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10年前
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「俺は…好きだよ。」
俺を抱きしめたこう君が、俺にそっと口づけてきた。
『!』
俺は目を見開き、何が起こったか考えていた。
『こう君が………俺を…好き……?』
一歩後ろに後退すると、こう君が一歩間合いをつめる…。唇は離れなかった。以前、襲われたことが頭によぎるが、不思議と恐怖は感じなかった。
こう君の両手が俺の頭を抱え込む。そのまま、後ろのベッドに押し倒された。
「好き…好きだ…。」
耳元にこう君の囁きが落とされる。
首筋にキスされ、全身が震えた。目や頬、耳に沢山のキスが降ってくる。
「ま、待って…こう君…。」
こう君は構わずまた俺に口づけてきた。今度は舌が入り、俺の上顎をそっと撫でると離れていった。
「ねぇ…俺のものになって…。好きになって…。」
そう言うと、また優しく啄むようにキスをしてきた。
「ずっと好きだったんだ。」
そういうとまた口を塞がれ、舌が口の中を動き回った。舌が喉の奥まで達すると、今までに感じたことのない不思議な震えが全身を覆った。何も考えられない…。どうしたら…。
しばらく口の中を蹂躙していたこう君がようやく唇を離した。こう君の目はとても鋭くなっていた。俺は、今までに見たことのない表情に驚愕して言葉が出てこなかった。さっきとは比べ物にならないような、激しい口づけが落とされる。それが、こう君の余裕のなさを表しているようだった。
右手が俺のワイシャツの裾から入り込み、脇腹を撫で始める。息継ぎが出来ずに苦しい…。こう君の長い指が胸の先端まで辿りついた時、一瞬、コウイチの顔が脳裏をよぎった。
これは…こいつは…コウイチじゃない!
『…嫌だっ!』
「や、…やめろっ!」
無理やり顔を背けて口づけを離す。のしかかっているこう君の肩に手を置いて全力で引き離し、目を見て叫んだ。
「やめろ!俺は好きな奴がいるんだ!…お前じゃない!」
こう君が俺の顔を見て固まった。
俺はこう君の下から何とか抜け出し、服を整えた。
「こう君は、弟のようなものだったのに…」
そして、後ろを振り返らず、こう君の部屋を後にした。
『ここにはいられない。』
ただ、こう君から離れることしか頭になかった。
「あら、小野寺さん。お散歩?」
玄関先で用事を終えて帰ってきたおばあさんに会った。とっさに笑顔を貼りつける。
「ええ…。ちょっと行ってきますね!」
その後でおばあさんが何か言うのも待たずに巌城家を飛び出した。
やってきたのは笹元公園。入り口から一番遠く、あまり人目の届かない所まできてベンチに腰掛け頭を抱えた。
『サイアクだっ!…最悪、最悪、最悪…』
自分でも、何が最悪なのか分からなかった。
弟みたいに思っていたこう君が襲いかかってきたことか…。
襲われても嫌じゃなかったことか…。
それとも、こう君に求められて少し反応してしまった自分か…。
しばらく地面を見つめていたが、誰かの足元が見えて顔を上げた。そこには、帰ったはずのコウイチがいた。
「…ここにいたのか。」
コウイチはそう呟くと、隣に腰を下ろした。
何も話せなかった。何故コウイチがここにいるのかもどうでも良かった。また頭を抱え、地面を見つめた。
コウイチも何も話そうとはせず、隣に静かに座っていた。
俺を抱きしめたこう君が、俺にそっと口づけてきた。
『!』
俺は目を見開き、何が起こったか考えていた。
『こう君が………俺を…好き……?』
一歩後ろに後退すると、こう君が一歩間合いをつめる…。唇は離れなかった。以前、襲われたことが頭によぎるが、不思議と恐怖は感じなかった。
こう君の両手が俺の頭を抱え込む。そのまま、後ろのベッドに押し倒された。
「好き…好きだ…。」
耳元にこう君の囁きが落とされる。
首筋にキスされ、全身が震えた。目や頬、耳に沢山のキスが降ってくる。
「ま、待って…こう君…。」
こう君は構わずまた俺に口づけてきた。今度は舌が入り、俺の上顎をそっと撫でると離れていった。
「ねぇ…俺のものになって…。好きになって…。」
そう言うと、また優しく啄むようにキスをしてきた。
「ずっと好きだったんだ。」
そういうとまた口を塞がれ、舌が口の中を動き回った。舌が喉の奥まで達すると、今までに感じたことのない不思議な震えが全身を覆った。何も考えられない…。どうしたら…。
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右手が俺のワイシャツの裾から入り込み、脇腹を撫で始める。息継ぎが出来ずに苦しい…。こう君の長い指が胸の先端まで辿りついた時、一瞬、コウイチの顔が脳裏をよぎった。
これは…こいつは…コウイチじゃない!
『…嫌だっ!』
「や、…やめろっ!」
無理やり顔を背けて口づけを離す。のしかかっているこう君の肩に手を置いて全力で引き離し、目を見て叫んだ。
「やめろ!俺は好きな奴がいるんだ!…お前じゃない!」
こう君が俺の顔を見て固まった。
俺はこう君の下から何とか抜け出し、服を整えた。
「こう君は、弟のようなものだったのに…」
そして、後ろを振り返らず、こう君の部屋を後にした。
『ここにはいられない。』
ただ、こう君から離れることしか頭になかった。
「あら、小野寺さん。お散歩?」
玄関先で用事を終えて帰ってきたおばあさんに会った。とっさに笑顔を貼りつける。
「ええ…。ちょっと行ってきますね!」
その後でおばあさんが何か言うのも待たずに巌城家を飛び出した。
やってきたのは笹元公園。入り口から一番遠く、あまり人目の届かない所まできてベンチに腰掛け頭を抱えた。
『サイアクだっ!…最悪、最悪、最悪…』
自分でも、何が最悪なのか分からなかった。
弟みたいに思っていたこう君が襲いかかってきたことか…。
襲われても嫌じゃなかったことか…。
それとも、こう君に求められて少し反応してしまった自分か…。
しばらく地面を見つめていたが、誰かの足元が見えて顔を上げた。そこには、帰ったはずのコウイチがいた。
「…ここにいたのか。」
コウイチはそう呟くと、隣に腰を下ろした。
何も話せなかった。何故コウイチがここにいるのかもどうでも良かった。また頭を抱え、地面を見つめた。
コウイチも何も話そうとはせず、隣に静かに座っていた。
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