の内容をベルゼブブに丁寧に話した。
『私には分からないのです、ヘルの……心が。ヘルが何を考えているのか……私には全く分かりません』
『ただの夢なんでしょう?』
『それは、そうですが』
アルは夢の中のゲームが忘れられないでいた。愛しているだなんて嘘、利用するための嘘、そう言って自分を裏切ったヘルがこびりついていた。
『そんな夢を見る自分が信用ならない、とか面倒臭いこと言います?』
『…………それもあります。あの、ベルゼブブ様……私は本当に愛されているのでしょうか。ヘルは……本当に、私を』
『その首から下がってるのはなんですか? ヘルシャフト様は貴方に喰われた時だって喜んでたでしょ。食べて殺して腹に納めてとまで言われておいて何が信用出来ないんですか?』
『……全て、嘘……』
『有り得ませんね、メリットが皆無です』
『………………そうですね』
アルは呪符でぐるぐる巻きにされ、目と口まで塞がれたヘルの元に歩み寄る。いつもなら美しい魔力が漏れ出しているが、今は普通の人間よりも魔力が見えない。
そんなヘルにそっと額を寄せてアルは確信する。
『愛しているよ、ヘル……』
自分の恋心は食欲の勘違いでも、魔力だけに惚れた訳でもない。本当にヘルという人間を愛しているのだ。
『じゃ、後は先輩に任せますね。かいさーん』
気の抜けた解散宣言で集まっていた仲間達は邸内に戻り、思い思いに仲の良い者と談笑しながら散らばっていく。
ベルゼブブは嵐による被害や神降の国との国交を考えなければならない、正義の国の侵略の可能性も。
翅を震えさせ、触角を垂らし、手を擦り合わせ、その大きな赤い瞳を閉じてため息をついた。
『犬神……あの嫌味ったらしいクソアマ、いえ、クソ野郎に聞いた話では憎悪を糧とする呪いでしたか。主人にのみ忠実で主人の僅かな感情の起伏にすら反応することがあり、制御を効かせるのは至難の業。主人の手を離れた場合、または主人が憎悪に満ちた場合、虐殺を行う。にしても、これは……』
ベルゼブブは見覚えのある髪色を見つけ、掴み上げる。首には胴が繋がっておらず、背骨が僅かに飛び出しているだけだった。
『……顔見知りですら容赦なし。ヘルシャフト様、相当参ってますね』
男性の頭部を投げ捨てると扉をくぐり、涙目で水を飲むヘルメスを鼻で笑う。その隣に立った兵士に抱えられたヘルの頬をつつき、舌打ちする。
『呑気に寝てますが、起きたらまたやらかしますね。家に帰って先輩に何かあったら正気に戻ってもすぐ正気を失いますよ』
「じゃあ……安定、させてから……家に帰すの?」
ヘルメスは喋りながらも時々嘔吐く。赤黒い景色に相当参ったようだ。
『無理せず吐いた方が楽ですよ?』
「…………せっかく食べたのに吐いたらもったいないじゃん」
『王子のくせに貧乏性ですねぇ。でもま、同感です』
王宮に上がるまで毎日欠かさず食べられることも腹一杯食べられることもなかったヘルメスは「食える時に食う」精神が未だに息づいており、ベルゼブブはただ単に食への執着が強い。まぁまぁ気が合う二人だった。
『安定……安定、ね。精神安定剤とかあります?』
「うちの国にはないね」
『酒色の国のは麻薬ですし、娯楽の国のも麻薬。もうラリってた方がマシかもとか思いますけど、薬切れたら厄介ですしねー』
「クスリは良くないよ。そういうのならうちの国にもあるけど、大概廃人になる」
『なんか癒し効果のあるもの……先輩に押し付けるのがいい気がしてきました』
「先輩? 俺じゃないよね? 誰?」
『私の先輩ですよ。アルさん、アルギュロス先輩。私の方が歳上ですがヘルシャフト様の下僕歴は先輩の方が上なので』
「下僕歴……うん、まぁ、そうだね、ヘル君が一番落ち着いてるのって……結局、あの子の傍かもね」
ヘルメスはアルの首に下がっていた移身石を思い出しながら呟く。
『となれば早速帰ってヘルシャフト様の封印を行います。寝ている間にやっちゃいましょう』
「封印?」
二人と兵士達を包んで無数の蝿が飛び回る。ヘルメスはもう慣れたようだが、兵士達の中には虫嫌いなのか目を閉じて震える者もいた。蝿が消えるとヴェーン邸の中庭に立っており、ヘルメスと兵士達はキョロキョロと辺りを見回した。
『犬神が暴走して先輩を襲う可能性はもちろん、先輩は魔獣なのでヘルシャフト様が魔物使いの力を手当り次第に使ったら先輩が大怪我するかもしれません。それをヘルシャフト様が見たとしたら──どうです?』
「……自分で大事な子に怪我させたら、そりゃ」
『やばいでしょ? この国一つじゃ済みませんよ、そっちの国にも飛び火するかもしれません。自分の身を守るためにもヘルシャフト様の封印にご協力くださいな』
ベルゼブブはヴェーン邸に居た全員を集めた。隣国の戦争やそれによる山の消失でほとんどの店は臨時休業になっており、また外出を控えろとの警報も出ていて全員が家に居た。
『思い付く限りの封印を施します。外に出さないだけではなく、ある程度なら吸収の類も許可します』
『魔封じの呪と神性封印は出来るよ』
『俺は天使封印が使えるが……必要か?』
『魔力やらだけやのうて動きも止めた方がええんとちゃいます?』
『せやったら呪符書いて巻いとこか』
思い思いにヘルに封印の術をかけ、縛っていく者達をアルは不安そうに見つめていた。
『先輩、何かボーッとしてましたけど目ぇ覚めたんですか?』
「……少し前に。あの、ベルゼブブ様……これを見てください」
アルは前足で首飾りを持ち上げる。移身石にはドス黒い霧が渦巻いていた。
『…………封印したまま先輩だけに接触させて、その石の黒いのが引いたら封印を解きますか。見えるって便利ですね、兄君が居れば読心も可能なのですが』
『兄君は何処に?』
『知りませんけど、何かヘルシャフト様と口論になって拗ねて出て行ったらしいですよ』
それをトールが探している、という情報は渡さず翅を震わす。
『通信用の御子様で場所が分かりませんか?』
『……逃げた後食べたみたいですね。反応がありません』
二人は揃ってため息をついた。
『…………ヘルは何故、国を……一国の人間全てを、殺したのでしょう』
アルは召集された時に聞いた話を思い返しながら、ベルゼブブが舌舐めずりしながら語った凄惨な光景を思い描きながら、辛そうに呟いた。
『憎悪を膨らませて正気を喪失し、犬神の制御を失ったのです。その理由はよく分かりませんが、おそらく邪神ですよ』
『ヘルの意思ではない、そうですよね?』
『……どうでしょうね。無意識下で願っていなければああまで徹底した殺戮をたった一つの呪いが行えるでしょうか。その辺は鬼と話してください』
アルは十五年間の長い夢を思い出す。実際には夢ではなく別世界の思い出なのだが……
『ヘルはっ……優しい、優しい子です。自己犠牲の精神に満ちた、誰よりも何よりも優しい子なんです。同族を虐殺するなんて有り得ません』
捕えられた自分を助けに来たヘルが周囲の兵士を残虐な方法で殺害したのを思い出しながら、震える声を出す。
夢のはずなのに妙な現実味があって、人間を殺しておいて「ここに人間は居なかった」と本気で言ったヘルの目が恐ろしくて、アルは守るべき伴侶に怯えていた。
『…………ねぇ先輩、リン……でしたっけ? どうしてヘルシャフト様の知り合いが死んだことを話さなかったんですか? ヘルシャフト様がこうまで参ってしまったのはそのせいもあるんですよ?』
『ヘルが、傷付くだろうと……会う予定も無いのだから、話さなくても大丈夫だろうと』
『本当にそれが理由ですか?』
『…………失敗したと、恩人を死なせてしまったと言って……ヘルに嫌われるのが恐ろしくて』
二人の視線は自然とフェルの方へ向く。フェルは真剣にヘルに封印の術を施しつつ、クリューソスや茨木と談笑していた。
『呑気なもんですね……』
『…………ベルゼブブ様、少々相談事があるのですが……その、よろしいでしょうか』
『あーはいはいお好きにどうぞ。聞くだけは聞きますよ、聞かなきゃ分かりませんからね』
十五年間の別世界──アルにとっては長い夢。
夢の中のヘルは自分のために大量虐殺を行った。そしてその後、ゲームに勝つためだとか言って自分を犠牲にした。利用したように、裏切ったように、そう思うように暗示をかけた。
アルは自分も混乱している夢の内容をベルゼブブに丁寧に話した。
『私には分からないのです、ヘルの……心が。ヘルが何を考えているのか……私には全く分かりません』
『ただの夢なんでしょう?』
『それは、そうですが』
アルは夢の中のゲームが忘れられないでいた。愛しているだなんて嘘、利用するための嘘、そう言って自分を裏切ったヘルがこびりついていた。
『そんな夢を見る自分が信用ならない、とか面倒臭いこと言います?』
『…………それもあります。あの、ベルゼブブ様……私は本当に愛されているのでしょうか。ヘルは……本当に、私を』
『その首から下がってるのはなんですか? ヘルシャフト様は貴方に喰われた時だって喜んでたでしょ。食べて殺して腹に納めてとまで言われておいて何が信用出来ないんですか?』
『……全て、嘘……』
『有り得ませんね、メリットが皆無です』
『………………そうですね』
アルは呪符でぐるぐる巻きにされ、目と口まで塞がれたヘルの元に歩み寄る。いつもなら美しい魔力が漏れ出しているが、今は普通の人間よりも魔力が見えない。
そんなヘルにそっと額を寄せてアルは確信する。
『愛しているよ、ヘル……』
自分の恋心は食欲の勘違いでも、魔力だけに惚れた訳でもない。本当にヘルという人間を愛しているのだ。
『じゃ、後は先輩に任せますね。かいさーん』
気の抜けた解散宣言で集まっていた仲間達は邸内に戻り、思い思いに仲の良い者と談笑しながら散らばっていく。
ベルゼブブは嵐による被害や神降の国との国交を考えなければならない、正義の国の侵略の可能性も。
翅を震えさせ、触角を垂らし、手を擦り合わせ、その大きな赤い瞳を閉じてため息をついた。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる