1,663 / 2,351
伝わらない言葉 (水月+セイカ・ネイ・ノヴェム・シュカ・リュウ・レイ)
しおりを挟む
目を覚ましたノヴェムに目を擦るのをやめさせ、自分の足で地面に立たせる。まだ目が覚め切らずぐらつく彼を俺はしゃがんだまま支え、前髪をかき上げ、そのオッドアイが開くのを待った。
「ノヴェムくん、おはよう」
あえて日本語で話しかけてみる。ノヴェムは目を閉じたまま「ん~」なんて生返事。
「のべむ、ほら、預かっていた物だ」
サキヒコがくったりとした大きな猫のぬいぐるみをノヴェムに差し出す。ネイが手に入れた射的の景品だ。
《ねこさん……》
ノヴェムは寝ぼけ眼ながらネコのぬいぐるみを嬉しそうに抱き締める。
《ねこさん、おとーさん、くれたの》
「ん……? キャット、ネコ? お父さん……ん?」
《おとーさん、かっこよかったぁ》
「……お父さん? ん? 寒い……? えっ?」
ダディ以外はよく聞き取れない。ノヴェムが寝起きで上手く口が回っていないからというのも大きい、大きいんだ、大きいはずだ、俺のリスニング能力はそこまで低くない!
「水月の英語力絶望的過ぎひん?」
「酷いですねぇ」
「なんだよお前らは分かったのかよ今のぉ!」
俺を嘲笑っていたリュウとシュカは顔を見合わせ、またくすりと笑った。
「ネコ、父親がくれました」
「父はかっこよかった、やろ。ネイさん、正解発表してくれへん?」
「どぅるるるるるるるるるる……」
人力ドラムロールだ。
「……るるるっ、ででん! 正解!」
「よっしゃー、優勝やー」
リュウが棒読みでノった。シュカは冷たい目でネイやリュウを見ている。いつもの二人のノリだ。
《あれ、みつき……おにーちゃん?》
「……! 今水月って言った? そうだよ水月お兄ちゃんだよ~」
《お兄ちゃんだぁ……えへへ。ノヴェムのとこ帰ってきてくれたの? お兄ちゃん》
「よしよし。起きた? おはよう」
「おはよぉ、みつきおにーちゃ」
ネコのぬいぐるみを抱き締めて、にっこりと笑う。幼いノヴェムの無邪気な笑顔はたまらなく可愛い、その笑顔を向けられる対象であることに引け目を感じるほどに。
「おにーちゃん、おにいちゃん……んー……ぅー……」
「ん? どうしたの?」
荒凪は何か悩んでいる様子だ。
「なんて言うか分からんのんとちゃう? 日本語勉強中やろ、その子も」
「秋風さんよりよっぽど喋ってるし、上手いですけどまだまだ途上ですからね。分からない言葉の一つや二つ、三つ四つ……」
「アキくん全然上達せぇへんよぉなったよな」
「狭雲さんに甘えてるんでしょう」
ジロ、とシュカの視線がセイカに向く。睨んでいる訳ではないが、切れ長の瞳の眼光は鋭い。
「……へへ」
そんな鋭い眼光を受け、セイカは緩い笑顔を返した。
「へへじゃないですよ」
「セイカ、ノヴェムくんなんか言いたいみたいだから聞いてやってくれないか?」
「あなたも甘えてますよね」
「水月の英語の成績も下がるわ……」
「ぇ」
セイカが驚いたような見開いた目で俺を見る。
「……甘えてんの、お前」
「ぅ、いや……英語の勉強は頑張ってるよ? 授業に置いてかれない程度にはさ、文法とかも結構やれるようになってきたと思うんだよ。ただ、その、俺……耳が自信ないって言うかぁ、ネイティブの発音は……ちょっと、と言いますか」
「実戦は大抵ネイティブ相手デスから、その発音に慣れなければ勉強の意味ありまセンよ」
「大半の日本人にとって英語は学歴積むためのモンで、実際に外人とコミュニケーション取るためのモンじゃないんです」
「悲しいデスね……」
「でも私は違います。実践的な英語を身につけたいと思ってます、機会があればご教授を願っても?」
「構いまセンよ、日本暮らしが長く衰えているかもしれませんが……」
海外暮らししたことないだろ。日本生まれ日本育ちのくせに。まぁでも、英語の実力は本物だから講師としては申し分ないだろう。
「幼い頃から慣れた言葉はたとえ土地を離れても忘れませんよ」
だから日本育ちなんだってネイは。
「シュカ、それって萌え萌えな博多弁をいつでも引き出せるってことか?」
「……私都会育ちなので方言薄いんですよ。方言枠は天正さんにお譲りします」
「え~、俺も方言薄まっとるてぇ」
「ああそうですか。じゃあ……あ、繰言さんたまにだべとか言ってませんでした? アレが安易なキャラ付けや意味不明なボケじゃないのなら、彼も方言枠ですね」
「ツッコんでや! コッテコテやないかい言うてや! いや俺程度でコテコテ言うんあれやねんけどもや、自分らからしたら十分コテコテやろっちゅう配慮っちゅうか侮りっちゅうか……」
「黙りなさい」
ぺちん、とシュカの裏拳……いや、拳を握ってはいなかったから、裏平手? とにかく、シュカはノールックでリュウの口に手の甲をぶつけて黙らせた。いや、リュウはその程度では黙らない、よく回る口だ。
「おにーちゃん、おにぃちゃん!」
「ん? どうした?」
よくもまぁあそこまで言葉が出てくるものだと感心しながら、シュカに反発するリュウを眺めていると、ノヴェムが飛び跳ねながら俺の手を引いた。
「……おにぃちゃん」
「んー……ごめんなぁ、お兄ちゃん英語よく分かんないから、日本語で言えなそうだったらセイカに」
そこまで言って、気が付いた。
「……水月くん? どうしましタ?」
息子のことなのだから、ネイに頼むのが普通では? セイカよりネイの方がノヴェムに立ち位置が近いし。じゃあ、あえてセイカを呼び付けて翻訳してもらおうとしている俺は……
「……甘えてる。俺甘えてたわ、セイカ。お前に」
「えっ」
「ごめんな、気を付けるよ」
アキとの会話はもちろん、テスト前の勉強、その他様々セイカの知識を頼ることは多い。自分で調べたりする癖を付けなければ俺はどんどんバカになっていく、これ以上バカになっては超絶美形では誤魔化し切れなくなる。
「ぁ、いや……別に…………俺は」
「ちゃんと言ったらどうっすか? ガンガン甘えて欲しいって」
「は!? いや、俺はそんなっ」
「否定とかいいっす。分かりやすいっすよ」
「そんな……違う……俺は、俺は、そんな」
「も~、同じことばっか言って。せーかくんの気持ち分かったっすよねせんぱい、じゃんじゃん甘えてあげて欲しいっす!」
「……セイカ」
レイに背を押され、俺はアキに抱えられているセイカの前に立った。
「な、何? 鳴雷……」
「授乳手コキ……してくれるってことか?」
「…………する……わけ、ねぇだろクソバカが!」
「痛ァ!?」
ガンッ、と金属製の脛が俺の腕を打った。
「ノヴェムくん、おはよう」
あえて日本語で話しかけてみる。ノヴェムは目を閉じたまま「ん~」なんて生返事。
「のべむ、ほら、預かっていた物だ」
サキヒコがくったりとした大きな猫のぬいぐるみをノヴェムに差し出す。ネイが手に入れた射的の景品だ。
《ねこさん……》
ノヴェムは寝ぼけ眼ながらネコのぬいぐるみを嬉しそうに抱き締める。
《ねこさん、おとーさん、くれたの》
「ん……? キャット、ネコ? お父さん……ん?」
《おとーさん、かっこよかったぁ》
「……お父さん? ん? 寒い……? えっ?」
ダディ以外はよく聞き取れない。ノヴェムが寝起きで上手く口が回っていないからというのも大きい、大きいんだ、大きいはずだ、俺のリスニング能力はそこまで低くない!
「水月の英語力絶望的過ぎひん?」
「酷いですねぇ」
「なんだよお前らは分かったのかよ今のぉ!」
俺を嘲笑っていたリュウとシュカは顔を見合わせ、またくすりと笑った。
「ネコ、父親がくれました」
「父はかっこよかった、やろ。ネイさん、正解発表してくれへん?」
「どぅるるるるるるるるるる……」
人力ドラムロールだ。
「……るるるっ、ででん! 正解!」
「よっしゃー、優勝やー」
リュウが棒読みでノった。シュカは冷たい目でネイやリュウを見ている。いつもの二人のノリだ。
《あれ、みつき……おにーちゃん?》
「……! 今水月って言った? そうだよ水月お兄ちゃんだよ~」
《お兄ちゃんだぁ……えへへ。ノヴェムのとこ帰ってきてくれたの? お兄ちゃん》
「よしよし。起きた? おはよう」
「おはよぉ、みつきおにーちゃ」
ネコのぬいぐるみを抱き締めて、にっこりと笑う。幼いノヴェムの無邪気な笑顔はたまらなく可愛い、その笑顔を向けられる対象であることに引け目を感じるほどに。
「おにーちゃん、おにいちゃん……んー……ぅー……」
「ん? どうしたの?」
荒凪は何か悩んでいる様子だ。
「なんて言うか分からんのんとちゃう? 日本語勉強中やろ、その子も」
「秋風さんよりよっぽど喋ってるし、上手いですけどまだまだ途上ですからね。分からない言葉の一つや二つ、三つ四つ……」
「アキくん全然上達せぇへんよぉなったよな」
「狭雲さんに甘えてるんでしょう」
ジロ、とシュカの視線がセイカに向く。睨んでいる訳ではないが、切れ長の瞳の眼光は鋭い。
「……へへ」
そんな鋭い眼光を受け、セイカは緩い笑顔を返した。
「へへじゃないですよ」
「セイカ、ノヴェムくんなんか言いたいみたいだから聞いてやってくれないか?」
「あなたも甘えてますよね」
「水月の英語の成績も下がるわ……」
「ぇ」
セイカが驚いたような見開いた目で俺を見る。
「……甘えてんの、お前」
「ぅ、いや……英語の勉強は頑張ってるよ? 授業に置いてかれない程度にはさ、文法とかも結構やれるようになってきたと思うんだよ。ただ、その、俺……耳が自信ないって言うかぁ、ネイティブの発音は……ちょっと、と言いますか」
「実戦は大抵ネイティブ相手デスから、その発音に慣れなければ勉強の意味ありまセンよ」
「大半の日本人にとって英語は学歴積むためのモンで、実際に外人とコミュニケーション取るためのモンじゃないんです」
「悲しいデスね……」
「でも私は違います。実践的な英語を身につけたいと思ってます、機会があればご教授を願っても?」
「構いまセンよ、日本暮らしが長く衰えているかもしれませんが……」
海外暮らししたことないだろ。日本生まれ日本育ちのくせに。まぁでも、英語の実力は本物だから講師としては申し分ないだろう。
「幼い頃から慣れた言葉はたとえ土地を離れても忘れませんよ」
だから日本育ちなんだってネイは。
「シュカ、それって萌え萌えな博多弁をいつでも引き出せるってことか?」
「……私都会育ちなので方言薄いんですよ。方言枠は天正さんにお譲りします」
「え~、俺も方言薄まっとるてぇ」
「ああそうですか。じゃあ……あ、繰言さんたまにだべとか言ってませんでした? アレが安易なキャラ付けや意味不明なボケじゃないのなら、彼も方言枠ですね」
「ツッコんでや! コッテコテやないかい言うてや! いや俺程度でコテコテ言うんあれやねんけどもや、自分らからしたら十分コテコテやろっちゅう配慮っちゅうか侮りっちゅうか……」
「黙りなさい」
ぺちん、とシュカの裏拳……いや、拳を握ってはいなかったから、裏平手? とにかく、シュカはノールックでリュウの口に手の甲をぶつけて黙らせた。いや、リュウはその程度では黙らない、よく回る口だ。
「おにーちゃん、おにぃちゃん!」
「ん? どうした?」
よくもまぁあそこまで言葉が出てくるものだと感心しながら、シュカに反発するリュウを眺めていると、ノヴェムが飛び跳ねながら俺の手を引いた。
「……おにぃちゃん」
「んー……ごめんなぁ、お兄ちゃん英語よく分かんないから、日本語で言えなそうだったらセイカに」
そこまで言って、気が付いた。
「……水月くん? どうしましタ?」
息子のことなのだから、ネイに頼むのが普通では? セイカよりネイの方がノヴェムに立ち位置が近いし。じゃあ、あえてセイカを呼び付けて翻訳してもらおうとしている俺は……
「……甘えてる。俺甘えてたわ、セイカ。お前に」
「えっ」
「ごめんな、気を付けるよ」
アキとの会話はもちろん、テスト前の勉強、その他様々セイカの知識を頼ることは多い。自分で調べたりする癖を付けなければ俺はどんどんバカになっていく、これ以上バカになっては超絶美形では誤魔化し切れなくなる。
「ぁ、いや……別に…………俺は」
「ちゃんと言ったらどうっすか? ガンガン甘えて欲しいって」
「は!? いや、俺はそんなっ」
「否定とかいいっす。分かりやすいっすよ」
「そんな……違う……俺は、俺は、そんな」
「も~、同じことばっか言って。せーかくんの気持ち分かったっすよねせんぱい、じゃんじゃん甘えてあげて欲しいっす!」
「……セイカ」
レイに背を押され、俺はアキに抱えられているセイカの前に立った。
「な、何? 鳴雷……」
「授乳手コキ……してくれるってことか?」
「…………する……わけ、ねぇだろクソバカが!」
「痛ァ!?」
ガンッ、と金属製の脛が俺の腕を打った。
70
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
僕の、しあわせ辺境暮らし
* ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。
ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります!
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
転化オメガの優等生はアルファの頂点に組み敷かれる
さち喜
BL
優等生・聖利(ひじり)と校則破りの常習犯・來(らい)は、ともに優秀なアルファ。
ライバルとして競い合ってきたふたりは、高等部寮でルームメイトに。
來を意識してしまう聖利は、あるとき自分の身体に妙な変化を感じる。
すると、來が獣のように押し倒してきて……。
「その顔、煽ってんだろ? 俺を」
アルファからオメガに転化してしまった聖利と、過保護に執着する來の焦れ恋物語。
※性描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
※2021年に他サイトで連載した作品です。ラストに番外編を加筆予定です。
☆登場人物☆
楠見野聖利(くすみのひじり)
高校一年、175センチ、黒髪の美少年アルファ。
中等部から学年トップの秀才。
來に好意があるが、叶わぬ気持ちだと諦めている。
ある日、バース性が転化しアルファからオメガになってしまう。
海瀬來(かいせらい)
高校一年、185センチ、端正な顔立ちのアルファ。
聖利のライバルで、身体能力は聖利より上。
海瀬グループの御曹司。さらに成績優秀なため、多少素行が悪くても教師も生徒も手出しできない。
聖利のオメガ転化を前にして自身を抑えきれず……。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる