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36 夜中の襲撃
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日暮れ時。
魔法使いのマーヤさんが川辺で風呂の用意をしてくれるらしい。
土魔法で穴と壁を作り、焼いた石を入れたらお湯になるから、その手法でやる予定だと。
「女性達がお風呂の準備をしてくれている間に自分はステーキソースを作ることにします」
「それは楽しみです!」
騎士達も声を揃えて楽しみにしてくれてるようで少し照れくさい。
そう、魔物の水牛の肉を手に入れた俺達は今夜ステーキを食らうのだ。
俺は料理のためのセッティングをした。
フライパンや鉄板をよく熱しておき、短時間でしっかり焼きつける。焼いた肉汁は残さず赤ワインのソースと混ぜる予定。
「大きな肉をジューッと焼くと、ワクワクするね」
ソースは俺担当だが、肉はユージーンや騎士達が焼いてくれてる。
いいサシも入ってて、期待が持てる!
「そうなんだよ、視覚と聴覚の両方が刺激され、トドメにいいにおいで嗅覚がお祭りだ」
なんて事を言いつつも、たまに撮影も挟む。
肉の焼ける様子でまたもメシテロになるかもしれない。
ステーキは昔ながらの庶民にはごちそう感満点のメニューだ。
庶民とは言うまでもなく俺である。
最初に水を入れて煮立たせてから調味料を加えると、脂が分離せずにコクのあるソースになるんだったか。
俺は赤ワインでのソース作り担当。
「赤ワインソースは赤ワインとエシャレットをみじん切りにし、にんにく少々、バターに骨から取った出汁を入れ……あとは砂糖と塩」
醤油があれば醤油を使うレシピにしたんだが、まだないから仕方ない。
「お肉、いい感じに焼けたよ」
「こちらのフライパンのもいけます!」
「じゃあその肉汁と合わせたソースをかけて食べようか」
「よし、お風呂は後で入るとして、とりあえず食事にしましょう!」
「待ってましたわ」
「いいにおいといい音がしていましたねぇ」
女性二人も風呂の支度を一旦やめてウキウキと食卓についた。
といっても野外なので立派なテーブル席ではなく、そのへんにあった丸太の椅子や石に腰掛け、魔法の収納から出したトレイと皿に乗せた肉を食うスタイル。
「魔物の肉なのにすんごい美味い!」
「想像以上に柔らかくて美味しいね、ネオの作ってくれたソースも美味しいし」
逆にA5ランクの牛肉に匹敵する味だとは!
「お、美味しいわ!」
「ねー、マーヤさん、ほんとにこの魔水牛、美味しいですねぇ」
今更気がついたが、こちらは巫女さんも普通に肉が食えるみたいだ。
よかった、一人だけ菜食だったら気の毒な事にねるとこだった。
「うむ、ソースも美味いし、大変満足だ」
ソル卿もご満悦。
イケメンが美味そうに食事する様子も撮影する。
顔が写ってるバージョンと、首から下の映像との二種。
「あ、ユージーン、その肉をフォークで刺したまま、ちょいと持ち上げてくれ」
「こう?」
「そう、いい肉の絵が撮れた、ありがとう」
「ネオは報告用の撮影も手を抜かないねぇ」
「当然だ、このお高い魔道具、せっかく撮影もできるんだし」
食事の後は星を見ながら露天風呂。
「私達が先でいいのですか?」
実力派だけど身分的にはあまり高くないらしいマーヤさんがそう訊くと、
「風呂を作っていただきましたし、我々は周囲の警戒の仕事もありますので」
騎士達は爽やかにそう答えた。
男前は中身も男前だ。
そんな訳でレディーファーストで先に女性二人が風呂に入る。
彼女らは安全と時短の為に二人一緒である。
俺はちょっと狭いけどやはり時短の為にユージーンと一緒に入った。
「はー、気持ちいい」
森歩きで疲れた身体に沁みる!
「いい湯加減だね」
「ああ、でも騎士達が入る頃にはだいぶ温くなりそうだから、あの焼き石を追加しないと」
「そうだね、その力仕事は僕がやっておくよ」
「ありがとう」
騎士達は身体もでかいし、交代で見張りもするから一人ずつ入り、手早く済ませて、出てきた。
ゆっくり入らせてやりたいけど今は仕方ないな。
いつ魔物が出てくるか分からないし。
◆ ◆ ◆
俺は就寝前にメシテロ動画を掲示板に上げたが、反応を見る前に明日に備えて早めに横になって目を閉じた。
そして土魔法の四角い簡易シェルターは出入り口の扉を板で塞ぐ形で寝ていた訳なのだが、
「魔物だ!」
「コウモリ系の群れが!」
騎士達の叫ぶ声で目を覚ます。
就寝時になってコウモリ系の魔物が襲って来たとわかった。
『ライティング!!』
『光よ!!』
「くっ! 数が多くてすばしっこい!」
「ネオ殿は外に出ないでください!」
光魔法で撃退してるのか、マーヤさんと騎士達の呪文が外から聞こえた!
どうやら騎士達も簡易的な魔法が使える!
マジックナイトってやつだったのかな?
護衛対象の俺は中で待機していろという注意喚起があったので、中でヤキモキするだけだった。
なお、シェルター内では万が一に備えてユージーンが俺を守る為に残ってる。
扉は閉めきると外の様子が分からないのがこのシェルターのネック!!
「コウモリは反響する音で敵の位置を把握して襲うんだよな! 俺も超音波でも出せれば加勢できたかもしれないが、そんな音は流石に出せないし」
そんなことを俺がぼやくと、
「ネオはここにいて」
「ユージーン!」
ユージーンが板を一瞬だけ取り払い、外に出て行き、そしてしばらくしてマーヤさんの声が聞こえた。
『サモン! コダマ!!』
コダマ!?
マーヤさんて召喚もできるんだ!?
そして更にホイッスルの音とクリスタルチューナーのような清涼感のある高い音がリーンと響いた。
「奴ら逃げてくぞ!」
「逃げたやつは追うな! 放っておけ!」
「私が負傷者の治療をします!」
そんな声が聞こえた。
撃退出来たけど負傷者が出たってことか?
俺はついに耐えられなくなって板を外して外に出て様子を伺った。
「皆さん! 大丈夫ですか!?」
腕などの傷口を抑える騎士達の姿が見えた。
「ネオ殿、大丈夫です、重症者はいません。ただすばしっこい敵で少しだけ傷を」
「とりあえず聖水を傷口に!」
巫女さんが負傷者の傷に聖水をかけてから治癒魔法をかけていく。
「ああ、俺が醤油や味噌を欲しがったばかりに……申し訳ない」
「護衛が仕事なのでお気になさらないでください」
騎士がそう慰めてくれたとこで、マーヤさんが俺の側に来て、
「ユージーンがコウモリは反響する音で敵の位置を把握して襲うと伝えてくれたのであれで撹乱出来ました」
と、地中から突き立つクリスタルを指差して説明してくれた。
「!! そういやそこかしこにクリスタルの柱が地面から生えてる!」
「僕はネオが言ってた事を伝えただけですよ」
「ネオ殿、あのクリスタルの柱が騎士の剣撃の音や笛の音を反響させてコウモリの聴覚を撹乱したってことです、助言ありがとうございました」
なるほど!! 俺はコウモリの情報をぼやいただけなんだがそれを伝えたユージーンがいたのでマーヤさんが即時対応し、お礼を言われた訳だ!
「マーヤさんは土魔法どころかクリスタルなんかも生やせるんですか!?」
水晶でボロ儲けできそうだが!?
「あれば普通のクリスタルの柱に見えるかもしれませんけどコダマという精霊なのでもう消えます」
ほんとに目の前にあったクリスタルが消えていく。
「精霊! そうだったんですね、あと誰か笛を吹いてませんでした?」
「音がどうのと聞こえたので私が魔除けの笛を吹きました」
巫女のレリアさんが細く小さな筒状のホイッスルを首から下げていたのを見せてくれた。
笛を吹いたのはあなたでしたか。
「さすがレリアさん、素晴らしいアシストです」
魔法使いのマーヤさんが川辺で風呂の用意をしてくれるらしい。
土魔法で穴と壁を作り、焼いた石を入れたらお湯になるから、その手法でやる予定だと。
「女性達がお風呂の準備をしてくれている間に自分はステーキソースを作ることにします」
「それは楽しみです!」
騎士達も声を揃えて楽しみにしてくれてるようで少し照れくさい。
そう、魔物の水牛の肉を手に入れた俺達は今夜ステーキを食らうのだ。
俺は料理のためのセッティングをした。
フライパンや鉄板をよく熱しておき、短時間でしっかり焼きつける。焼いた肉汁は残さず赤ワインのソースと混ぜる予定。
「大きな肉をジューッと焼くと、ワクワクするね」
ソースは俺担当だが、肉はユージーンや騎士達が焼いてくれてる。
いいサシも入ってて、期待が持てる!
「そうなんだよ、視覚と聴覚の両方が刺激され、トドメにいいにおいで嗅覚がお祭りだ」
なんて事を言いつつも、たまに撮影も挟む。
肉の焼ける様子でまたもメシテロになるかもしれない。
ステーキは昔ながらの庶民にはごちそう感満点のメニューだ。
庶民とは言うまでもなく俺である。
最初に水を入れて煮立たせてから調味料を加えると、脂が分離せずにコクのあるソースになるんだったか。
俺は赤ワインでのソース作り担当。
「赤ワインソースは赤ワインとエシャレットをみじん切りにし、にんにく少々、バターに骨から取った出汁を入れ……あとは砂糖と塩」
醤油があれば醤油を使うレシピにしたんだが、まだないから仕方ない。
「お肉、いい感じに焼けたよ」
「こちらのフライパンのもいけます!」
「じゃあその肉汁と合わせたソースをかけて食べようか」
「よし、お風呂は後で入るとして、とりあえず食事にしましょう!」
「待ってましたわ」
「いいにおいといい音がしていましたねぇ」
女性二人も風呂の支度を一旦やめてウキウキと食卓についた。
といっても野外なので立派なテーブル席ではなく、そのへんにあった丸太の椅子や石に腰掛け、魔法の収納から出したトレイと皿に乗せた肉を食うスタイル。
「魔物の肉なのにすんごい美味い!」
「想像以上に柔らかくて美味しいね、ネオの作ってくれたソースも美味しいし」
逆にA5ランクの牛肉に匹敵する味だとは!
「お、美味しいわ!」
「ねー、マーヤさん、ほんとにこの魔水牛、美味しいですねぇ」
今更気がついたが、こちらは巫女さんも普通に肉が食えるみたいだ。
よかった、一人だけ菜食だったら気の毒な事にねるとこだった。
「うむ、ソースも美味いし、大変満足だ」
ソル卿もご満悦。
イケメンが美味そうに食事する様子も撮影する。
顔が写ってるバージョンと、首から下の映像との二種。
「あ、ユージーン、その肉をフォークで刺したまま、ちょいと持ち上げてくれ」
「こう?」
「そう、いい肉の絵が撮れた、ありがとう」
「ネオは報告用の撮影も手を抜かないねぇ」
「当然だ、このお高い魔道具、せっかく撮影もできるんだし」
食事の後は星を見ながら露天風呂。
「私達が先でいいのですか?」
実力派だけど身分的にはあまり高くないらしいマーヤさんがそう訊くと、
「風呂を作っていただきましたし、我々は周囲の警戒の仕事もありますので」
騎士達は爽やかにそう答えた。
男前は中身も男前だ。
そんな訳でレディーファーストで先に女性二人が風呂に入る。
彼女らは安全と時短の為に二人一緒である。
俺はちょっと狭いけどやはり時短の為にユージーンと一緒に入った。
「はー、気持ちいい」
森歩きで疲れた身体に沁みる!
「いい湯加減だね」
「ああ、でも騎士達が入る頃にはだいぶ温くなりそうだから、あの焼き石を追加しないと」
「そうだね、その力仕事は僕がやっておくよ」
「ありがとう」
騎士達は身体もでかいし、交代で見張りもするから一人ずつ入り、手早く済ませて、出てきた。
ゆっくり入らせてやりたいけど今は仕方ないな。
いつ魔物が出てくるか分からないし。
◆ ◆ ◆
俺は就寝前にメシテロ動画を掲示板に上げたが、反応を見る前に明日に備えて早めに横になって目を閉じた。
そして土魔法の四角い簡易シェルターは出入り口の扉を板で塞ぐ形で寝ていた訳なのだが、
「魔物だ!」
「コウモリ系の群れが!」
騎士達の叫ぶ声で目を覚ます。
就寝時になってコウモリ系の魔物が襲って来たとわかった。
『ライティング!!』
『光よ!!』
「くっ! 数が多くてすばしっこい!」
「ネオ殿は外に出ないでください!」
光魔法で撃退してるのか、マーヤさんと騎士達の呪文が外から聞こえた!
どうやら騎士達も簡易的な魔法が使える!
マジックナイトってやつだったのかな?
護衛対象の俺は中で待機していろという注意喚起があったので、中でヤキモキするだけだった。
なお、シェルター内では万が一に備えてユージーンが俺を守る為に残ってる。
扉は閉めきると外の様子が分からないのがこのシェルターのネック!!
「コウモリは反響する音で敵の位置を把握して襲うんだよな! 俺も超音波でも出せれば加勢できたかもしれないが、そんな音は流石に出せないし」
そんなことを俺がぼやくと、
「ネオはここにいて」
「ユージーン!」
ユージーンが板を一瞬だけ取り払い、外に出て行き、そしてしばらくしてマーヤさんの声が聞こえた。
『サモン! コダマ!!』
コダマ!?
マーヤさんて召喚もできるんだ!?
そして更にホイッスルの音とクリスタルチューナーのような清涼感のある高い音がリーンと響いた。
「奴ら逃げてくぞ!」
「逃げたやつは追うな! 放っておけ!」
「私が負傷者の治療をします!」
そんな声が聞こえた。
撃退出来たけど負傷者が出たってことか?
俺はついに耐えられなくなって板を外して外に出て様子を伺った。
「皆さん! 大丈夫ですか!?」
腕などの傷口を抑える騎士達の姿が見えた。
「ネオ殿、大丈夫です、重症者はいません。ただすばしっこい敵で少しだけ傷を」
「とりあえず聖水を傷口に!」
巫女さんが負傷者の傷に聖水をかけてから治癒魔法をかけていく。
「ああ、俺が醤油や味噌を欲しがったばかりに……申し訳ない」
「護衛が仕事なのでお気になさらないでください」
騎士がそう慰めてくれたとこで、マーヤさんが俺の側に来て、
「ユージーンがコウモリは反響する音で敵の位置を把握して襲うと伝えてくれたのであれで撹乱出来ました」
と、地中から突き立つクリスタルを指差して説明してくれた。
「!! そういやそこかしこにクリスタルの柱が地面から生えてる!」
「僕はネオが言ってた事を伝えただけですよ」
「ネオ殿、あのクリスタルの柱が騎士の剣撃の音や笛の音を反響させてコウモリの聴覚を撹乱したってことです、助言ありがとうございました」
なるほど!! 俺はコウモリの情報をぼやいただけなんだがそれを伝えたユージーンがいたのでマーヤさんが即時対応し、お礼を言われた訳だ!
「マーヤさんは土魔法どころかクリスタルなんかも生やせるんですか!?」
水晶でボロ儲けできそうだが!?
「あれば普通のクリスタルの柱に見えるかもしれませんけどコダマという精霊なのでもう消えます」
ほんとに目の前にあったクリスタルが消えていく。
「精霊! そうだったんですね、あと誰か笛を吹いてませんでした?」
「音がどうのと聞こえたので私が魔除けの笛を吹きました」
巫女のレリアさんが細く小さな筒状のホイッスルを首から下げていたのを見せてくれた。
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