冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

文字の大きさ
156 / 2,351

バイト復帰

しおりを挟む
彼氏達の縫い物スキルが見られたりして楽しい時間を過ごしていたが、シュカに衝撃的な事実を知らされて思考が乱れる。

(小さい頃にアイロンで殴られたってどういうことなんでそ……ぎゃ、虐待ってことですか? ヒェェ)

アイロンを終えたシュカは俺の隣に並び、アイロンはハルの手に渡る。アイロンがけという家庭的な姿は是非目に焼き付けておきたいのに、集中力が足りずその機能が使えない。

「……水月、ちょっと」

くい、とシュカにシャツを引っ張られてみんなから数歩離れる。

「……もしかして気にしてます? 変なこと言ってすいません」

「い、いや……そりゃ気にしてるけど、シュカが謝ることじゃないよ」

「水月は優しいですからね、気にすると思ってました。困った顔が見たかったんですよ、これでも謝らなくていいんですか?」

困った顔をしてしまったこと、それに気付いてもいなかったことを反省し、改めて「謝らなくていい」と伝えた。

「……ふふふっ、水月のそういうところ、好きですよ」

「…………なぁ、お父さんには他に何かされなかったか?」

「ご心配なく、流石に実父が初めての人なんて言いませんよ」

「そういうことじゃなくて……」

「分かっています。大丈夫ですよ、物心つくかつかないかの頃に死んだんです。覚えているのはアイロンで殴られたことだけ……よっぽど痛かったんでしょうね」

痛み自体は覚えていないのだろうか? 不幸中の幸いだな。

「……お母さんは?」

「大人しい人ですよ。時雨さんくらい」

「それは大人しいな……」

「そんなに心配してくださらなくても、今は何も問題ありませんよ。優しくてカッコよくて最高のちんぽ持ってる恋人が居て、順風満帆です……いえ、今日はまだ抱いてもらえてないので微妙ですかね」

「明日二日分頑張るから許してくれ……」

周囲に見えないよう机に隠れる足を擦り寄せてきた。シュカは積極的な上にボディタッチが上手い、こればかりは勝てないな。



完成したエプロンは評価のために一旦教師に預ける。後日再配布、洗濯やアイロンがけをして保管、調理実習の日に持ってくる……といった感じだ。

「調理実習ってテストの後だっけ?」

「ええ、サバの味噌煮と米ですね」

「うぇー……ガッツリご飯じゃん、カロリー調節しなきゃ」

俺もカロリー計算と調節が必要だ、前日にちゃんと母に相談しておかないとな。

「サバの味噌煮好きやわぁ、楽しみや」

「味付けは味噌ですけど、それでも好きですか?」

「えぇ? 嘘やん、なんで味噌使うねん」

「そりゃ味噌煮だからだろ……」

「サバの味噌煮は醤油と砂糖とみりんやろ」

「それじゃみりん煮だろ」

「サバの煮込みには味噌と醤油があるんですよ。醤油煮と言いますが、味噌不使用でも何故か味噌煮と呼ぶ人もいます。味噌派が多数らしいですが、私も醤油の方が好きです」

「やんな!」

どうしてシュカはこんなにサバの煮込みに詳しいんだ、サバが好きなのか? 食いしん坊だからか? 可愛いな。

「味噌煮じゃないなら味噌煮って言うなよ……なんか納得いかないな」

「さば、は……しめ、さば……が、いい」

「シメサバ食うたらなんやマヨネーズ思い出すねんなー……」

サバ談義はハルが抜けてレイが加わった下校中にまで及び、楽しかったものの恋人らしくはなかった上に腹まで減ってしまった。今日の夕飯はサバだといいな。

「配達行ってきますっすせんぱい!」

「あぁ、行ってらっしゃい」

レイは歌見の代わりの配達、俺の業務はいつも通り品出しと在庫管理、後たまに客の相手。

「はぁ……腰痛ぁ……」

品出しをある程度終えて倉庫で在庫チェック中、突然背後から抱き締められた。顎を掴まれ、斜め上に振り向かされる。

「よっ、鳴雷。いや……水月、って呼んでいいんだったな」

「先輩……! もう、驚かせないでくださいよぉ。先輩もう復帰するんですか? 怪我大丈夫ですか?」

本当に驚いたし怖かった。まだ心臓がバクバク鳴っている。

「まだ力を入れると痛いから重いものは運べなくてな……パソコン使って入荷管理とかの仕事は出来るから、店長に無理言ってそっちやらせてもらってる。働かないとまずいからなー……一人暮らしは辛いよ」

「大変ですね。またご飯作りに行かせてください」

「俺もお前の手料理が食べたい。妹が帰ったらすぐ知らせるよ」

「……先輩、俺にも抱きつかせてくださいよ」

抱き締める腕の力を緩めてもらい、歌見の腕の中で反転し、彼を抱き締め返す。分厚い身体は他の彼氏では味わえない安心感がある、これぞ歳上彼氏だ。

「甘い匂いがする……初めて嗅いだのもこの倉庫だったな」

「そうでしたね、先輩に気に入ってもらえてよかったです」

香水の香りを体臭だと嘘をついている罪悪感はあるが、歌見の心を手に入れられた喜びが勝っている。

「……先輩? ふふ、バイト中に……悪い人ですね」

歌見は右腕で俺をぎゅっと捕まえたまま、左手で俺の身体を服の上からまさぐった。腰を撫で下ろした手はすぐに尻を揉んだ。

「水月……」

機嫌を伺うような目でじっと俺の顔を見つめ、探るように手を動かす。尻肉を鷲掴みにする力が少しずつ強くなり、触り方に遠慮がなくなっていく。

「……先輩、今日上がるの何時ですか?」

「水月と同じはずだけど、それがどうかしたか?」

「俺の上がり時間知ってるんですね、調べてくれてたんですか? 嬉しいです……ね、先輩、怪我してる上に妹さんが家に居ちゃ抜けないでしょ? 三十分くらい時間ください……ダメですか?」

妖艶さを意識して笑顔を作り、手を筒にして軽く揺らす。それだけで歌見は俺の腰にゴリッと硬いものを押し付けた。
しおりを挟む
感想 549

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

幼馴染がいじめるのは俺だ!

むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに... 「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」 「はっ...ぁ??」 好きな奴って俺じゃないの___!? ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子 ーーーーーー 主人公 いじめられっ子 小鳥遊洸人 タカナシ ヒロト 小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。 姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。 高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、 脳破壊。 千透星への恋心を自覚する。 幼馴染 いじめっ子 神宮寺 千透星 ジングウジ チトセ 小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。 美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている) 転校生の須藤千尋が初恋である

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精 ※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放

大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。 嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。 だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。 嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。 混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。 琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う―― 「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」 知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。 耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。

処理中です...