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いつも何見てる? (水月+リュウ・セイカ・シュカ)
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学校最寄り駅の傍でシュカと合流、車椅子を押しながら昨晩のことを聞いてみた。
「あの後パスタをいただきました、美味しかったですよ。朝食もそこそこ凝ったもので……しかも本当に見えていないのか疑問に思えるほどの手際の良さで、生活力のなさそうなイメージに反して家庭的な方でした」
「どんな話したんだ?」
「どんな……あぁ、テレビがあったので、見えないのに見ているのかなと話を振ったりしましたよ」
「音だけでも結構オモロいんとちゃう?」
「兄からのお下がりで兄が使っているそうで、彼自身はあまり興味がないそうです」
「あー、家具とか車とかヒトさんが買ってるからヒトさんの趣味だったりするらしいんだよね」
サンは何に対してもあまりこだわりがないみたいだ、だからこそ絵に集中出来たり、俺を一心に愛してくれたりするのだろう。
「イカレ野郎、いえ、フタはバラエティが好きだとか」
「なんて呼び方してるんだよ」
「天正さんもそうでしたよね?」
「んー、まぁせやね、漫才とコントはマストや」
「フタさんはドッキリとローション相撲が好きだよ、確か」
「あぁ聞きました、ローション相撲とかいう謎の競技」
「あー……ローションまみれで相撲取るヤツや。ぬるぬるすっ転ぶわまともに立てもせぇへんわ、まぁオモロいんは分かる。特番とかやないとせぇへんけどな」
「リュウも好きか?」
「俺が好きなんは漫才」
「ふーん……フタさん人の話じっと聞いてられないから漫才とかは微妙なんだろうなぁ」
目で見て分かりやすく、数秒で笑うポイントが来るものが好き。そういった好みは俺にとって重要だ、長々と愛を語るより一瞬の仕草や行動でときめかせるべきだと分かる。
「水月はテレビ何見てます?」
アニメ。
「……んー、あんまり見ないなぁ」
「動画とかでも構いませんよ。私は最近バイク系が多いですね」
「動画かぁ。三十秒くらいの動物ハプニング系はつい見ちゃうけど……俺動画見る暇あったらメッセ送らなきゃだから」
「返事しなくても毎日数十通送ってきますもんねあなた」
「レイとかめっちゃ喜ぶから数百になっちゃうんだよなぁ。シュカはホント返信くれないよ……他の子は少なくても五通に一回くらいは返してくれるぞ? 何かあったのかと不安になっちゃうから、元気ならスタンプでいいから返してくれよな」
「はいはい、気を付けますよ」
面倒臭そうだ、今後もメッセージの返事が増えることはないだろうな。
「せーかは何か見るん?」
「……えっ、あ、俺? テレビはあんまり……ゲーム実況の動画とかは見る。ほら、ゲーム……両手ないと出来ないから」
「他所の男の動画見るくらいなら俺のプレイ見てよ!」
「昔やったゲームもっかいやれって言われても嫌だろ」
「嫌じゃないよゲームは繰り返し遊んでこそだよ!」
「カットとかある方が見やすいし……」
ゲームは視聴するものじゃなくプレイするものだ、まごついたところをカットした見やすいものを好むのにはゲーム好きとして反論したい。だがセイカには腕がないからプレイ出来ないという大きな理由がある、プレイする楽しさを伝えたところで彼にはその楽しさを自分のものに出来ない……これ以上の反論はやめておこう。
「……っていうかそろそろ時間ヤバくないか?」
「え、うわホンマや。水月、ちょお走ろ」
「えっ無理だよ、走っちゃ車椅子危ない」
「いいよ、秋風しょっちゅう走ってるし」
「はぁ? はぁ……帰ったら叱んないと。俺はゆっくり行くから走るんならお前らだけ走れ」
「ではお言葉に甘えて」
「俺も……んっ、ぅ…………はぁ」
走り出したシュカを追って走り出そうとしたリュウはすぐに足を止める、早足で歩いていた俺も止まり、苦しそうに肩で息をしている彼の背を撫でた。
「どうした、リュウ。どこか辛いのか?」
「ん……電車で、イったやん?」
「え? あぁ……今思えばヤバいことしたな、バレたらどうなってたか。でも結構気持ちよかったよな」
ホームルームが始まる前にトイレに行ってゴムを外さないと、精液を溜めたまま授業を受ける羽目になる。たぷたぷしたゴムが足の間にずっとあるのは嫌だし、単純に不衛生だ。
「歩くんやったらちょお足開いてゆっくり行く感じで何とかなるんやけど、走るんはアカンわ……バイブ、アカン。水月はええなぁ出したしまいで残るもんのぉて」
「俺だってコンドームつけっぱなしでちょっと気持ち悪いし走ったら外れるかもだぞ」
「変なとこごりゅってなったりせぇへんやぁん……はぁ、先行って水月。俺ゆっくり行くわ」
「こんなエロい顔した彼氏を道端に置いて行けるかよ」
「水月はええんか知らんけどせーかまで遅刻してまうで」
「あ……」
「朝っぱらから学校目の前にした通学路で男がエロい顔しとったからってどうなるっちゅうねん。リップサービスはもうええからはよ行き」
戸鳴町ならともかく、この辺りはとても治安がいい。どうにもならないだろう、リュウは遅刻しつつも無事に学校に辿り着くはずだ。
「分かった」
「おぉ、せやったらはよ……」
「おぶる」
「……行ったり。て、は?」
「早く乗れ。車椅子の押さなきゃだから自力で掴まれよ」
「い、いやいやいや、歩かれへんとかそういう訳でもないのにやな……」
「早くしろよ遅刻するぞ」
「……もぉ~!」
急かすとリュウは俺にしがみついた。首に腕を回し、腰に足を巻き付けて、しっかりと。俺はリュウの膝を抱えて車椅子のハンドルを握った。
「んゔっ……! み、水月ぃっ……? 足開くし、足持たれとるからちょお尻下がるし、しがみつくんに足に力入れるからぁ……バ、バイブ、余計くい込むんやけど……」
「そうか、よかった。狙い通りだよ」
「狙い通りて……んっ! ぁ、待っ、待って、早歩きややぁっ、ずんずんくるっ、ずんずんくるてこれっ、安モンの駅弁やんこんなんっ」
「安物の駅弁は本当に弁当っぽいな……」
「ぁ、あっ、あぁ~っ……! イくかもぉ……あかんてこれ、あかんっ……水月のあほぉ、遅刻したほぉがマシやぁっ」
喚くリュウの蕩けた声を精力剤に、俺は男二人をしっかりと学校まで運んだ。早歩きの効果は絶大で、遅刻せずに済んだし使用済みゴムの処理も出来た。俺の背で絶頂を迎えてしまったリュウが一時間目の授業中ずっとぐったりと机に身体を預けていたのは言うまでもないことだ。
「あの後パスタをいただきました、美味しかったですよ。朝食もそこそこ凝ったもので……しかも本当に見えていないのか疑問に思えるほどの手際の良さで、生活力のなさそうなイメージに反して家庭的な方でした」
「どんな話したんだ?」
「どんな……あぁ、テレビがあったので、見えないのに見ているのかなと話を振ったりしましたよ」
「音だけでも結構オモロいんとちゃう?」
「兄からのお下がりで兄が使っているそうで、彼自身はあまり興味がないそうです」
「あー、家具とか車とかヒトさんが買ってるからヒトさんの趣味だったりするらしいんだよね」
サンは何に対してもあまりこだわりがないみたいだ、だからこそ絵に集中出来たり、俺を一心に愛してくれたりするのだろう。
「イカレ野郎、いえ、フタはバラエティが好きだとか」
「なんて呼び方してるんだよ」
「天正さんもそうでしたよね?」
「んー、まぁせやね、漫才とコントはマストや」
「フタさんはドッキリとローション相撲が好きだよ、確か」
「あぁ聞きました、ローション相撲とかいう謎の競技」
「あー……ローションまみれで相撲取るヤツや。ぬるぬるすっ転ぶわまともに立てもせぇへんわ、まぁオモロいんは分かる。特番とかやないとせぇへんけどな」
「リュウも好きか?」
「俺が好きなんは漫才」
「ふーん……フタさん人の話じっと聞いてられないから漫才とかは微妙なんだろうなぁ」
目で見て分かりやすく、数秒で笑うポイントが来るものが好き。そういった好みは俺にとって重要だ、長々と愛を語るより一瞬の仕草や行動でときめかせるべきだと分かる。
「水月はテレビ何見てます?」
アニメ。
「……んー、あんまり見ないなぁ」
「動画とかでも構いませんよ。私は最近バイク系が多いですね」
「動画かぁ。三十秒くらいの動物ハプニング系はつい見ちゃうけど……俺動画見る暇あったらメッセ送らなきゃだから」
「返事しなくても毎日数十通送ってきますもんねあなた」
「レイとかめっちゃ喜ぶから数百になっちゃうんだよなぁ。シュカはホント返信くれないよ……他の子は少なくても五通に一回くらいは返してくれるぞ? 何かあったのかと不安になっちゃうから、元気ならスタンプでいいから返してくれよな」
「はいはい、気を付けますよ」
面倒臭そうだ、今後もメッセージの返事が増えることはないだろうな。
「せーかは何か見るん?」
「……えっ、あ、俺? テレビはあんまり……ゲーム実況の動画とかは見る。ほら、ゲーム……両手ないと出来ないから」
「他所の男の動画見るくらいなら俺のプレイ見てよ!」
「昔やったゲームもっかいやれって言われても嫌だろ」
「嫌じゃないよゲームは繰り返し遊んでこそだよ!」
「カットとかある方が見やすいし……」
ゲームは視聴するものじゃなくプレイするものだ、まごついたところをカットした見やすいものを好むのにはゲーム好きとして反論したい。だがセイカには腕がないからプレイ出来ないという大きな理由がある、プレイする楽しさを伝えたところで彼にはその楽しさを自分のものに出来ない……これ以上の反論はやめておこう。
「……っていうかそろそろ時間ヤバくないか?」
「え、うわホンマや。水月、ちょお走ろ」
「えっ無理だよ、走っちゃ車椅子危ない」
「いいよ、秋風しょっちゅう走ってるし」
「はぁ? はぁ……帰ったら叱んないと。俺はゆっくり行くから走るんならお前らだけ走れ」
「ではお言葉に甘えて」
「俺も……んっ、ぅ…………はぁ」
走り出したシュカを追って走り出そうとしたリュウはすぐに足を止める、早足で歩いていた俺も止まり、苦しそうに肩で息をしている彼の背を撫でた。
「どうした、リュウ。どこか辛いのか?」
「ん……電車で、イったやん?」
「え? あぁ……今思えばヤバいことしたな、バレたらどうなってたか。でも結構気持ちよかったよな」
ホームルームが始まる前にトイレに行ってゴムを外さないと、精液を溜めたまま授業を受ける羽目になる。たぷたぷしたゴムが足の間にずっとあるのは嫌だし、単純に不衛生だ。
「歩くんやったらちょお足開いてゆっくり行く感じで何とかなるんやけど、走るんはアカンわ……バイブ、アカン。水月はええなぁ出したしまいで残るもんのぉて」
「俺だってコンドームつけっぱなしでちょっと気持ち悪いし走ったら外れるかもだぞ」
「変なとこごりゅってなったりせぇへんやぁん……はぁ、先行って水月。俺ゆっくり行くわ」
「こんなエロい顔した彼氏を道端に置いて行けるかよ」
「水月はええんか知らんけどせーかまで遅刻してまうで」
「あ……」
「朝っぱらから学校目の前にした通学路で男がエロい顔しとったからってどうなるっちゅうねん。リップサービスはもうええからはよ行き」
戸鳴町ならともかく、この辺りはとても治安がいい。どうにもならないだろう、リュウは遅刻しつつも無事に学校に辿り着くはずだ。
「分かった」
「おぉ、せやったらはよ……」
「おぶる」
「……行ったり。て、は?」
「早く乗れ。車椅子の押さなきゃだから自力で掴まれよ」
「い、いやいやいや、歩かれへんとかそういう訳でもないのにやな……」
「早くしろよ遅刻するぞ」
「……もぉ~!」
急かすとリュウは俺にしがみついた。首に腕を回し、腰に足を巻き付けて、しっかりと。俺はリュウの膝を抱えて車椅子のハンドルを握った。
「んゔっ……! み、水月ぃっ……? 足開くし、足持たれとるからちょお尻下がるし、しがみつくんに足に力入れるからぁ……バ、バイブ、余計くい込むんやけど……」
「そうか、よかった。狙い通りだよ」
「狙い通りて……んっ! ぁ、待っ、待って、早歩きややぁっ、ずんずんくるっ、ずんずんくるてこれっ、安モンの駅弁やんこんなんっ」
「安物の駅弁は本当に弁当っぽいな……」
「ぁ、あっ、あぁ~っ……! イくかもぉ……あかんてこれ、あかんっ……水月のあほぉ、遅刻したほぉがマシやぁっ」
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