冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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お義父さんとお父さんの差 (水月+カンナ)

体操服のザラザラとした感触には趣きがある。学生服のスラックスはプリケツ判別に優れた衣服というのは誰もが知っていることだろう、体操服……ジャージはダボッとしているから直立状態では尻を眺めるのにあまり向いていない。特にカンナは大きめサイズを買っているからな。

「カンナ、体操服も制服もワンサイズ大きめだよな?」

「ぅ、ん……おと、さん……背、き……と、のびる、て」

俺に体重をあまりかけないようにしている遠慮がちなカンナの腹に腕を回し、抱き寄せ、後頭部を肩に押し付けさせる。カンナは抵抗せず、頬を赤らめながら返事をしてくれた。

「そうかぁ。もし俺より大きくなっても、俺の膝に乗ってくれるか?」

「……みぃ、くん……つらい、よ?」

「重いってか? 大丈夫だよ」

「ぼく、みぃくん……のせて、みたい……」

「俺を? ふふっ、いいよ。俺身長の割に重めだけど大丈夫か?」

「ぅんっ……」

いい雰囲気だ、キスを……おっとダメだ、二人きりじゃなかった。イチャついていると周りに人が居るのを忘れてしまう、普段教室でもやっているスキンシップの範囲に留めておかなければ。

「ね、みぃくん……あさ、て、空いてる?」

「明後日? あぁ、水曜日だな。バイト休みだ、空いてるよ」

明後日は十月十日、カンナの誕生日だ。しかし平日なので、俺達は次の土日どちらかに彼の誕生日パーティを計画している。場所? 主催? ネザメに決まってるだろ。カンナには内緒でサプライズを演出しようとしていたのだが、カンナの方から誕生日の話題を振るとは……誕生日の話題だよな?

「ぼく、そのひ、たんじょ、び」

よかった、カンナが自分の誕生日を忘れていて、単に俺のバイトが休みの日にデートをしたがっただけだとか、そんなオチじゃなくて。

「もちろん知ってるよ」

「覚、て……くれ……たの、うれ……し。ぁ、のねっ……ぉ、とぉ……さ……が、おい、わ……して、くれ……の。まい、とし」

「いいお父さんだな」

「ぅん……だいすき。それで、ね、あの、ねっ……こ、としは……みぃくん、来て、ほし……の」

「……お家での誕生会に、か?」

カンナはとても小さく頷いた。このお誘いは彼にとってとても勇気のいるものだったらしい。

「親子水入らずじゃないのか? 俺お邪魔じゃないかな」

「ぼく、みーくん…………しょが、い……」

「お義父さんは俺嫌じゃないかなぁ……」

「……? ぼく、の……たんじょ、び……ぉ、とぉ……さ、のじゃ……な、から…………ぉと、さ……や、より……ぼく、いいの、が……だ……いじ、でしょ?」

「お義父さんの誕生日じゃないんだからお義父さんの嫌よりカンナのいいのが大事って、まぁそうなんだけどさ」

それ、本人が言うか?

「ぉ、とぉさ……の、たんじょ、び、は……おとぉ、さん……の、好きなこと、だけ、するの」

「そうか、カンナはいい子だなぁ。そんないい子の誕生日にお呼ばれなんて光栄だ、是非行かせてくれ」

「……! ぅんっ」

「他の子は? いいのか?」

「…………ふたり、きり……が、いい」

父親が居るんだから二人きりじゃないだろ? と思いつつも口には出さずカンナを愛で、体育祭終了までの時間を静かに過ごした。


閉会式が終わり、教室に戻る。荷物をまとめて挨拶を終えたらすぐに解散だ。

「みー、く……おとぉ、さ……とこ……」

「お義父さんのとこ行くのか? あぁ……挨拶しておかないとな」

気は重いが、挨拶する機会を逃すのは印象がよくない。深呼吸をして気持ちを落ち着けて、挨拶に臨んだ。

「おぉカンナ、お疲れ様……ぁ?」

撮った写真を確認していたらしいカンナの父親は、カメラを下ろして笑顔を浮かべたかと思えば、俺を見つけて目付きを鋭く変えた。

「鳴雷水月……」

宿敵を目の前にしたような言い方だなぁ。

「こんにちは、お義父さん」

「お前に父親と呼ばれる筋合いはない!」

「ぉとー、さん?」

「カンナぁ! カンナ、そいつと腕を組むのはやめなさい……!」

「……ゃ」

カンナは俺の腕で顔を隠すようにし、更に強く腕に抱きつく。

「カンナぁぁ……」

「あ、あの、お義父さん……カンナさんのっ、お父さん」

睨まれたので言い方を少し変えてみた、彼の溜飲は下がったのか落ち着いた目つきに変わってくれた。

「カミ…………カンナの兄弟の件、感謝するよ。カンナから聞いた、君が引き合わせてくれたとな。俺も彼に久しぶりに会ったよ、前から直接礼を言いたかった。ありがとう」

「ぁ、いえ……」

「……カンナも毎日幸せそうだ。君との日々が楽しいのだろう」

カンナを見下ろすと彼は照れくさそうに俺から視線を外した。可愛い。自然と顔が緩んでしまい、父親の視線が鋭くなり、慌てて表情を整えた。

「…………カンナを、大切にしているのが分かる。あぁ、ずっと付き合ってやってて欲しいさ、お義父さんと呼ぶのは、まぁ、うん、おいおいだ、おいおいで頼む、今はまだ……カンナのお父さんで頼むよ」

「……分かりました。すみません、距離詰め過ぎちゃって」

「いや……」

「…………おとー、さん」

「ぁ、なんだっ? カンナ。お父さん歩いてきてるから車乗せてとかは無理だぞ」

「あさ、て……たんじょ、び、かい。みーくん……呼び、たい。いい?」

「えっ……あ、あぁ…………分かっ、た」

「あり、がと……! おとぉ、さん。みぃ、くんっ、いい、て」

めっちゃ嫌そうだったぞ。

「……すみません、いいですか? カンナさんのお父さん」

「…………あぁ」

嫌そう。でも多分、カンナのためを思って我慢しているのだろう。なら彼が嫌そうだからと俺が遠慮するのはよくない、誕生会は気まずくなりそうだが精一杯カンナを楽しませてやろう。
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