夢も現実で奴隷も現実で~異世界転生は見るものだ!~

にゃんころの助

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目覚め

第二話

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けたたましい、そして聞き覚えのある音で目が覚めた。
「やっと目が覚めた。」自然と声が出てしまった。使い慣れたベッド、枕。どれも
懐かしく感じる。やけにリアルな夢だった。はっきりと覚えている。一瞬これは夢ではなく最近はやりの異世界転生かとも思ったが、現実そんなことはあり得ないしあってはいけないと思う。否定する気持ちは全くないし、どちらかといえば異世界転生アニメは好きなジャンルだ。しかし実際自分が当事者になり、あの状況に置かれると考えると…ね。

 27歳独身彼女無し。特技も無ければ長所もない。自慢ではないが本当に普通。
高校卒業と同時に就職をし、のらりくらりと上司からのパワハラをかわしここまで来た。
そんな俺が物語のような主人公のように行動できるはずがない。確信できる。
元の世界でのスキルやら知識を生かして数々の困難を乗り越え、あわよくばハーレム生活。
はい。うらやましくなんてない。本当だ。異世界転生など体験するものではない。見るものだ。
こんな考え事をしながらも社会人生活9年目、もうすぐ10年目に入る。体に染みついた
社畜ルーティーンは考え事をしながらでもこなせる。
目覚ましで起きて朝食を食べ、歯を磨いて髭を剃り身支度を整えて出社。いつもと変わらない。ありふれた日常の始まりだ。


――――――――――――――

「牛丼大盛と豚汁お願いします」
時は流れ夜の20時。アパートの近くにある俺の味方。安い早いうまい。最高だ。
こことも長い付き合いになる。会社で失敗したときも、パワハラに疲れた時もこいつが癒してくれる。牛丼…最高かよ。
今日も今日とて変わらない日常だった。上司に頭を下げ、さらには新人に同情される。
何を隠そう仕事はできるほうではない。できないわけでもないが何人もの新人が俺を越していくのを見ている。伸びしろが全くないのだろうか。いつしか頑張るのもやめていた。
今のままでいい。代り映えしない日々をたんたんと生きて、のらりくらり過ごせれば何の文句もない。お腹が満たされ、明日は土曜。我が家に向かう俺の足取りは軽かった。
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