62 / 67
62.だれ、ですって!
しおりを挟む
戦闘は、それから丸三日、休みなく続いた。
私たちも、戦争が終結するまで、休憩しながら、彼らと一緒に戦った。
ダン王子は、なんでか、私が出陣する度に、かなりご機嫌斜めになっていたが、私には、その理由がわからなかった。
それに対して、同じように、この戦いに参戦していたヴォイとレッドは、魔法を使える私が加わることを、もろ手を挙げて、喜んでくれた。
そしてもっとも、それを喜んでくれたのは、ストロング国の英雄であり、かつては、この国の王であった銀獅子様だった。
彼の王と一緒に、私はたびたび前線に出て、ヴォイと二人で、魔法を派手に敵に飛ばした。
前世でいう大砲並みの魔法を、交互に飛ばすことで、戦況はみるみるうちにこちら側に有利に動き、思った以上に、早く決着がついた。
私たちは、三日後。
敗走を始めた敵を蹴散らしながら、彼らが占拠していたマイルド国の王都に向け、その破竹の勢いで進軍した。
敵は、私たちの前に、陣形を立て直して、反撃することもなく、すぐに諦めて王都を放棄した。
私たちは、そのまま王都に入場した。
敵は逃げる間際まで、略奪の限りを尽くしたようで、城壁の中の建物は、とても酷い状態だった。
私たちは、そんな街中を通り過ぎ、王宮を目指した。
そこも、一歩、建物の中に入ると、街と同じような状態で、壁の装飾すらも見事に剥ぎ取られていた。
もっとすごいのは、街ではそれほど見なかった死体が、ここでは、そこらじゅうに山積みになっていた。
その中には、この国の貴族や王族が無残に斬り殺されていた。
王宮の奥に進むと、逃げようとしたのか、誰かを引きずったような血の跡が、べっとりと廊下についていて、その先には、見せしめに殺したのだろうか。
常軌を逸したようなバラバラになった死体もあった。
もう、王宮で生きているものは、残っていないのでは、と誰もが思った。
それでも、そんな中、レッドとダン王子の指示の元、ストロング国の兵士は、助かったものがいないか、敵が潜んでいないかを、一部屋、一部屋、丁寧に調べていった。
すると、誰も生き残った者がいないと思われていた王宮で、敵に乱暴されながらも、なんとか息のある女性を数人、見つけ出すことができた。
慌てて、破壊をまぬがれた部屋に、急ごしらえの救護室を作ると、私とヴォイは、彼女たちの傷を魔法で治療し始めた。
酷いケガだ。
同じ女性としては、思わず、顔をそむけたくなるほどの無残な傷が、体中にあった。
そうして治療をしていると、ざわざわとした兵士の声が、聞こえてきたかと思うと、奇跡的に、ほとんど無傷の男女が、ここに連れられてきた。
思わず、その男女の顔を見てしまった私は、その場で固まった。
なんで、あいつらだけが、無傷で生きているの?
思わず立ち上がった私は、彼らの前に立ち塞がった。
すると、二人のうち、王太子妃である彼女が、立ち塞がった私に目線を向けると、ぼんやりと見つめてきた。
そして、不思議そうな顔で、一言。
「だれ?」
誰ですって!
あまりのことで、呆然とした。
本当に覚えていないの?
そんなわけは、ない。
だって、私は、あれから、一度も忘れていないのだから。
私が怒りのあまり、その場に棒立ちになっていると、寸前まで、私が治療していた女性が、私の後ろで立ち上がると、机に置いてあった治療用の短刀を手に取り、無傷の彼女に、突然襲いかかった。
「お前のせいで、お前のせいで、この国は襲われたのよ。それなのに、なんで、お前たちは、生きているの?」
まだ傷だらけで、フラフラだったはずの女性とは思えないほどの力で、ミエ王太子妃に襲いかかり、馬乗りになると、彼女は手に持った治療用の短刀を、振り下ろそうとした。
何度も何度も、喚きながら、それを振り下ろそうとするが、意外にも相手の抵抗が強くて、お互いもみ合いになった。
「おい、やめろ!彼女は、王太子妃なんだぞ。」
傍にいた王太子が、慌てて助けに入ろうとするが、逆に彼女に短刀で斬りつけられた。
頬に、真っ赤な血が飛び散った。
ギャー!
ものすごい悲鳴があがった。
「おい、何をしている?」
私の脇にいた兵士が我に返って、短剣を傷だらけの女性の手から取り上げた。
ちょっと虚をつかれて、動けないでいた私の代わりに、横からヴォイが、短剣を振りかざそうとした、女性に近づくと、彼女を魔法で眠らせ、ベッドに運ぶ。
すぐに手を翳して、残っていた傷を、私の代わりに治療した。
その間も、小さな傷を頬に負った王太子が、俺を先に治せと、傍で喚いていた。
こんな男だったろうか?
しばらく見ないうちに、私の中にあった王太子像は、かなり美化されていたようだ。
改めて、本物を見て、ゲンナリした。
そんなことを考えていた私の横で、ミエ王太子妃は、その女性を憐れんだ目で見ると、ポソリと呟いた。
「可哀想に、気が狂ってしまったのね。」
彼女の他人事のなんだという言葉を聞いた私の方が、思わず、彼らに襲いかかりそうになるが、そこに現れたダン王子により、王太子夫妻は、別室に連れて行かれた。
私は、復讐すべき二人を、別室に運んで行ったダン王子の後姿を、憎々し気に睨んだ。
あいつらをどうすつもりなの?
私は、彼が戻ってくると、”彼らをどうするつもりかと”思わず問いつめた。
そんな私の肩を、ポンと叩くと、彼はどんでもないことを言いだした。
「それは秘密だ。だけど、明日には、びっくりすることが、わかるよ。」
彼には珍しく、黒い笑顔を浮かべた。
明日?
「明日に何があるの?」
私は、何度もしつこく尋ねるが、意外に口が堅く、最後まで、教えてくれなかった。
翌日、宣言通り、私は度肝を抜かれる怒涛の展開に、襲われることになった。
私たちも、戦争が終結するまで、休憩しながら、彼らと一緒に戦った。
ダン王子は、なんでか、私が出陣する度に、かなりご機嫌斜めになっていたが、私には、その理由がわからなかった。
それに対して、同じように、この戦いに参戦していたヴォイとレッドは、魔法を使える私が加わることを、もろ手を挙げて、喜んでくれた。
そしてもっとも、それを喜んでくれたのは、ストロング国の英雄であり、かつては、この国の王であった銀獅子様だった。
彼の王と一緒に、私はたびたび前線に出て、ヴォイと二人で、魔法を派手に敵に飛ばした。
前世でいう大砲並みの魔法を、交互に飛ばすことで、戦況はみるみるうちにこちら側に有利に動き、思った以上に、早く決着がついた。
私たちは、三日後。
敗走を始めた敵を蹴散らしながら、彼らが占拠していたマイルド国の王都に向け、その破竹の勢いで進軍した。
敵は、私たちの前に、陣形を立て直して、反撃することもなく、すぐに諦めて王都を放棄した。
私たちは、そのまま王都に入場した。
敵は逃げる間際まで、略奪の限りを尽くしたようで、城壁の中の建物は、とても酷い状態だった。
私たちは、そんな街中を通り過ぎ、王宮を目指した。
そこも、一歩、建物の中に入ると、街と同じような状態で、壁の装飾すらも見事に剥ぎ取られていた。
もっとすごいのは、街ではそれほど見なかった死体が、ここでは、そこらじゅうに山積みになっていた。
その中には、この国の貴族や王族が無残に斬り殺されていた。
王宮の奥に進むと、逃げようとしたのか、誰かを引きずったような血の跡が、べっとりと廊下についていて、その先には、見せしめに殺したのだろうか。
常軌を逸したようなバラバラになった死体もあった。
もう、王宮で生きているものは、残っていないのでは、と誰もが思った。
それでも、そんな中、レッドとダン王子の指示の元、ストロング国の兵士は、助かったものがいないか、敵が潜んでいないかを、一部屋、一部屋、丁寧に調べていった。
すると、誰も生き残った者がいないと思われていた王宮で、敵に乱暴されながらも、なんとか息のある女性を数人、見つけ出すことができた。
慌てて、破壊をまぬがれた部屋に、急ごしらえの救護室を作ると、私とヴォイは、彼女たちの傷を魔法で治療し始めた。
酷いケガだ。
同じ女性としては、思わず、顔をそむけたくなるほどの無残な傷が、体中にあった。
そうして治療をしていると、ざわざわとした兵士の声が、聞こえてきたかと思うと、奇跡的に、ほとんど無傷の男女が、ここに連れられてきた。
思わず、その男女の顔を見てしまった私は、その場で固まった。
なんで、あいつらだけが、無傷で生きているの?
思わず立ち上がった私は、彼らの前に立ち塞がった。
すると、二人のうち、王太子妃である彼女が、立ち塞がった私に目線を向けると、ぼんやりと見つめてきた。
そして、不思議そうな顔で、一言。
「だれ?」
誰ですって!
あまりのことで、呆然とした。
本当に覚えていないの?
そんなわけは、ない。
だって、私は、あれから、一度も忘れていないのだから。
私が怒りのあまり、その場に棒立ちになっていると、寸前まで、私が治療していた女性が、私の後ろで立ち上がると、机に置いてあった治療用の短刀を手に取り、無傷の彼女に、突然襲いかかった。
「お前のせいで、お前のせいで、この国は襲われたのよ。それなのに、なんで、お前たちは、生きているの?」
まだ傷だらけで、フラフラだったはずの女性とは思えないほどの力で、ミエ王太子妃に襲いかかり、馬乗りになると、彼女は手に持った治療用の短刀を、振り下ろそうとした。
何度も何度も、喚きながら、それを振り下ろそうとするが、意外にも相手の抵抗が強くて、お互いもみ合いになった。
「おい、やめろ!彼女は、王太子妃なんだぞ。」
傍にいた王太子が、慌てて助けに入ろうとするが、逆に彼女に短刀で斬りつけられた。
頬に、真っ赤な血が飛び散った。
ギャー!
ものすごい悲鳴があがった。
「おい、何をしている?」
私の脇にいた兵士が我に返って、短剣を傷だらけの女性の手から取り上げた。
ちょっと虚をつかれて、動けないでいた私の代わりに、横からヴォイが、短剣を振りかざそうとした、女性に近づくと、彼女を魔法で眠らせ、ベッドに運ぶ。
すぐに手を翳して、残っていた傷を、私の代わりに治療した。
その間も、小さな傷を頬に負った王太子が、俺を先に治せと、傍で喚いていた。
こんな男だったろうか?
しばらく見ないうちに、私の中にあった王太子像は、かなり美化されていたようだ。
改めて、本物を見て、ゲンナリした。
そんなことを考えていた私の横で、ミエ王太子妃は、その女性を憐れんだ目で見ると、ポソリと呟いた。
「可哀想に、気が狂ってしまったのね。」
彼女の他人事のなんだという言葉を聞いた私の方が、思わず、彼らに襲いかかりそうになるが、そこに現れたダン王子により、王太子夫妻は、別室に連れて行かれた。
私は、復讐すべき二人を、別室に運んで行ったダン王子の後姿を、憎々し気に睨んだ。
あいつらをどうすつもりなの?
私は、彼が戻ってくると、”彼らをどうするつもりかと”思わず問いつめた。
そんな私の肩を、ポンと叩くと、彼はどんでもないことを言いだした。
「それは秘密だ。だけど、明日には、びっくりすることが、わかるよ。」
彼には珍しく、黒い笑顔を浮かべた。
明日?
「明日に何があるの?」
私は、何度もしつこく尋ねるが、意外に口が堅く、最後まで、教えてくれなかった。
翌日、宣言通り、私は度肝を抜かれる怒涛の展開に、襲われることになった。
2
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
私の容姿は中の下だと、婚約者が話していたのを小耳に挟んでしまいました
山田ランチ
恋愛
想い合う二人のすれ違いラブストーリー。
※以前掲載しておりましたものを、加筆の為再投稿致しました。お読み下さっていた方は重複しますので、ご注意下さいませ。
コレット・ロシニョール 侯爵家令嬢。ジャンの双子の姉。
ジャン・ロシニョール 侯爵家嫡男。コレットの双子の弟。
トリスタン・デュボワ 公爵家嫡男。コレットの婚約者。
クレマン・ルゥセーブル・ジハァーウ、王太子。
シモン・グレンツェ 辺境伯家嫡男。コレットの従兄。
ルネ ロシニョール家の侍女でコレット付き。
シルヴィー・ペレス 子爵令嬢。
〈あらすじ〉
コレットは愛しの婚約者が自分の容姿について話しているのを聞いてしまう。このまま大好きな婚約者のそばにいれば疎まれてしまうと思ったコレットは、親類の領地へ向かう事に。そこで新しい商売を始めたコレットは、知らない間に国の重要人物になってしまう。そしてトリスタンにも女性の影が見え隠れして……。
ジレジレ、すれ違いラブストーリー
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる