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ツンデレマイスター
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シュカの母親を起こさないように、声を抑えるために、俺達は唇を重ね舌を絡め合ったまま繋がった。物音を最小限にするために激しくは動かず、派手ではないが濃密な性行為に耽った。
早朝、シュカが母親の介護のために設定していたアラームで俺も起きた。まだ満員ではない電車に乗って家に帰り、食べて着替えてまたすぐに家を出た。
「ふわぁあ……」
「眠そうだな、朝帰り野郎。着替えと鞄持って行けばよかったのに」
「泊まるつもりなかったんだもん。ふわぁ……ぁー、ねむ。眠過ぎてネムの木になる」
「どうせ夜遅くまでヤってたんだろ、お相手は鳥待だもんな」
「セイカ……」
「な、なんだよ、そりゃデリカシーなかったかもだけど、いつもこんなもんじゃん」
「……その通りだ、静かにすること最優先なイチャラブセックスだったから一回一回が長いわ二人とも絶倫だわで多分寝たの数分。目閉じた瞬間にアラーム聞こえて目開けたもん」
「怒ってそうな声色で言うなよもうびっくりした! はぁ……もぉ……」
駅でリュウと合流し、今日も彼が後孔に仕込んでいるバイブのリモコンを受け取り、ポケットに入れて一切操作せずスマホを持つ。
「……ぉ、繰言先輩からメッセきてるじゃん」
切なげな表情のリュウには一瞥もくれてやらず、昨日ミフユに俺のアカウントを紹介したのだろう繰言からのメッセージを見る。よろしくお願いしますというシンプルなメッセージだ。返信しておこう。
『よろしくお願いします。セイカに頼まれて昨日ゲーム機学校に持っていったんですけど、休みだったんですね。俺紛失盗難怖くてゲーム機外持ってくの嫌なタイプなので、今度学校来る時は事前に言ってください』
スマホをポケットに戻してすぐ、震えた。もう返信が来たらしい。流石キモオタ、スマホを離さないしフリック入力も早いんだな。
『早苗ちゃんから聞きました!! 休んじゃってごめんなさい! 今日は三時間目くらいに行きたい感じなので着けたら連絡します!!』
文がうるせぇ。ん? 早苗ちゃんから聞いた?
「…………は?」
「水月? どないしたん、巨人勝ったん?」
「スポーツニュース見てねぇよ。黙ってろマゾオナホ」
「キレッキレや……ええわぁ」
苛立ちをS演技に活かし、スマホに視線を戻す。監視アプリを立ち上げて確認してみると、昨日セイカと繰言がメッセージのやり取りをしていたことが分かった。
(内容は? ふーん……)
ミフユには紹介するのは俺だけでいいと昨日の昼休みに伝えたのだが、帰宅後にセイカが『俺のも紹介しておいてください』とミフユにメッセージを送っている。ミフユはセイカの頼みを優先したのだ。
「…………なぁセイカ、繰言先輩今日は学校来るつもりはあるみたいだぞ」
「そうなのか? よかったなぁ」
「……嬉しそうだな、会いたいのか?」
「俺は別に。でも、鳴雷のいいゲーム友達になりそうだから来てくれそうなのは嬉しい」
セイカから繰言への好意は一切なし、と。まぁ当然だな、彼氏達の好意は全て俺に向けられているべきだ。友愛や信頼も、出来れば彼氏同士の中でだけ完結していて欲しい。
「ふぅん? セイカは繰言先輩と仲良くなりたくはないのか?」
「語弊のある言い方だなー……俺ゲーム出来ないし、別に…………鳴雷は俺が友達作りたがってるって思ってるみたいだけど、俺はクラスで浮かなくて、ペアワークの時に組めるヤツが居ればいいから、先輩の友達とかは……別に、いい」
「…………そうか」
「うん。繰言先輩、ゲームこっそり覗いてみたら鳴雷と対戦のランク一緒だったから……合うかなって、鳴雷に紹介しなきゃって、話しかけたんだ」
「……そうだったんだ」
「うん。すぐ言えなくてごめんな……なんか、怒ってたから……言いにくくて。俺浮気なんて絶対しないし、友達も別に欲しくないから…………あ、安心して? はおかしいかな……はは」
「ううん、安心した。ありがとうな、セイカ」
まさかただゲーム鑑賞が趣味になっていた訳でも、繰言に昔の俺を重ねてほのかな好意を抱いていた訳でもなく、俺のゲーム友達を見繕ってくれていただけだったとは……セイカって俺が思っている以上に俺一筋だし健気なんだな、アキとの百合で目が眩んでいたようだ。
スッキリした気分でカンナと合流し愛を囁いた俺は、シュカにもその調子で愛を語った。
「……相変わらずお元気ですね」
ふい、とそっぽを向かれてしまった。顔を背ける仕草は昨日なくなったんじゃなかったのか?
「何だよシュカぁ、昨日のデレはどこ行った?」
「はぁ……? デレ? 何です、それ。まさか私が昨日あなたにでれっとしていたとでも? ちょっと買い物をして、いつも通りにセックスしただけなのに?」
「えっ、そ、そんな、シュカ?」
「ほら、さっさと学校行きますよ」
デレ率って一日でリセットされんの……? いや、今朝はイチャついてくれた。起きてすぐと、俺が家を出る時にシュカの方からキスをしてくれた。ニコニコ笑っていた。
(……他の彼氏の前だから、ですかな?)
そうか、二人きりでなければシュカはデレてくれないのか。思えば以前からそういう節はあった。
(ツンツンしながらデレてくるのは普段のシュカたま、ツンツンしながら時折デレるのもそう。人前ツンツン二人きりデレデレという元祖ツンデレがより強くなった、ということですな)
流石はツンデレマイスターシュカ。今はこれ以上言及せず、二人きりになれる時を待とう。
早朝、シュカが母親の介護のために設定していたアラームで俺も起きた。まだ満員ではない電車に乗って家に帰り、食べて着替えてまたすぐに家を出た。
「ふわぁあ……」
「眠そうだな、朝帰り野郎。着替えと鞄持って行けばよかったのに」
「泊まるつもりなかったんだもん。ふわぁ……ぁー、ねむ。眠過ぎてネムの木になる」
「どうせ夜遅くまでヤってたんだろ、お相手は鳥待だもんな」
「セイカ……」
「な、なんだよ、そりゃデリカシーなかったかもだけど、いつもこんなもんじゃん」
「……その通りだ、静かにすること最優先なイチャラブセックスだったから一回一回が長いわ二人とも絶倫だわで多分寝たの数分。目閉じた瞬間にアラーム聞こえて目開けたもん」
「怒ってそうな声色で言うなよもうびっくりした! はぁ……もぉ……」
駅でリュウと合流し、今日も彼が後孔に仕込んでいるバイブのリモコンを受け取り、ポケットに入れて一切操作せずスマホを持つ。
「……ぉ、繰言先輩からメッセきてるじゃん」
切なげな表情のリュウには一瞥もくれてやらず、昨日ミフユに俺のアカウントを紹介したのだろう繰言からのメッセージを見る。よろしくお願いしますというシンプルなメッセージだ。返信しておこう。
『よろしくお願いします。セイカに頼まれて昨日ゲーム機学校に持っていったんですけど、休みだったんですね。俺紛失盗難怖くてゲーム機外持ってくの嫌なタイプなので、今度学校来る時は事前に言ってください』
スマホをポケットに戻してすぐ、震えた。もう返信が来たらしい。流石キモオタ、スマホを離さないしフリック入力も早いんだな。
『早苗ちゃんから聞きました!! 休んじゃってごめんなさい! 今日は三時間目くらいに行きたい感じなので着けたら連絡します!!』
文がうるせぇ。ん? 早苗ちゃんから聞いた?
「…………は?」
「水月? どないしたん、巨人勝ったん?」
「スポーツニュース見てねぇよ。黙ってろマゾオナホ」
「キレッキレや……ええわぁ」
苛立ちをS演技に活かし、スマホに視線を戻す。監視アプリを立ち上げて確認してみると、昨日セイカと繰言がメッセージのやり取りをしていたことが分かった。
(内容は? ふーん……)
ミフユには紹介するのは俺だけでいいと昨日の昼休みに伝えたのだが、帰宅後にセイカが『俺のも紹介しておいてください』とミフユにメッセージを送っている。ミフユはセイカの頼みを優先したのだ。
「…………なぁセイカ、繰言先輩今日は学校来るつもりはあるみたいだぞ」
「そうなのか? よかったなぁ」
「……嬉しそうだな、会いたいのか?」
「俺は別に。でも、鳴雷のいいゲーム友達になりそうだから来てくれそうなのは嬉しい」
セイカから繰言への好意は一切なし、と。まぁ当然だな、彼氏達の好意は全て俺に向けられているべきだ。友愛や信頼も、出来れば彼氏同士の中でだけ完結していて欲しい。
「ふぅん? セイカは繰言先輩と仲良くなりたくはないのか?」
「語弊のある言い方だなー……俺ゲーム出来ないし、別に…………鳴雷は俺が友達作りたがってるって思ってるみたいだけど、俺はクラスで浮かなくて、ペアワークの時に組めるヤツが居ればいいから、先輩の友達とかは……別に、いい」
「…………そうか」
「うん。繰言先輩、ゲームこっそり覗いてみたら鳴雷と対戦のランク一緒だったから……合うかなって、鳴雷に紹介しなきゃって、話しかけたんだ」
「……そうだったんだ」
「うん。すぐ言えなくてごめんな……なんか、怒ってたから……言いにくくて。俺浮気なんて絶対しないし、友達も別に欲しくないから…………あ、安心して? はおかしいかな……はは」
「ううん、安心した。ありがとうな、セイカ」
まさかただゲーム鑑賞が趣味になっていた訳でも、繰言に昔の俺を重ねてほのかな好意を抱いていた訳でもなく、俺のゲーム友達を見繕ってくれていただけだったとは……セイカって俺が思っている以上に俺一筋だし健気なんだな、アキとの百合で目が眩んでいたようだ。
スッキリした気分でカンナと合流し愛を囁いた俺は、シュカにもその調子で愛を語った。
「……相変わらずお元気ですね」
ふい、とそっぽを向かれてしまった。顔を背ける仕草は昨日なくなったんじゃなかったのか?
「何だよシュカぁ、昨日のデレはどこ行った?」
「はぁ……? デレ? 何です、それ。まさか私が昨日あなたにでれっとしていたとでも? ちょっと買い物をして、いつも通りにセックスしただけなのに?」
「えっ、そ、そんな、シュカ?」
「ほら、さっさと学校行きますよ」
デレ率って一日でリセットされんの……? いや、今朝はイチャついてくれた。起きてすぐと、俺が家を出る時にシュカの方からキスをしてくれた。ニコニコ笑っていた。
(……他の彼氏の前だから、ですかな?)
そうか、二人きりでなければシュカはデレてくれないのか。思えば以前からそういう節はあった。
(ツンツンしながらデレてくるのは普段のシュカたま、ツンツンしながら時折デレるのもそう。人前ツンツン二人きりデレデレという元祖ツンデレがより強くなった、ということですな)
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