827 / 909
第四十三章 国際連合に対抗する魔王連合
潜入調査
しおりを挟む
早朝、まだ眠っているアルの頬を撫でているとクラールがその手に噛み付いた。寝ぼけているらしい。
『……くぅん、おとーたん……?』
『…………お父さんこれからお仕事だから、お母さんと待っててね』
『きゅぅん……』
寂しそうな声で鳴き、不貞寝だとでも言うように身体を丸めて眠り始める。二人の睡眠の邪魔をしないように透過を使ってベッドを抜け出し、身嗜みを整えたら壁をすり抜け、兄の部屋に向かう。兄はベッドの真ん中で枕を抱えて座り、蓄電石を眺めていた。
『……トール、トール……ねぇ、頼みがあるんだ、お願いがあるんだ……聞きに来てよ、叶えに来てよ…………お父さん、お願い、助けて……』
独り言だろうか、ぶつぶつと呟いている。そっと兄の隣に座って透過を解除すると兄は驚いて飛び跳ね、ベッドから落ちた。その反応に猫を驚かせた時のようだとくだらない感想を抱き、静電気で髪を逆立たせてベッドの影から僕を見つめる兄に手を伸ばす。
『大丈夫? 昨日話した通り正義の国の潜入調査に付き合って欲しいんだけど』
『………………聞いた?』
『何を?』
『……独り言』
『何言ってるかは分かんなかったけど何か言ってるのは分かったよ』
兄がトールを父のように慕っていたのは衝撃だがさほど興味はない。どうせ邪険に扱っていたことを後悔でもしていたんだろう? 天才のくせに学習能力の低い奴だ。
『……分かってないならいい』
こんな嘘も見破られないなんて、兄の注意が散漫になっているのか僕が上達しているのか……後者だと思って自信に変えよう。
『まず神降の国に行って、零さん迎えに行きたいんだ。出身者だから色々助けてもらえるよ』
生返事を聞きながら魔法陣の構築を眺め、光の洪水に目が眩まないように瞼を閉じた。
『零さんの家は……確かこの辺、いやこっち……こっち?』
獣人の区域の入口付近にあったはずだとさまよっていると探知魔法を使った兄に腕を引かれる。鍵のかかった扉をこじ開けて中に入れば、あの悪疫の医師の格好をしたまま生首を抱えて眠る零の姿があった。
『……硬そうな服。仮面もブーツも脱がないなんて変わってるね』
分厚い手袋を摘みながら呟く兄を余所に零の肩を揺さぶって起こす。ツヅラもその揺れで起きた。
「おはよぉ……早いねぇ。ちょっと待ってねぇー……」
仮面を外すと急激に温度が下がる。薄く切ったパンを焼かず、ジャムなども塗らず、ネズミよりも小さな一口で朝食を進める零に兄は苛立ちを貯めている。
『……この生首は置いて行くの?』
『置いてってええよー、別に食わへんでも死なへんし、そない長ぅ留守するわけちゃうやろ? せやったら一人でのびのび寝とくわ』
半分眠りながらパンを食べている零に聞いても仕方ない。本人が大丈夫と言うなら大丈夫なのだろう。
『……あ、零から離れたら身体再生するかも分からんな、それはあかんわ、俺としてはええんやけど零があかん言うわ』
『再生……あぁ、凍ってるね。断面凍らせるだけなら僕がやっておくよ』
兄はツヅラの首の後ろに魔法陣を描き、断面を凍らせた。確認のために引っくり返しているのを横で見てしまった、断面を覗いてしまった。
『あんがとさん……ん? どないしたん魔物使い君、顔色悪いで』
『ぁ、いえ……ちょっと寒いなーって』
ツヅラと談笑しつつ零の食事が終わるのを待ち、並行作業として兄を宥める。外が明るくなる頃にはパンは零の腹に収まった。
「ごちそうさまぁ」
『おっそいなぁ……まぁ、いいや。行くよ』
ツヅラに別れを告げて再び空間転移。これまで散々敵対関係にあると教えられてきた正義の国の中に居ると意識すると足が震えた。
『……隠匿の魔法をかけてあるから見つかる心配はない。でも一応人混みとかでぶつからないように気を付けて』
『天使に見られたら?』
『人間に見せるってやつじゃなくて、姿を消す方だから平気。透明人間って訳。まぁそれでも見破る天使が居ないとは限らないけど、それはそういうのに特化した奴だろうから、街中には居ないんじゃない?』
門番に天使が居たら気を付けた方がいい、と言ったところか。僕は自力で透過が可能だし、そう心配することはないな。
「雪華のところに行きたいんだぁ、早速でいいかなぁ?」
『あ、ならにいさまと一緒に行ってください。僕は一人でやる用事があるので』
ツヅラに獣人については零に知らせるなと念を押されている。後で兄に共有するとして、零とは別行動を取らなければ。
「え……一人じゃ危ないよぉ、急いでるなら零もそっちを先にするからぁ」
『いえ、これは僕一人じゃなきゃダメなんです。その……ほら、僕は自力で透明化できますし、カヤに言えば空間転移みたいな真似もできます、心配は要りませんよ』
「……零が心配してるのはそういうのじゃなくてぇ、君の精神状態だよぉ」
『それこそ平気ですよ、もう大丈夫ですから』
精神状態を心配されるのはなんだか恥ずかしいな。
『……じゃあ、にいさま、零さんは自力で透明化も空間転移もできないから、絶対離れないでね。後、僕の魔法は解いておいて。人と話す用事があるから』
『………………分かった』
不満たっぷりといった顔をしているが、口には出さずに了承した。所有物の自覚が出てきたようで何よりだ。兄にとっては僕に頼られたと思った直後に邪魔者扱いされた気分で相当ショックだろう、上げ落としは効き目が高いと相場が決まっている。
『じゃあ、にいさま、零さん、また後で』
そう言って別れたはいいものの肝心の獣人の居場所が分からない。ツヅラを置いてくるべきではなかったか? いや、彼の話をよく思い出せ、獣人は労働力もしくは肉欲や加虐欲の発散対象として使われており、そして零は存在そのものを知らない。つまり、自ら知ろうとしなければ知れない場所にある。
『…………とりあえず裏通りを探そ』
大通りにはないだろう。そう考えて建物の隙間を抜けていくが、どこもかしこも健全さが全面に押し出されるような逆に不自然な街だ。
性的、暴力的、そんなものが一切排除されている。酒屋すら見当たらない。酒色の国とは真逆だ。街行く者の話の内容すら健全……何故だろう、別に不健全な生活を送っている訳でもないのに居心地が悪い。
手がかりすら見つけられずに落ち込んで街を歩いていると、人集りを見つけた。透過を使って人集りの中心に行けば後ろ手に縛られている女が居た。
「……では、読み上げます」
女の隣に立っているのは格好から見て神父だ。衆目が集まったことを確認し、台に乗ると手に持っていた丸めた紙を広げ、そこに書かれた文を読み上げた。
「この女の罪状は殺人! 自分の娘の友人である幼子を殺した! その手口はまさに魔女、家に招いたその子に菓子だと言って毒を食わせた!」
民衆の怒りを煽る神父が手を軽く振ると、弟子らしき少年達が大きな箱を女と神父を中心にできた人の円の内側に並べた。その中身は握り拳程の大きさの歪な石だ。
「違う! 私があげたのは本当にただのお菓子よ、アンタだって調べてたじゃない! ただのお菓子だったでしょ!? そもそもあれは買ってきたやつだし、何かあったなら店の責任よ!」
「……聞きましたか皆さん、反省の色が全く見られない! しかしこれは事実でもある、幼子が食べたお菓子は確かにただのお菓子でした。しかし幼子の肌には異常な湿疹が起こり、嘔吐してのたうち回り、呼吸困難まで起こして苦しみの後に死に至った! これぞまさに魔女である証拠ではありませんか!」
「違うっ……違う! 私は魔女じゃない、あの子を殺す理由なんかない! 私が殺したんじゃない!」
毒物でないのに毒物のような症状を引き起こす……確かに異常だ。しかし魔女の呪いだと言えば納得はできる。
「……さぁ、どうぞ正義の心に満ちた正義の国の模範国民である皆様方でこの悪しき魔女を罰しましょう」
女の手を背で縛っていた縄を街灯に繋ぎ、神父は人集りの後ろに引いた。民衆は並べられた箱から思い思いに石を拾う。
『待って! 待ってください、ちょっと待って!』
透過を解いて女の前に出ると石を持って振りかぶった民衆の手が止まる。僕ごと……という発想がないところに正義感が伺える。
「…………どうしました、白髪の少年」
『ぁ、あの……その子が食べたのって、どんなお菓子ですか?』
「クッキーでしたよ、ピーナッツ入りの。私もよく食べている評判の店のものです。善良な店主が営む店の菓子で子供を殺すなど、店の評判まで落とす惨さ、まさに魔女と──」
『その子、アレルギーだったんじゃないですか? ピーナッツか、小麦か……それは分かりませんけど……』
「……ぁ、あぁ何と恐ろしい! この少年も悪魔の手先! しかしこの少年を悪しき道へ導いた悪魔は強大だ、教会にて適切な浄化を行わなければ!」
神父は僕の肩を掴んで集団から離す。その様子からは焦りが見えた、間違いない、この神父は無知ではない。そもそも僕がアレルギーについて聞いたのは零からだった、子供が産まれたのなら気を付けた方がいいと教えてもらった、正義の国ではアレルギーは未知であるなんて話ではない。
『…………カヤ、姿を消したままあの女の人のところへ行って、逃がしてあげて』
調査にとっては国に忠実な神父に接触できたのは好機だ、脅して色々と聞き出そう。
過失であることは間違いないにしても石打ち死刑は酷過ぎる、ひとまず彼女には隠れてもらって後で話を聞きに行こう。
『……くぅん、おとーたん……?』
『…………お父さんこれからお仕事だから、お母さんと待っててね』
『きゅぅん……』
寂しそうな声で鳴き、不貞寝だとでも言うように身体を丸めて眠り始める。二人の睡眠の邪魔をしないように透過を使ってベッドを抜け出し、身嗜みを整えたら壁をすり抜け、兄の部屋に向かう。兄はベッドの真ん中で枕を抱えて座り、蓄電石を眺めていた。
『……トール、トール……ねぇ、頼みがあるんだ、お願いがあるんだ……聞きに来てよ、叶えに来てよ…………お父さん、お願い、助けて……』
独り言だろうか、ぶつぶつと呟いている。そっと兄の隣に座って透過を解除すると兄は驚いて飛び跳ね、ベッドから落ちた。その反応に猫を驚かせた時のようだとくだらない感想を抱き、静電気で髪を逆立たせてベッドの影から僕を見つめる兄に手を伸ばす。
『大丈夫? 昨日話した通り正義の国の潜入調査に付き合って欲しいんだけど』
『………………聞いた?』
『何を?』
『……独り言』
『何言ってるかは分かんなかったけど何か言ってるのは分かったよ』
兄がトールを父のように慕っていたのは衝撃だがさほど興味はない。どうせ邪険に扱っていたことを後悔でもしていたんだろう? 天才のくせに学習能力の低い奴だ。
『……分かってないならいい』
こんな嘘も見破られないなんて、兄の注意が散漫になっているのか僕が上達しているのか……後者だと思って自信に変えよう。
『まず神降の国に行って、零さん迎えに行きたいんだ。出身者だから色々助けてもらえるよ』
生返事を聞きながら魔法陣の構築を眺め、光の洪水に目が眩まないように瞼を閉じた。
『零さんの家は……確かこの辺、いやこっち……こっち?』
獣人の区域の入口付近にあったはずだとさまよっていると探知魔法を使った兄に腕を引かれる。鍵のかかった扉をこじ開けて中に入れば、あの悪疫の医師の格好をしたまま生首を抱えて眠る零の姿があった。
『……硬そうな服。仮面もブーツも脱がないなんて変わってるね』
分厚い手袋を摘みながら呟く兄を余所に零の肩を揺さぶって起こす。ツヅラもその揺れで起きた。
「おはよぉ……早いねぇ。ちょっと待ってねぇー……」
仮面を外すと急激に温度が下がる。薄く切ったパンを焼かず、ジャムなども塗らず、ネズミよりも小さな一口で朝食を進める零に兄は苛立ちを貯めている。
『……この生首は置いて行くの?』
『置いてってええよー、別に食わへんでも死なへんし、そない長ぅ留守するわけちゃうやろ? せやったら一人でのびのび寝とくわ』
半分眠りながらパンを食べている零に聞いても仕方ない。本人が大丈夫と言うなら大丈夫なのだろう。
『……あ、零から離れたら身体再生するかも分からんな、それはあかんわ、俺としてはええんやけど零があかん言うわ』
『再生……あぁ、凍ってるね。断面凍らせるだけなら僕がやっておくよ』
兄はツヅラの首の後ろに魔法陣を描き、断面を凍らせた。確認のために引っくり返しているのを横で見てしまった、断面を覗いてしまった。
『あんがとさん……ん? どないしたん魔物使い君、顔色悪いで』
『ぁ、いえ……ちょっと寒いなーって』
ツヅラと談笑しつつ零の食事が終わるのを待ち、並行作業として兄を宥める。外が明るくなる頃にはパンは零の腹に収まった。
「ごちそうさまぁ」
『おっそいなぁ……まぁ、いいや。行くよ』
ツヅラに別れを告げて再び空間転移。これまで散々敵対関係にあると教えられてきた正義の国の中に居ると意識すると足が震えた。
『……隠匿の魔法をかけてあるから見つかる心配はない。でも一応人混みとかでぶつからないように気を付けて』
『天使に見られたら?』
『人間に見せるってやつじゃなくて、姿を消す方だから平気。透明人間って訳。まぁそれでも見破る天使が居ないとは限らないけど、それはそういうのに特化した奴だろうから、街中には居ないんじゃない?』
門番に天使が居たら気を付けた方がいい、と言ったところか。僕は自力で透過が可能だし、そう心配することはないな。
「雪華のところに行きたいんだぁ、早速でいいかなぁ?」
『あ、ならにいさまと一緒に行ってください。僕は一人でやる用事があるので』
ツヅラに獣人については零に知らせるなと念を押されている。後で兄に共有するとして、零とは別行動を取らなければ。
「え……一人じゃ危ないよぉ、急いでるなら零もそっちを先にするからぁ」
『いえ、これは僕一人じゃなきゃダメなんです。その……ほら、僕は自力で透明化できますし、カヤに言えば空間転移みたいな真似もできます、心配は要りませんよ』
「……零が心配してるのはそういうのじゃなくてぇ、君の精神状態だよぉ」
『それこそ平気ですよ、もう大丈夫ですから』
精神状態を心配されるのはなんだか恥ずかしいな。
『……じゃあ、にいさま、零さんは自力で透明化も空間転移もできないから、絶対離れないでね。後、僕の魔法は解いておいて。人と話す用事があるから』
『………………分かった』
不満たっぷりといった顔をしているが、口には出さずに了承した。所有物の自覚が出てきたようで何よりだ。兄にとっては僕に頼られたと思った直後に邪魔者扱いされた気分で相当ショックだろう、上げ落としは効き目が高いと相場が決まっている。
『じゃあ、にいさま、零さん、また後で』
そう言って別れたはいいものの肝心の獣人の居場所が分からない。ツヅラを置いてくるべきではなかったか? いや、彼の話をよく思い出せ、獣人は労働力もしくは肉欲や加虐欲の発散対象として使われており、そして零は存在そのものを知らない。つまり、自ら知ろうとしなければ知れない場所にある。
『…………とりあえず裏通りを探そ』
大通りにはないだろう。そう考えて建物の隙間を抜けていくが、どこもかしこも健全さが全面に押し出されるような逆に不自然な街だ。
性的、暴力的、そんなものが一切排除されている。酒屋すら見当たらない。酒色の国とは真逆だ。街行く者の話の内容すら健全……何故だろう、別に不健全な生活を送っている訳でもないのに居心地が悪い。
手がかりすら見つけられずに落ち込んで街を歩いていると、人集りを見つけた。透過を使って人集りの中心に行けば後ろ手に縛られている女が居た。
「……では、読み上げます」
女の隣に立っているのは格好から見て神父だ。衆目が集まったことを確認し、台に乗ると手に持っていた丸めた紙を広げ、そこに書かれた文を読み上げた。
「この女の罪状は殺人! 自分の娘の友人である幼子を殺した! その手口はまさに魔女、家に招いたその子に菓子だと言って毒を食わせた!」
民衆の怒りを煽る神父が手を軽く振ると、弟子らしき少年達が大きな箱を女と神父を中心にできた人の円の内側に並べた。その中身は握り拳程の大きさの歪な石だ。
「違う! 私があげたのは本当にただのお菓子よ、アンタだって調べてたじゃない! ただのお菓子だったでしょ!? そもそもあれは買ってきたやつだし、何かあったなら店の責任よ!」
「……聞きましたか皆さん、反省の色が全く見られない! しかしこれは事実でもある、幼子が食べたお菓子は確かにただのお菓子でした。しかし幼子の肌には異常な湿疹が起こり、嘔吐してのたうち回り、呼吸困難まで起こして苦しみの後に死に至った! これぞまさに魔女である証拠ではありませんか!」
「違うっ……違う! 私は魔女じゃない、あの子を殺す理由なんかない! 私が殺したんじゃない!」
毒物でないのに毒物のような症状を引き起こす……確かに異常だ。しかし魔女の呪いだと言えば納得はできる。
「……さぁ、どうぞ正義の心に満ちた正義の国の模範国民である皆様方でこの悪しき魔女を罰しましょう」
女の手を背で縛っていた縄を街灯に繋ぎ、神父は人集りの後ろに引いた。民衆は並べられた箱から思い思いに石を拾う。
『待って! 待ってください、ちょっと待って!』
透過を解いて女の前に出ると石を持って振りかぶった民衆の手が止まる。僕ごと……という発想がないところに正義感が伺える。
「…………どうしました、白髪の少年」
『ぁ、あの……その子が食べたのって、どんなお菓子ですか?』
「クッキーでしたよ、ピーナッツ入りの。私もよく食べている評判の店のものです。善良な店主が営む店の菓子で子供を殺すなど、店の評判まで落とす惨さ、まさに魔女と──」
『その子、アレルギーだったんじゃないですか? ピーナッツか、小麦か……それは分かりませんけど……』
「……ぁ、あぁ何と恐ろしい! この少年も悪魔の手先! しかしこの少年を悪しき道へ導いた悪魔は強大だ、教会にて適切な浄化を行わなければ!」
神父は僕の肩を掴んで集団から離す。その様子からは焦りが見えた、間違いない、この神父は無知ではない。そもそも僕がアレルギーについて聞いたのは零からだった、子供が産まれたのなら気を付けた方がいいと教えてもらった、正義の国ではアレルギーは未知であるなんて話ではない。
『…………カヤ、姿を消したままあの女の人のところへ行って、逃がしてあげて』
調査にとっては国に忠実な神父に接触できたのは好機だ、脅して色々と聞き出そう。
過失であることは間違いないにしても石打ち死刑は酷過ぎる、ひとまず彼女には隠れてもらって後で話を聞きに行こう。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる