冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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年齢問題 (水月+セイカ・ヒト・フタ・サン・ミタマ・カサネ・ネザメ)

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脱線はあったがアキの自己紹介は終わったので、次はセイカの番だ。

「元狭雲 星火、現早苗 星火。狭雲でも早苗でも好きな方で呼んでくれ。見ての通り身障者、役割は翻訳。さっきも言ったけど秋風との会話の時に使ってくれ。英語も得意だからそっちで使ってくれてもいい」

「……苗字変わってたんだ。だから早苗ちゃんのことちょくちょく狭雲って呼んでる子居たんだ……なるほど」

「次誰?」

質問させる気はないらしい。質問タイムはナシかとからかう前にサンが手を挙げてしまった。

「はいは~い。穂張 蚕、職業は画家。目は見えてませ~ん、お世話してね~。はい終わり。次は兄貴かな?」

「……フタの方が先でしたね。癪ですが……フタ、自己紹介なさい」

「じこしょーかい? はーい。穂張 不堕ぁ……歳は二十……ちょっと。猫飼っててぇ……弟とお兄ちゃんが一人ずつでぇ……ぁー、もうないかな、言うこと。終わり~」

自分の歳も覚えていないのか。

「次は私ですね。穂張 人、この二人の兄です。常識知らずの弟二人と違って私はマトモなので、どうぞ私を頼りにしてくださいね。きっと年長ですし」

「年長はワシじゃ」

「意識ない間数えない方がいいよ。元、石」

「酷いぞみっちゃん!」

「穂張興業の社長でもあります。建築関係を特に得意としておりますので、何かありましたら遠慮なくご相談ください」

ヒトは意外と社交的なんだな……歳下のガキの相手なんて嫌だ、とか言いそうなのに。いや、俺と付き合ってる時点でそれはないか。むしろ自分に懐いてくれる相手が欲しいタイプなのかな。

「……兄貴、そういうの好きだよね~」

「サン……そういうの、とは?」

「小学生のたまり場に出向く、同級生に友達が居ない中学生みたいな感じのヤツ」

「…………あなたが一番最初に高校生の集まりに参加したんですよ?」

一番最初はレイだと思う。

「なぁ、鳴雷……大人ってのは分かってたけど、いくつなんだ?」

「本人に聞きなよ、そのための自己紹介と質問タイムだし」

「…………鳴雷くん意地悪だべさ」

「……まぁ、今のは確かに。でも俺歳知ってるし、今更聞くの変じゃない?」

「したってぇ……俺、陰キャで……」

うじうじと悩むカサネの隣、俺からすると隣の隣はセイカだ。彼にもカサネの声は辛うじて聞こえているようだが、彼は代わりに聞いてくれるタイプじゃない。

「鳴雷くんが教えてくれよ……」

「……分かったよ。上から二十九、七、五。穂張三兄弟は二歳差ずつ、覚えやすいだろ?」

ちなみにレイが二十三なので、レイを入れても二歳差になる。歌見は二十歳だから二歳差の法則は四人で終わりだ。

「えっ嘘三十目前で高校生に入れ込んでんの!? なまくそやべぇべそれ!」

「声デカいよ先輩!」

ヒトがこっちを、いや、カサネをじっと見ている。サンは声を殺している訳じゃなく、出ないタイプの大笑い中。

「歳なんて関係ないよ。水月くんは素晴らしい、誰だって恋をするさ」

「……そうだな! 流石紅葉!」

陰キャ特有の加減の出来ない声で、今度は最大限ネザメを肯定した。ヒトは気を悪くしたままのようだが、カサネに何も言うことなく目を逸らした。

「ギリセーフ……気を付けてくださいよ、カサネ先輩。ヒトさんの扱いには一番気を付けてください、彼癇癪起こすんですから」

ヒトに聞こえないように小さな声でカサネに注意をしておいた。

「癇癪持ちの三十のおっさんのどこに惚れたんだよお前」

「……聞きますぅ? 一晩語れますよ」

「一言でお願い」

「どちゃくそエロい」

「うわぁ……そういえば鳴雷いくつだっけ。十五?」

「六です、六月に誕生日あったので」

「十六か……んじゃ三つ下だな。俺も結構歳離れてるなぁ」

「ですね……ん? 待ってください、先輩……二年生ですよね? ネザメさんと同じで」

ネザメは今回の誕生日で十七歳になったはず。どうしてカサネは彼よりも二歳も歳を取っているんだ?

「あぁ……俺、中学ん時に留年してるんだよ。一年丸々とちょっと入院してたから。十二薔薇でも一回留年したから同級生の二コ上なの」

そりゃミフユに口うるさく言われる訳だ。

「もっかい留年しよっかな~……鳴雷くんと同じクラスとか、ちょっと惹かれるべ…………へへ」

何度も留年していたら退学になるんじゃないか? 大丈夫なのか? 親は何も言わないのか? 色々と気になることが多過ぎる。

「……ら、来年になったらお酒飲めますね」

気になることは多いけれど、言えることはこれくらいだ。

「穂張さん……おっと、三人とも穂張さんでしたね。下の名前でお呼びしますね。ヒトさんまで自己紹介を終えましたね、次は……繰言くんかな?」

「えっ、ぇえ……俺もやるの……やだ……」

「名前だけでいいのでお願いします、先輩」

「ぅ……ぅうぅぅ…………来なきゃよかったぁ」

半分泣きながら、カサネはその場で立ち上がる。他の彼氏達から視線を注がれ、カサネの呼吸が更に荒くなる。

「……っ、ふ……ぅ、う…………カっ! カサ、ぁっ…………く、繰言 重音……です」

何とか名前を絞り出し、すぐにまた座った。俯いたカサネは膝を掴むようにズボンに爪を立て、手を震わせている。無理に自己紹介させない方がよかったかな、でもそれじゃ他の彼氏達が納得しない。

「…………カサネ先輩」

無理矢理やらせてごめんなさい、と言うのも少し違う。俺はただカサネの背を撫でた。
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