冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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勤勉な兄弟

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 六人揃っての夕食が始まる。いつもはそれなりに賑やかだが、今日は静かだ。憎悪を抑え込む母の心的疲労と、セイカの緊張と怯え、ホムラと義母の人見知りが張り詰めた空気を作り出している。

《今日も今日とて飯が美味ぇ》

アキはどうやら空気が読めないタイプのようだが、ロシア語で呟かれても俺は返事をしてやれないし、理解しているであろう者達も何故か返事をしない。

「あ、あのさ、今日学校で……」

俺がこの空気を壊してやる、そんな使命感で話し始めるも、話のネタがない。彼氏達との戯れは義母やホムラの前で話すのには不向きだ、十八禁でない話を探さなくては。

「……えっと」

思い付けと思うほど何も思い付かなくなる。結局何も話せないまま、気まずさを抱えたまま食べ終えた。

「ごちそうさま……」

皿を洗い終えて私室に戻ろうとすると、テディベアを抱えたセイカが着いてきた。喜んで招き入れ、共にベッドに座り、頬にキスをした。

「今度こそずっと一緒だからな」

「…………うん」

退院したばかりだし、まだ身体に負担をかけない方がいいだろう。触れているとどうしても興奮してしまうから、触れ過ぎないようにしつつセイカが邪推しない程度にはスキンシップを心掛けて……難しいな。

「なぁ、夏休みの課題ってもう出てるのか?」

「ん? うん、出てない教科もあるけど八割方は」

「見せて欲しいんだけど……」

「課題見たいのか?」

変わったヤツだと思いつつ通学鞄を足で引き寄せ、開け、学校から配られているノートパソコンを起動させた。

「……何それ」

「ノーパソ」

「課題……プリントじゃないのか?」

「プリントもノート課題もあるけど、半分くらいはこれ」

「…………いいなぁ十二薔薇。俺タイピングもろくに出来ない……手片っぽなくなったし」

中学では授業で月に一回パソコンに触れるかどうかという具合だ、セイカの家にパソコンがないのなら操作を習得出来ていなくて当然……まさかパソコンを触りたいのか? 学習意欲の強い子だ。

「どうやって課題やんの?」

「えっと……じゃあとりあえず総合英語の課題やってみるぞ。総合英語の課題のファイルがあるんだ、それを開いたら、まぁ普通に……プリントとかドリルみたいなのが出てくる」

問題文と解答欄が交互に並んだよく見る光景だ。

「印刷前のデータ配ってるみたいな感じ? これどうやって答え書くの?」

「そうなのかな? 答えはこう、解答欄にカーソル合わせてクリックして……キーボードで答えを打ち込む。答え、えーっと……え、一問目から難しくない?」

「……分かんないのか?」

「…………教えてくれます? セイカせんせぇ」

セイカは呆れたようにため息をつきながらも嬉しそうに答えのヒントを出し、俺の頭の奥底に眠っていた授業の記憶を引っ張り出した。

「分かった! っていうか思い出した、えっとスペルは……こんな感じだったかな」

カタカタッターン、とカッコつけてキーボードを叩く。

「h抜けてるな」

「えっ、あっ」

カッコつかなかった。けれどセイカが望む返答は出来たと思う。

「カッコ悪いとこ見せちゃったけど、どうだった? 十二薔薇の課題。なんで気になったのか知らないけど、好奇心満たされたか?」

「うん……」

「そっか。タイピング練習のアプリとかも入ってるから好きに使っていいぞ」

「……今度借りる。今は……せっかく、鳴雷と二人だし」

まだ身体の調子が戻っていないだろうからと我慢しているのに、そんな今すぐ押し倒して抱き潰したくなるようなことを言わないで欲しい。

「鳴雷……」

すり、と肩に頭が擦り付けられる。むくむくと膨らんできた陰茎を足を組むことで誤魔化した。

「ほむら、元気そうだった。ありがとうな。本当に……今までたくさんよくしてくれて、ありがとう。これからも世話になるし……こういうこと言ったら鳴雷はまた「そんなのいい」とか言うんだろうけど、じゃあ俺の自己満足だとでも思って……恩返しさせて欲しい。少しずつしか出来ないし、返し切れると思えないけど……俺に出来ることなら何でもする、俺にして欲しいこと言ってくれ」

抱きたい。

「……じゃあ勉強教えてもらおうかな。ぁ、でも今はいいや、気分じゃないし……えっと、トイレ行ってくる」

「行ってらっしゃい。教科書借りていい?」

「うん……? 好きにしていいけど」

通学鞄を漁るセイカに勃起を悟られないよう前屈みになってそろそろと部屋を出る。張った陰茎をトイレでひたすらに擦り、トイレが詰まってしまわないか不安になりつつもスッキリした気持ちで部屋に戻った。

「おかえり」

「ただいま。あのさ、セイカ。ほむらくんにはこの部屋で寝てもらってて、俺はアキの部屋で寝てるんだけど……セイカはどうする? ほむらくんと一緒のがいいか?」

「……鳴雷と寝たい、ダメ?」

「…………おちんちん辛くなっちゃうからダメ」

「え……ぁ、したいなら……いつでも」

自らのズボンに手をかけたセイカの手首を掴んで首を横に振る。

「セイカまだ元気になってないからダメぇ! と、とりあえず、とりあえずな、とりあえずは、ほむらくんと二人でこの部屋使ってくれ」

「う、うん……ほむら今どこ?」

「泳げるようになりたいとか言って、暇さえあればプールに居るぞ。勤勉な兄弟だなぁ」

「ふぅん……」

「俺達はそろそろお風呂入らなきゃな。1人で入れるよな?」

セイカがムッとした表情をしながらも頷いたことに俺は胸を撫で下ろした。介助が必要だったら今度こそ俺の陰茎の血管か理性の糸のどちらかが切れてしまうところだった。

「じゃあ着替え渡しておくよ」

寝間着としてスウェットを渡すとセイカはすぐにそれの匂いを嗅ぎ、洗剤の香りしかしないことに顔を顰めた。

「洗濯してないの渡す訳ないだろ……そういえば前にあげた服はどうしたんだ? クマ全裸じゃん」

「……お前のママ上に取られた。洗濯するって……洗濯したら鳴雷消えちゃうのに」

分かってないヤツらだとでも言いたげにため息をつく。セイカもすっかり変態の仲間入りを果たしたようだ。
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