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「準備は良いか? 行くぞ」
「よろしくお願いします」
次の日の朝。
出発は夜になるかなと思い、二度寝しようとした時。ベリウェルが訪れ、準備しろと告げそのまま朝食を取り外へと連れ出された。
朝日は大丈夫なのだろうかと伺っていれば、ベリウェルは可笑しそうに口角を上げ魔法だ、と教えてくれた。
魔法にはあまり詳しくないので、なるほどと納得はしたが、気になりはする。一体どうやって使っているのだろうか。そんな事を考えていれば、顔に出ていたのだろう。お前には使えないぞ、と言われ落ち込んだ。
血が飲めるならできるだろうな。と言われてしまえば仕方がない。
昨夜と同じく背中から黒い翼を広げ、軽く中に浮いたベリウェルは、こちらへと手をかざした。周りが段々と黒い影へと飲み込まれ、次の瞬間には路地裏と思われる場所へ出ていた。
「すごい……! 転移ですか?」
「そうだ。これならば人間に見つからずに移動できる」
「ありがとうございます。本当に助かりました」
深々と頭を下げ、感謝の意を示す。いつか必ずお礼に伺おう。でも、暫くはかかりそうかな。
子供たちの手を引き振り返る。相変わらず腕を組みながらふんぞり返る姿が微笑ましい。
子供たちも落ち着きを取り戻し、口々にお礼を言ってその場を離れた。
「 こっち! 私の家だよー!」
「俺はあっちだ」
「私はあそこ」
それぞれ自分の家を見つけ、お礼をいいながら去っていく。
扉を開けて母へと駆け寄っていく後ろ姿を見送り、最後のひとりへと視線を落とした。
「君は?」
「…………」
ぎゅっと手を掴み下を向く子供へと話しかける。
「……知らない」
「そう……」
その言葉から真意は読み取れないが、恐らく戻る家は無いという事だろう。
黒いフードを被った俺が、村の中を歩き続ければさすがに目立つ。誘拐犯だと思われてはたまらない。
「とりあえず、今日泊まる宿を探すのと……お金、稼ごうか」
「……うん」
さすがに子供を働かせる訳には行かないと、適当に村をぶらついていると、店の壁に店員募集の張り紙を見つけた。
とりあえず入ってみようと、子供の手を引き扉を開けた。
「いらっしゃいませー!」
ニカッと良い笑顔とともに迎え入れられ、席へと案内されそうになり、慌てて店の貼り紙を見たと伝えれば、男は店長を連れてきますと言ってかけて行く。
「おう! 貼り紙を見たんだってな。長期休暇を取ったやつがいて、人手が減っちまったんだ。良ければ明日からでも働いてくれ」
「面接とかはしなくて良いんですか?」
「ん?あー、まぁ、お前さんならいいだろう! 子供を連れてわざわざ来たんだ。悪いやつじゃ無さそうだしな」
「分かりました。明日からよろしくお願いします」
ひとまず仕事には着けそうだと安心する。
それよりも、今日稼げる場所はないかともう少し話を聞くと、真っ直ぐ言ったところに買取してくれる店があると教えられ、行ってみることにする。
朝ごはんは食べたし、お昼はどうしようか。それに、買取してもらえると言っても、売るものがない。
困ったなと、とりあえず目的地へと向かった。
「よろしくお願いします」
次の日の朝。
出発は夜になるかなと思い、二度寝しようとした時。ベリウェルが訪れ、準備しろと告げそのまま朝食を取り外へと連れ出された。
朝日は大丈夫なのだろうかと伺っていれば、ベリウェルは可笑しそうに口角を上げ魔法だ、と教えてくれた。
魔法にはあまり詳しくないので、なるほどと納得はしたが、気になりはする。一体どうやって使っているのだろうか。そんな事を考えていれば、顔に出ていたのだろう。お前には使えないぞ、と言われ落ち込んだ。
血が飲めるならできるだろうな。と言われてしまえば仕方がない。
昨夜と同じく背中から黒い翼を広げ、軽く中に浮いたベリウェルは、こちらへと手をかざした。周りが段々と黒い影へと飲み込まれ、次の瞬間には路地裏と思われる場所へ出ていた。
「すごい……! 転移ですか?」
「そうだ。これならば人間に見つからずに移動できる」
「ありがとうございます。本当に助かりました」
深々と頭を下げ、感謝の意を示す。いつか必ずお礼に伺おう。でも、暫くはかかりそうかな。
子供たちの手を引き振り返る。相変わらず腕を組みながらふんぞり返る姿が微笑ましい。
子供たちも落ち着きを取り戻し、口々にお礼を言ってその場を離れた。
「 こっち! 私の家だよー!」
「俺はあっちだ」
「私はあそこ」
それぞれ自分の家を見つけ、お礼をいいながら去っていく。
扉を開けて母へと駆け寄っていく後ろ姿を見送り、最後のひとりへと視線を落とした。
「君は?」
「…………」
ぎゅっと手を掴み下を向く子供へと話しかける。
「……知らない」
「そう……」
その言葉から真意は読み取れないが、恐らく戻る家は無いという事だろう。
黒いフードを被った俺が、村の中を歩き続ければさすがに目立つ。誘拐犯だと思われてはたまらない。
「とりあえず、今日泊まる宿を探すのと……お金、稼ごうか」
「……うん」
さすがに子供を働かせる訳には行かないと、適当に村をぶらついていると、店の壁に店員募集の張り紙を見つけた。
とりあえず入ってみようと、子供の手を引き扉を開けた。
「いらっしゃいませー!」
ニカッと良い笑顔とともに迎え入れられ、席へと案内されそうになり、慌てて店の貼り紙を見たと伝えれば、男は店長を連れてきますと言ってかけて行く。
「おう! 貼り紙を見たんだってな。長期休暇を取ったやつがいて、人手が減っちまったんだ。良ければ明日からでも働いてくれ」
「面接とかはしなくて良いんですか?」
「ん?あー、まぁ、お前さんならいいだろう! 子供を連れてわざわざ来たんだ。悪いやつじゃ無さそうだしな」
「分かりました。明日からよろしくお願いします」
ひとまず仕事には着けそうだと安心する。
それよりも、今日稼げる場所はないかともう少し話を聞くと、真っ直ぐ言ったところに買取してくれる店があると教えられ、行ってみることにする。
朝ごはんは食べたし、お昼はどうしようか。それに、買取してもらえると言っても、売るものがない。
困ったなと、とりあえず目的地へと向かった。
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