ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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郊外の一軒家

しょじょがえり、じゅうよん

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しばらくは座って俺の後孔を弄っていた雪兎だったが、見上げ続けて首が辛くなりでもしたのかある時立ち上がった。立ってからもやることは変わらない、ローションと腸液でぐしょ濡れの、媚薬によって感度が上がった腸壁を、指の腹で押して押して穴を拡げていくのだ。

「……っ、あぁっ! はっ、ひぃっ……ゆきさまっ、ユキ、さまぁっ」

媚薬によってじんじんと疼くような熱を持たされた腸壁は、今や雪兎の指による刺激を受け続けて痺れていた。

「ゆきひゃまぁっ……ぁうっ、んっ、あぁあ……!」

前立腺には触れず、痛みが伴わないよう慎重に穴を拡げる。それにはいくら媚薬が塗られたと言っても強い快感は覚えない。

「ぁんっ、ぁ、ああっ……はぁ、あぁーっ……!」

けれど快楽が途切れることはなく、発散出来ない淫らな熱が身体に溜まり続ける。

「んっ……んんんっ! ぅ、あぁ……ああっ! は、ぁ、あひっ……ん、んん……」

縛られ吊られた身体は自由には動かせない。可愛らしい顔で俺を見上げている雪兎を抱き締めることも、キスを交わすことも出来ない。

「……指疲れてきちゃった。そろそろ体動くようになるだろうし、一回抜くね」

「ぁうんっ!」

雪兎の指を悦んでいた穴は彼の指を離すまいと吸い付き、指が抜ける瞬間にぬっぽんっと情けなく淫らな音を立てた。

「わー……指、ふやけてる」

「はぁっ……はぁっ…………ユキ、様」

「ポチ、身体に力入る? そろそろ動くようになったはずなんだけど……」

「いえ、まだ、動かない……です、ね」

身体を強制的に脱力させる恐ろしい薬の効き目はまだ切れていない。

「ポチの体重と体質を計算して調合してあるから、そんなに誤差は出ないと思うんだけどなぁ……効き目切れるまでは危なくて縄ほどけないから、動けるようになったら言ってね」

そう言うと雪兎はティッシュで軽く指を拭い、棚を探り始めた。首すら上手く動かせないため雪兎を視界に入れるのは困難を極める、ただ彼が黒革の何かを持っているのは見えた。

「これと、これと……あれと……」

まだ俺の後孔は雪兎のモノを受け入れられるサイズにはなっていないだろう。縛り続けるのは身体に悪影響があるから一旦やめるだけで、開発調教はまだ続く。そう予想すると身体が疼いた。

「ん、んんっ……」

一人で悩ましげな声を上げながら身体をくねらせ、縄のくい込み具合を変えて楽しむ──ん? 体が動いた?

「…………ユキ様っ、身体動きます」

「薬切れた? じゃあ下ろすね」

俺を吊るす縄が緩められ、爪先立ちだった足が踵まで床についた。折り曲げられ上げさせられていた足も伸ばすことを許され、両足で床を踏み締める。後はもう腕が解放されるのを待つだけだ。

「……よしっ、ほどけたよ。うーん……縛って吊るしてた時のちょっと増量した胸もいいけど、普通の胸もいいなぁ。あ、硬さ変わる」

「力入るようになりましたからね。触られるとつい力んじゃったりするので……すいません、さっきの柔らかさは出せないかもです」

「いいよ、いかにも筋肉って感じのこの触り心地も大好きだし、柔らかいの揉みたい時はまた薬打つし」

「……はは」

背中で縛られていた腕を揺らし、血行を戻す。

「じゃあポチ、次はこれ着けよっか」

俺の予想通り雪兎は俺を開発調教する道具を棚から出していたようだ。俺は当然何度も頷き、熱く荒い吐息を漏らした。
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