未来も過去も

もこ

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ー公園ー

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いつものバス停に降り立った。いつものように、バスには10名近くの客が俺と入れ替わるように乗って行った。
そしてその影でベンチに腰掛けている男が1人…。雑誌を脚の上で広げてバスには無関心だ。

日曜の午前中、こんな中途半端な時間にスーツ姿でいるのは違和感でしかない。(俺もだけど…。)しかもバスには乗らないし…。この前と同じ男だろうか?
俺は、メガネのスイッチがきちんと入っているかを確認した。そして、男の顔を一度しっかり視界に捉え、前と同じように公園の中でやり過ごそうと、林の中に入って行った。

曇り空の冬の日はどこか物悲しい。公園の木々はすっかり葉を落としていたが、低木のビャクシンがたくさん植えてあり、緑を保っていた。
『あの大木の裏からなら絶対にバレないだろう。』
人気がなくしんと静まった公園を歩き、遠くにバス停が見える大木の裏に身を潜めた。

…なかなか動かない。前はわりとすぐに待ち合わせていたと思われる男が来たのに。今日は冬にしては気温が高めだが、じっとしてれば否応なく体温が逃げていく。俺は、冷たくなってきた手を片方ずつズボンのポケットに入れ、暖を取ろうとした。

「カサッ」

「!」

びっくりして後ろを振り向く。しかし、何も動いているものは無かった。
『猫か何かかな…。』
もう一度バス停に視線を戻す。よく考えれば、スーツ姿でこんな所に身を潜める俺も不審者以外の何者でもない。

『早く動いてくれー。』
早く帰りたい。今日もコウイチは料理をしているだろうか…。どうして俺だけ料理を振る舞われるんだろう?生田は時間的にタイミングが悪いのか…?

「おっ。」
バス停の男が顔を上げて立ち上がった。前と同じように男の方へやってくる人影へ向かって手を上げた。

『やっぱり待ち合わせか。良かったー。』
ほっとして、立ち去る2人の男たちを見送っていると、後ろからいきなり手で口を塞がれた。

「!!」
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