君が届かなくなる前に。

谷山佳与

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第4章 愛は光に眠る宝石のよう

笑顔の魔法2。

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馬で駆けてきた人物は、玄関前で止まると軽々と降りて侍従に馬を預けると、にこやかな笑を浮かべた。

「おはよう、レティ。」
「おはようございます、ライ様。馬で駆けてきた理由を聞いても?」

予定より若干早めにやって来たライラックに驚きながらも、何か理由がありそうで素直に聞いてみる。

「今日、レオ兄上朝から呼び出されてただろう?」
「えぇ、先ほど朝食の席でお母様にお聞きいたしました。」
「兄貴がさ、なんていうの?仕事の鬼と化しちゃって。」
「仕事の鬼・・・・?」

一先ず、応接室に案内しながら話を聞く。
そんなに急ぎの仕事でもあったのだろうかと首をかしげる。

「今日、俺がレティと出かけるだろう?」
「出かけるわね。」
「毎年のコースだとその日の最後は三人で晩餐するだろ?それで、それを昨夜兄貴に言ったら、”レティと少しでも長く過ごす!”とか、言い出して、朝早くから書類の山を片付けてた。」
「・・・それは、レオ兄様に悪いことをした気がするわ。」

苦笑しながら、ソファを勧め二階から降りてきていたマリーにお茶の用意を頼む。

「朝ごはん食べられました?」
「食べた。それで今日はどこに行こうか。効率良く回らないとな。」
「そうですわね。私、ベリータルトが食べたいです。」
「学院近くのカフェのか?」
「えぇ。新作のケーキが出たらしく、そちらも食べたいです!」
「じゃあ、学院側のエリアを見て回るか。兄貴のプレゼントはどうする?」
「ライにはカフス付きのピアスをあげたじゃない?ラズ様にも身につける者をあげたいのだけれど、カフスもタイピンも先日プレゼントいたしましたし。」
「同じ奴で良くないか?兄貴俺のカフスこれよく見てるぞ?レティからのプレゼントの正かもしれないが。」
「でも、ラズ様ピアスはされてませんよね?」
「開けたいとか。いっそお揃いでもいいんじゃねぇの?」
「簡単に言わないでくださいな!」

ケラケラ笑うライをと、顔を赤くしてキと睨む。
確実にからかわれている事が分かるが、一瞬それいいかもと思ってしまった自分が悔しい。

「いいじゃん。俺と兄貴とレティの三人でお揃いっていつものことだろう?はい決定。ピアスとカフスな。んで、レティだけで何か送ればいいだろう?」
「もう!」
「相変わらず仲良しですね、お二人は。」

と、紅茶の入ったカップを私とライの前に置き、ちょっとした軽食をライ用に出してくれたマリーにお礼を言う。

「マリーだって仲がいいだろう?レティと」
「当然です。」

自慢げに答えたマリーに、ライと顔を見合わせて笑った。
軽食を平らげ、紅茶を飲み干した私とライは、我が家の馬車に乗り込む。
馬で駆けてもいいよと言ったが、病み上がりということも有り街の入口まで馬車で送ってもらい、学院のある地区から王城までは歩けない距離では無いので、運動がてら歩く事にした。
購入した商品で、ラズ様の誕生日プレゼント以外は屋敷まで送ってもらえれば問題ないわけだし。
と一人納得していると、何時の間にかライも髪の毛の色をモスグリーンに変えていた。

「いつもと違う色にしたのね。」
「たまにはな。」
「その髪色にすると、ライも、ルイ兄様に似ているわね。」
「叔父上髪の毛と同系色だからな~。」

前髪を見上げながら、どこか納得したようにライは頷いた。
しばらく街道を走り、学院近くの門の前で下ろしてもらうと馬車は屋敷に戻ってもらうことにして、ライと2人門をくぐった。

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