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3:君に向かって
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「望、明日も学校だろ?」
「うん。駿也は?」
俺たちは、モールの一階にある和食レストランで昼食をとっていた。2人で同じカツ定食を頼み、水を一口飲んだところで駿也が口を開いた。
「俺も午後に行かなっきゃならないけど、もしかしたら行けないかもしれない。ちょっとスマホ貸して?」
『?』
促されるままにスマホのロックを外して渡す。何をしたいんだろう?
「これ。」
暫く俺のスマホを操作していた駿也が画面が見えるようにして、俺に返してきた。新しいアプリが入れてある。
「何? これ。」
「緊急通信アプリ。今は押すなよ。押すととても大きな音が鳴り響く。そして、俺のスマホに直結だ。俺のスマホには、瞬時に望のスマホの位置情報が出て、通話が可能になるんだ。」
『……奏《そう》?」
白い四角の中に、「奏」の赤い文字がついたそのボタンを眺めた。緊急通信アプリ? そんなの聞いたことがない。
「良太っていう奴が逮捕されたのなら、普通は10日間の拘留のはず。でも、他に取り調べることがなければ、10日よりも早く出てくる可能性がある。」
駿也の言葉に、もしかしたらの場面が頭に浮かんだ。思わず手が震えてくる。上からそっと駿也の手が重なった。
「大丈夫だ。昼間学校では必ず友だちと一緒にいるんだ。俺も連絡は欠かさない。迎えに行ける時は、必ず迎えに行く。」
駿也の手から、温かさが伝わって、次第に落ち着いてくるのが分かった。
「間違って押しちゃったら?」
大きな音が出るなら、結構取り扱い注意だ。
「画面を3回連続でタップして。それで止まるはず。」
画面を横にスクロールして何も入ってない場所にアプリを移動させた。間違って押したら大変だ。
「でも、このアプリってどうしたの?」
今までに見たことがない。ただ単純に俺が知らなかっただけ?
「バイト先で幸也の同僚に教えてもらった。幸也も使ってる。個人で作ったもので、売りに出す気はないらしい。でも便利だ。」
個人でこんなものが作れちゃうわけ? 駿也のお兄さん、そしてその同僚っていう人も凄くないか?
「これで少しは俺も安心できる。望、今度の土曜日は時間があるか?」
急に話題が変わって少しだけ戸惑った。
「えっ? 土曜?」
土曜日は学校が休み。バイトも辞めた今となっては丸一日何もない。
「何もないよ? 丸一日何もない。」
俺が話した時に、店員がカツ定食を運んできた。美味そう……。そういえば、駿也と一緒にトンカツなんて食べるのは初めてかも……。いつもとり肉を使ったメニューばかりだったような……。
「じゃあ、1日俺に付き合って。ようやく話すことができる。」
駿也が微笑みながら、俺を見ていた。俺は何が何だか分からなかったけど、駿也と一緒にいられる、それだけで嬉しくなって頷いていた。
「うん。駿也は?」
俺たちは、モールの一階にある和食レストランで昼食をとっていた。2人で同じカツ定食を頼み、水を一口飲んだところで駿也が口を開いた。
「俺も午後に行かなっきゃならないけど、もしかしたら行けないかもしれない。ちょっとスマホ貸して?」
『?』
促されるままにスマホのロックを外して渡す。何をしたいんだろう?
「これ。」
暫く俺のスマホを操作していた駿也が画面が見えるようにして、俺に返してきた。新しいアプリが入れてある。
「何? これ。」
「緊急通信アプリ。今は押すなよ。押すととても大きな音が鳴り響く。そして、俺のスマホに直結だ。俺のスマホには、瞬時に望のスマホの位置情報が出て、通話が可能になるんだ。」
『……奏《そう》?」
白い四角の中に、「奏」の赤い文字がついたそのボタンを眺めた。緊急通信アプリ? そんなの聞いたことがない。
「良太っていう奴が逮捕されたのなら、普通は10日間の拘留のはず。でも、他に取り調べることがなければ、10日よりも早く出てくる可能性がある。」
駿也の言葉に、もしかしたらの場面が頭に浮かんだ。思わず手が震えてくる。上からそっと駿也の手が重なった。
「大丈夫だ。昼間学校では必ず友だちと一緒にいるんだ。俺も連絡は欠かさない。迎えに行ける時は、必ず迎えに行く。」
駿也の手から、温かさが伝わって、次第に落ち着いてくるのが分かった。
「間違って押しちゃったら?」
大きな音が出るなら、結構取り扱い注意だ。
「画面を3回連続でタップして。それで止まるはず。」
画面を横にスクロールして何も入ってない場所にアプリを移動させた。間違って押したら大変だ。
「でも、このアプリってどうしたの?」
今までに見たことがない。ただ単純に俺が知らなかっただけ?
「バイト先で幸也の同僚に教えてもらった。幸也も使ってる。個人で作ったもので、売りに出す気はないらしい。でも便利だ。」
個人でこんなものが作れちゃうわけ? 駿也のお兄さん、そしてその同僚っていう人も凄くないか?
「これで少しは俺も安心できる。望、今度の土曜日は時間があるか?」
急に話題が変わって少しだけ戸惑った。
「えっ? 土曜?」
土曜日は学校が休み。バイトも辞めた今となっては丸一日何もない。
「何もないよ? 丸一日何もない。」
俺が話した時に、店員がカツ定食を運んできた。美味そう……。そういえば、駿也と一緒にトンカツなんて食べるのは初めてかも……。いつもとり肉を使ったメニューばかりだったような……。
「じゃあ、1日俺に付き合って。ようやく話すことができる。」
駿也が微笑みながら、俺を見ていた。俺は何が何だか分からなかったけど、駿也と一緒にいられる、それだけで嬉しくなって頷いていた。
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