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防衛作戦を立案 (水月+スイ・荒凪・サキヒコ)
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荒凪が泡を頭に被せてくれて、水中での呼吸が可能になる。プールの底で荒凪を抱き締めて、鱗の硬さやヒレの邪魔さを改めて感じる。
「……とりあえず明日は学校休もうかな」
「学校行かない? 水月ここ居る?」
「ううん、それは無理。ごめんね、やることがあるんだ。君のために」
「きゅうぅ……水月、僕達迷惑?」
「まさか。そんなことないよ、そんなことない……」
物部が占いや予知で俺の大切な人を探るかもというのは、ただの想像だ。シンプルに俺を監視する可能性だってあるのだから、彼氏達と接触を絶つのは十分意味のある行為だと思う。
「…………ヒトさんとサンさんは、フタさんが守ってくれる……しばらく三人一緒に過ごすよう言うべきかな」
物部が俺の大切な人を見破れないようにという対策より、見破られても守れる対策の方に力を入れるべきかもしれない。
「スイさんに、学校のみんな守ってって依頼して……レイも、一緒に居させて……歌見先輩も、出来ればそっちに……」
彼氏達をいくつかのグループに分けて固まらせて、対抗出来る霊能力者に守ってもらう。結構いい案じゃないか?
「いや、レイは俺の家に居ろでいいか。そっちのがスイさんの負担減るかな……」
「きゅるる……」
「学校終わったらバラけちゃう……俺の家に泊まってくれたらいいけど、何日も外泊ってキツいかな?」
「僕達分かんない」
「困るのは歌見先輩だな、大学……サキヒコくんはそんなに強くないよね?」
「あぁ、それに私はミツキからあまり離れられない。私に用心棒役は務まらない、すまないミツキ」
「謝らないで。はぁ……コンちゃんが動ければなぁ、スイさんとバラけてもらえるんだけど……フタさんの化け猫って三匹バラバラには出来ないのかな、先輩に一匹取り憑かせてもらえれば……相談してみようかな」
「師匠達か。一人では心もとないと思うが、それでも私よりは強いと思うぞ」
「ほんと? よしよし……問題はカミアだよなぁ。遠過ぎる……化け猫ってワープ出来ないよね? 今から一匹で歩いて……浮いて? 行ってもらったらいつ着くだろ。電車とかタダ乗り出来るし意外とすぐかな?」
「そもそも師匠達はフタ殿から離れられるのだろうか。私がミツキからあまり離れられないように、離れられないかもしれないぞ」
「うぅう……アイドルなんて生霊大量に憑きそうだし、事務所が幽霊対策とか実はしてる可能性……あるかなぁ。国のお偉いさんとかはそういうのしてるんだろ?」
「少なくとも彼個人単位では霊対策は取られていない、何度か会ったからそれは分かっている」
「ゔあぁ……カミア用の対策が浮かばない…………あっ待てよ、秘書さんに頼めばいいじゃん。若神子製薬って言ったら色んな番組のスポンサーやってるし、CMも結構見るし、局や事務所とズブズブのはず! やった俺天才、全員分の対策出来た! 頭冷やすの大事だね、よっしゃスイさんに言ってこよ。みんなへの連絡も……! まだ寝てるなよみんな~!」
「まず服を着るんだミツキ!」
プールを上がってびしょ濡れのまま駆けていく俺をサキヒコが止める。俺は謝りながらバスローブを羽織った、そんな俺の今の顔はきっと希望に満ち溢れている。
頭にタオルを巻いて、バスローブを着て、そんなだらしない格好でやってきた俺にスイは困惑した様子だったが、プールの底で考えた俺のアイディアにはいい反応を返してくれた。
「遠ざけたり内に抱え込んだり、襲撃そのものを起こらないようにするんじゃなく……起こっても大丈夫なように戦力を分散させる。うん、いいんじゃない?」
「やった! じゃあ早速スイさん、依頼させてください。明日俺の学校行って、俺の彼氏達守って……学校終わったら俺の家までみんなを送ってあげてください」
「アタシ明日仕事入ってるんだけど」
「…………あっ」
そういえば言ってたな。だから死体の痕跡を追うのを明日じゃなく今日に変更したんだった。
「まぁいいわ、ただの素行調査だし後日にズラしてもどうにでもなると思う。こっちのが緊急性高いし、何よりナルちゃんのお願いだもんね」
「すいません本当にありがとうございます、頼りっぱなしで……報酬はいくら必要ですか? 急なねじ込み仕事ですし、相場より多めに言ってください」
「……何人居るの?」
「えっと、先輩が二人、同級生が四人と……あとセイカもだから、七人です」
「じゃあ前金五万。無事に送り届けられたら人数かける二万」
「十九万……ですね?」
「払える? 現金のみね」
「はい、明日引き落としておきます。五万は、あるかなぁ……財布取ってきますねっ」
部屋に戻り、財布を持ち出す。普段電子マネーで生活している俺に、現金の手持ちは少ない。ガチャガチャを回すための百円玉ならずっしりと重たく感じるほどあるのだが。
「二万四千円しかないです……」
「……じゃあ前金二万でいいわ」
「すいません……後の三万も明日引き落としてくるので……すいません……電子マネーでよければ今すぐ全額イケるんですけど」
「守らなきゃいけない子の顔写真とかある? 一応見ておきたいわ。学校の造りとかも出来れば」
「あっ、はい、ちょっと待ってくださいね」
スイに彼氏達の健全な写真を見せ、彼氏達には変更した作戦を伝えた。コロコロ変えるなと若干文句を言われはしたものの、全員に分かってもらえた。まぁ、相変わらず既読数はグループの人数から五つ少ないけれど。
「……スイさん一人で大丈夫ですか? 今日より強いお化けとか引き連れてきたりするかもですけど」
「大丈夫だと思うわよ。アタシ、イライラすると力湧いてくるタチなの」
「あ……サキヒコくんとコンちゃんが言ってました、感情で霊力生み出すタイプの人がたまに居て、スイさんは嫉妬じゃないかって」
「……ナルちゃんの彼氏見てたらイライラするから、その子達守るならいくらでも力湧いてくるわ。だから多少強いのに襲われても大丈夫」
「えー……頼もしいような、なんか……アレな…………な、仲良くしてくださいねっ?」
「ん、善処するわ」
作戦を話した時からずっとスイは不機嫌だ。ちゃんと報酬の金額も決めたし、彼氏達を守る仕事はこなしてくれると思うが……少し、不安だな。
「……とりあえず明日は学校休もうかな」
「学校行かない? 水月ここ居る?」
「ううん、それは無理。ごめんね、やることがあるんだ。君のために」
「きゅうぅ……水月、僕達迷惑?」
「まさか。そんなことないよ、そんなことない……」
物部が占いや予知で俺の大切な人を探るかもというのは、ただの想像だ。シンプルに俺を監視する可能性だってあるのだから、彼氏達と接触を絶つのは十分意味のある行為だと思う。
「…………ヒトさんとサンさんは、フタさんが守ってくれる……しばらく三人一緒に過ごすよう言うべきかな」
物部が俺の大切な人を見破れないようにという対策より、見破られても守れる対策の方に力を入れるべきかもしれない。
「スイさんに、学校のみんな守ってって依頼して……レイも、一緒に居させて……歌見先輩も、出来ればそっちに……」
彼氏達をいくつかのグループに分けて固まらせて、対抗出来る霊能力者に守ってもらう。結構いい案じゃないか?
「いや、レイは俺の家に居ろでいいか。そっちのがスイさんの負担減るかな……」
「きゅるる……」
「学校終わったらバラけちゃう……俺の家に泊まってくれたらいいけど、何日も外泊ってキツいかな?」
「僕達分かんない」
「困るのは歌見先輩だな、大学……サキヒコくんはそんなに強くないよね?」
「あぁ、それに私はミツキからあまり離れられない。私に用心棒役は務まらない、すまないミツキ」
「謝らないで。はぁ……コンちゃんが動ければなぁ、スイさんとバラけてもらえるんだけど……フタさんの化け猫って三匹バラバラには出来ないのかな、先輩に一匹取り憑かせてもらえれば……相談してみようかな」
「師匠達か。一人では心もとないと思うが、それでも私よりは強いと思うぞ」
「ほんと? よしよし……問題はカミアだよなぁ。遠過ぎる……化け猫ってワープ出来ないよね? 今から一匹で歩いて……浮いて? 行ってもらったらいつ着くだろ。電車とかタダ乗り出来るし意外とすぐかな?」
「そもそも師匠達はフタ殿から離れられるのだろうか。私がミツキからあまり離れられないように、離れられないかもしれないぞ」
「うぅう……アイドルなんて生霊大量に憑きそうだし、事務所が幽霊対策とか実はしてる可能性……あるかなぁ。国のお偉いさんとかはそういうのしてるんだろ?」
「少なくとも彼個人単位では霊対策は取られていない、何度か会ったからそれは分かっている」
「ゔあぁ……カミア用の対策が浮かばない…………あっ待てよ、秘書さんに頼めばいいじゃん。若神子製薬って言ったら色んな番組のスポンサーやってるし、CMも結構見るし、局や事務所とズブズブのはず! やった俺天才、全員分の対策出来た! 頭冷やすの大事だね、よっしゃスイさんに言ってこよ。みんなへの連絡も……! まだ寝てるなよみんな~!」
「まず服を着るんだミツキ!」
プールを上がってびしょ濡れのまま駆けていく俺をサキヒコが止める。俺は謝りながらバスローブを羽織った、そんな俺の今の顔はきっと希望に満ち溢れている。
頭にタオルを巻いて、バスローブを着て、そんなだらしない格好でやってきた俺にスイは困惑した様子だったが、プールの底で考えた俺のアイディアにはいい反応を返してくれた。
「遠ざけたり内に抱え込んだり、襲撃そのものを起こらないようにするんじゃなく……起こっても大丈夫なように戦力を分散させる。うん、いいんじゃない?」
「やった! じゃあ早速スイさん、依頼させてください。明日俺の学校行って、俺の彼氏達守って……学校終わったら俺の家までみんなを送ってあげてください」
「アタシ明日仕事入ってるんだけど」
「…………あっ」
そういえば言ってたな。だから死体の痕跡を追うのを明日じゃなく今日に変更したんだった。
「まぁいいわ、ただの素行調査だし後日にズラしてもどうにでもなると思う。こっちのが緊急性高いし、何よりナルちゃんのお願いだもんね」
「すいません本当にありがとうございます、頼りっぱなしで……報酬はいくら必要ですか? 急なねじ込み仕事ですし、相場より多めに言ってください」
「……何人居るの?」
「えっと、先輩が二人、同級生が四人と……あとセイカもだから、七人です」
「じゃあ前金五万。無事に送り届けられたら人数かける二万」
「十九万……ですね?」
「払える? 現金のみね」
「はい、明日引き落としておきます。五万は、あるかなぁ……財布取ってきますねっ」
部屋に戻り、財布を持ち出す。普段電子マネーで生活している俺に、現金の手持ちは少ない。ガチャガチャを回すための百円玉ならずっしりと重たく感じるほどあるのだが。
「二万四千円しかないです……」
「……じゃあ前金二万でいいわ」
「すいません……後の三万も明日引き落としてくるので……すいません……電子マネーでよければ今すぐ全額イケるんですけど」
「守らなきゃいけない子の顔写真とかある? 一応見ておきたいわ。学校の造りとかも出来れば」
「あっ、はい、ちょっと待ってくださいね」
スイに彼氏達の健全な写真を見せ、彼氏達には変更した作戦を伝えた。コロコロ変えるなと若干文句を言われはしたものの、全員に分かってもらえた。まぁ、相変わらず既読数はグループの人数から五つ少ないけれど。
「……スイさん一人で大丈夫ですか? 今日より強いお化けとか引き連れてきたりするかもですけど」
「大丈夫だと思うわよ。アタシ、イライラすると力湧いてくるタチなの」
「あ……サキヒコくんとコンちゃんが言ってました、感情で霊力生み出すタイプの人がたまに居て、スイさんは嫉妬じゃないかって」
「……ナルちゃんの彼氏見てたらイライラするから、その子達守るならいくらでも力湧いてくるわ。だから多少強いのに襲われても大丈夫」
「えー……頼もしいような、なんか……アレな…………な、仲良くしてくださいねっ?」
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