9 / 13
春のピクニック
しおりを挟む
「今、領地内で女性を狙った誘拐事件が多いそうです。
なので、奥様もしばらくは外出禁止で」
ジェイデン卿が朝から私に、領地内の情報をくれているのだが。
「いえ、それでは解決にはならないわ。
誘拐に怯える婦女子の為に、私が囮になるので、誘拐犯を捕まえましょう」
「奥様、なんでわざわざ危険に突っ込もうとするのですか」
「領民を守るのも、私の仕事の一部だと思うのです」
「……」
「せっかく春になったんですよ。皆お外出たいですよ。ピクニック日和ですし」
「全く、奥様と来たら……」
ジェイデン卿は心配性だなあ。
* * *
「サーシャがピクニックに行きたがってる?」
「はい、テオドール様。その……春になりましたので」
「確かにようやく冬が終わって、皆、花咲く春を満喫したいだろうが」
「いくらなんでも奥様に囮役は無理ですよね」
「囮役は無理でもピクニックは行かせてやろう。私は仕事があるから同行出来ないが、誘拐事件が起きてるから、どこに行っても居場所が分かる目印になるお守りは持たせておけ」
「では、魔道具のブレスレットをお渡ししておきます」
「しかしまた、とんでもない事を言い出したものだ。まあ、そうそう事件に遭遇する事は無いだろうがな」
* * *
だが、しかし……!!
山にピクニックへ行ったら、山賊に出くわした。
木苺や野苺狩りを満喫して楽しんでいたと言うのに、まんまと誘拐された。
いや、わざとだし! 奴等の根城を探るには、一旦捕まる必要があったし!
「お花摘みに行って来ます」
トイレの為にね、そう言って、護衛騎士を置いて一人で茂みの奥に来たのよ。
マジで、これは仕方なかったと思わない?
男性を連れて行けない場所よ!?
「うっ……ひっく、お母さぁん、怖いよ……お家に帰りたい……」
人妻っぽい人から、いかにも狙われそうな17、18歳の女性に、10歳くらいの女の子もいる。
女性は皆、手足を縛られて見張りも多いし、逃げ出せない状態。
私が今いるここは、おそらく、山賊の隠れた根城。
「うるせえ! 黙ってろ! ガキ! 泣き叫んでも誰も助けになんて来やしねえぞ!」
「ひっ!!」
ガアン! と、近くにある空の酒樽を蹴飛ばす山賊。
当然だけど、山賊なのでガラが悪い。
「うえっ、へっへ。今日は、掘り出し物の大当たりだな。
ずいぶんといい服を着たお嬢さんだ、良いとこの娘は高く売れるしな」
山賊が私のスカートの裾を掴んだ。
「ちょっと、スカートを触らないで!」
スカートが捲れるじゃないの! このすけべ山賊!
最近綺麗なお洋服を買って貰ったせいか、目をつけられたようだ。
「ひひひ、気が強いお嬢さんだな」
「髪色は地味だが、顔はずいぶんと綺麗じゃんか。
ちっと、売り飛ばす前に味見と行こうか?」
「バカお前、頭にバレると大変な事になるぞ」
「頭にバレなくても、大変な事になるぞ」
「あ!?」
ドガッ!!
山賊相手に炸裂したのはドロップキックだった。
「だ、旦那様!?」
夫がどこからともなく私のピンチに現れた!
聞き覚えの有る声がしたと思ったら!
「大丈夫か!? 我が妻」
「んあ!? 妻!? なんだ、中古かよ!」
「中古とはなんだ!!」
激昂するテオドール様。仕事のはずがどうしてここに?
いや、今はそんな事よりも……
「ちょっと、お前、死ぬわよ」
ツッコミをした私の言う通り、
ドゴオッ!
私を中古呼ばわりした山賊は旦那様の魔力乗せ全力蹴りで、地面にめり込んで死んだ。
「お前ら! 人質を見て……」
「きゃああ!!」
声を上げる山賊は最後まで喋れなかった。
ジェイデン卿が山賊の首を落としたので。
助けが来たんだけど、流血沙汰に怯える誘拐された一般女性陣。
私が縛られてなければ目を塞いであげたのだけど。
「旦那様! 縄を切って下さい!」
「ああ、今助けるぞ!」
サクッと縄による拘束を解かれた。
女性達の視界を塞いで布を被せる。
ちょっと遅かったかもしれないけど、そこかしこに倒れた山賊いるし。
旦那様は騎士達を20人くらい引き連れて来ていた。
「よく、正確な位置が分かりましたね」
「お守りのブレスレットの位置で分かる。魔道具だ」
「このブレスレットが……」
発信機の役割を……。
「旦那様! 山賊制圧完了しました!」
「こちらも誘拐されていた女性達は確保、保護出来ました!」
「奥様! お花摘みから戻られないので心配しました!」
どっかから湧いた騎士達、そしてメイラ、心配させてごめん。
一緒にピクニックに来てくれてたのに、巻き込んでしまった。
「旦那様はお仕事じゃなかったのですか? どうやってここへ?」
「転移スクロールだ、座標がブレスレットを持った君に設定してある。
誘拐犯の捜索も仕事のうちだ」
「……仕事って誘拐犯の捜索だったのですか。
だけど、なんと、贅沢なスクロールの使い方を」
転移スクロールって凄い高級品なのに。
日本円に換算すると、転移スクロール使用は一回15万円くらいは飛ぶ。
貧乏人には贅沢品。
「誘拐犯の根城を叩けたのだし、安い物だ。
だが、もう手持ちのスクロールは使いきったので帰りは行きに麓まで乗って来た馬車と荷馬車と馬になるかな」
「山賊の荷馬車に女性は全員乗りそうか!?」
「ちょっと場所が足らないので、馬に我々騎士と同乗して貰う事になりそうです、徒歩よりは早いと思います!」
「私がピクニックに乗って来た馬車に、女性を何人か乗せてあげて下さい」
馬の背よりは怖くないだろう。
「馬車を譲って君はどうする気か」
「騎士の馬に同乗させていただきますが」
「じゃあ、私の馬に乗れ」
「は、はい」
そんな訳で、旦那様とお馬さんに乗って、帰る事に。
「ピクニックは楽しめたか?」
「はい、綺麗なお花畑も見れたし、大変刺激的で有意義なピクニックになりました。山賊も一網打尽でしたし」
「しかし、本当に山賊に攫われるやつがあるか」
「ちゃんと助かったので、良いでは無いですか。助けに来て下さって、ありがとうございました」
「あのな……さっき貞操の危機だっただろう」
ぶつくさ文句を言われたけれど、馬上にて背中で旦那様の温もりを感じられた。
「ピクニックでは木苺や野苺も摘んだんですよ、帰ったらケーキの飾り付けに使います。一緒に食べましょうね」
「やれやれ、のんきな奥方だ。今度遊びに行くなら山はやめて、公園にしなさい」
「木苺や野苺などの収穫が有るところがいいのですが……」
「全く懲りていない……」
本当に有意義な日だった。
なので、奥様もしばらくは外出禁止で」
ジェイデン卿が朝から私に、領地内の情報をくれているのだが。
「いえ、それでは解決にはならないわ。
誘拐に怯える婦女子の為に、私が囮になるので、誘拐犯を捕まえましょう」
「奥様、なんでわざわざ危険に突っ込もうとするのですか」
「領民を守るのも、私の仕事の一部だと思うのです」
「……」
「せっかく春になったんですよ。皆お外出たいですよ。ピクニック日和ですし」
「全く、奥様と来たら……」
ジェイデン卿は心配性だなあ。
* * *
「サーシャがピクニックに行きたがってる?」
「はい、テオドール様。その……春になりましたので」
「確かにようやく冬が終わって、皆、花咲く春を満喫したいだろうが」
「いくらなんでも奥様に囮役は無理ですよね」
「囮役は無理でもピクニックは行かせてやろう。私は仕事があるから同行出来ないが、誘拐事件が起きてるから、どこに行っても居場所が分かる目印になるお守りは持たせておけ」
「では、魔道具のブレスレットをお渡ししておきます」
「しかしまた、とんでもない事を言い出したものだ。まあ、そうそう事件に遭遇する事は無いだろうがな」
* * *
だが、しかし……!!
山にピクニックへ行ったら、山賊に出くわした。
木苺や野苺狩りを満喫して楽しんでいたと言うのに、まんまと誘拐された。
いや、わざとだし! 奴等の根城を探るには、一旦捕まる必要があったし!
「お花摘みに行って来ます」
トイレの為にね、そう言って、護衛騎士を置いて一人で茂みの奥に来たのよ。
マジで、これは仕方なかったと思わない?
男性を連れて行けない場所よ!?
「うっ……ひっく、お母さぁん、怖いよ……お家に帰りたい……」
人妻っぽい人から、いかにも狙われそうな17、18歳の女性に、10歳くらいの女の子もいる。
女性は皆、手足を縛られて見張りも多いし、逃げ出せない状態。
私が今いるここは、おそらく、山賊の隠れた根城。
「うるせえ! 黙ってろ! ガキ! 泣き叫んでも誰も助けになんて来やしねえぞ!」
「ひっ!!」
ガアン! と、近くにある空の酒樽を蹴飛ばす山賊。
当然だけど、山賊なのでガラが悪い。
「うえっ、へっへ。今日は、掘り出し物の大当たりだな。
ずいぶんといい服を着たお嬢さんだ、良いとこの娘は高く売れるしな」
山賊が私のスカートの裾を掴んだ。
「ちょっと、スカートを触らないで!」
スカートが捲れるじゃないの! このすけべ山賊!
最近綺麗なお洋服を買って貰ったせいか、目をつけられたようだ。
「ひひひ、気が強いお嬢さんだな」
「髪色は地味だが、顔はずいぶんと綺麗じゃんか。
ちっと、売り飛ばす前に味見と行こうか?」
「バカお前、頭にバレると大変な事になるぞ」
「頭にバレなくても、大変な事になるぞ」
「あ!?」
ドガッ!!
山賊相手に炸裂したのはドロップキックだった。
「だ、旦那様!?」
夫がどこからともなく私のピンチに現れた!
聞き覚えの有る声がしたと思ったら!
「大丈夫か!? 我が妻」
「んあ!? 妻!? なんだ、中古かよ!」
「中古とはなんだ!!」
激昂するテオドール様。仕事のはずがどうしてここに?
いや、今はそんな事よりも……
「ちょっと、お前、死ぬわよ」
ツッコミをした私の言う通り、
ドゴオッ!
私を中古呼ばわりした山賊は旦那様の魔力乗せ全力蹴りで、地面にめり込んで死んだ。
「お前ら! 人質を見て……」
「きゃああ!!」
声を上げる山賊は最後まで喋れなかった。
ジェイデン卿が山賊の首を落としたので。
助けが来たんだけど、流血沙汰に怯える誘拐された一般女性陣。
私が縛られてなければ目を塞いであげたのだけど。
「旦那様! 縄を切って下さい!」
「ああ、今助けるぞ!」
サクッと縄による拘束を解かれた。
女性達の視界を塞いで布を被せる。
ちょっと遅かったかもしれないけど、そこかしこに倒れた山賊いるし。
旦那様は騎士達を20人くらい引き連れて来ていた。
「よく、正確な位置が分かりましたね」
「お守りのブレスレットの位置で分かる。魔道具だ」
「このブレスレットが……」
発信機の役割を……。
「旦那様! 山賊制圧完了しました!」
「こちらも誘拐されていた女性達は確保、保護出来ました!」
「奥様! お花摘みから戻られないので心配しました!」
どっかから湧いた騎士達、そしてメイラ、心配させてごめん。
一緒にピクニックに来てくれてたのに、巻き込んでしまった。
「旦那様はお仕事じゃなかったのですか? どうやってここへ?」
「転移スクロールだ、座標がブレスレットを持った君に設定してある。
誘拐犯の捜索も仕事のうちだ」
「……仕事って誘拐犯の捜索だったのですか。
だけど、なんと、贅沢なスクロールの使い方を」
転移スクロールって凄い高級品なのに。
日本円に換算すると、転移スクロール使用は一回15万円くらいは飛ぶ。
貧乏人には贅沢品。
「誘拐犯の根城を叩けたのだし、安い物だ。
だが、もう手持ちのスクロールは使いきったので帰りは行きに麓まで乗って来た馬車と荷馬車と馬になるかな」
「山賊の荷馬車に女性は全員乗りそうか!?」
「ちょっと場所が足らないので、馬に我々騎士と同乗して貰う事になりそうです、徒歩よりは早いと思います!」
「私がピクニックに乗って来た馬車に、女性を何人か乗せてあげて下さい」
馬の背よりは怖くないだろう。
「馬車を譲って君はどうする気か」
「騎士の馬に同乗させていただきますが」
「じゃあ、私の馬に乗れ」
「は、はい」
そんな訳で、旦那様とお馬さんに乗って、帰る事に。
「ピクニックは楽しめたか?」
「はい、綺麗なお花畑も見れたし、大変刺激的で有意義なピクニックになりました。山賊も一網打尽でしたし」
「しかし、本当に山賊に攫われるやつがあるか」
「ちゃんと助かったので、良いでは無いですか。助けに来て下さって、ありがとうございました」
「あのな……さっき貞操の危機だっただろう」
ぶつくさ文句を言われたけれど、馬上にて背中で旦那様の温もりを感じられた。
「ピクニックでは木苺や野苺も摘んだんですよ、帰ったらケーキの飾り付けに使います。一緒に食べましょうね」
「やれやれ、のんきな奥方だ。今度遊びに行くなら山はやめて、公園にしなさい」
「木苺や野苺などの収穫が有るところがいいのですが……」
「全く懲りていない……」
本当に有意義な日だった。
55
あなたにおすすめの小説
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
【完】出来損ない令嬢は、双子の娘を持つ公爵様と契約結婚する~いつの間にか公爵様と7歳のかわいい双子たちに、めいっぱい溺愛されていました~
夏芽空
恋愛
子爵令嬢のエレナは、常に優秀な妹と比較され家族からひどい扱いを受けてきた。
しかし彼女は7歳の双子の娘を持つ公爵――ジオルトと契約結婚したことで、最低な家族の元を離れることができた。
しかも、条件は最高。公の場で妻を演じる以外は自由に過ごしていい上に、さらには給料までも出してくてれるという。
夢のような生活を手に入れた――と、思ったのもつかの間。
いきなり事件が発生してしまう。
結婚したその翌日に、双子の姉が令嬢教育の教育係をやめさせてしまった。
しかもジオルトは仕事で出かけていて、帰ってくるのはなんと一週間後だ。
(こうなったら、私がなんとかするしかないわ!)
腹をくくったエレナは、おもいきった行動を起こす。
それがきっかけとなり、ちょっと癖のある美少女双子義娘と、彼女たちよりもさらに癖の強いジオルトとの距離が縮まっていくのだった――。
愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
目が覚めると私は昔読んでいた本の中の登場人物、公爵家の後妻となった元王女ビオラに転生していた。
人嫌いの公爵は、王家によって組まれた前妻もビオラのことも毛嫌いしており、何をするのも全て別。二人の結婚には愛情の欠片もなく、ビオラは使用人たちにすら相手にされぬ生活を送っていた。
それでもめげずにこの家にしがみついていたのは、ビオラが公爵のことが本当に好きだったから。しかしその想いは報われることなどなく彼女は消え、私がこの体に入ってしまったらしい。
嫌われ者のビオラに転生し、この先どうしようかと考えあぐねていると、この物語の主人公であるルカが声をかけてきた。物語の中で悲惨な幼少期を過ごし、闇落ち予定のルカは純粋なまなざしで自分を見ている。天使のような可愛らしさと優しさに、気づけば彼を救って本物の家族になりたいと考える様に。
二人一緒ならばもう孤独ではないと、私はルカとの絆を深めていく。
するといつしか私を取り巻く周りの人々の目も、変わり始めるのだったーー
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる