召喚士の嗜み【本編完結】

江村朋恵

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【5th】the first kiss - Take it easy♪

王子と黒いうさぎ

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(1)
 再び絶壁にせり出した入り口前に戻った時、パールフェリカ姫の横に居たキョウは小走りでルトゥに駆け寄った。
「ルトゥさん、すいません!」
 キョウが言葉を投げる。
「何がだい?」
「いや、人探しをお願いしたじゃないですか」
 キョウはルトゥとレーニャの正面2歩の距離まで来て足を止めた。
「ああ、ヤマシタミラノ様の件?」
「──……様? えっと……なんか見つかったみたいで、多分」
 キョウが多分と言ったのは、あれを姉と認める限りでという意味だ。
 話してみた感じ姉以外有り得ないと諦めても、見た目が幼児サイズの“うさぎのぬいぐるみ”なんて姿をしていたら、なかなか受け入れるのは難しい。
 弟から見てもクールで美人な姉だった。あんなに小さく可愛い格好で現れられては正直引いてしまう。
「ああ、その辺なら気を遣わなくていいさ」
「いや、話すの遅れちゃったから。俺すぐパールフェリカお姫様と一緒にしゃべっちゃってたでしょ」
「気にしなくていいよ、むしろ助かったかな。道案内で刃物ぶん回すのは楽なんだけど、姫様のお相手っていうともう、何しゃべったもんだか……話し方だってこれでいいのかって考えたらさ、舌噛んじゃうんだ、あたし」
 それで常々ネフィリムへの報告をソイら3人組に任せる。彼らは相手を巻き込む。マイペースなのだ。
 空気を読まないで行動して許される──馬鹿みたいな性根の明るさを持っている。また、身分の類に物怖じしない。身分を蔑ろにするという事ではないが、どんな相手でも簡単に懐へ飛び込む。
 ルトゥはネフィリムと彼らが話す様子を見て「こういうのが憎めないヤツというのだな」と感じたものだ。
 それと近い雰囲気をキョウも持っていて、親しげにパールフェリカ姫と接しているように見えた。
「あー、じゃ、正解だったのか、よかった。なんか、パールフェリカお姫様が依頼人っぽかったし、俺ルトゥさんらに世話になるしで、どっち優先させたもんかなって思ってたんだよね。結果お姫様が楽しんでもらえたら全部オッケーかなって……」
 ルトゥは微笑んだ。キョウはちゃんとわかった上でお姫様に合わせていたのだなと納得したのだ。
「ああ、ありがとう」
 礼を言い、綺麗な顔立ちの笑顔を振りまくキョウをじっと見た。
 今まで顔が良いので避けていたのだが、それ以上の親しみやすさがある。
 キョウが視線に気付いて緩く首を傾げた。『何?』とでも言っているようだ。
 突然現れたお姫様にばかり関心が移ってしまっていたわけでは無かったらしい。あれほど砕けた様子で笑いながら話していたにも関わらず、こちらにも気を遣っていたようだ。
「肩、破れたね。もっと頑丈な布なり皮の服を着る事だね」
 べろりと垂れたキョウのシャツをルトゥは指差した。傷跡は消えているが、右肩と肩甲骨がむき出しになっている。
「お姫様無傷だったし、それでいっかなって思ってたんだけど。怪我が治ってくの、すごいね。ああいうこと出来るものなの? “召喚獣”って」
 右肩にそっと触れてからキョウは顔をルトゥに向けた。
 ルトゥの肩にとまっている赤い“召喚獣”ステュムを見ている。
 ステュムは蝙蝠の群れをやり過ごした後は再び鳩サイズになり、そのままルトゥの左肩にいる。
「怪我を治せるのはパールフェリカ姫のユニコーンしかいないよ。ユニコーン自体は“唯一の召喚獣”じゃないが、今“召喚獣”として確認されてるユニコーンは姫のだけだからね。あと他に怪我をあんな風に治せるのは創世の神サマって言われてるアルティノルドぐらいさ」
 ユニコーンを召喚出来るパールフェリカ姫は、世界でただ一人、神の力の一部を持っているという事を意味する。
「……神様……アルティノルド……」
 キョウが目線を逸らした。
「それでキョウ、これからどうするんだい?」
 キョウはすぐにほんのりとした笑みとともに視線をルトゥに戻した。
「うん、その話もしたかったんだ。ミー姉……探すのを頼んでたヤマシタミラノって人だけど」
 ルトゥはぷっと吹き出すように笑った。
「キョウの呼び方でいいよ。ミー姉、かい?」
「え、うん、ミー姉」
 キョウは相手によって態度を細かく調整している。大きく変えるという事はあまりなくても、相手にとって最も話しやすい距離感を取ろうとする。これでは内心というものが読み難い。人によっては腹黒だというかもしれない。
「俺がパールフェリカお姫様のところに居たら、ミー姉は迎えに来てくれるみたいで、俺、お姫様と一緒にお城? に行くかも」
「かも、じゃなくて行くんだろ」
 ルトゥは笑ってキョウの額を人差し指で弾いた。
 最初に立てていた予定の事を気にしているようだ。デコピンは、周りに気を遣いすぎだという意味。ルトゥはその手を腰に当てた。
「あたしたちは一旦さっきの“主”のところへ引き返すから、心配いらないよ。キョウがパールフェリカ姫の世話になるならなるで、あたしたちも自分の仕事に専念できる分ありがたいしね。姫の所へは、あたしたちもツテがあるから行けるし、今日は無理だけど、遠からず城には報告に上がる。もし用があるならそん時に顔見せてくれたらいいよ」
 キョウはルトゥの言葉に逐一頷くと、最後にはわかったと言った。
 同じような話を“光盾”長ルトゥはパールフェリカらにした。
 再び巨大化させた“召喚獣”ステュムにレーニャと共に乗り、絶壁を離れ、空へと飛び立った。
 キョウはリディクディの青いペガサスの後ろに乗せてもらい、再び空の人となる。
 時計は15時を回っている。
「……くっそ~……腹減った……」
「?」
 風の音が大きく、キョウの呟きと腹の虫の音はリディクディに聞こえなかった。



 森深く、神の力に満ちた召喚古王国ガミカは今、夏も盛り。
 春に柔らかく芽吹いた草木は、降り注ぐ夏の日差しを受けて存分にその緑を伸ばしている。
 街の人は皆、暑さに袖や裾を捲り上げ、飾り紐で縛っている。
 ガミカの夏は長くないので夏用の服が無い。春秋物で済ませてしまう。
 木陰に入ってしまえば涼も取れる。暑すぎないが、夏と感じられる程度の気候だ。
 ガミカより南に位置するプロフェイブと比べると過ごしやすいのだが……。
 ──嫌々訪れていた少年は味気ない色味だと溜め息を吐き出した。
 確かに生き生きとした巨大な樹木や、上下を渡る風、泉の煌めきは美しい。だが、地味だ。
 木々の緑と茶色、建築物や路面に使われている煉瓦の薄い土色ばかりが視界に入ってくる。
 プロフェイブ首都マローなら、召喚術を使って色とりどりの幕が空へ押し上げられていて、風に揺れ、それだけでも風景は鮮やかだ。活気に満ちた人々の賑やかな声が、耳元に聞こえてきそうな程……なのに。
 大国プロフェイブ第三位王位継承者キリトアーノはガミカ王城の一角、空中庭園の柵に肘をついて城下町を見下ろし、再び溜め息をついた。
 空中庭園には春よりも色鮮やかな、赤みの強い花があちこちに配置されている。噴水は増水されているらしく、端っこに居ても涼しげな水音が聞こえていた。
 キリトアーノ王子は人払いをしていた。
 自然のものを除いて、物音はほとんど無い。
 5歩程離れた所にプロフェイブから連れてきた護衛がいる。鋼の鎧に身を包んだ二人がつっ立っている。時々、身じろぎに鎧のこすれる渋い音が聞こえる程度だ。
 キリトアーノの衣服はガミカにあっては人の目を奪うほど派手だ。
 彩度の高い緑色のひらひらした上衣。春とは違ってスカートと見紛う幅広のズボンは、黄色の軽い布地で風に揺れる。随所に桃色のアクセントがあって、派手な色合いに慣れないガミカの者なら間違いなく目がチカチカしてくる。
 ズボンは膝下で絞られ、そこから先は銀色のブーツ。つま先が尖っていて、指3本分上に延びている。
 衣服には銀糸の刺繍が縦横に走り、粒の細かい宝石があちこち縫い止められている。
 指にも左右合計6つの指輪が並んでいる。
 光が当たると銀色に見えるマントは、夏なので短めだ。
 ごてごてとしたドラゴンの彫り物のある装飾刀がよく見えた。
 鞘にも植物の蔓の彫り物と、からまる果実をイメージした宝石が埋められている。見せる為に造られているのがよくわかる。
 ガミカではこういう武具の出番は年数回の式典ぐらいでほとんど蔵から出される事はない。
 開けば大きな目だが、キリトアーノは半眼で城下町を見渡した。
 ややつり上がった目は、細めると鋭くなる。
 薄茶色のサラサラした髪が風に流れる。
 穴を開けた小さな宝石を、伸ばした前髪に通して装飾にしている。宝石に光がさして色の入る様子を、何も考えずに眺めるのがキリトアーノは好きだった。
 18歳のキリトアーノは13歳のパールフェリカ姫との“縁談”を形にする為、とにかく顔を見せて来いと何かと用事を作られてはプロフェイブ第一位王位継承者たるエルトアニティにガミカへ送られてきている。
 だが、今回は間が悪かったのか、のらりくらりとかわすネフィリム王子にしてやられたか、パールフェリカ姫は不在で会えなかった。
 今はプロフェイブからの迎えの飛翔系召喚獣を待っている。それで、空をひたすら眺めていたのだ。
 ガミカはプロフェイブからすれば“ド”の付く田舎。
 最近、プロフェイブの婦女子の間では、膝より少し上までの丈の短いスカートが流行っている。
 正面からは膝から下の肌や履物が露出してお洒落部位が増えている。後ろは今まで通り鳥の尾羽のような、踵を覆い隠す沢山のレースがあしらわれている。ガミカは……男も女も皆動きやすいズボン。
 ──つまんね。
 3度目の遠慮の無い溜め息をたっぷり3秒間、キリトアーノは吐き出した。
 ──が。
 次の瞬間、どふっと背中に重いものが落ちてきた。
 肺の空気を吐き出してしまった後だったので「ぐえ」などといった情けない声を出さずに済んだものの、柵にもたれかかって前かがみだった背中は重みで沿った。
 一体何なんだと憂鬱に振り返ると、黒い物体が背中から地面に滑り落ちた。
 しっとりとした黒い塊がころころと転がった。
 ぴたりと止まると塊からはにょきっと手足が伸びて──動いた。
 それは、すっくと立ち上がる。
 首だけを後ろに向けていたキリトアーノは二度見の形で勢いよく振り返った。
 一重の大きな目を最大まで開く。
 灰色の瞳に光が差し込み、中心で黒い物体が動いている様子が映っている。キリトアーノが見ているものだが、信じがたい。
 よく見れば、2足歩行の黒い“うさぎのぬいぐるみ”……。
 何度かパールフェリカ姫の部屋で目にした事のある白い“うさぎのぬいぐるみ”の色違いのようだ。幼児程の背丈の、人型にうさぎの特徴を詰めた“うさぎのぬいぐるみ”。
 目の前で黒い“うさぎのぬいぐるみ”はぱしぱしと全身の埃を払っていたが、ピタリと動きを止めた。こちらに気付いたらしい。
 たるんと長い耳が揺れて、黒い頭がこちらへ巡る。
 垂れ目気味の赤い目と、キリトアーノの灰色の目があう。
 キリトアーノの言葉は、息ごと喉の奥で詰まって出てこない。
「………………」
「………………」
 数秒の沈黙の後、黒い“うさぎのぬいぐるみ”は緩く首を傾げ、背を向けて歩いて行った。
 方向に迷いは無く、この空中庭園の出入口に消えた。
 たっぷり100秒以上数え、考え、ごくりと唾を飲み込んでから、キリトアーノはやっと声を発した。
「…………な、なんだあれっ!?」



(2)
 ガミカ第2王子シュナヴィッツの私室の窓は南向きだ。
 部屋の間取りはネフィリムやパールフェリカの部屋と同じ、中心の広い一部屋は応接室を兼ねて、テーブルとソファ一式、さらに私物を置くようになっている。
 だが、シュナヴィッツはここに私物をあまり置いていないので、殺風景だ。
 その西側に侍女らの控える部屋、東側に寝室がある。他にも部屋はいくつかあるが、城に居る間の寝起きはこちらでする。
 シュナヴィッツは他の部屋に趣味として収集した珍しい武器などを置いている。
 ネフィリムも私室とは別にそういう部屋を持っているが、よくわからない動物の骨やら角、臭い植物の根なんかを持ち込んでは侍女に嫌な顔をされているのを、笑顔でごり押している。
 パールフェリカの部屋と大きく異なるのは、部屋のあちこちに垂れ下がった色とりどりの布が無い事。邪魔でとっぱらったのはずっと昔の事だ。
 シュナヴィッツは部屋の中心にあるソファのど真ん中に腰を下ろし、背もたれに体を預けていた。
 いつもの濃紫の上下だが、春に着ていたものより布地の目が粗く、涼しい。金糸銀糸の刺繍は控えめ。普段腰に佩いている刀と短刀は、正面の木製猫足テーブルの上に置いてある。
 たっぷりとニスが塗ってあるツヤやかなテーブルの天板は、鏡のように装飾の無い刀と短刀の姿を映している。
 左手前方にある大きな窓から、手前の木々と、ずっと遠くの城下町が見えている。さらに遠く、王都を包み込むように山々が連なる。
 目を、細めた。
 ぎゅうっと締め付けるような感覚に眉を寄せ、窓から視線を足元のテーブルに引き寄せ、体を前に起こした。
 両肘を両膝に乗せて前かがみになると、サラサラの亜麻色の髪が視界に入り込んできた。
 目を閉じて数秒、もう一度顔を上げて窓の外を見た。
 ──どこかに居る……はずなんだ。
 そう思うと、逢いたくて逢いたくてたまらなくなる。
 下手をすれば涙さえこみ上げてきそうで、慌てて唇を噛む。妹に踏んずけられたカエルと揶揄された通りになってはまずいとシュナヴィッツは思う。
 ──春。
 パールフェリカの“召喚獣”として彼女は目の前に現れた。
 黒髪は濡れたようにしっとりとしていて、光が当たると銀色に輝く。伏し目がちの目元は潤んだ瞳と睫毛がけぶるようで、じっと見つめる事ができない。
 視線ひとつ、真っ直ぐに射ぬかれた。
 心を、魂を根っこからひっつかまれて持って行かれたような気がした。そんな感覚は、初めてだった。
 それからはもうどうにも出来ない。
 膨らむ一方の想いを持て余して、ただ逢いたいと、そばに居たいと祈るように願った。その存在が大きくなればなる程、唯一人の彼女を、守りたかった。この世にたった一つの存在の彼女からすれば、自分の命などそこらの石ころ同然だと思えた。
 逢いたくて、逢いたくて、頭の中で彼女の姿を、声を思い浮かべる。そんな事で高まる胸を抑えた後は、現実と比べてただただ切なくて、同時に自分に呆れ、馬鹿馬鹿しくなって、乱れた感情から泣きそうになるのだ。
 少年の頃、モンスターと闘って腕を折っても泣きゃしなかった。
 今も、歯を食いしばって耐える。それが、彼女の事を想えば、堰は簡単に切ってしまいそうだ。
 何故なのか、自分はこんなに弱かったか──なんて考えない。
 それ程、彼女の存在が大きいとわかるだけだ。
 抱き寄せて触れた首筋、絹糸のような髪。口を開けてそのまま食んでしまいそうな匂い。
 萌え出ずる、湧き上がる……止められない。
 ──だが、彼女は去った。
 断ち切れないで、宙ぶらりんのまま、ただただ想いを馳せる。
 確かにはっきりと断られたのに、止められない。
 シュナヴィッツは大きな溜息を吐き出して、再び背もたれに身を預けた。顔を上げて天井を見たが、唇を内側に巻き込んで、すぐ戻す。
 建国記念式典の時に確信した。
 ──ミラノはどこかに居る。
 確信して、胸の内で言葉にするだけで、ぎゅっと締め付けられる。
 耐えかねて兄ネフィリムに「捜したい」と告げた。返事はこうだった。
「だが、ミラノが接触を図って来ないなら、どうする事も出来ない。シュナ、もう2度と会えないと思っていた方が楽だぞ」
 きっと見つけられない、と兄は言う。
 ミラノは遠く離れた所に魔法陣を置いて、そこに自分を召喚するという“逆召喚”なんていう文字通り離れ業をやってのける。あちらに意思が無ければ、簡単に逃げられてしまうと言うのだ。
 それでも。
 ──兄上だって、ミラノを忘れられないんじゃないか。
 20歳で結婚したラナマルカ王に対してネフィリムは現在25歳。
 ミラノが現れるまでは慎重に妃となる人を選んでいた。ところが今、彼にしては露骨にその話題を避ける。以前まではのらくらとかわしていたのに、今は“緊急事項”がやけに増えて、手をつけようとしない。
 前だって忙しかった。それでも妃候補とは会って話して、結婚そのものを先延ばしにする為に動いていた。今は、話題にするのも避ける。
 最近では父王自ら近臣らに結婚話をネフィリムに持ち込むなと言うようになった。シュナヴィッツにも「こっそりとな」と言うが、王が口にすれば命令になる。
 跡継ぎの心配もあるが、父王はわかってくれている。
 ネフィリムもシュナヴィッツも“唯一の召喚獣”を召喚する者だという事を──。
 引きずりまくった失恋を乗り越えるには、まだまだ、まだまだずっと、時間がかかる。
 だから、溜息が……。
 もしも、万が一、ミラノを見つけられたら……見つけられてしまったら、シュナヴィッツは身を引くつもりだった。兄ネフィリムになら──我慢出来る。諦めを、必ずつけてみせる。
 今も、なるべく『もう忘れた』と思わせるよう振舞っているつもりだ。その反動で、一人になるとこうしてうじうじ考えて、彼女の体温を思い出しては、切ない境遇を選んだ自分に浸っている。
 ──結局、毎日想い浮かべては想いを深めてしまっている。
 逢いたいが、逢えない。
 逢えたとしても、もう何とも想っていないと告白しなけらばならない。自分からする初めての告白がそれだなんて、やってられない。しかも想いは封じ込めたままだ。
 ふっと自嘲気味に笑ってしまう。
 ──ミラノにはすぐにバレてしまうんだろうな……。
 そんな日々が来る事を想像するだけで、身が切れるような思いが全身を駆け巡る。戦いの中に身をおいて実際に傷を負っている方がどれほど楽か。
 ──ミラノ……。
 ぼんやりと、隙だらけなのは承知で、見上げた天井に彼女の姿を描いた。
 内心何を考えているのかわからない。表情の無い顔から一転、突然浮かべる微笑……ほろりと流した涙──。
 真っ直ぐにこちらを見つめる芯の強い眼差し。
 シュナヴィッツは描いた幻に手を伸ばした。
 ──それでもやはり、逢いたい……。
「失礼致します」
 扉の向こうからの突然の声に、天井の夢想はかき消された。
 手を下ろし、二度瞬いて首だけ扉の方へ向けた。
 ブレゼノが扉を開いていた。彼の腰の二本の刀の鞘が小さく揺れ、カチンと当たる。
 扉の前で伝令と話しているブレゼノは、シュナヴィッツの護衛騎士だ。
 色の薄い紫の戦闘衣、王城にあって相応の装飾と動きやすさを併せ持つ上下、腰に二本の刀と短刀を佩いている。ブレゼノはほとんど口をきかないので、騎士らの中でもその冷たい面から怖がられている。
 パールフェリカにとってのエステリオ程ではないが、シュナヴィッツの傍を基本、離れない。もう一人の護衛騎士スティラードは、護衛とは名ばかりに、北の要所サルア・ウェティスに置いている。
 今回は、北の大地モルラシアから襲来するモンスター減少に関して、とある漁師の証言をシュナヴィッツ自身が持ち帰っていた。
 6枚の翼を持った少年というのが、気になったのだ。
 シュナヴィッツやネフィリムが6枚の翼を持ったバケモノに殺されたのは、ほんの数ヶ月前の事だ。
 話が終わったのか伝令は下がり、ブレゼノは扉を閉め、こちらへ歩いてきた。
「シュナヴィッツ様、ネフィリム殿下がお呼びとの事ですが」
「わかった、兄上の部屋ならすぐに──」
「いえ、謁見の間にてお待ちになっているようです」
 シュナヴィッツは目を細めたが、すっと立ち上がる。
「わかった。いずれにしろすぐ行こう」
 報告があると城に戻ってから半日待たされた。
 父も兄も相変わらず忙しくしていたようだ。そのせいと言うわけではないが、じっとしていた時間の分、いらぬ事ばかり考えてしまった。
 謁見の間というのなら、ネフィリムは父王ラナマルカにもシュナヴィッツの報告を聞かせるつもりだ。ならば、もしかすると兄の耳にも別のルートからこの情報が上がっているのかもしれない。
 ブレゼノを伴って廊下に出て、最初の角を曲がった所。
 シュナヴィッツはふっと足を止めた。
 息は吸うことも吐くことも出来なかった。
 ただ空を思わせる蒼い瞳で、見下ろした。
 ──しっとりとした質感の黒い“うさぎのぬいぐるみ”が、目の前を横切ろうとして、足を止めたからだ。
 ほんの少し開いて細めた口からようやっと吸い込んだ空気は、やけに冷たかった。
 その間に黒い“うさぎのぬいぐるみ”は左手を前、右手を後ろ、右足を前、左足を後ろにした体のままというまさに歩いている最中の姿勢のまま、ゆっくりと頭だけこちらへ向けた。するんと、長い耳が少しだけ動いた。
 赤い目が、こちらをじっと見上げている。
 5秒──沈黙の後、黒い“うさぎのぬいぐるみ”の頭辺りから声が出てきた。
「道に迷ってしまいました」
 困った風でも、悪びれる風でもない。淡々と、しかし柔らかい声音。
「また、案内して頂いてもよろしいでしょうか?」
 何度も夢で、物思いの中で再生されつくした声。なのに今、また、新しく、鮮やかに胸に刻まれる。
 ──逢えてしまった。
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”なのは、以前の“うさぎのぬいぐるみ”を見慣れたシュナヴィッツにとって大した問題ではない。
 名乗らなくたってわかる、彼女だ。




(3)
 シュナヴィッツはぽかんと開きかけた口からなんとか言葉を絞る。
「ミラノなら、逆召喚で自分を目的の場所に召喚して移動できるんじゃないのか?」
「そうしたかったのですが……さっき失敗してしまって……」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”──ミラノはシュナヴィッツから視線を逸らし、正面を向いてポツリと「幻でも見たと思ってくれたらいいのだけど……」と言った。
「──失敗?」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”は手足を引き寄せて直立の姿勢を取ると、体ごとシュナヴィッツの方を向いた。
「…………少し、疲れたのだと思います。今日は成功する気がしません。……霊界が……アルティノルドもアレでは……」
 後半はやはりあらぬ方を向いて、呟くように言った。
 ミラノの“逆召喚”は、召喚獣や召喚霊の居る世界である“霊界”に潜り、この世界の別の場所から出てくるというもの。
 この世界では魔法陣を置くことで扉を作れて、霊界と繋がる。
 ミラノの居た世界では魔法陣を生み出せても霊界には繋がらないので、こちらに来る時は両方に魔法陣を置き、この世界からアパートに張った魔法陣に道を作ってやって来ている。
 シュナヴィッツらでは伺い知る事の出来ない霊界の中を、ミラノは通って来ている。
「アルティノルドがどうかしたのか?」
 シュナヴィッツは神の召喚獣のベヒモス、ジズ、リヴァイアサンが同時に現れた時、アルティノルドと対面した。その時は腕を失ったミラノと一緒に居た。
「いえ……」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”は改めてシュナヴィッツを見上げた。
「もしかしたら、とても大きな問題かもしれません。王様やネフィリムさんにも話を聞いて頂きたいのですが」
 シュナヴィッツはすぐに頷いた。
「わかった、僕もちょうど謁見の間へ行くところだ。一緒に行こう」
「ありがとうございます」
 並んで歩き始めた時、黒い“うさぎのぬいぐるみ”が正面を向いたまま言った。
「お久しぶりです。お元気そうで安心しました。シュナヴィッツさん」
 柔らかい声にシュナヴィッツは前へ出しかけていた足を戻した。
 前方、小さな足3歩分のところで足を止めた黒い“うさぎのぬいぐるみ”がこちらを振り返った。
 シュナヴィッツは顔を少しだけ逸らして、笑ってしまった。それは自嘲のようだったし、幸福でも愛惜でもあったし、また悲愁でもあった。
 ──ミラノが“人”の姿をしていなくて、よかった。
 もしも“人”の姿をしていたら、きっと駆け寄って抱きしめて、隠そうと思っていた気持ちをさらけ出していただろう。もう何も想っていないと伝える計画も何もかも、台なしにしてしまうところだった。
「シュナヴィッツさん?」
「ああ、久しぶりだな。挨拶を最後にするだなんて、妙な感じがする」
 挨拶とは会ったら始めにするものだ。
 ほんの数秒の間──ミラノの「そうですね」という声には微笑が含まれているような気がして、シュナヴィッツは胸が痛かった。
 ──もう、止めるんだ。
 自分に言い聞かせ、シュナヴィッツは複雑な物思いを振り切るように大きく息を吸い込んだ。
 カツカツと足を進め、黒い“うさぎのぬいぐるみ”を拾い上げて小脇に抱えた。
「以前と同じように、ぬいぐるみのフリをしていろ」
 後をブレゼノがついてきた。
 吸い込む空気は冷たい。早く、簡単に体の熱が上ってしまう癖を直さなければ。



 謁見の間の前に着いたが、通されなかった。
 衛兵が言うにはラナマルカ王は急な用事で離れているという。ネフィリムの執務室の方で待つように言われ、また階を移動した。
 廊下を足早に進むと両開きの大きな扉が見えた。
 扉の両側に居た衛兵はシュナヴィッツの姿を認めるとすぐに敬礼して扉を開いた。
 ミラノのものさしで言うならば20畳程の部屋。
 毛足の長い濃紺の絨毯にはうぐいす色の糸で巨大な鳥が描かれている。堂々と部屋の真ん中に敷かれている。
 扉のある側を除いて書棚が壁を覆い、部屋の中央から奥寄りに大きな木製の机がある。その後ろにははめ殺しの窓が見えた。窓の向こうでは、柔らかな緑が風に揺れている。
 机と窓の間に置かれた椅子は、背もたれが高く、木枠には立体的な彫刻が掘られている。その椅子を大きく引いて、部屋の主が立ち上がる。
 シュナヴィッツと同じ濃紫の上衣は丈が長く、膝辺りまである。
 金糸に銀糸を混ぜたグラデーションで、大ぶりな羽根のような刺繍が背中から正面に向けて抱き込むように描かれている。前は開いていて、下に着ている濃紺の薄いシャツが見えている。それを隠すかのように金の装飾具があちこちから留められていた。
 下衣も色あいのやや異なる濃紫で、こちらも大ぶりの刺繍が入っている。膝から下は動きやすそうな革のブーツだ。
 衣服の生地はいずれも粗めに編んであって通気性が良く涼しげだ。
 部屋の主は机に手を置いたまま立ち上がっているので、肘辺りに移動していた銀の腕輪は数本さらりと手首に流れた。
 扉のすぐ横で、ブレゼノとよく似た衣装のレザードが緩やかに右手を左肩へ当てた。衛兵と同じ敬礼だ。
 アルフォリスではなくレザードが側に控えているのは珍しい。シュナヴィッツは栗毛の中性的な護衛騎士をちらりと見てから、奥へ入った。
 部屋の主は椅子を回りこんだ。
 くすみの無いはっきりとした蒼色の瞳を扉に投げた。室内に入ろうとする面々を確認したのだ。
 机から手を離して、扉の方を向くと執務室の主は口元に笑みを浮かべる。
「シュナ、半月ぶりか」
 執務室の主──ネフィリムはほんの少し首を傾げた。完全に真っ直ぐのシュナヴィッツの髪とは違い、全体的に緩い癖のある亜麻色の前髪がはらりと揺れる。
「兄上、お忙しいところ──」
 半ば駆けるようにしてネフィリムの1歩前まで近寄ったシュナヴィッツ。
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”を抱える腕を、ネフィリムが勢い良く掴んだ。
「これはなんだ?」
「え、ああ、これは……」
 言いながらシュナヴィッツは腕を緩めた。
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”は音も無く華麗に着地し、ぺととっと二人の間に移動した。
 ネフィリムの視線はベルベット地の黒い“うさぎのぬいぐるみ”に縫い付けられたように固定されている。
「………………」
「さっき廊下で会いました」
 シュナヴィッツの言葉を聞いているのか、ネフィリムは黒い“うさぎのぬいぐるみ”をじっと見下ろしたままだ。
「…………」
 大股で歩いていたシュナヴィッツに振り回されて、黒い“うさぎのぬいぐるみ”の耳はねじくれている。くるくるに曲がった耳を左右綺麗に並べなおし、最後にぺしっと後ろへ払うとネフィリムを見上げた。
「お久しぶりです、ネフィリムさん。今日は──」
 言いかけたミラノの言葉を、ネフィリムの爆笑が遮った。
「…………」
「…………あ、兄上?」
 しばらく、ネフィリムの笑いがおさまるのを二人は待つ。
 ネフィリムは数分ひーひー言いながら体をくの字にして笑い倒した後、姿勢を正した。
「いや、す、すまない。まさか今度は黒とは……く、くくっ──形そのまま──くくっ。ミラノは本当に、ぬいぐるみが好きなんだなぁ」
 笑いをおさめきれずに言うネフィリムから、黒い“うさぎのぬいぐるみ”はこっそりと顔を背けた。
「……好きでぬいぐるみになっているわけではないのですが」
 ネフィリムは目を細めて一瞬で笑みを消した。
「じゃあミラノ」
 一度ゆっくりと瞬いてから、ネフィリムは右手を腰に当てると再び口元に笑みを浮かべた。
 細められた、蒼い瞳が黒い“うさぎのぬいぐるみ”をそっと見下ろしている。
「何故また……“うさぎのぬいぐるみ”なんだい?」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”の頭がゆっくりと斜め左、斜め右と揺らいでから下を向いた。答えを躊躇っている。
 見かねてシュナヴィッツがネフィリムに声をかける。
「兄上、父上は?」
 すぐにネフィリムはシュナヴィッツへと視線を移した。
「プロフェイブ王から特使があった。急にな。……モンスター減少から、ガミカも立場が苦しい」
 強力な召喚獣を召喚する者が生まれるガミカだが、モンスター侵略の矢面に立たされ、その戦力は耐えしのぶ事に回されていた。が、今は余剰戦力も出来つつある。他国との関係が、長く続いていたものから変わり始めている。
 特使との事で、王の執務室に居たネフィリムは一旦この自室に退いた。
 現王と第一位王位継承者両方が居て、いらぬ警戒を生んでもよくない。あちらには宰相らが詰めているだろう。
「それでシュナ、サルア・ウェティスからの報告というのは、例の漁師からのもので間違いないか?」
 やはりネフィリムの耳にも、北の大陸モルラシアからこちらへ渡るモンスター軍団を消滅させた、光る6枚の翼で空を舞う少年の話が入っているようだ。
 一人二人の証言ではなく、別の航路を通っていた船員も見ていたので、ネフィリムも信用した。
「ええ。6枚の翼を持つ少年が、モンスター達の船が人の大陸アーティアへ渡るのを妨げていたとの事です」
「ふむ、6枚の翼というのが──」
「それでしたらレイムラースです」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”が再び顔を上げてシュナヴィッツとネフィリムを見た。
「…………」
「…………」
 長すぎる沈黙にミラノは言葉を紡ぐ。
「……何か、おかしな事を言いましたか」
「いや……そういうわけではないが」
 ネフィリムは言葉を濁した。
 レイムラースという名のバケモノに、二人は命を奪われた事がある。
 堕ちた証に刻まれる醜い姿──ぎょろりとした目に巨大な蛇のような口を持っていた。全身どす黒く、6枚の翼も硬質で爬虫類を思わせる黒いものだった。
 ネフィリムやシュナヴィッツだけでなく、多くの人の命が、レイムラースの暴走に巻き込まれて奪われた。肉体を壊されて魂は霊界に叩き込まれた。それは死という。
 例の神の召喚獣騒動の最後の日の事だ。
「レイムラースは元々“はじめの人”が先に作った──強力な獣をあちらの大陸に押し留める役目の“天使”でした。ですが、長い時に使命を忘れ、モンスターがこちらの大陸へ渡るのを手伝っていました。侵略者になっていたのです。“私”がこちらに召喚された事に驚いて混乱しきったアルティノルドをそそのかしたらしいのです。それが、先日の“神の召喚獣”が連続で出現した原因です。レイムラースは堕天使……化物から天使に戻し、力を奪って赤ん坊にしました。成長が早いようで、さっき会った様子では人間にすると12、3歳ぐらいの見た目になっていましたが」
「…………」
「……ミラノ、それを聞くのは初めてだが?」
「私もこの事を人に話すのは初めてですが?」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”から淡々とした声が出てきて、ネフィリムは返す言葉を見つけきれず、適当な相槌で誤魔化す。
「……それならば、初めて聞いたという記憶に誤りは無いのだろうな」
 ネフィリムは困惑した。
 別の世界からやって来たミラノの話すこちらの世界の話だが、自分の世界の事とはとても思えなかったのだ。ミラノは、この世界の何をどこまで知っているのか。
 ──“神の召喚獣”事件から3ヶ月余り……自分たちもミラノも、変わったのだろうか。
 ネフィリムが親指と人差し指で顎を撫でて思考に沈みかけた時、黒い“うさぎのぬいぐるみ”が動いた。
 ぐっと頭を下げた思うと正面を見据える。何かを決したように。
 ネフィリムは手を下ろし、シュナヴィッツ共々黒い“うさぎのぬいぐるみ”を見下ろした。
「私がまた“うさぎのぬいぐるみ”でいる理由ですが──」
 黒い“うさぎのぬいぐるみ”は丸い右手をそっと胸に当て、顔を上げてネフィリムとシュナヴィッツを見た。
 それは、いつもどおりの淡々とした声で。
「──体を、なくしました」
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感想 1

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みんなの感想(1件)

ユーリ
2018.06.07 ユーリ

面白くて、一気に読んじゃいました
世界観がすごくて引きずり込まれます
これからも頑張ってください
楽しみにしてます

2018.06.08 江村朋恵

おおおぅっ!読んでくださり、
貴重なお時間をありがとうございます!
世界観を気に入ってくださってめちゃくちゃ嬉しいです!
元気をいただきました……頑張ります!!(*´︶`*)ノ

解除

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