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ご飯も食べたことだし

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昼食を終え、片付けを終え、僕とシンヤは彼の部屋に戻った。ベッドを背にして座り、手を重ねるいつもの姿勢だ。

「ヒロくんと買い物行った時のこと、あんまりよく覚えてないんだよね……もったいない。ごめんね?」

「う、ううん、いいんだ、覚えてなくて……気持ちよかった?」

「うん♡ それはよく覚えてる♡ ずっとお腹の中ごちゅ、ごちゅって……♡♡ ヒロくんの匂いに包まれて♡ ヒロくんぎゅってして♡ たまにヒロくんにイタズラされて♡ お腹の中ぐりゅってなって♡」

聞いてるだけで勃ってきた。

「ご、ごめんシンヤくん……ちょっと待って。えーっと、その……ごちゅごちゅ? するの?」

「あ……そっか、ヒロくん入れたことないもんな。バイブは硬くてごつごつしてて……♡ アレ長いから奥の壁みたいなとこ叩くんだ♡ 腸ってホースみたいに穴空いてるはずなのに、なんで行き止まりみたいなのあるんだろうね」

「あ、あぁ……結腸かな? S字結腸……直腸S状部? 直腸はほとんど真っ直ぐだけど、そこから曲がってるから、硬くて真っ直ぐなの入れるとそこに当たるんだと思う」

「へー……ヒロくんすごい♡ 詳しいなぁ♡ 何、医者目指してたりすんの?」

断面図による図説付きのエロラノベ読んでたからとか知られたくないから黙っておこう。

「……ちょっとお腹触っていい?」

「うん♡」

シンヤを膝立ちにさせ、ズボンを少し下げ、シャツを捲らせる。脇腹に指を添え、親指だけを臍の下あたりに置く。

「まず、性器ってのは外に出てる分だけじゃなくて中にもあって……膀胱がこの辺だろ?」

「んっ♡ 分かんないけど……そうなの?」

白くてすべすべな肌に親指を沈ませると少し苦しそうな喘ぎ声が聞こえた。僕は調子に乗り、きっと正しくないだろうエロラノベ知識に自分勝手な思い込みを混ぜて披露する。

「膀胱の真下に前立腺がある、尿道を輪っかみたいに包んでる感じだよ。前立腺が分泌する液は精子の働きを活発にするらしいね」

「ん♡ んゔっ……♡ 詳しい、ね♡」

「あ、ありがとう……だから、前立腺が性感帯なのは性器の一部なんだから当然なわけで……えっと、ここを刺激したいなら、尿道に異物を挿入するのが一番かな」

「尿道って……え……そ、それは……嫌、かな。怖い……で、でもヒロくんが言うなら……♡」

ラノベや漫画では散々楽しんだ尿道責めだが、本当にやるとなると怖すぎるのでやらないつもりだ。あくまでも今は。

「しないよ。それとね……えっと、性器とお尻の穴の間、何もないとこあるでしょ? 会陰、蟻の門渡りとか呼ばれるんだけど……そこ押したら前立腺刺激できるんだ、やってみていい?」

「う、うん……」

服の中に手を滑り込ませてシンヤの股間をまさぐる。陰嚢の裏を辿り、それらしい場所をぐっと押す。

「んぅっ♡ ほんとだ……気持ちよかった♡」

「あとはシンヤくんがよくやってる、お尻に異物を挿入して直腸から前立腺を刺激するやり方だね」

「よくやってるって……そんな……」

「お尻の穴いじるのもいじられるのも好きでしょ? シンヤくん、変態さんだもんね」

「……いじわる♡」

可愛く「いじわる」なんて言われたら、どんな聖人だって意地悪してしまう。

「排泄孔だからね、何かをひり出す快感もあるし、前立腺と一緒に刺激されるから元々何でもないところでも性感帯になってくる。手コキと乳首責め一緒にしたでしょ? それから乳首敏感になってきたよね、そういうこと」

「うん……? ヒロくんに触られるとこ全部気持ちいいよ♡」

「う、うん……性感帯ってのは、精神的なのも強いんだよ……えっと、何が言いたかったんだろ僕」

シンヤとの記憶を遡り、そもそもはS字結腸の話をしていたと思い出す。

「そうそう、ごちゅごちゅするのって聞いたよね」

「うん♡ ごちゅっ、ごちゅって……お腹の奥、突かれんの♡ あれ気持ちいい……♡」

「内臓揺さぶられる感じだから、ハマる人と絶対無理な人いるって読んだけど……君はハマっちゃってるんだね」

結腸まではギリギリ届いていないような気もするが、性感には思い込みも大切だ。自分は快楽を享受できる稀有な存在だと思わせるのだ。

「可愛くってえっちな彼氏が持てて、僕は本当に幸せ者だよ」

「うん♡ 俺も幸せ♡♡」

まぁ、シンヤは素直だから思い込みすら必要ないかもしれないけれど。
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