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実行
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──カメラを見つけたのはカメラを仕掛けたやつにバレたと思うので、そのまま過ごすのも変だと隣に押しかけた、隣のはなかなか料理が上手い
何故か風が来ていて隣のに変態行為を働いていたので止めさせた、非日常は楽しいけど、泣いていたのは可哀想だった、慰めはしたけどダメそう
──隣のと喫茶店に行った、特に何もなかった
こいつ飽きてきた
──隣人が出来て日常は変わったけど、普通の人で残念だった、つまらない
鍵を変えた、カメラを仕掛けたやつが何か反応を見せるといいけど
カメラを仕掛けたのがヤバいやつなら楽しい、家に押し入ったりしないかな
日記を読み終え、一人分の夕食を作るために台所に向かう。
「…………分かりました。ヤバい奴になってあげます、家に押し入って、襲ってあげますから……」
独り言を呟きながら包丁を振り下ろす。
「…………僕を愛してください」
覚悟を決めて、準備が整う日を待った。
そして翌々日の昼間、注文していた荷物が届いた。中身を開封し、またダンボールに入れて部屋の隅に置き、ハンバーグの材料を買いに出かけた。
下準備をしていると彼が喫茶店から帰って来た音がしたので数分待ち、104の扉を叩く。
「……ぁー、涼斗さん、どうかしました?」
日記には僕にはもう飽きたと書かれていた。つまらない奴だと思われている。微笑んでいるはずの彼の表情がいつもより鈍く見えるのは彼の日記を読んだからなのだろうか。日記は昨日返しておいたけど、何か書いただろうか。
「…………今日、ハンバーグ作ろうと思ってるんですけど、凪さん……食べませんか?」
僕が十分に懐いたと思ったからもう飽きたの?
それともただの時間切れ?
僕のこと好きじゃなかったの? 僕はこんなに好きなのに……!
「ハンバーグ! 食べたいです!」
もう飽きたくせに、料理は食べたいの?
「…………じゃあ、僕の部屋に……」
「ありがとうございます涼斗さん、俺ハンバーグ本当に好きなんですよ」
「……この間、聞いたので」
「覚えててくれたんですか? 涼斗さんって本当に良い人ですね、越してきてくれて本当に嬉しいです」
僕のことなんてもうどうでもいいくせに。
良い人なんて思っていないくせに。
嬉しいなんて思っていないくせに。
「…………そんなふうに喜んでもらえるならいくらでも作りますよ」
好きでもないのに優しくする、飽きたくせに夕飯は食べに来る、そんな酷いあなたには罰が必要だ。予定よりも酷くしてあげる。連続殺人鬼だとか凶悪犯罪者だとかを望んでいたあなただから、それでも悦んでくれるよね?
彼の好みを聞きながら調理を進め、鼻歌を歌いながら雑誌を読むクッションの上の彼を横目に、彼の分にこっそりと薬を混ぜる。
完成した料理を前に彼は子供のように無邪気な笑顔を浮かべ、僕に礼を言った。僕に興味は失くしても僕の料理には興味があるらしい。
「……味、どうですか?」
「すっごく美味しいです! 俺の好みぴったりで……涼斗さん本当に料理上手ですよね」
「…………お口にあったみたいで良かったです」
薬の味は上手く誤魔化せたようで本当に良かった。
本当に美味しそうに、嬉しそうに、可愛らしく僕の料理を頬張る彼を見ていると罪悪感が顔を覗かせた。だが、僕に飽きたと書かれた日記を思い出せば罪悪感は吹き飛んだ。
「ごちそうさまでした」
「…………お粗末さま」
食事を終えた彼は僕との会話を早々に切り上げて帰ってしまった。デザートがなければ、自室にカメラがないと思っていれば、僕の部屋に長居する理由など一つもないのだ。
彼は僕や僕との会話になんて興味はない。ただ料理を食べたかっただけ。食費を浮かせたかっただけ。調理や皿洗いの手間を省きたかっただけ。
「……凪さん、どうして飽きたなんて酷いこと書いたんですか? どうしてすぐに帰るなんて酷いことできるんですか? どうしてあなたは僕が好きじゃないんですか?」
彼の部屋に仕掛けたカメラの映像を見る。彼はベッドに腰掛けてテレビを見ている。シャワーはまだだ、いつも通りならあと一時間は浴びない。
「襲われたいんですよね、凪さん。僕が凶悪犯罪者であって欲しかったんですよね、凪さん。そうしたら僕を好きになってくれていたんですよね、凪さん。凪さん、大好きですよ凪さん、あなたが僕に興味がなくっても、僕はあなたを愛してますからね。あんなこと書かれて怒ってはいますけど、僕はあなたを嫌いになったりしません、一生懸命あなたを悦ばせてあげますから。だからあなたも僕を愛してください、精一杯尽くしますから、愛して、愛してください、僕をっ……僕を、愛してるって、その声で…………囁いてください」
彼が自室に戻って約三十分、彼はテレビを消してゆっくりとベッドに横になった。シャワーを浴びようとする様子も服を着替えようとする様子もない、灯りも点いたままだ。急な眠気に対応する数十分の仮眠のつもりなのだろう。
「…………凪さん、今から行きますね。今からあなたを悦ばせてあげますから、一生懸命あなたを愛しますから……だから、あなたも僕を愛してくださいね」
部屋の隅に置いたダンボールを抱え、合鍵を使って彼の部屋に入った。扉が閉まる音が響いても彼はピクリとも動かない。
眼帯と閉じた目を覆う革製の目隠しを着け、多少首を振っても外れないように留め具をしっかりと締める。高級品だけあって見た目も手触りも彼に相応しい。
頬を撫で、起きないのを再確認。
力の抜けた腕を頭の上に持ち上げ、彼が起きて暴れても傷や痣が残ることはないようファー付きの手錠をかける。手錠はベッドの上下だけにある柵に固定して、腕の自由を完全に奪う。軽く手を引くと手錠の鎖と柵がガチャガチャと音を鳴らした。
また頬を撫で、起きないのを再確認。
「…………」
声をかけてしまいそうになるのを我慢し、足首も同じように固定する。柵の両端に片方ずつ、軽く足を開く形で。
彼の腹の上に太いベルトを置き、ベッドの下に潜って僅かに開いた壁との隙間から端を引っ張り、ベッドの横あたりで留める。彼が息苦しさを感じているであろうくらいに締めて、身体を浮かせることすら出来なくさせる。
ベルトを締めた時に微かに吐息が漏れたが、起きる様子はない。
固定は終わった。僕はそっと彼の唇に唇を重ねた。すぐに離し、柔らかい感触の余韻に浸る。
携帯端末で目覚まし音を再生し、音量を上げて彼の頭の横に置く。
「んー……?」
料理に混ぜた睡眠薬はそう強力なものではない。約三十分後に強い眠気に襲われるが、目覚ましなどで起きようと思えば睡眠時間が十分程度でも起きられる。
「………………えっ」
起き上がろうとした彼は拘束の存在に気が付いた。
目覚ましの音声を止め、音声読み上げ機能をONにした携帯で文章を打ち込む。
『起きましたか』
読み上げ速度は遅めに設定してある、寝起きでも聞き取れるはずだ。
「な……何、誰……ですか?」
『これは携帯の読み上げ機能で私自身の声ではありません』
文章を打つと一人称が「私」になってしまう。正体が分かりにくくなるかもしれないし、癖はそのまま治さずに進めよう。
「そんなのどうでもいい、あなたは……誰ですか? 何をする気なんですか?」
『あなたのことが大好きでカメラを仕掛けた者です』
「……鍵、かけてましたよね」
怯えている様子の彼の頬を撫でると彼はビクッと敏感な反応を見せた。それが可愛らしくて、顔や胸、腕などを短い時間だけ撫でる行為を繰り返した。
「やっ……やめてください、触らないでください……」
触らないで? 酷い……好きなだけなのに、痛いことなんてしないのに、どうして触らないでなんて言うの? 僕を傷付けるのがそんなに楽しいの?
『日記を読ませていただきました』
彼は次の言葉を待っている。僕は持ってきていた裁ち鋏を手に取り、彼の首に当てた。
『あなたは凶悪犯罪者に興味があるようですね』
「や……やめて、お願い…………殺さないでっ! お、お金ならいくらでもあげるからっ! 風っ、そうだ、弟に電話すればいくらでも──」
裁ち鋏をナイフか何かだと思ったのだろうか、刃物には違いない。彼の顔の横に鋏を突き立てると、閉じたままではシーツを破ることはなかったが彼は怯えて黙り込んだ。
『私はあなたのことが大好きです』
「……なら、殺さないでっ……ください。何でも言う通りにしますから……」
彼のシャツを引っ張ると彼は更に怯えた。裁ち鋏でジョキジョキと音を立てながらシャツを切っていくと彼は震え始めた。
『とても気持ちいいことをしてあげますから怯えないでください』
「気持ち……いいこと?」
彼の声から怯えが一瞬消えた。だが、シャツを切り終えた鋏が僅かに肌に触れるとまた身を強ばらせた。
大丈夫だ、彼が襲われることを望んでいるのは本当。殺されるのは流石に嫌なようだが、その寸前の危険には興奮するようだ。
「……何する気なんですか」
頭の上で革手袋に包まれた手をくねらせる。ガチャガチャと手錠の鎖と柵が音を鳴らすが、彼の腕は大して動かない。それは足も同じだ。
僕はそっと彼の顔に顔を近付ける。呼吸だとかで僕の存在を感じ取った彼は顔を背けた。
何故か風が来ていて隣のに変態行為を働いていたので止めさせた、非日常は楽しいけど、泣いていたのは可哀想だった、慰めはしたけどダメそう
──隣のと喫茶店に行った、特に何もなかった
こいつ飽きてきた
──隣人が出来て日常は変わったけど、普通の人で残念だった、つまらない
鍵を変えた、カメラを仕掛けたやつが何か反応を見せるといいけど
カメラを仕掛けたのがヤバいやつなら楽しい、家に押し入ったりしないかな
日記を読み終え、一人分の夕食を作るために台所に向かう。
「…………分かりました。ヤバい奴になってあげます、家に押し入って、襲ってあげますから……」
独り言を呟きながら包丁を振り下ろす。
「…………僕を愛してください」
覚悟を決めて、準備が整う日を待った。
そして翌々日の昼間、注文していた荷物が届いた。中身を開封し、またダンボールに入れて部屋の隅に置き、ハンバーグの材料を買いに出かけた。
下準備をしていると彼が喫茶店から帰って来た音がしたので数分待ち、104の扉を叩く。
「……ぁー、涼斗さん、どうかしました?」
日記には僕にはもう飽きたと書かれていた。つまらない奴だと思われている。微笑んでいるはずの彼の表情がいつもより鈍く見えるのは彼の日記を読んだからなのだろうか。日記は昨日返しておいたけど、何か書いただろうか。
「…………今日、ハンバーグ作ろうと思ってるんですけど、凪さん……食べませんか?」
僕が十分に懐いたと思ったからもう飽きたの?
それともただの時間切れ?
僕のこと好きじゃなかったの? 僕はこんなに好きなのに……!
「ハンバーグ! 食べたいです!」
もう飽きたくせに、料理は食べたいの?
「…………じゃあ、僕の部屋に……」
「ありがとうございます涼斗さん、俺ハンバーグ本当に好きなんですよ」
「……この間、聞いたので」
「覚えててくれたんですか? 涼斗さんって本当に良い人ですね、越してきてくれて本当に嬉しいです」
僕のことなんてもうどうでもいいくせに。
良い人なんて思っていないくせに。
嬉しいなんて思っていないくせに。
「…………そんなふうに喜んでもらえるならいくらでも作りますよ」
好きでもないのに優しくする、飽きたくせに夕飯は食べに来る、そんな酷いあなたには罰が必要だ。予定よりも酷くしてあげる。連続殺人鬼だとか凶悪犯罪者だとかを望んでいたあなただから、それでも悦んでくれるよね?
彼の好みを聞きながら調理を進め、鼻歌を歌いながら雑誌を読むクッションの上の彼を横目に、彼の分にこっそりと薬を混ぜる。
完成した料理を前に彼は子供のように無邪気な笑顔を浮かべ、僕に礼を言った。僕に興味は失くしても僕の料理には興味があるらしい。
「……味、どうですか?」
「すっごく美味しいです! 俺の好みぴったりで……涼斗さん本当に料理上手ですよね」
「…………お口にあったみたいで良かったです」
薬の味は上手く誤魔化せたようで本当に良かった。
本当に美味しそうに、嬉しそうに、可愛らしく僕の料理を頬張る彼を見ていると罪悪感が顔を覗かせた。だが、僕に飽きたと書かれた日記を思い出せば罪悪感は吹き飛んだ。
「ごちそうさまでした」
「…………お粗末さま」
食事を終えた彼は僕との会話を早々に切り上げて帰ってしまった。デザートがなければ、自室にカメラがないと思っていれば、僕の部屋に長居する理由など一つもないのだ。
彼は僕や僕との会話になんて興味はない。ただ料理を食べたかっただけ。食費を浮かせたかっただけ。調理や皿洗いの手間を省きたかっただけ。
「……凪さん、どうして飽きたなんて酷いこと書いたんですか? どうしてすぐに帰るなんて酷いことできるんですか? どうしてあなたは僕が好きじゃないんですか?」
彼の部屋に仕掛けたカメラの映像を見る。彼はベッドに腰掛けてテレビを見ている。シャワーはまだだ、いつも通りならあと一時間は浴びない。
「襲われたいんですよね、凪さん。僕が凶悪犯罪者であって欲しかったんですよね、凪さん。そうしたら僕を好きになってくれていたんですよね、凪さん。凪さん、大好きですよ凪さん、あなたが僕に興味がなくっても、僕はあなたを愛してますからね。あんなこと書かれて怒ってはいますけど、僕はあなたを嫌いになったりしません、一生懸命あなたを悦ばせてあげますから。だからあなたも僕を愛してください、精一杯尽くしますから、愛して、愛してください、僕をっ……僕を、愛してるって、その声で…………囁いてください」
彼が自室に戻って約三十分、彼はテレビを消してゆっくりとベッドに横になった。シャワーを浴びようとする様子も服を着替えようとする様子もない、灯りも点いたままだ。急な眠気に対応する数十分の仮眠のつもりなのだろう。
「…………凪さん、今から行きますね。今からあなたを悦ばせてあげますから、一生懸命あなたを愛しますから……だから、あなたも僕を愛してくださいね」
部屋の隅に置いたダンボールを抱え、合鍵を使って彼の部屋に入った。扉が閉まる音が響いても彼はピクリとも動かない。
眼帯と閉じた目を覆う革製の目隠しを着け、多少首を振っても外れないように留め具をしっかりと締める。高級品だけあって見た目も手触りも彼に相応しい。
頬を撫で、起きないのを再確認。
力の抜けた腕を頭の上に持ち上げ、彼が起きて暴れても傷や痣が残ることはないようファー付きの手錠をかける。手錠はベッドの上下だけにある柵に固定して、腕の自由を完全に奪う。軽く手を引くと手錠の鎖と柵がガチャガチャと音を鳴らした。
また頬を撫で、起きないのを再確認。
「…………」
声をかけてしまいそうになるのを我慢し、足首も同じように固定する。柵の両端に片方ずつ、軽く足を開く形で。
彼の腹の上に太いベルトを置き、ベッドの下に潜って僅かに開いた壁との隙間から端を引っ張り、ベッドの横あたりで留める。彼が息苦しさを感じているであろうくらいに締めて、身体を浮かせることすら出来なくさせる。
ベルトを締めた時に微かに吐息が漏れたが、起きる様子はない。
固定は終わった。僕はそっと彼の唇に唇を重ねた。すぐに離し、柔らかい感触の余韻に浸る。
携帯端末で目覚まし音を再生し、音量を上げて彼の頭の横に置く。
「んー……?」
料理に混ぜた睡眠薬はそう強力なものではない。約三十分後に強い眠気に襲われるが、目覚ましなどで起きようと思えば睡眠時間が十分程度でも起きられる。
「………………えっ」
起き上がろうとした彼は拘束の存在に気が付いた。
目覚ましの音声を止め、音声読み上げ機能をONにした携帯で文章を打ち込む。
『起きましたか』
読み上げ速度は遅めに設定してある、寝起きでも聞き取れるはずだ。
「な……何、誰……ですか?」
『これは携帯の読み上げ機能で私自身の声ではありません』
文章を打つと一人称が「私」になってしまう。正体が分かりにくくなるかもしれないし、癖はそのまま治さずに進めよう。
「そんなのどうでもいい、あなたは……誰ですか? 何をする気なんですか?」
『あなたのことが大好きでカメラを仕掛けた者です』
「……鍵、かけてましたよね」
怯えている様子の彼の頬を撫でると彼はビクッと敏感な反応を見せた。それが可愛らしくて、顔や胸、腕などを短い時間だけ撫でる行為を繰り返した。
「やっ……やめてください、触らないでください……」
触らないで? 酷い……好きなだけなのに、痛いことなんてしないのに、どうして触らないでなんて言うの? 僕を傷付けるのがそんなに楽しいの?
『日記を読ませていただきました』
彼は次の言葉を待っている。僕は持ってきていた裁ち鋏を手に取り、彼の首に当てた。
『あなたは凶悪犯罪者に興味があるようですね』
「や……やめて、お願い…………殺さないでっ! お、お金ならいくらでもあげるからっ! 風っ、そうだ、弟に電話すればいくらでも──」
裁ち鋏をナイフか何かだと思ったのだろうか、刃物には違いない。彼の顔の横に鋏を突き立てると、閉じたままではシーツを破ることはなかったが彼は怯えて黙り込んだ。
『私はあなたのことが大好きです』
「……なら、殺さないでっ……ください。何でも言う通りにしますから……」
彼のシャツを引っ張ると彼は更に怯えた。裁ち鋏でジョキジョキと音を立てながらシャツを切っていくと彼は震え始めた。
『とても気持ちいいことをしてあげますから怯えないでください』
「気持ち……いいこと?」
彼の声から怯えが一瞬消えた。だが、シャツを切り終えた鋏が僅かに肌に触れるとまた身を強ばらせた。
大丈夫だ、彼が襲われることを望んでいるのは本当。殺されるのは流石に嫌なようだが、その寸前の危険には興奮するようだ。
「……何する気なんですか」
頭の上で革手袋に包まれた手をくねらせる。ガチャガチャと手錠の鎖と柵が音を鳴らすが、彼の腕は大して動かない。それは足も同じだ。
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