愛とワタル

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8.約束

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本日三回目の発射から約一時間後、昼食の準備が整ったようで愛がテーブルの上にいくつかの料理を並べていた。
「お待たせ、ワタル君。ほら、お昼の準備ができたからこっちに来て座ってね」
と彼女が言うとワタルは素直に従い愛の元へ向かった。一応、昼食ということで先ほどまでされていた手足の拘束は解かれている。
昼食のメニューは至ってシンプルなもので焼き魚に煮物と漬物という和風テイストなラインナップだった。
(なんか、こういう料理が出てくると本当に家庭的な感じがして余計に先輩がお母さんみたいだ)とワタルは思ってしまった。
「さぁ食べましょ、召し上がれ」
と笑顔で言われ食事をしようとするが……箸が無い
「あれ……。先輩、僕の分の箸ないんですけど、これじゃぁ食べられませんが……」
ワタルは何となく嫌な予感がしつつ愛に尋ねた。彼女は笑顔のままで答える。
「あら?ワタル君は私が食べさせてあげるから大丈夫よ」
と当然のように言われた。
(ですよねー)
と思いつつ、ワタルは大人しく従った。一瞬、抵抗しようとも思ったが先ほどの自由が利かなかった状態に比べると、今は雲泥の差だったのと、ハードな行為の後だけにお腹がすいているのも事実だったので、ここは彼女の言うとおりにしようと思ったのである。
「ほら、あーんして」
と言われてワタルは口を開ける、すると愛が彼の口の中に魚の切り身を箸で運んでくれたのでそのまま口に含む。
「美味しい?」
と聞かれながら何度か同じ事を繰り返すうちにだんだんと恥ずかしさを感じなくなってきたワタルは素直に答えた。
「はい、とっても美味しいです」
という答えに満足そうに笑う彼女だったが次の瞬間、彼女はとんでもない行動に出たのだった……
((もぐもぐ))と煮物を食べているといつの間にか彼女の手がこちらの股間の辺りに近づいてきた。
(あっ……、やっぱり……)
「先輩、今はお昼中なのでいったん休憩とか……」
と言いかけたのだが、愛はワタルのモノを握りしごき始めた。
(あ……これ、ヤバイかも……)
先ほどの行為で萎えていたワタルだったが彼女に少し触れられただけであっという間に元気を取り戻してしまった。
「あら?急に元気になったね?そんなに私の手が気持ちよかったのかな?」と言いながら彼女はワタルのモノをいじり続ける。
(というか今の状態はいろいろヤバイんだけど……)と思いつつも抵抗できないワタルはされるがままになっているしかない。
「うふふ、なんか可愛いね。ワタル君は気にしないでお昼ご飯食べてていいからね」
と言うと彼女は ワタルのモノをいじっていた手をいったん放し、今度は自分の口で咥え始めた。
(うわっ!?マジか……)
と思いつつもワタルは食事を続けたのだがすぐに限界を迎えそうになる。
「せ、先輩!出ます!」
と言うと愛はすぐに口から放し、水を飲み始めワタルの方をじっと見つめだした。
(えっ?何してるのこの人??)
と思っていると彼女はまたワタルのモノを握りしごきはじめた。
「せ、先輩!ほんとに出るから!止めて!!」というワタルの言葉に愛は嬉しそうな顔をする。
(な、なんか嫌な予感が……)
と思っていると案の定、彼女は口の中に水を含み、今度は含んだままワタルのモノを咥えた。
「ちょっ!?先輩!!」
先ほどのように激しい刺激はないものの、今まで見たことがなかった状況だけにワタルは愛に何を言えば良いのかわからずにいたが、今度は愛は水と一緒に口の中に含んだモノをゆっくりゆっくり……彼女の口の中で愛撫し始めた。
(うっ……やばいかも……)
「せ、先輩!だめです!ほんとに出ますから!お願いですからご飯食べてください。なんでもしますから」
とワタルは必死に訴えた。ご飯を食べたくてとっさに出た言葉だったが、その言葉を聞いた瞬間、愛の口は動きをピタリと止めた。
「ワタル君、ホント?なんでもしてくれるの?」
彼女は水を飲みこみ嬉しそうにワタルに尋ねた。
「はっ?えっ??」
(しまった!つい言ってしまった)
とワタルは後悔たがもう遅い。
「じゃぁ、私、日曜の夕方までいるからね」
彼女は笑顔でそう言って、ワタルのモノから手を放し席に戻った。
(えっ……ちょっとまって!?日曜の夕方まで?今からだと一日以上あるよ~)
愛の発言に困惑するも後の祭りである。すぐに彼女はワタルから離れるともう一善、箸を持ってきてワタルに渡す。
「はい、続きは食事が終わってからね」
と笑顔で言われてワタルはため息をつくしか無かった。
(なんかとんでもないことを約束してしまった気がする)
と思いながらも何とか箸を進めるワタルだったが、なにより一人暮らしではなかなかお目にかかれないような食事メニューである。食事を口に運ぶたびに美味しさを感じていた。
そんな美味しそうに食べるワタルを愛は嬉しそうに見つめる。
「ふふ……美味しい?」
と尋ねられワタルは素直に答えてしまう。
「はい、とっても美味しいです」
そんなやり取りをしながら食事をしていく二人だったが、昼食も終わり後片付けを始めようとするワタルだったが愛の一言でその動きは止まる。
「いいのよ、片付けは私の仕事だから」
そう言って愛はテキパキと後片付けを始めた。
(本当に普段はいい人なんだよなぁ)
と思いながら一時の休憩時間を味わったワタルだった。
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