義母と妹に嫉妬されて奴隷のように暮らしてきましたが、全部捨てて好きに生きようと思います

Rio

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シルヴィア・レストナード①

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私はシルヴィア・レストナード。
レストナード家の長女であり、王家の血を継ぐ者として貴族の中でも一目置かれる立場にある……はずだった。
物心ついた頃には私のお母様──リリティア様、と愛される第三王女であり侯爵夫人だったひと──はもうこの世界を去っていて、屋敷にはキラキラした妹と義母がいた。

幼い頃からお父様は仕事であまり屋敷にはいなくて、義母は妹にかかりきりであまり私の元へはやって来なかったため、基本的にメイドが私の面倒を見ていた。
いつからだったろう、彼女たちが私をレストナード家の一員として扱わなくなったのは。

私が5歳になった頃、私は家族の団欒に呼ばれなくなり、メイドは私の世話をしなくなった。
理由を尋ねても誰一人答えるものはなく、私は部屋に乱雑に置いていかれる粗末な料理を一人で食べ、自分で服を着替えて髪を梳いた。

次に外出をほぼ禁じられ、生まれた時からの婚約者である第一王子のリカルド様やお茶会で知り合った他家の令嬢との交流も行われなくなった。部屋に閉じ込められていたある日、王宮の使者に「あの子は亡きリリティア様に似て身体が弱いのです、心配なのでしばらくは静養に集中させたく思いますわ……」と語る義母の声が聞こえてきて、幼いながらに友人に会う機会を義母に奪われたのだと気付き悔しさで胸がいっぱいになった。

そうしているうちに、今度は私の部屋から物が無くなるようになった。
初めは小さな髪飾りなどが見当たらなくなり、次にハンカチ、絵本やぬいぐるみ、最後にはドレスまでほとんどが無くなってしまった。
義母やメイドには何度も訴えたが、その度に「あなたの不注意でしょう」と叱り付けられ、時には食事を抜かれたり頬を打たれることさえあった。
屋敷の中で私のドレスを着て私の髪飾りを身につけ、私の持ち物だったものを抱えてキラキラと笑う妹を見かけることは少なくなかったが、次第に意見することすら諦めるようになってしまった。

そしてついに10歳の誕生日、私の部屋は使用人棟の屋根裏に移された。最低限の家具と衣服だけが放り込まれたその部屋で、「シルヴィアお嬢様」ではなくなった私はぼんやりと天井を眺めながら誕生日を過ごした。
ホールで盛大なパーティが行われていたが、そこに私はいない。きっと主役は妹なのだろうな、と自嘲気味に笑って、耳を塞いで目を閉じた───
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