838 / 909
第四十三章 国際連合に対抗する魔王連合
竜狩りの大剣
しおりを挟む
門の外から僕を呼んでいたのはセネカだった。薄情にも僕を放って邸内に帰ったベルゼブブと兄達には後で恨み言を呟くとして、まず門の外に出よう。
『よっ……と、どうしたんですか、セネカさん』
開けるのは面倒なので飛び越えて、何やら興奮している様子のセネカと向かい合う。
『大変なんだよ大変なんだよ魔物使い君! ボク、レストランで働いてるでしょ? そこに懐かしい人が来たんだよ!』
『はぁ……よかったですね』
『それで、魔物使い君に会いたいって言ってるから来て欲しいんだ!』
懐かしいとはセネカにとってだけではなく僕にとってもなのか?
誰だと聞いても答えてくれないセネカに甘い苛立ちを募らせつつ、ぐいぐいと腕を引っ張る姿に大型犬らしさを感じつつ、彼女が働くレストランに共に向かった。
酒色の国には珍しい健全なレストラン。扉を抜ければベルが鳴り、その音に振り向く店員達に軽く頭を下げ、引っ張られるままに一人がけの席に案内された。壁に向かうそのその少女の長いオレンジの髪には、後頭部高くで結ぶその髪型には、何よりも机の横の床に寝かされた大剣には、見覚えがあった。
『…………セレナ?』
振り向いた少女の瞳は髪と同じオレンジで、記憶と同じ顔立ちをしていた。実際にはそう長い月日は経っていない、しかし過去を巡り生まれ直した僕の体感では彼女に会ったのは何十年も前のことだ。
「え……ま、魔物使い? だよな?」
食器を置き、鎧の擦れ合う音を鳴らして立ち上がる。
「な……え? な、ど……どうした? 髪……」
『あぁ……見た目かなり変わっちゃったよね、分かってくれて嬉しいよ。えっと、その……魔物使いとして成長した証拠、かな? この髪は……』
上位存在と化した話や髪が異常に伸びた原因の話は長くなってしまうので今はやめておこう。
「そ、そうか……魔物使いなんだよな? 久しぶりだな、元気そう……だな、よかった! これでも心配してたんだ!」
手を握ってぶんぶんと振り回され、懐かしい友人との再会を喜びつつも、僕の胸は不安だと騒いでいた。過去の友人……十六夜と雪華とは仲違いを起こした、殺し合う仲になった。セレナとも……という嫌な予感は拭えない。
『えっと……な、何してるの? ここで……』
「アタシは元々流浪の剣士だぜ? どこにいてもいいだろ。つっても、ここに来たのは雪華の師匠さん探しだけどな。アタシら手紙でやり取りしててさ、ちょっと前に師匠さんいなくなったらしくて……探せとは言われなかったけど、雪華は師匠さん大好きだろ? だから見つけてやろうと思ってさ」
元気な笑顔を浮かべるセレナにその必要はなくなったと伝えるのは気が引ける。
「んで、ちょっと調べてたら師匠さんは国家レベルの反逆者だって分かってさ……これ見つけても会わせらんねぇなとか思ったんだけど、見つけるだけ見つけようと思って、非加盟国回ってたんだ」
『そっか……なんか、セレナも大変だったんだね』
「まぁな。で、このレストランは結構前にこの国来た時からのお気に入りでさ。ほらこの国ってまともな店少ないだろ……? 前に頼んだステーキ食おうかとか新しいの試そうかとかメニュー見てたらセネカさんに声かけられてさ」
まださん付けなのか。勘違いとも言い切れない愉快な尊敬は続いていたんだな。
「にしても、まさか覚えてもらえてたとは思わなかったんで、嬉しかったっすよセネカさん」
『いやいやこちらこそ、セレナちゃんとはまともに話してなかったのにさぁ』
立っているのも疲れてきた、隣の席はちょうど空いているし椅子を借りよう。いや、もう何か食べてしまおうか。
「話ちょっと盛り上がってさ、お前の話になってセネカさんが「いるから呼んでくる」って言った時はビビったぜ」
『一応ここに定住してるから……』
「そうなのか?」
『魔物使い君はここの王様なんだよー?』
また説明が面倒なことを言う……
「はははっ、上手ですねーセネカさん!」
冗談に取られたか、まぁ当然だな。
『でもちょっと惜しかったよねぇ、もう少し前に来てたら結婚式やってたのにさ』
「結婚式? 誰のっすか?」
『魔物使い君のだよ』
「……マジかよお前! ウッソだろお前! お前アタシより歳下だよな……? クソっ……嫁さん紹介しろよ!」
『あ、うん、後でね……』
そういえばセレナはアルが生き返ったことを知らない……よな? これもまた説明が面倒だ。僕はどうしてこう単純に説明できない人生を送っているのだろう。
「あ、そうだ、雪華の師匠さん……零さんどこに居るか知らねぇ……よな?」
『いや……』
「知ってるのか!?」
『知ってる、さっき会った……っていうか、正義の国にも行ってきた』
雪華との決裂についても話しておこう。ここで彼女が雪華の方につくなら彼女とも殺し合う仲になると思うと憂鬱だけれど仕方ない。
『零さんが会いたいって言ってたから、付き添いで行ったんだ。僕も別の用事あったし。それで、零さん……ほら、国に反逆したでしょ? だから信心深い雪華にとってはすっごい失望だったみたいで、決別って言うか……もう、ダメみたい』
「…………そうか。ならアタシの最近の旅も無駄かー……」
『隣の国にいるから会いたいなら行けば?』
「いや、師匠さんとは話すことないし……」
『……ねぇ、セレナ。これから正義の国は戦争を起こすんだ、悪魔との』
「え……マジか」
『…………僕は魔物使いだから、悪魔側につく。って言うか……リーダー? みたいな。もう止めようがなくてさ……雪華に会いに行ったのもそれなんだ、正義の国にいたら危ないから引き抜きに行ったんだよ、ダメだったけど』
セレナは先程までの笑顔を消して真剣な顔をして聞いてくれている。
『……ねぇ、セレナ。どっちにつく? どっちにもならそれでいい。でも、正義の国に味方するなら……僕は、ここで』
『ちょ、ちょっと魔物使い君……?』
僕の魔力が戦闘態勢に入ったと気付いたのかセネカが弱々しく僕の手を握ってきた。
「正義の国になんか味方するわけねぇだろ。アタシの故郷はそこに滅ぼされてんだ、戦争するならちょうどいい……ぶっ潰し返してやる」
『…………こっちにつく、ってこと?』
「悪魔がどうなろうとどうでもいいけど、正義の国に復讐できるなら悪魔に魂だって売ってやる……って感じだな」
セレナの故郷は武芸の国なのだろうか。やはりと言うべきか何と言うべきか、味方に引き込める人材だった。
「雪華とはどうにか戦わずにいたいけどな、お前やセネカさんと仲間ってのは心強い…………おい? 魔物使い? どうしたんだよ、何泣いてんだよ」
泣いている? あぁ、本当だ。自分でも気付かないうちに涙が溢れていた、気付いてしまったら止められなくなった。
『ごめん……その、雪華の説得がダメで。他にも、友達だった人と殺し合うことになったこと……あって。セレナともそんなふうになったらどうしようってさっきからずーっと考えてたから、安心した……のかな』
「そうか…………いや、だよな、ダチだもんな、雪華は。師匠さんでダメだったんならアタシじゃ無理だと思うけど、一応手紙でも書いてみるか」
雪華とセレナは一度仲違いしたと聞いた。それでも文通を続けるような仲なら、どうにか説得できないだろうか。僕はまた淡い希望に縋り始めた。
「しっかしそうか……戦争かぁ、勝ち目あるのか?」
『国はともかく、天使の数も力もはっきりしないからね』
「でも悪魔と天使って五分なんだろ? なら人間同士の国潰しじゃん」
本当に五分なのか? そうでなければバランスが崩れているというのは分かるが、人界で自由に活動する天使と人界では十分に力を発揮できない悪魔を見ているととてもそうは思えない。
『ま……勝たなきゃいけないのは確実だよ。妻と娘のためにも……負ける訳にも死ぬ訳にもいかない』
「はは、カッコイイな……って待て娘!? 娘!? お前!?」
『えっ……ぁ、うん、少し前に生まれて……』
「はぁ!? マジかよお前……じゃあ何、アタシらとつるんでた頃にはもう嫁居たってことかよ!」
人間の妊娠期間から考えればそうなってしまうな。早めにアルとクラールを紹介して誤解を解かなければ。
『よっ……と、どうしたんですか、セネカさん』
開けるのは面倒なので飛び越えて、何やら興奮している様子のセネカと向かい合う。
『大変なんだよ大変なんだよ魔物使い君! ボク、レストランで働いてるでしょ? そこに懐かしい人が来たんだよ!』
『はぁ……よかったですね』
『それで、魔物使い君に会いたいって言ってるから来て欲しいんだ!』
懐かしいとはセネカにとってだけではなく僕にとってもなのか?
誰だと聞いても答えてくれないセネカに甘い苛立ちを募らせつつ、ぐいぐいと腕を引っ張る姿に大型犬らしさを感じつつ、彼女が働くレストランに共に向かった。
酒色の国には珍しい健全なレストラン。扉を抜ければベルが鳴り、その音に振り向く店員達に軽く頭を下げ、引っ張られるままに一人がけの席に案内された。壁に向かうそのその少女の長いオレンジの髪には、後頭部高くで結ぶその髪型には、何よりも机の横の床に寝かされた大剣には、見覚えがあった。
『…………セレナ?』
振り向いた少女の瞳は髪と同じオレンジで、記憶と同じ顔立ちをしていた。実際にはそう長い月日は経っていない、しかし過去を巡り生まれ直した僕の体感では彼女に会ったのは何十年も前のことだ。
「え……ま、魔物使い? だよな?」
食器を置き、鎧の擦れ合う音を鳴らして立ち上がる。
「な……え? な、ど……どうした? 髪……」
『あぁ……見た目かなり変わっちゃったよね、分かってくれて嬉しいよ。えっと、その……魔物使いとして成長した証拠、かな? この髪は……』
上位存在と化した話や髪が異常に伸びた原因の話は長くなってしまうので今はやめておこう。
「そ、そうか……魔物使いなんだよな? 久しぶりだな、元気そう……だな、よかった! これでも心配してたんだ!」
手を握ってぶんぶんと振り回され、懐かしい友人との再会を喜びつつも、僕の胸は不安だと騒いでいた。過去の友人……十六夜と雪華とは仲違いを起こした、殺し合う仲になった。セレナとも……という嫌な予感は拭えない。
『えっと……な、何してるの? ここで……』
「アタシは元々流浪の剣士だぜ? どこにいてもいいだろ。つっても、ここに来たのは雪華の師匠さん探しだけどな。アタシら手紙でやり取りしててさ、ちょっと前に師匠さんいなくなったらしくて……探せとは言われなかったけど、雪華は師匠さん大好きだろ? だから見つけてやろうと思ってさ」
元気な笑顔を浮かべるセレナにその必要はなくなったと伝えるのは気が引ける。
「んで、ちょっと調べてたら師匠さんは国家レベルの反逆者だって分かってさ……これ見つけても会わせらんねぇなとか思ったんだけど、見つけるだけ見つけようと思って、非加盟国回ってたんだ」
『そっか……なんか、セレナも大変だったんだね』
「まぁな。で、このレストランは結構前にこの国来た時からのお気に入りでさ。ほらこの国ってまともな店少ないだろ……? 前に頼んだステーキ食おうかとか新しいの試そうかとかメニュー見てたらセネカさんに声かけられてさ」
まださん付けなのか。勘違いとも言い切れない愉快な尊敬は続いていたんだな。
「にしても、まさか覚えてもらえてたとは思わなかったんで、嬉しかったっすよセネカさん」
『いやいやこちらこそ、セレナちゃんとはまともに話してなかったのにさぁ』
立っているのも疲れてきた、隣の席はちょうど空いているし椅子を借りよう。いや、もう何か食べてしまおうか。
「話ちょっと盛り上がってさ、お前の話になってセネカさんが「いるから呼んでくる」って言った時はビビったぜ」
『一応ここに定住してるから……』
「そうなのか?」
『魔物使い君はここの王様なんだよー?』
また説明が面倒なことを言う……
「はははっ、上手ですねーセネカさん!」
冗談に取られたか、まぁ当然だな。
『でもちょっと惜しかったよねぇ、もう少し前に来てたら結婚式やってたのにさ』
「結婚式? 誰のっすか?」
『魔物使い君のだよ』
「……マジかよお前! ウッソだろお前! お前アタシより歳下だよな……? クソっ……嫁さん紹介しろよ!」
『あ、うん、後でね……』
そういえばセレナはアルが生き返ったことを知らない……よな? これもまた説明が面倒だ。僕はどうしてこう単純に説明できない人生を送っているのだろう。
「あ、そうだ、雪華の師匠さん……零さんどこに居るか知らねぇ……よな?」
『いや……』
「知ってるのか!?」
『知ってる、さっき会った……っていうか、正義の国にも行ってきた』
雪華との決裂についても話しておこう。ここで彼女が雪華の方につくなら彼女とも殺し合う仲になると思うと憂鬱だけれど仕方ない。
『零さんが会いたいって言ってたから、付き添いで行ったんだ。僕も別の用事あったし。それで、零さん……ほら、国に反逆したでしょ? だから信心深い雪華にとってはすっごい失望だったみたいで、決別って言うか……もう、ダメみたい』
「…………そうか。ならアタシの最近の旅も無駄かー……」
『隣の国にいるから会いたいなら行けば?』
「いや、師匠さんとは話すことないし……」
『……ねぇ、セレナ。これから正義の国は戦争を起こすんだ、悪魔との』
「え……マジか」
『…………僕は魔物使いだから、悪魔側につく。って言うか……リーダー? みたいな。もう止めようがなくてさ……雪華に会いに行ったのもそれなんだ、正義の国にいたら危ないから引き抜きに行ったんだよ、ダメだったけど』
セレナは先程までの笑顔を消して真剣な顔をして聞いてくれている。
『……ねぇ、セレナ。どっちにつく? どっちにもならそれでいい。でも、正義の国に味方するなら……僕は、ここで』
『ちょ、ちょっと魔物使い君……?』
僕の魔力が戦闘態勢に入ったと気付いたのかセネカが弱々しく僕の手を握ってきた。
「正義の国になんか味方するわけねぇだろ。アタシの故郷はそこに滅ぼされてんだ、戦争するならちょうどいい……ぶっ潰し返してやる」
『…………こっちにつく、ってこと?』
「悪魔がどうなろうとどうでもいいけど、正義の国に復讐できるなら悪魔に魂だって売ってやる……って感じだな」
セレナの故郷は武芸の国なのだろうか。やはりと言うべきか何と言うべきか、味方に引き込める人材だった。
「雪華とはどうにか戦わずにいたいけどな、お前やセネカさんと仲間ってのは心強い…………おい? 魔物使い? どうしたんだよ、何泣いてんだよ」
泣いている? あぁ、本当だ。自分でも気付かないうちに涙が溢れていた、気付いてしまったら止められなくなった。
『ごめん……その、雪華の説得がダメで。他にも、友達だった人と殺し合うことになったこと……あって。セレナともそんなふうになったらどうしようってさっきからずーっと考えてたから、安心した……のかな』
「そうか…………いや、だよな、ダチだもんな、雪華は。師匠さんでダメだったんならアタシじゃ無理だと思うけど、一応手紙でも書いてみるか」
雪華とセレナは一度仲違いしたと聞いた。それでも文通を続けるような仲なら、どうにか説得できないだろうか。僕はまた淡い希望に縋り始めた。
「しっかしそうか……戦争かぁ、勝ち目あるのか?」
『国はともかく、天使の数も力もはっきりしないからね』
「でも悪魔と天使って五分なんだろ? なら人間同士の国潰しじゃん」
本当に五分なのか? そうでなければバランスが崩れているというのは分かるが、人界で自由に活動する天使と人界では十分に力を発揮できない悪魔を見ているととてもそうは思えない。
『ま……勝たなきゃいけないのは確実だよ。妻と娘のためにも……負ける訳にも死ぬ訳にもいかない』
「はは、カッコイイな……って待て娘!? 娘!? お前!?」
『えっ……ぁ、うん、少し前に生まれて……』
「はぁ!? マジかよお前……じゃあ何、アタシらとつるんでた頃にはもう嫁居たってことかよ!」
人間の妊娠期間から考えればそうなってしまうな。早めにアルとクラールを紹介して誤解を解かなければ。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる