冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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リュウとの接し方

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鳴り響くインターホンに呼ばれたノヴェムを抱いて玄関へ向かう。何故かアキも着いてきた。

「アキ? どうした?」

《……ネイ、怒ってねぇかなーって》

念の為覗き窓を確認してから扉を開け、ネイを出迎える。

「こんばんは!」

「だでぃ!」

「こんばんは、水月くん。お待たせ、ノヴェム」

ネイはクマの目立つ顔でにっこりと微笑む。疲れた表情に心配が膨らむ。

「ねい……」

「こんばんは秋風くん。今日はお見送りに来てくれたんですね、ありがとうございます」

俺の肩越しにネイの名を呼んだアキは彼が手を伸ばすとビクリと身体を跳ねさせ、頭を撫でられる瞬間までギュっと目を閉じていた。

「アキ……?」

「……殴ったのは、フリだったと覚えているのですが」

白髪をくしゅくしゅと優しく撫でたネイは困ったように微笑む。アキの様子の不審さに彼も気付いているようだ。尋ねたいけれど、今ここにセイカは居ない。

《アキくんズルい、お父さんぼくも、ぼくもぉ》

「ふふ、よしよし、ノヴェムもいい子いい子」

アキの頭からノヴェムの頭へとネイの手が移る。ノヴェムは幸せそうな顔でネイに頭を撫でられている。

「どうしたんだアキ、何か怖がってるみたいだったけど……ネイさんだぞ? 先輩と違って別にお父さんにガタイ似てもないのに……」

筋肉質な歌見はアキの父親に少し背格好が似ているけれど、細身のネイから連想することはないと思う。

「秋風くん」

「……?」

ネイは微笑んで両手を広げている。一児の父として何か考えがあるのだろうと感じた俺は、アキの背に腕を回して軽く押してやった。アキは戸惑いつつもネイの腕の中に収まる。

《……怯えないで。私の部屋に入った件で、あなたを叱ったりしませんから》

《……!? アンタっ、ロシア語……》

《シー……シー…………私がロシア語を話せることも、私の部屋に入ったことも、全て忘れて……この二つにはあなたにとって重要なことは何もないでしょう?》

《……そうだな、アンタの部屋に面白いもんはなかったし、アンタと話せるってのも別に、どうでもいいことだ》

《いい子……》

ボソボソとなにか言い合っているような……でもアキには英語が分からないし、ネイにはロシア語が分からないはずだ。二人が会話出来るとは思えない、互いに独り言を言い合っているだけなのかな?

「よしよし、いい子いい子。賢い弟を持ちましたね、水月くん」

「あ……はい、そうですね。すごく賢くて、いい子です」

「明日も秋風くんにノヴェムをお願いしてもいいですか?」

「もちろん! 伝えておきます」

「ありがとうございます、本当に……助かっています。ノヴェム、帰りますよ」

ノヴェムは名残惜しそうにしながらも俺に手を振って「ばいばい」と震える声で言ってくれた。今にも泣き出しそうな彼の手を引いて、ネイは自宅へと帰って行った。

《ふぃ~……よかったぁ怒られなくて、緊張したぁ》

「アキ? どうしたんだそんな……緊張してたのか? なんで……まぁいいや、ほら、お部屋帰ろう」

緊張が解けたように深呼吸をするアキを不審に思いつつも、問い詰めるほどではないかと判断した俺は彼と共に彼の部屋へ戻った。扉を閉めてすぐ、テディベアにブラシをかけているセイカの目の前で唇を重ねた。

《んっ……! んっ、んん……んだよっ、兄貴……随分情熱的なっ、ぁん、尻揉むなって……んっ、欲しくなっちまう》

セイカは呆れたようにため息をついて部屋の端に寄り、ブラシがけを再開した。俺はどいてくれたセイカに目配せをし、アキをベッドへと押して行った。

《……ヤる気か? マジだな? ケツ疼いてんだ、中断したら承知しねぇぞ》

アキは俺をベッドに引っ張り倒し、覆い被さる形で倒れ込んだ俺の首に腕を絡めた。艶やかな笑顔は期待に満ちている。

「にーにぃ、えっちするです?」

「するぅ!」

好物に飛びつく子供のように返事をし、アキの身体を貪る。まずは後孔を舌と指でほぐして、陰茎を挿入した後それらを用いて乳首を責め、絶頂を楽しむアキの腹の奥に精を注いでいった。

「ぁんっ! んにゃっ、ぁあっ! にーにっ、にぃにっ、ひにゃっ……! ぁ、んっ、んぁあっ……!」

「……っ、はぁ……可愛い、可愛いよアキっ、最高だ……お前は、最高の弟で、彼氏だよっ!」

しなやかな身体を堪能し、課題に追われることもなく、俺は疲労と満足に包まれて今日という日を終えた。



しかし翌朝、腰の重だるさに悩まされた。

「はぁ……アキ、絶倫だからなぁ……俺もそうだからチンタマは助かるんだけど、腰がもたないんだよな。これどうすればいいかな、セイカ」

「知らねぇよ、お前らが遅くまでヤってたせいで俺まで寝不足だふざけんな」

「俺の部屋で寝てよかったのに」

「お早う御座います、です。にーに、すぇかーちか」

寝不足に悩まされる俺達に、アキはツヤツヤキラキラの笑顔でパッチリと目を開いて挨拶をした。底なしの体力と回復力には畏敬の念を抱く。

「鳴雷~、まだー?」

朝支度を終え、後は登校するのみとなったセイカが扉にもたれて俺を呼ぶ。

「ちょっと待ってくれ、後コンドームだけだから」

「……なんで学校にゴム、ローション、オモチャが必要なのか……聞きたくもない」

「嫌でも見ることになるよ」

「俺一人で歩いて学校行こっかな……」

なんて言っていたけれど、セイカはちゃんと持ち物検査一発アウトの鞄を持った俺に車椅子を押させてくれる。セイカの左手にはハムスターのぬいぐるみがある、首にリボンを巻いて、リボンにキーチェーンを付けておいた。ただのぬいぐるみよりはストラップの方が教師その他の印象がいいし、落としにくいだろう。

「ふふ……公次、今日は日差し昨日よりマシだな」

しかし男っぽい名前を付けているぬいぐるみに、濃いピンク色のリボンを結ぶことを許してくれるとはな。

「みぃつきーぃ、せーぇかぁ~」

駅のホームでリュウに出会う。懐かしい日常だ。昨日は頭頂部に黒髪が目立っていたが、今日は真っ金金、染め直したのだろう。

「おはよう、天正」

「朝から嫌なもん見たな」

「お、おい、鳴雷……」

「はぁん……! 昨日はしてくれんかった冷たい目ぇ……! ええわぁ、最高やわぁ……たまらんわぁ」

身を屈め、セイカの耳元で囁く。

「……リュウはドMなの知ってるよな? こう挨拶すると喜ぶんだ。セイカもやってやるといい」

「そういう……びっくりした。いや、俺は無理だよ……そういうの」

そういうの、が出来ないとリュウからの好感度が上がらないんだよな……と、以前「セイカは虐めてくれないから別に好きじゃない、嫌いでもないけど」と外面とは違った評価を俺に聞かせてくれた際のリュウの冷めた表情を思い出した。
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