君が届かなくなる前に。

谷山佳与

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第2章 憧れた夢の途中

特別な君でいて。✩

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王城へ無事にたどり着いた私達は、そのまま準備された部屋に案内され私だけは襲撃されたこともあり、王族居住区に一室を準備をされた。
色々思うこともあるが、一番安全な場所と言われれば致し方ない。
王城へ着いた際に、ヴィー姉さま、リリー姉さまに泣きつかれ、レオ兄様にも思いっきり抱きしめられた。
広間で思わずラズ様の姿を探してしまったのは秘密である。

「レティーシア様、お着替えされますか?」

荷を片付けながらマリーが普段着のドレスを出してくれた。

「そうね、このまま制服でいるのもあれだし着替えるわ。」

差し出されたドレスに着替えると、ソファに腰を掛けた。
目星を付けていた本人からは直接物理的に、何もされるわけも無く証拠的には、今までので十分。
ここまでくれば、もう王太子妃は誰か決まっているし、決定を覆すことは難しい。
素直に諦めてくれればいいのだけれど。
と、ため息をつく。

問題は夕方の襲撃者の方だ。
例の襲撃者の特徴を考えるも特に思い出せるものはない。
確実に私を王太子妃候補から外したいのだろうなというのがありありとわかるし、例えそうでなくとも狙われているのは私自身で確定だろう。
これでも宰相の娘。
私が王太子妃候補から外れて得する国や貴族は誰だろうか?
リリーお姉さまにはそういった嫌がらせが無いのがせめてもの救いだが、それにしても何というか魔力無しで候爵家の娘というだけで、候補になっているのが相当気に入らないのだろうなと言うのが伝わってくるし、私を消してまで王太子妃候補から外したいというのは逆に清々しい。

一人納得していると、ドアを叩く音がして、返事をすれば聞きなれた返事が帰ってきた。
会いに来てくれたのは、ホールでお会いできなかったラズ様。

「レティーシアっ。」

ソファから立ち上がれば、掻き抱かれた。
アル兄様より力強く、存在を確認するように抱きしめられれば、心配をかけてしまった事を申し訳なく思う。
傍に控えていたマリーと視線が合うと、静かに退室をしていった。

「ラズ様、あの。」
「無事でよかった。」

顔をあげれば、目元、頬、おデコとキスのあめがふる。

「・・・良かった。」

おデコをコツンと合せ、酷く安堵するラズ様の首に少し背伸びをして抱きつく。

「心配かけてごめんなさい。」
「久しぶりに生きた心地がしなかった」

と互いに小さく呟いた。
ラズ様の体温が心地良く、酷く安心する。
離れなきゃイケナイのに離れたくないと思ってしまう。


くぅう~~。

「・・・・お腹空きました・・・。」

室内に響いた私のお腹の虫は空気を読むことなく、主張をした。

「っく、ふ、ふふふ。安心したみたいだな。」
「おかげさまで。」

と、顔を真っ赤にしてそっぽをむいて照れ隠しをする。
私の馬鹿!なんでこのタイミングでっ!
と内心焦りつつも表情に焦っているとは出さない。

「私もまだ食べてないから一緒に食べに行こうか。」
「はい。」

マリーに一言断り、2人で食事を取りに食堂へ向かうことにした。
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