過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

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あなたは今ここに生きている

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二人きりに戻ったシャワールーム。抱き締め合って唇を重ね、ゆっくりと舌を絡ませる。ねばっこく交わすキスに俺を見つめる黒い瞳も瞼の下に隠れ、俺も目を閉じた。

「ん……せんぱい、せんっ、んん……ぱぁいっ……」

店に居た頃では考えられない深い口付け。

「ん、んん……はぁっ、せんぱい……」

顔を離しても唾液が互いの口を繋いでいた。それをわざと切って、とろけた瞳で見つめ合う。

『サク……やっぱり俺だけのものにしたいよ』

頬を撫でられて片目を閉じると口の端から垂れた唾液を拭われる。

『店で他の男に触られてるのを見るのも嫌だったんだ。仕事だから仕方ないって思ってたけどさ、やっぱりさぁ……好きだから』

「先輩……ありがとうございます。そんなに、俺を」

『……そんな優等生回答いらない』

「…………先輩」

頬を撫でていた手が首に下りる。首筋をなぞった指は鎖骨に触れる。そのままつうっと下りていく手は乳首を掠った。

「ひぅっ……!」

『指輪もくれない旦那のどこがいいんだよ、ものが大きいからか?』

「ア、アルマは……オーガだからっ、ちょっと文化違うんです。指輪とかない種族なんです、だから……!」

『……インキュバスも指輪とかないのか?』

異世界でも左手の薬指に指輪をはめる習慣があるだけで驚きなのに、それが人間以外にも広まっているかどうかなんて分かる訳がない。

「インキュバスは……そもそも、特定の伴侶を持たないと思います」

『…………じゃあ、俺のひとりよがりか』

左手がそっと繋がれ、先輩はじっと俺の薬指を見つめる。先輩の手に指輪はない。

『既婚者の魔物だなんて知らずに浮かれて指輪なんか買っちゃって……渡せずに死んで』

「わ、渡せましたよ。俺は今してるじゃないですか……生きてますし。そんなふうに落ち込むなんて、らしくありませんよ」

『…………そうだな』

どんな時でも明るく優しく笑っていたのが俺の先輩像だ。それに間違いはないらしく、先輩は幼い笑顔を浮かべた。

「……ね、先輩。しましょ? 俺……先輩の精液欲しいです」

壁にもたれて開脚し、腰を持ち上げて尻尾を揺らす。

「今だけは俺はあなたのお嫁さんですよ、旦那様」

まだ少し落ち込んでいる彼を元気づけたくて媚びてみると、先輩は俺の腰に手を添えた。

『……俺の、本当に小さいけど』

「大丈夫ですよ、きっと気持ちいいです」

平均と比べても小さな陰茎が入ってくる。細いそれは何の抵抗もなく俺の中に収まり、ぐねぐねと動く腸壁に扱かれて射精した。

『…………出ちゃった』

「ずっと勃ってましたから仕方ありませんよ。ほら、先輩、腰下ろしてください」

シャワールームの床に先輩を座らせ、その太腿の上に跨る。

「もう一回しましょ。若いんだから平気ですよね?」

術によって射精を許されずに勃起したままの陰茎で先輩の萎えた陰茎をつつく。

『……サクのが大きいんだな』

「俺はインキュバスですし、性器の大きさは自由自在なんですよ。俺はコントロール下手ですけど」

タイトなズボンを履いた時に見た目に響かないのは最高のメリットだと思う。

「あ……ほら、勃ってきた。入れますよ、先輩」

先輩の下腹に陰茎を押し付け、再び先輩の陰茎を挿入される。俺が上になったことで何とか前立腺に触れる、これなら感じられそうだ。

「動きますね、先輩」

アルマの時のような苦労はなく、ずっぽりと咥え込んだ陰茎は簡単に抜けていく。しかし、硬さはなかなかのものだし前立腺がコツコツと突かれて気持ちいい。

「はっ、ぁ、あっ……先輩っ、こんこんって気持ちいいですっ……」

前立腺が突かれた振動は陰茎に響く。射精出来ないのに快感が溜まっていく。先走りの汁しか出せない尿道口がぱくぱくと開き、全体が情けなくぶるんぶるんと揺れて先輩の腹に当たる。

「ん、ぁ、ぁんっ……あっ……先輩っ、先輩のお腹にっ、すりすりってするの……! 気持ちいぃっ!」

少し身体を倒して先輩に抱きつくと彼の腹に陰茎を擦り付けることになる。滑らかな肌に擦り付ける快感と背徳感は強く、どんどん先走りの汁が溢れてくる。

『……っ、ぅ……はぁっ……』

少し前から先輩は吐息を漏らすばかりで会話出来ていない。抱く側の経験が浅い彼に淫魔の相手なんて厳しいのだ。

『はぁっ……サク、もう、もうっ……』

「はいっ、せんぱい。俺の中にいっぱい出してください」

『ぁ……はぁっ、出るっ……!』

「たっくさん、びゅるびゅるって……んっ……!」

くたっとした先輩は壁にもたれてしまう。もう体力的にも限界のようなので、萎えた陰茎を脱いで穴から精液を垂らす。どうやら浅すぎてあまり飲めなかったようだ。けれど味は分かった。

「せーんぱいっ、先輩のすごく美味しいんですよ。爽やかで、飲みやすいんです」

酒に例えると果実酒だろうか。アルマやシャルのは度数の高いもの、しかもストレートだ。

「いくらでも飲めますよ」

『勘弁してくれ……』

「ふふ……でも、美味しいんです」

若い味という表現がここまで合うこともないだろう。ネメスィとカタラに拾われてすぐの頃、人間の街で少年三人と乱交した覚えがあるけれど──やはり風俗店勤務の先輩の方が洗練されていて美味い。

『サクは苦しそうだな、これ』

血管まで浮いた淫魔らしい禍々しさの陰茎に先輩の指が触れる。

「あっ……ゃ、やめてください……射精出来ない術がかかってるんです、触られても苦しいだけなんですぅ……」

『術、どうやったら解けるんだ?』

「シャルに……俺の弟に頼むしかないですね。普通に頼んでも無理でしょうけど」

「ふぅん……?」

先輩の手は素直に離れ、俺は安心しつつも残念に思う。

『さ、体洗うか』

それからは普通に各々の身体を洗った。何故かいつも以上に泡立ち、シャワールームは泡まみれになってどこに何があるのかほとんど分からなくなった。

「なんでこんなに泡立ちいいんだよ……」

文句を言いながらも泡で汚れを落としていると尻尾を掴まれた。

『なぁ、サク。ちょっとお前の人間じゃない部分が気になっててさ……ここ触ってもいいか?』

「もう握ってるじゃないですか……もちろんいいですけど、敏感なところなので強くはっ……ぁ……はいっ、そうです、そんなふうに優しく……!」

先輩は尻尾の生え際を優しく握り、ちゅこちゅこと音を立てて陰茎にするように扱く。くねくねとうねる尻尾を捕まえられ、もう片方の手で尻尾を撫で回される。

「あ、ぁっ、あぁーっ……! イくっ、しっぽ……! しっぽ、優しくされてっ……イっちゃうっ!」

満遍なく撫で回されていた尻尾をピンと伸ばし、シャワールームに入ってからでも何度目かも分からない絶頂を迎える。
先輩は俺の反応に満足したのか、くったりした俺の頭羽や腰羽を楽しそうに弄っていた。
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