召喚士の嗜み【本編完結】

江村朋恵

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【5th】the first kiss - Take it easy♪

“光盾”と黒いうさぎ

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 さわさわと風に揺れるのは夏の青々とした木の葉。その音が緊張した面持ちの汗流れる頬を撫でていた。
 抑え込んだ呼気の合間に遥か遠い山や空で鳥の声が響いて聞こえている。
 どこぞの草の合間で小動物が動き、カサリと音をたてて気配を顕にする。
 ──静かにしてくれ……ッ!
 些細な事だが苛立ちを誘う。
 緊迫した空気の中、みっしみっしと木々を押しのけて大地を踏みしめる音が近付いてきた。落ちている枝や葉が重く押しつぶされている。
 夏の日差しは木々が広げる葉の隙間を縫うように差し込んでいる程度で、地べたを生きる人間にはそれほど明るくない。
 見通しは効くもののやや薄暗く、風の具合で強い日差しの差し込む場所が変わる。
 森の中を移動する胞子や小さな虫に日光は反射してキラキラと星のように浮かんでは踊る。
 地表からわずかの距離しかない昼の人の視界まで、森の息遣いが満ちていた。人が作り出すことの出来ない、自然が時の流れと関わりながら生み出す幻想的な風景。
 だが、心を奪われる事はない。
 もう見慣れた。
 森に入ってから4日も歩き続けた。
 ここまで深い森になると人間はまず入って来ない。
 草木を分け入るのにも注意を重ねなければ、どこからどういった獣が飛び掛ってくるか知れない。
 ごくりと唾を飲んだ。
 幹が人の体よりも何倍も太い木の陰に立っていたが、20歩程離れた木の枝、樹上に居た仲間の一人がこちらを睨みつけてきた。
 喉の音が聞こえたとでも言うのだろうか。だが、味方に聞こえなくとも、こちらへ近付いてきているヤツには聞こえてしまうのかもしれない。
 下唇を噛み、静かに息を殺して背後の木にもたれかかると耳に神経を集中した。
 足音が近付いて来る。
 同時に、獣特有の土っぽい臭いも風に乗って流れてくる。
 優秀な狩人ほど臭いは無い。標的に気付かれずに近付く為だ。
 だが、今こちらに近付いて来るヤツにはそんな小技は必要が無い。
 こっそりと木の陰から見る。
 やや長い焦げ茶の体毛に全身を覆われた、巨大猪──あれがこの森の“主《ぬし》”だ。
 どれほど巨大かと言えば、その頭が木々の上にちょろっとはみ出る程だ。
 建物4階分は軽くある。
 この“主”の特徴は巨体と下顎から生えた頭の先にまで届きそうな4本の牙。あれが何百何十という冒険者達の命を奪ってきた。懸賞金も馬鹿高い値にまで釣り上げた凶悪な牙。
 “冒険者ギルド”というものが人間世界にはある。
 国の境無く世界に根を張り、ただの旅人を“冒険者”という職業に昇華してくれた存在だ。
 各街にギルドの拠点があり、“冒険者”らはそこで情報交換から仕事探し、物資補給を行う。
 胡散臭く、後ろ暗い過去の無い人間は居ないと言われる“冒険者”──ギルドはその後ろ盾となってくれている。
 冒険者ギルドと密接に関わりを持って組織的に動いている冒険者集団を“クラン”と呼ぶ。
 クランは冒険者ギルド側から特に規定を設けられているわけでは無く、それぞれに掟を持って彼らは行動している。
 2人から10人程度の集団をパーティと呼び、それらが集まって連携して行動しているさらに大きな冒険者集団を“クラン”と呼ぶ事が多い。
 今回、“青刀”というクランの内6名がこの森へ“主”を狩りに来ていたのだが……。
 “主”の姿を見て、怖気づかずにはいられない。
 でかい。また、唾を飲みそうになった時──。
 どぶっと派手な音がして“主”の背中から首の間、茶色い体毛の上で何かが跳ねた。
 上から何かが降ってきたらしい。驚いた“主”が頭を一度大きく上げ、首をぐるんと振り回す。
「うぅっわっ! あ!? と! ちょ! な!? えぇえ!?」
 男の声が聞こえた。
 必死で“主”の毛を掴んでいるのか、しかし振り回されている足らしきものが下からでも見えた。“主”の背中に落ちてきたのはどうやら人間らしい。声は若そうだ。
 “主”が頭を振り回す度、しがみついている人間の足が持ち上がっては蛙のような姿勢で着地、飛び上がってはびたんと踏ん張っている様子が見えた。
 じわじわと慣れてきているらしい。「ほっ」だの「えい!」だの「よいやさ!」だの聞こえてくる。挙句「へへっいける!」と笑い声まで混ざっている。しぶとい人間のようだ。
 仲間と目配せをし、この隙に一気に近付く。
 最初の一撃で仕留めなければ、獣というものは瀕死になったその時からが恐ろしい。ここまで背負って持ってきていた巨大斧に手をかけ構え、振り上げた瞬間──。
 風を切る音がいくつか聞こえ、獣の腹辺りにジャベリン(投げ槍)が10数本突き立った。
 茶色の毛並みの間を縫い、赤い血液が噴出した。
 “青刀”の面々は顔を見合わせた。号令どころか、まだ誰も何もしていない。
 “主”が前足を大きく上げ、豚鼻の下から甲高い奇声を上げた。次の瞬間、真っ赤に剥いた目がこちらをギロリと睨んだ。
「やべ! 逃げるぞ!」
 仲間の一人が叫んで踵を返す。
 “主”が地面を前足で何度も均し、突進の準備をしている。
「くそ!」
「あと少しだったってのに!」
 仲間と叫びあい、でこぼこした地面を“主”から離れるように駆け抜ける。
 木の根に足を取られないよう、時々歩幅をずらすがその度地面に手を付くはめになる。その手で地面を強く弾いて再び駆ける。
「くっそ!!」
 背後から土煙を上げて草木を蹴り上げる“主”が猛然と牙を左右に振り回し、突進してくる。
 あわや追いつかれる、という所で仲間と左右に散って飛び避けた。
 同時──。
 ごんっという大きな音が響く。
 ほぼ同じタイミングで地面が揺れた。一度ぽんと体が浮いた程だ。
 うつ伏せに倒れこみ抱えていた頭を持ち上げて後ろを見れば、“主”の牙にがっちりとその角を絡ませて押し止めている同じ位の大きさの巨大な獣が居た。
「──ありゃ……カトブレパスか!?」
 上半身を鋼鉄の筋肉に、背を硬い鱗で覆い、頭には長い鬣が垂れ下がっている。この牛のような獰猛な獣──カトブレパスが地面をごりごりと擦りながら“主”を押し込んでいる。
 巨大猪と巨大牛がぐるぐるもぐふぐと荒い息を噴出しながら力比べをしている。
「そのとーりさ。“青刀”程度のクランがさ、なーにしてんの? こんな所で」
「へ?」
 頭のすぐ上から声が降ってきた。
 半身起こして見れば軽装の女が立っているのが見えた。
 声の主は背の高い色黒の女。
 冒険者というには装備が肩と胸、腰を護る程度の鎧で腕や脚は剥き出しだ。
 見えている筋肉質の肌には白や赤の塗料で線や模様が描いてある。髪は目の覚めるような金色をしていた。それを後ろで一つに束ね、編みこんで団子状にして、溢れた長い髪は細かい三つ編みにして垂らしている。
 年は二十代半ばであろう。堂々とした佇まいは女らしからぬ貫禄を放つ。
 “青刀”の面々はこの女の名を知っていた。
「げ!? “光盾”の長!? ──ルトゥ!?」
 慌てて立ち上がって指差し名前を叫んだ。その手はぱちんと払っわれた。女──ルトゥはにんまりと笑う。
「雑魚はさっさと帰ってテチの草でも集めたらいーのさ」
 テチの草は王都周辺でもたっぷりと生えている薬草の一種だ。需要も高く、初心者冒険者の小遣い稼ぎには持って来いの採集仕事として有名である。
「てことは、あのカトブレパス、召喚獣……?」
「ルトゥ、主《ぬすぃ》の頭の上、人いるょ」
 鈴でも鳴ったかと思わせる高い声が足音とともにやってくる。舌足らずで、しかも発音はなまっていた。
 駆けてくるのは下唇が少し大きな10代前半の少女で、血管さえ透けそうな白い肌をしている。薄い茶色の髪を頭の高い位置で二つに括っていた。これもお団子にされて、そこから三つ編みが垂れている。ルトゥが結ってやってるのがわかる、同じ形だ。
「レーニャ、カトブレパスはまだ耐えられそうかい?」
「んっと……」
 少女──レーニャは一度だけ巨大猪と巨大牛を見上げたが、すぐにルトゥを見て「大丈夫《だいそうぷ》」と言った。
 ルトゥに頭を撫でられると巨大な召喚獣カトブレパスの召喚主レーニャは、白い頬をほんのり桃色にしてにっこりと微笑んだ。
 ひとつ頷くと“光盾”の長ルトゥは足元に血色の魔法陣を広げた。
 すぐにその内側から真っ赤な鳥が姿を見せる。馬よりも少し大きい。
 ルトゥは腰にぶら下げていた縄を召喚した鳥の胴に巻きつけそれと自分を固定し、レーニャを小脇に引き寄せて抱えると怪鳥の背に前かがみに立つ。それをほんの数秒でやってのけると縄の片側を引っ張った。
「いくよっ! ステュム!」
 ルトゥの掛け声に赤い怪鳥は一鳴きした。
 空にあっては敵の体をも切り裂く硬い翼が地面を打ち、怪鳥ステュムは羽ばたき飛び上がる。
 真鍮の爪が地面を抉り、蹴飛ばした土が“青刀”の連中の頭に投げつけられた。ぺっぺっと口に入った砂を吐き出す“青刀”の頭の上に声が振ってくる。
「死のうが無視するからね、邪魔すんじゃないよ!」
 拳を握りしめ、“青刀”のメンバーは怪鳥の尻尾を見上げるしかなかった。
 ──この大陸でクランは最低でも5000はあると言われている。
 それらの中で最強との呼び声高いクラン“光盾”の長であるルトゥに「邪魔だ」叫ばれては“青刀”の面々は渋々立ち去るしかなかった。



 怪鳥ステュムは木々の上、大空へと舞い上がった。“光盾”の長ルトゥはすぐに上空に居た飛翔系召喚獣に騎乗する他の仲間達と合流した。彼らが“主《ぬし》”にジャベリン投げ槍を放ったのだ。
 単騎下に降りてルトゥが“主《ぬし》”の引き付け、仲間が空からジャベリンをぶっ刺して体力を削り、レーニャの召喚獣カトブレパスが正面からぶつかる手筈──だったが、“青刀”が引き付け役をしてくれた格好になった。
 ルトゥの連れてきた仲間は“光盾”でも最大召喚時一番巨大な召喚獣を召喚する少女レーニャと翼の生えた飛翔系馬型召喚獣ペガサスを召喚し騎乗する3人の男。
 空で合流を果たした3人の男達は流れ者の果てが“冒険者”になるという世の常にしては珍しく、“冒険者”を目指して同じ里から出てきた。さらに、色の濃度に差はあれど3人とも栗毛のペガサスを召喚する。
 3人でパーティを組んであちこちで暴れまわっていたところ“光盾”にスカウトされて加入したのだ。
 下手をすると“光盾”というクラン名よりも彼ら3人の名の方が“冒険者”の間では有名かもしれない。またこの3人は“冒険者”らの声にも耳を傾けるガミカ国第一位王位継承者ネフィリム王子の覚えもめでたい。
「ソイ、オルカ、とどめ頼むよ! コルレオ、あんた補佐ね!」
 ルトゥは風にばさばさと揺れる金髪を顔の前から払いうと声を投げ、三頭の内の一頭──まだら模様のペガサスに近付く。
 最年少のレーニャを委ねる相手は黒と茶の鎧やツギハギのマントを着用したコルレオだ。
 コルレオは3人の中で最もおっとりとした顔付きをしている。“冒険者”らの中で有名な3名の内、最も地味な──知名度の低いリーダーである。
 ルトゥがコルレオのペガサスの上に回り、上からレーニャを降ろしてやる。コルレオは両腕を伸ばしてレーニャの腰に回して受け止めた。
 それぞれの飛翔系召喚獣が翼をはためかせて風を起こしているので難易度の高い移動だったが運ばれるレーニャの顔に不安は無いし、ルトゥもコルレオも慣れた様子だ。
 コルレオは自分の前にレーニャを座らせながら告げる。
「レーニャ、しっかり捕まってなよ?」
「うん」
 待機中の二騎のペガサスは下手な風を生まないようにと少し離れたところで滞空している。
 大空をペガサスの翼が優雅に打つ。上下の揺れは地上を走るよりずっと少ない。
 茶色の鎧とマントで全身を整えている男はソイ。
「へへっ……腕が鳴るぜ、久々の大物! やっぱあれか? 目か? 目いっとくか? おい、オルカ!」
「は? いや目は基本だろ。それより俺が右か、お前が左か、俺が左かお前が右かが重要だ! どっちにするんだ!? ソイ!」
 オルカは黒で統一している。
 男2人が長い槍を手に手に携え声を張り上げあっているところへレーニャを渡し終えたルトゥが近寄る。
 ばさりとルトゥの召喚獣怪鳥ステュムの赤色の硬い翼が大きく動く。鋭い音とともに彼らの鼻先に風が生まれた。ルトゥは斜め上から2人を見下ろす。
「どっちでもいーのさ、さっさと仕留めてくれりゃあね」
 女“長《おさ》”ルトゥの半眼の視線と低い声──ほんの一瞬、ひたりと赤い翼の先端がソイとオルカの首間近で止まる。
「……だけど最初に、あたしがあの“主”の頭の上で跳ねてる旅人を拾うからね、援護を頼むよ」
 ルトゥがそう言うと岩さえ切り裂く硬い翼は元の位置に戻り、再び風を打って羽ばたく。ソイとオルカはほぅと息を吐き出すと声を張る。
「了解ッス!」
 夏の強い日差しの中、ルトゥの仕切りからまず1頭目のペガサスが森の中へもぐりこむ。騎乗するのはコルレオとレーニャ。
 ペガサスには手綱や鞍が取り付けてはあるが、騎乗者を特に固定していない。自在に乗り回せるようにしておかなければ戦闘には使えないというのがペガサス乗り3人共通の弁だ。
 ペガサスは木々の枝葉をかい潜り、“主”の横手に飛び出す。
 羽ばたきの音に“主”──巨大猪の目がこちらを見た。
 巨大牛カトブレパスは召喚主レーニャの「押さえつけて!」という声と共に、隙を見せた“主”より頭を浮かせ、上から強く押さえ付ける。
 重みから“主”の4本の足が広がり、砂を擦って押しのけていく。巨体同士の激突は、辺りに砂埃を巻き上げた。
 コルレオのペガサスはすぐに逃げられるよう地には足をつけず、そのまま“主”の横で翼を揺らして滞空する。
 すぐに召喚士コルレオの眼前で魔法陣が広げられた。そのまま早口で呪文を唱える。
「きたれ。
 地下深く棲む者よ。“7番目”に跪く者よ。
 汝、心優しき者、全てを識り磨く者よ。
 幾千幾万の時、大地に眠るあらゆる礎を守護する者よ。
 神の盾にして監視者たるミカルの契約に基づき、
 出でよ、ピグミー!」
 巨大猪の鋭い三角の目がこちらを睨め付けてくる前に、回転していた魔法陣がカッと光って中から灰色の塊が飛び出した。
「ピグミー! 足止めを頼むよ」
 コルレオの声に灰色の塊は宙で停止すると人影の姿で像を現す。人影はゆったりと顔を上げた。
 ピグミーは小さな老人のような姿をしている。4頭身か5頭身ほどしかないその姿は半透明──召喚霊である。
『あーあー、ほいほい、まかせとき』
 軽い口調で老小人は言い、その場で前転を繰り返した。高速回転によって再び灰色の塊になると、巨大牛カトブレパスによって地面ぎりぎりまで押さえつけられた巨大猪“主”の周囲をぐるぐると駆け回った。砂煙がもうもうと上がり、どこからともなく発生する大量の土がそこに盛り上がっていく。
 すぐに巨大猪の体のほとんどが土に埋められた。かろうじてカトブレパスとも接していた頭と背中が表に出ている。
 やられるばかりの“主”も牙を振り回して土を払おうともがくが、絡んだカトブレパスの角がさらに押さえつけ、思うようにならないでいる。
 土煙が消えた頃、灰色の塊になっていたピグミーの姿も消えた。
「──ルトゥ!!」
 コルレオが上方を見て叫んだ時、既に赤いシルエットが空を滑降してきている。
 赤い怪鳥ステュムがどすんと真鍮の爪を巨大猪の背に付き立てて着地した。怪鳥の姿が霞むほど血飛沫が舞い上がる。その瞬間、巨大猪が飛び上がるように暴れた。
 だが、巨大猪の足元から体までをがっちりと固めた土にはヒビが入った程度。
 カトブレパスの角と猪の牙が擦れてゴリゴリと鈍い音をたてている。
「おい! お前!」
 怪鳥ステュムの背からルトゥが大声で叫ぶ。
 巨大猪は荒い呼吸で上下しており気化した汗が土の臭いとともに漂っている。
 巨大猪の背──首よりやや後ろの毛にしがみついていた男にルトゥは声をかけた。
 怪鳥ステュムは男よりさらに後ろの背に着地をしており、ルトゥはさらに声を張り上げる。
「おい! 聞こえてるのか!? 言葉がわかるか!?」
 巨大猪が巨大牛ぶつかり擦れる音、それらの鼻息、さらにコルレオのペガサスの翼の音が混ざり、並みの声ではかき消される。そんな中のルトゥの怒鳴り声に、男がゆっくりと振り返った。
「──え?」
 男は肩につかない程度の短い黒い髪をしていた。
 日焼けしているのが当たり前の旅人や冒険者とはかけ離れた、男にしては色も白く滑らかな肌をしている。汗で余計光って見えた。
「え?」
 男の黒い瞳と目があって、ルトゥの方まで呆けた。それを首を一度だけ左右に振って払い、ルトゥは手を伸ばす。
「こ、こっちに来な! 逃げるよ!」
「あ、え? マジで? マジで!? うぉおー! 助かる!!」
 男はバランスを取りながら立ち上がり、巨大猪の剛毛を掴みつつ前進、伸ばされたルトゥの手を取った。
 力強く引き上げるルトゥの腕を男もがっちりと掴み、自身も腕の力で体を持ち上げると召喚獣ステュムの体に足をかけた。
 男は激しく上下する巨大猪の首でしがみついていた割にそれほど消耗している様子も無く、細い印象の体からは想像以上の頼もしい力でルトゥの後ろに飛び乗った。
「ステュムに──この鳥にしっかりしがみついてな!」
 ルトゥが前を向いたまま言うと、男は頷いて赤いステュムの胴に、翼の邪魔にならぬよう両手両足を回した。ルトゥはそれをちらりと確認してすぐに縄を引き、ステュムを飛び上がらせる。再び森の上へ退避した。
「ヒャッハーーーっ!!」
「いっくぜぃいいっ!!」
 元気一杯に滑降してくる“冒険者”ソイとオルカの騎乗する2頭のペガサスとすれ違いながら。


 森の上空で滞空して仲間が戻るのを待っているルトゥに、後ろから声がかかる。
「いやぁ、すっげぇね、これ。空飛んでるし。ま、深くは後で考えっか……──ねぇねぇ! お姉さん、お姉さん!」
 前半は独り言だったようだ。
 ルトゥは顎に垂れてきていた汗を手の甲で拭い、羽ばたきに上下する召喚獣ステュムの上で後ろの男を見た。
 男は両手両足をステュムの胴に回してしがみついたままこちらを見上げている。ステュムは空を飛んでいるので姿勢としては正しいが、見た目はひどく情けなくて格好悪い。
「お姉さんさ、露出すごいね? あの、このアングル、俺の方が恥ずかしいんだけどさ? どうしたらいいと思う? 目隠しとかした方がいい?」
「──は?」
 男は終始ニコニコと笑っている。
 年なら20歳前後といったところだろう。深い紺色のズボン。色あいはとても高価なものを着ているようだが、所々くすんでいる。膝あたりなど穴が開いているようにも見える。腰に下げた皮の鞄は小さく、まともに物が入りそうにない。
 上着も全体に赤の模様が入った白いシャツ一枚にアクセサリがちょろちょろとぶら下がっている程度だ。旅人というには装備が無さ過ぎる。
 男はルトゥの観察する目を正面から受け止めていたが、緩く首を傾げ、すいと目を逸らすように木々や空を見た。
「すっげぇよね、一面緑。こんな山奥、俺どうやって来ちゃったんだろうね。ねぇ? お姉さんもそう思わない?」
 そう言って男は再びこちらを見た。
 危機感の無い声音にも呆れる。まともな装備も無いのに何百人という冒険者を食らった森の“主”の巨大猪の背にしがみ付いていたというのも奇妙だ。
「……どうやって来たんだい?」
「いやぁ、全然わかんない」
「…………」
 男はそう言ってニヘラニヘラ笑った。顔のつくりが整っている上、品の良い目元も口元もにっこりと笑みの形ばかり。“光盾”のゴロツキ仲間相手なら横っ面を手の甲で張り飛ばして「ちゃんと説明しな!」と凄むところなのだが、この男はあまりにも毒気が無い。
 ルトゥは苦い顔をした──顔の良い男は苦手だ。
 言葉に詰まってしまったルトゥから男は目線を下げ、表情を消してポツリと呟く。
「──それにしても、俺だけってどういう事だろう……?」
「おい、お前──」
 ルトゥが名前を聞いてなかった事を思い出した時、森から一際大きな轟音と高く細い獣の声が響いてきた。
 次いで、ばきばきと木々が薙ぎ倒される。すぐにその森からペガサスが1頭飛び出してきた。
 土の召喚霊を呼び出したコルレオとレーニャの騎乗するペガサスだ。数秒待つと隣までやって来る。
「終ったよ、ルトゥ」
「ん、じゃ、いこーか」
 ペガサスとステュムが風を切り、再び森の中へと降りた。



(3)
 空から森の木々の緑を抜けると、血の臭いが充満していた。
 本来は茶色の土も水気をたっぷり含んで黒く変色し、その範囲を広げている。
 森の“主《ぬし》”から10歩程離れた場所にペガサス2頭が並んで足踏みしていた。
 ペガサスの傍らには血塗れた長槍の柄を地に付けて立つソイとオルカの姿がある。それぞれの髪や頬、鎧やマントには返り血が散っており、勢いのある点線を描いている。
 槍で突き刺すに止《とど》まらず、飛翔系召喚獣の中でも俊足のペガサスで駆け抜けながら切り裂き、“主”の体力を削りに削ったのだろう。大量の返り血はその為た。
 その結果が……茶色の被毛をぐっしょりと血で濡らして、自重から前足を体の下に潜らせて倒れこんだ“主”の姿──。
 “主”の全身を抑え込んでいた召喚霊ピグミーの盛り上がっていた土も消え失せている。
 意識のない“主”の両目は開かれたままだが、張りのあった眼球表面にはいくつも傷が出来ている。球面全体が波打って白く淀み、部分的に膜は破れて垂れている。目の淵からも大量の血が溢れたようだ。
 辺りは踏み散らかされ、周囲の木々も十数本が半ばで折れて倒れている。
 折れてささくれ立った樹の皮の内側がむき出しになっており、杏色の生木の臭いが血の臭いと少しだけ混ざっていた。
 コルレオと女長ルトゥは前のめりに倒れた“主”の上を一度旋回してから、ソイとオルカの横へそれぞれの召喚獣を降ろした。
 怪鳥ステュムと斑ペガサスにそれぞれ騎乗していた4人も大地に立つ。
 ルトゥの縄を解く速度は驚く程早く、手慣れた様子が伺える。解ききった縄は地面にたらりと伸びるが、端を片手でひゅっと上下に振るだけで一気に巻き上げた。
 まばたきの間に縄は手元で綺麗に数重かの輪にまとまってしまった。ルトゥは見ずにその束を腰のベルトに留め具で固定してぶら下げた。
 一連の動作をしながらルトゥは返り血まみれのソイとオルカに歩み寄り声をかける。
「ソイ、オルカ、ご苦労さん」
 ルトゥの労《ねぎら》いにソイが槍を少し持ち上げてニマッと笑った。
「おう! 久しぶりに気合入れてがんばったぜ!」
 オルカが頷く。
「内臓のが高く売れるからな、血抜いて倒すってのも骨が折れる、いや、骨は折ってないんだがな?」
 報告を聞き流しつつ二人の前を素通りしてルトゥは“主”の面を見上げた。
「しっかしデカイね、こりゃ。心臓だけ運ぶってのも厳しそうだ。……そうだね……あたしとレーニャでみんなを連れてくるから、ソイとコルレオでさばいといて」
 ルトゥは腰に下げた鞄の紐をしゅるしゅると解き、乾いて角がボロボロになった黄ばんだ紙を取り出してコルレオに差し出した。歩み寄ってコルレオは受け取ると目を通す。ルトゥも一緒に覗き込みながら言う。
「部位と値段の一覧、高いヤツ優先して残しといて……こいつの肉は硬くて安いだろうし、運ぶだけ無駄かね。捨てていいよ。森の獣が食うだろ。あと牙、なるべくこの形、大きさのまま運びたい、ネフィリム殿下辺り喜びそうだからね。あの人が高く買ってくれる」
「──ん。わかった」
 その隣へ、ルトゥが“主《ぬし》”の背中から助け出した男がゆらゆらと歩いて来た。“主”を見上げている。
「俺こんなのに……へぇ……」
 小さな声で何かしら呟いている。
 さばかれたばかりの獣が珍しいのか、背伸びをしたり下から覗き込んだり、土に染みた血の臭いを嗅いで肉の切り口を見ては顔をしかめたりしている。
 ルトゥは男をちらりと見た後、鎧が黒色で返り血がほとんどわからないオルカに視線を投げる。
「オルカ、あんたは血の臭いに集まる雑魚を片っ端から追っ払っといて」
「おう! 任せとけ!」
「よし、決まり。じゃあ──」
 そう言いかけた時、唐突に男が体を翻した。大きく開いた右手で口の閉じきらないルトゥの脇腹辺りを、左手でコルレオを掌打の要領で突き飛ばした。
「……っ!」
 弾き飛ばされながらルトゥが見たものは、両眼から血の涙を噴き出しながら立ち上がって牙を突き上げてくる“主”の姿。
 ──生きてた!?
 たたらを踏んで距離を取らされたルトゥとコルレオの後ろで、ソイとオルカがペガサスに飛び乗る。
 一方、ルトゥとコルレオを逃がした男の眼前、その腹を突き破るべく牙が迫らんとし──。
「ぅげ」
 次の瞬間、漆黒の魔法陣が音もなく牙と男の間に割って現れた。
 本来なら魔法陣が物質を通さないなどという事は無いのだが、牙は透けない魔法陣にがつんと弾かれた。
 勢いで“主”は2歩分どすどすと後退した。
「え!?」
「なんだ!?」
 ペガサスを走らせかけて慌てて止めるソイとオルカ。
「黒い……魔法陣?」
「大ぉっきー……!」
 ルトゥとレーニャの声に呼応するように、追加で黒の魔法陣が“主”の頭上、地面に対して垂直に3枚現れた。間をおかず魔法陣はすこんすこんすこんと落下してきて“主”を輪切りにする形で地面に縫いとめる。
 それだけの大きさ──建物5~6階分の直径がある常識破りの巨大な魔法陣である。
 何が起こったのかわからず困惑しているのは“光盾”の面々や男だけではない。
 “主”も牙を左右に振り、血の垂れる見えない眼で辺りを探る。失われた視力を聴力が補ったか、すぐに気配を見つけだした。
 牙ごと顔を気配の方へ向け、顎を大きく開くと咆哮で空気を振動させた。
 導かれるようにルトゥや男もそちらを見る。
 森の中、折れた木々の横から小さな黒い影がひょっこりと、姿を現した。
 かろうじて動くらしい“主”の前足と後ろ足が濡れた地面を削り上げる音──同時に、傷口から血液が噴き出す音の響く中、その黒い影は2本足でひょこひょこと歩いてルトゥらに近寄った。
 黒い影の背丈は人の3歳児、幼児程と低い。
「え? なにこれ? 黒い、うさぎ? ぬいぐるみ??」
 巨大猪の牙の餌食になる寸前であった男が、現れた黒い影を指差して言った。
 男の言葉通り、それは真っ黒で艶の無い生地から作られたらしい“うさぎのぬいぐるみ”だった。それが、ひょこひょこ歩く。
 ひゅうっと風を切る音がして、巨大な牙が再び振り下ろされる。
 が、“うさぎのぬいぐるみ”の手がするりと牙の方へ持ち上がると、そこを中心に巨大な黒い魔法陣が生まれる。牙はまたしても大きな音をたてて魔法陣に弾かれてしまった。衝撃で辺りの砂が舞い上がる。“うさぎのぬいぐるみ”の耳も風圧に揺れた。
 静かに“うさぎのぬいぐるみ”が赤い刺繍の目でゆっくりと巨大な猪を見る。
「す、すっげ! なにこの“ぬいぐるみ”! 高性能すぎねぇ!? 未来のネコ型ロボットみたいじゃん! なに今の!? ひ○りマントじゃないの??」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
 “光盾”の面々が言葉無く立ち尽くすのに対し、男は興奮気味に“うさぎのぬいぐるみ”に詰め寄った。
 男は“うさぎのぬいぐるみ”と呼んだが、うさぎと言える特徴は長い耳と赤い目位で、あとは酷くシンプルな人型に近いぬいぐるみだ。顔の中身も目以外の口や鼻は作られていない。手足も丸いだけ。
「や!」
 男が1歩の距離で“うさぎのぬいぐるみ”に片手を上げる。“うさぎのぬいぐるみ”の方も肘あたりで腕を折り曲げ、片手を上げた。
 操り糸の類は見えない。自立歩行して、挨拶にも応じた。
 男は「おもしれー」と呟いてにこっと笑い、腰を曲げ、両手を両膝に置いて前かがみになる。
「ありがとう! 助かったよ!」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”は持ち上げた丸い手で男の耳をひっぱり寄せた。
「──……え?」
 数秒して“うさぎのぬいぐるみ”は男の耳から手を離した。
 男はゆっくりと曲げていた腰を伸ばして立ち上がり、黒い“うさぎのぬいぐるみ”を硬い表情で見下ろす。
「……──えっと?」
「………………」
 男を見上げていた黒い“うさぎのぬいぐるみ”はふいと自身の足元を見る。即座に小さな黒の魔法陣が生まれた。
 “うさぎのぬいぐるみ”は再度、男を見上げ、そのまま魔法陣に飲み込まれるようにして姿を消した。その魔法陣もすぐに地面に溶けるように消えてしまった。
「なんだってんだ……?」
 コルレオがようやっとで呟き、ルトゥはその声にはっとした。背後でペガサスに騎乗したまま動きを止めていたソイとオルカを見た。
「ボサッとしてないで、今のうちにさっさとトドメを刺しな!」
 満身創痍の巨大猪“主”を縫いとめる黒い魔法陣が、じわじわとその色を失いつつあるのだ。誰の目にも効果切れを予感させた。
「お、おう!」
「ソイ、爪だけ残して足潰すぞ」
「ん」
 ソイとオルカは視線を交し合い、ペガサスを走らせ宙に舞った。
「…………」
 微動だにせず“うさぎのぬいぐるみ”の消えた辺りをじっと見下ろしていた男の腕を、ルトゥがぐいと引っ張って“主”から距離をとらせるように数歩下がった。
「助けてくれてありがとう──だけど、細かい事は“主”が片付いてから聞く。いいかい?」
「…………」
 男性にしては長さのある黒い睫を3度瞬き、ゆらりと視線を泳がせてから、男は顔を上げて笑顔を見せる。
「……いいよ」
 男の返事にルトゥは頷くと、一人赤い怪鳥ステュムに飛び乗り、ソイとオルカに混じって“主”の上へと飛び上がる。
 男は特にルトゥを見送らず、再び魔法陣の消えた辺りに視線を落とした。
 先程、耳元で囁かれた声が脳裏に蘇る。
 そう──黒い“うさぎのぬいぐるみ”は、声を発したのだ。
『今は忙しいの。後で迎えに行くから、生き延びてなさい』
「あの黒い“うさぎのぬいぐるみ”……何なんだ……」
 聞き覚えのある声だった事が、男の表情を奪っていた。
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