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79話: 狩猟大会
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森から無事に帰れた為、ソフィアナ様に狩猟大会の飯係了承という返事を伝書鳥の白雪を飛ばした。
先日、オーク戦で刀が戦利品としてゲット出来たコウタは、朝から庭にて素振りをしたり、繰り返し抜刀している。
シャって鞘から抜く仕草がかっこいいから、やりたいのは何となく分かる。
流石日本男子、予想外の刀入手で本当に嬉しそう。
「貴族の狩猟大会って事は、彼らより目立たない服装がいいよね」
「かと言って森と同化するような緑色とかの衣装はヤバいかもね。間違えて狩られ無いようにしないと」
「ピンクとか?」
「とはいえ、ドピンクは悪目立ちするから~、スモーキーなピンク色とか」
「アッシュピンクかな」
「まだ雪は積もっていない冬の森かあ~~、ちょっい難しい」
「私はやっぱエンジ色でいいわ。これなら赤系でも派手すぎないかなって」
「カナデっちがエンジ色ならサヤがアッシュピンクにしようかな。服屋行く?」
「そうだね」
「コータ君、服屋行こうよ」
紗耶香ちゃんが庭にいるコウタに声をかけた。
「俺は男だし、今持ってるのでいいよ。狩りにも参加するなら冒険者風のでいいだろ。
貴族の飯係のドレスコードなんか分からんし」
「え、じゃあアタシ達はメイド服が良かったりする?」
「溢れるコスプレ感。とりあえずエプロン持って行く?
あ、スカートよりパンツルックがいいのかな」
「令嬢達が狩猟大会に行くのは婚約者とかの男から獲物を貰ってドヤ顔する為なんだろ?
パンツルックで狩りに参加する訳じゃないからスカートってか、女はテントの中でドレスだろ」
令嬢達のマウント大会……。
「私達は飯係しつつ、貴族令嬢より目立たない、比較的動きやすい服かな」
「じゃあスカートの下に念の為、ズボン履く?」
「それなら初めからズボンでいい気がする。私達は獲物を貰う優雅な令嬢ではなくて平民の弁当係だし」
*
コウタはクリスと留守番しつつ、弁当用のオカズ作りをしててくれるらしいので、紗耶香ちゃんと御者のライ君と私の三人で街に出て服屋に行った。
結局女性の乗馬服みたいなのでいいじゃんて事になり、ズボンは仕方ないので男性用を買った。
長いスカートだとしゃがんだ時に裾が汚れそうだし。
服屋の後で帽子屋さんにも寄った。
サヤちゃんが売る分の帽子も作りたいんだって言うので。
羽根や布花で飾るのが楽しいらしい。
* *
数日後、狩猟大会の日になった。
唯一里子トライアルに出されていないクリスを近所の奥様にお金を払って見て貰う事にして、私達は現場の森に到着した。
ソフィアナ様は我々から入手したあのレースで華麗なドレスを仕立てて着ていた。
可愛い! 綺麗! 素晴らしい!
令嬢達がドレスを讃える声も聞こえる。
「まあ、ソフィアナ嬢のドレス、とっても素敵ですわ。
特にそのレースの華麗さときたら、どこのデザイナーの作品ですの!?」
「ぜひ衣装店もお聞きかせ願いたいわ」
「衣装店はお教え出来ますが、レースは旅の商人をやっているエルフからとの事ですので、お金があっても入手困難ですの」
あ、そう言えばそんな設定で売ったんだった。
もう一度エルフ偶然会って在庫補充したとか言うべきかな。
コウタが生きてる限りは入手可になった。
「まあ、なんたる無念」
そんな華やいだドレスの令嬢達に気を取られていた訳だけど、急に黄色い声が聞こえた。
「まあ! イーリス騎士団よ! 素敵!」
令嬢達の声に釣られて見てみたら、私もテンションがぶち上がった。
「きゃーっ! 制服!? オソロの軍服の騎士達、かっこいい!」
「マジ、イケてるね~~!」
「この制服フェチ共め……」
騎士服を来た騎士団に、かっこいいと騒ぐ私達を見たコウタが呆れ顔だけど、
「コウタ、貴方はアンミ◯みたいなレストランのウェイトレスのユニフォームをどう思う?」
「最高だな!」
「そらみなさい! 似たようなものよ!」
続々と騎士や貴族の男性がレディー達に挨拶に来ている。
「あれ、リックさんじゃん?」
紗耶香ちゃんが目ざとく知り合いを見つけた。
「リックさん、なんでここにいるんですか?」
「男性陣が狩りに出てる間、テント付近にいる令嬢側の護衛に雇われている」
「なる」
「なるほどですね」
「ところで、ソフィアナ様にも獲物を捧げて来る貴族の男性っているんですか?」
「ああ、婚約者が来ているよ」
「ええ、いたんですか! やっぱり貴族だとそうなりますか」
「伯爵令嬢は高位貴族だ、当然だろう」
リックさんは少し寂しげではあるが、受け入れているようだ。
身の程を弁えてるってかつて自分で言っていたしなあ。
やはり冒険者とのロマンスや結婚は普通に無理か。
やがて狩猟大会の開幕式が始まり、その後、開幕の狼煙が上がった。
先日、オーク戦で刀が戦利品としてゲット出来たコウタは、朝から庭にて素振りをしたり、繰り返し抜刀している。
シャって鞘から抜く仕草がかっこいいから、やりたいのは何となく分かる。
流石日本男子、予想外の刀入手で本当に嬉しそう。
「貴族の狩猟大会って事は、彼らより目立たない服装がいいよね」
「かと言って森と同化するような緑色とかの衣装はヤバいかもね。間違えて狩られ無いようにしないと」
「ピンクとか?」
「とはいえ、ドピンクは悪目立ちするから~、スモーキーなピンク色とか」
「アッシュピンクかな」
「まだ雪は積もっていない冬の森かあ~~、ちょっい難しい」
「私はやっぱエンジ色でいいわ。これなら赤系でも派手すぎないかなって」
「カナデっちがエンジ色ならサヤがアッシュピンクにしようかな。服屋行く?」
「そうだね」
「コータ君、服屋行こうよ」
紗耶香ちゃんが庭にいるコウタに声をかけた。
「俺は男だし、今持ってるのでいいよ。狩りにも参加するなら冒険者風のでいいだろ。
貴族の飯係のドレスコードなんか分からんし」
「え、じゃあアタシ達はメイド服が良かったりする?」
「溢れるコスプレ感。とりあえずエプロン持って行く?
あ、スカートよりパンツルックがいいのかな」
「令嬢達が狩猟大会に行くのは婚約者とかの男から獲物を貰ってドヤ顔する為なんだろ?
パンツルックで狩りに参加する訳じゃないからスカートってか、女はテントの中でドレスだろ」
令嬢達のマウント大会……。
「私達は飯係しつつ、貴族令嬢より目立たない、比較的動きやすい服かな」
「じゃあスカートの下に念の為、ズボン履く?」
「それなら初めからズボンでいい気がする。私達は獲物を貰う優雅な令嬢ではなくて平民の弁当係だし」
*
コウタはクリスと留守番しつつ、弁当用のオカズ作りをしててくれるらしいので、紗耶香ちゃんと御者のライ君と私の三人で街に出て服屋に行った。
結局女性の乗馬服みたいなのでいいじゃんて事になり、ズボンは仕方ないので男性用を買った。
長いスカートだとしゃがんだ時に裾が汚れそうだし。
服屋の後で帽子屋さんにも寄った。
サヤちゃんが売る分の帽子も作りたいんだって言うので。
羽根や布花で飾るのが楽しいらしい。
* *
数日後、狩猟大会の日になった。
唯一里子トライアルに出されていないクリスを近所の奥様にお金を払って見て貰う事にして、私達は現場の森に到着した。
ソフィアナ様は我々から入手したあのレースで華麗なドレスを仕立てて着ていた。
可愛い! 綺麗! 素晴らしい!
令嬢達がドレスを讃える声も聞こえる。
「まあ、ソフィアナ嬢のドレス、とっても素敵ですわ。
特にそのレースの華麗さときたら、どこのデザイナーの作品ですの!?」
「ぜひ衣装店もお聞きかせ願いたいわ」
「衣装店はお教え出来ますが、レースは旅の商人をやっているエルフからとの事ですので、お金があっても入手困難ですの」
あ、そう言えばそんな設定で売ったんだった。
もう一度エルフ偶然会って在庫補充したとか言うべきかな。
コウタが生きてる限りは入手可になった。
「まあ、なんたる無念」
そんな華やいだドレスの令嬢達に気を取られていた訳だけど、急に黄色い声が聞こえた。
「まあ! イーリス騎士団よ! 素敵!」
令嬢達の声に釣られて見てみたら、私もテンションがぶち上がった。
「きゃーっ! 制服!? オソロの軍服の騎士達、かっこいい!」
「マジ、イケてるね~~!」
「この制服フェチ共め……」
騎士服を来た騎士団に、かっこいいと騒ぐ私達を見たコウタが呆れ顔だけど、
「コウタ、貴方はアンミ◯みたいなレストランのウェイトレスのユニフォームをどう思う?」
「最高だな!」
「そらみなさい! 似たようなものよ!」
続々と騎士や貴族の男性がレディー達に挨拶に来ている。
「あれ、リックさんじゃん?」
紗耶香ちゃんが目ざとく知り合いを見つけた。
「リックさん、なんでここにいるんですか?」
「男性陣が狩りに出てる間、テント付近にいる令嬢側の護衛に雇われている」
「なる」
「なるほどですね」
「ところで、ソフィアナ様にも獲物を捧げて来る貴族の男性っているんですか?」
「ああ、婚約者が来ているよ」
「ええ、いたんですか! やっぱり貴族だとそうなりますか」
「伯爵令嬢は高位貴族だ、当然だろう」
リックさんは少し寂しげではあるが、受け入れているようだ。
身の程を弁えてるってかつて自分で言っていたしなあ。
やはり冒険者とのロマンスや結婚は普通に無理か。
やがて狩猟大会の開幕式が始まり、その後、開幕の狼煙が上がった。
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