過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

違うの、許して

腰を掴まれるだけで下腹が疼く。カタラが動くのを待ち切れずに腰を揺らすと更に強く掴まれ、止められた。

「ちょっと待ってくれ……まだ勃ってないんだよ。連続でとか、ちょっとキツくて」

「何言ってんだよまだ若いくせに。ネメスィは二連続当たり前だぞ」

「体力お化けと一緒にすんな」

ムッとした顔のカタラは俺の腰を掴んだ手を片方離し、俺の臍の辺りにそっと触れさせた。彼が呪文らしき言葉を呟くと下腹が更に疼き、腸壁が萎えたままの陰茎に吸い付いた。

「ぁ、あっ……はぁあっ……きゅんきゅんしてるっ、カタラぁ、カタラの……そぉいうの、好きぃ……もっと俺に色んなことして、俺で遊んでぇ……」

「へぇ……？　いいんだな？　じゃあ、サク越しに扱かせてもらおうかな」

臍の辺りに当てられていた手が上下を始め、腹を撫で回される。その手の動きに合わせて腸が勝手に動き、カタラの陰茎を扱く。

「ひっ……！？　ぁあっ、なっ、何っ、何これぇっ！　ひぃんっ！　やぁあっ……！」

まるでカタラの手が俺の身体をすり抜けて体内に侵入し、俺の内臓を握っているかのような感覚だ。痛みや違和感は一切なく、ただ身体を動かしていないのに性器を扱かされている不思議な快楽だけがある。

「ひぁあんっ！　あぁっ、しゅごいっ、俺オモチャみたいっ……きもちぃっ、カタラぁ、もっと、もっと激しくぅ」

「激しく？　大丈夫か？」

「平気、平気だからぁ、お願い……ぃっ、ぁああっ！？　んぁっ、ひぃいっ！　ひゃああんっ！　やぁああっ！」

すっかり勃起した陰茎を激しく扱かされる。内臓を強く掴まれて激しく上下させられ、仰け反るほどの快楽を覚え、カタラが再び射精するまでに何度も絶頂を迎えた。

「あぁんっ！　やっ、ぁああっ！　イった、イったぁっ、イったかりゃあっ、ちょっと、きゅうけぇっ……」

「何言ってんだよ、サクはこの程度じゃダメにならないだろ？　満足もしないんだよな？　でも……俺はっ、もう……出ちまった」

「あぅっ、きたぁっ……美味しぃ……」

下腹に一瞬ピリッと電流のような刺激が走った。おそらくカタラの術が解除されたのだろう。しかし俺はそれよりも体内に放たれた精液に夢中になっていた。美味しいそれの量はアルマに劣り、味は弟を超えることはない、そんなことどうでもいい、もっと欲しい。

「……カタラぁ、もっかい」

「はぁ？　無茶言うなよ……」

「やだぁ、せーえき欲しい……お腹空いた」

「…………マジに空っぽかよ、なんでだ？　怪我でもして……ない、よなぁ」

カタラは怪訝な顔をしながらも手を伸ばし、俺の乳首を摘んだ。尿道に挿入した物とよく似た半透明のリングがピアスのようにぶら下がった。

「カタラ……？　何、これ」

リングには細い糸が繋がっており、その糸はカタラの手に巻かれている。カタラの手が離れると糸がピンと張り、リングが持ち上がり、乳首が引っ張られる。

「ぁ……ひぁあっ！　カタラっ、やだっ、引っ張っちゃやぁあっ！」

「痛いか？」

「……きもち、いぃっ」

「なら問題ないな」

あまり強く引かれることはなく、糸が張った状態を保ってゆっくりと伸ばされる。視線を下げれば前に突き出された乳首の淫猥な景色がある。

「……魔力の流れ操って無理矢理勃たせたけど、あんまり動くと術がブレちまうから、自分で動いてくれよ」

後孔でしゃぶっている性器は膨らんでいる。術がブレるなんて方便だ、俺に動いて欲しいだけだろう。我慢できないし、どっちでもいいけれど。

「分かった……ぁ、あっ、あぁんっ！　ここっ、ここ好きっ……ひぁあっ！？」

腰を持ち上げて揺らしてカタラの陰茎に前立腺を責めさせ、快楽に身体を仰け反らせると乳首に痛みの皮を被った快感が走った。仰け反ったことで乳首に付けられた実体のないリングが糸に引っ張られ、乳首が更に伸ばされたのだ。

「ぁ、あっ……はぁっ……ぁあぁっ……！」

「サク？　そんなに仰け反ったら乳首伸びるぞ」

「いいのっ……これ、好きぃ……ぁっ！　ん、ぁあっ……も、ちょっとぉ……引っ張って欲しい……」

腰を振るのをやめて身体を反らし、チキンレースのように快楽と痛みの境界線を探る。しかし、痛みは快楽に変換されて脊椎に届く。

「はぁっ……らめ、こっちもぉ……あっ、ぁんっ！　ひぁんっ！　カタラっ、カタラぁ……好きっ、好きぃっ、きもちぃっ、もぉ、イっちゃう……！」

胸だけの快楽では焦れったく、腰振りを再開する。腸壁を擦られるのが気持ちよくて、多彩な術で俺に快楽を与えてくれるカタラが愛しくて、彼への好意を叫ぶ。
俺の空腹が異常なことも、アルマの伴侶であることも頭から消えていた。意図的に消されていたのだ、その方がカタラから魔力を奪いやすいから女神がそうしたのだ。快楽を欲しがった俺が自ら目を逸らした訳じゃない。

「イくっ、イくぅっ！　カタラぁっ、好きっ、好き……好きっ、ィっ……くぅうぅっ！」

悦びに羽と尻尾を揺らし、上機嫌に身体を仰け反らせて絶頂を迎えた。同時にカタラも射精を果たし、もう無理だと疲れ切った顔で言われたので仕方なく抜いた。

「はーっ……もぉ無理、俺寝るぞ」

「…………分かった」

カタラはすぐに眠りに落ちて、それと同時に鈴口の棒も乳首のリングも消えた。伸びをしていると肌寒さに気付く。
隙間風どころではない、馬車の扉は閉めたはずだが思い違いかと振り向けば、呆然と俺を見つめる黄金の瞳と目が合った。

「………………アルマ？」

身を屈めて馬車の中を覗いているアルマの表情は読み取り難い。驚いていることは確かだ、目を見開いている。
気まずさに目を逸らすと彼がネメスィを小脇に抱えているのに気付いた。

「……ア、アルマ、どうしたんだ？」

「…………こいつが家の前で叫んでいたんだ。ゴブリンにサクが攫われたと言うので誰なのかは放って引き摺られた跡を辿り、匂いで探り当てたんだ」

「そ、そっか……」

「……そいつは誰だ？」

声色は落ち着いている。怒っているのかどうかは分からない、少なくとも表には出ていない。俺は深呼吸をしてから扉の前に進み、顔だけを馬車から出した。