戦国ベースボール伝

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朝倉軍軍師・翔

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一段落して、吉家が、俺とカイトを住まいに案内してくれた。
吉家は、住まいへ向かう道中こんな話をしてきた。

「義景様は、わざと景固殿に案内をお願いしたんだ。景固殿の意思を、再認識するために。そのために、君の心に傷をつけてしまったのは申し訳なかった。
今、朝倉軍は大きく2つの派閥に別れている。簡単に言ってしまえば、景健派と景固派という2派閥だ。景固派は、保守的な人間が多く、新しい血を入れることを強く拒む。
一方の景健派は、今のままでは朝倉軍は衰退してしまうと危惧している面々だ。新たな朝倉軍への生まれ変わりを目指している。
義景様とて、今のままではいけないと感じておられる。だからこそ、思いは我ら景健派と同じ。
ただ、主君としては、一方に極端な肩入れはできない。意見は違えど、景固殿を初めとした景固派の武将もまた、今まで数々の功績を残し、朝倉家繁栄のために力を注いでこられた方々だからね。」

・・・なるほど。
朝倉軍だからと言って、決してみんなの関係性が良好という訳ではないんだな。

「それに、今は景固派の力の方が大きいのも事実だ。
だからこそ、義景様は、景健殿に依頼をした。それが、翔殿。君を担いで、朝倉軍内の主導権を握って欲しいというものだ。
そのために、義景様ができた精一杯の行動が、あの軍議での、全武将の説得。
建前は、ここ数年の朝倉軍弱体化の打破のためというものだが・・・本音は朝倉軍を君や景健派の意に沿った方向に舵を取っていきたいという思いなのだよ。」

衝撃的な話だ。この話が本当に実現すれば、朝倉軍内の勢力構成図がガラッと様変わりする。
・・・これはもう、ある種の革命的な要素が含まれているように思える。

「明日の任命式により、君が正式に軍師に任ぜられる。明日から、物事が大きく動くだろう。
今日は何かと疲れただろうから、ゆっくり休むといいよ。」

そう話を終えて、しばらく歩くと、俺たちの新しい住まいにたどり着いた。
吉家に、道案内のお礼をして、カイトと俺は中に入った。
寝る前に、俺はカイトにこう伝えた。

「ありがとう。カイトがいてくれて、本当によかった。」

「どういたしまして。」

カイトは、いつも通りの優しい声で一言そう呟いた。



翌日、カイトに起こされて朝食を取っていると、長徳がやってきた。
昨日同様、義景の言伝てだった。

朝食を終えたら、今日は1人で義景の部屋に来いとのことだった。

長徳は、また丁寧に住まいから義景の部屋までの行き方を説明して、この場を後にした。

「いよいよだね。」

ふと、カイトが話しかけてきた。

「うん。」

いよいよだ。
いよいよ、今日・・・俺は、正式に軍師に任命される。

朝食を終えて、俺はカイトに、行ってくると伝え、義景の部屋に向かった。
長徳に言われた通り義景の部屋を目指すと、昨日の打ち合わせ部屋と同じ様に障子の色合い鮮やかな部屋の前にたどり着いた。

昨日の打ち合わせ部屋も障子が鮮やかだったが・・・こういった障子戸の部屋は、見渡す限り、また屋敷内を歩き回った感じからしても、決して多くはない。
何か理由があるんだろうか?

「翔か?」

「?!」

そんなことを考え、部屋の前に立っていると、不意に部屋の中から声をかけられた。

「は、はい!」

俺は、慌ててその問いかけに答えた。

「・・・入れ。」

義景の声に導かれるままに、俺は色鮮やかな障子戸を開けた。

「失礼します。」

そう言いながら部屋の中に入ると、昨日とは異なり、今日は義景が1人、座布団に座っているだけだった。

「まぁ、座れや。」

義景は、そう言いながら、昨日同様入り口付近の座布団を指し示した。
俺は、座布団を1枚取ると、義景から若干距離を取って座った。

「まぁ、今日の任命式の話だ。カイトも副軍師に任命したが、任命式ではあくまで軍師であるお前のみの任命になる。」

そうなのか・・・。

「式は、本日正午より開始となる。場所は、一乗谷球場・・・勝負を行ったあの球場だ。流れとしては、吉家が進行を行い、俺から正式な任命を行う。
その後、最後にお前から集まった武将、一般兵や民に向けて任命の挨拶を行う場といった手筈だ。」

「えっ・・・?」

俺も話するの?

「何だ?ビビったか?球場は広いんだから、しっかり声をはれよ。」

義景は、いつも通りニタニタ笑いながら、俺をびびらせようと話を続けた。

「・・・。」

「何だ?本当にびびっちまったか?」

「義景様・・・軍師の職をお受けするにあたって、1つお願いがあります。」

「ほぉ。何だ?」

「それは・・・」

俺は、任命式での挨拶について、とあるお願いを義景に話し、任命式開始の時刻を迎えた。

正午少し前になり、任命式会場である一乗谷球場には、多くの人が集まっていた。
俺たちは、任命式を行うステージ上で、式が始まるのを待っているところだ。

「うっひょー!こうやって、見るとすげぇ人だなぁ!」

直澄が、周囲の様子を眺めて驚きを口にした。
僕達のいるステージは、球場中央に建てられている。
高さは・・・6~7m程だろうか?
梯子で登ってきたのだから、決して低くはない。
ステージは、それほど大きなものではない。
大人が10人が立つといっぱいいっぱいになるだろう。
球場の中央に位置していることもあって、360°見渡すことができるし、逆に360°どこからでも見渡されるということだ。

「もうそろそろだな。直澄、下に降りるぞ。」

直隆が、そう切り出すと、直澄は怪訝そうに返事をする。

「え~、もうちょっといいだろうよ?」

「呆れた弟だ。そろそろ、義景様たちも壇上に上がって参られる。今日は、俺たちが主役ではないのだぞ。」

直隆が、直澄を戒めるように話した。
直澄は、しぶしぶ納得し、頑張れと俺に言葉をかけて、2人は下へと降りて行った。

「うるさいのが降りちまったなぁ。」

笑いながら話しかけてきたのは景健だ。
2人が、下に降りたことで、今ステージ上にいるのは、俺と景健だけとなっていた。

「な、なんだか、緊張します。」

「なぁに、吉家が上手く仕切ってくれるさ。・・・義景に聞いたんだよな?」

真剣な表情に切り替わった景健が、ふと俺に尋ねてきた。

「・・・はい。」

「それを聞いて、それでもここに立ってるってことは・・・腹くくったって思っていいんだな?」

「はい!」

俺は、さっきより少し大きめに返事を返した。

「・・・どうやら迷いは完全に消えたみたいだな。
今日、もうこの場からが勝負だ。踏ん張れよ、軍師様。」

景健は、そう言うと、また笑みを浮かべ、俺の背中をポンと叩いた。

-カッカッカッ-

そんな話をしていると、複数の梯子を登ってくる音がした。

俺の緊張感が、一気に羽上がった。

梯子を登ってきたのは、義景を筆頭に景固、吉家の三名だ。

「よう。どんな気分だ?」

義景は、いつものようにニタニタ笑いながら話しかけてきた。

「えぇ。緊張はしていますが、大丈夫ですよ!」

俺は、見栄をはってこう伝えた。実際は、心臓バクバクだ・・・。

「緊張しなくて大丈夫だよ。進行は、私が務めるから、都度指示を出せるしね。」

吉家の言葉に、正直ホッとする。
景固は、顔には笑みを浮かべているものの、何も発することはなかった。

「そろそろか?」

義景の言葉に、皆が反応する。

「では、始めますか。」

吉家は、そう言って、息をフッと吐くと、球場中に響き渡る声を発した。

「皆のもの、只今より新軍師殿の任命式を開催する!」

先程までざわついていた球場が、嘘のように静まり返った。
その後、吉家の進行により、朝倉軍の現状の話しや、義景からの激励の言葉が続いた。

「では、最後に任命の儀を行う。」

吉家は、そう言うと、俺に小声で義景の前に出るよう指示をくれた。
俺は、言われるままに義景の目の前に立った。

「翔。宗滴亡き後、空席となった朝倉軍軍師職にそなたを任命する!」

義景は、そう高々と宣言した。
そして、景固から手渡されたものを、俺の前に差し出してきた。

「軍師となったそなたに、朝倉家に伝わる武具を授ける!」

「?!」

それは・・・どこからどうみてもグローブだった。
カイトから聞いた話だと、日本の歴史上、軍師は軍配団扇(相撲の行司が使うやつ)を持つものだと聞いていたから、てっきりそういった部類の物を渡されるのかと思っていた。

「おい。何してんだ。さっさと受け取れ。」

ボサッとしていた俺に、義景が小声で話しかけてきた。

この際、何でもいいだろう。
俺は、慌ててグローブを義景から受け取った。
その瞬間、球場全体から、拍手喝采が起こった。

「では、最後に新軍師より挨拶をいただく。翔殿、お願いします。」

グローブを受け取り、拍手喝采が一区切りつくと、吉家が最後の進行を行った。
改めて周囲を見渡すが、見渡す限り人、人、人。
いったいどれくらい集まっているのだろう。

長徳の話だと、宗滴という人がこの世を去り、軍師が空職となってから、朝倉家の低迷が続いているらしい。
だからこそ、兵や民は新しい軍師が現れるのを期待しているのだと。

この光景が、その事を十分に物語っている。
先程の拍手喝采のざわめきが嘘だったかのように、辺りが静寂に包まれている。

俺は、深呼吸をして、話を始めた。

「えー、ただいまの任命の儀により、新しく軍師職に就任いたしました翔と申します。
朝倉家の繁栄と天下統一に邁進して参ります。」

無難と言うか・・・固苦しめの挨拶だが、特に変わったコメントでもない。
こんな感じでいいんだろうか?
・・・建前はこのくらいにして。

「軍師就任にあたり、早速三つお伝えしたいことがあります。
一つ、現打順・ポジションを白紙とさせてもらいます。
二つ、階級・年功序列制度の撤廃とそれに伴う完全実力主義への転換を行います。
そして、三つ・・・先の二つ含め、私の命に賛同できない者には、無理強いはしませんので、離軍を考えていただいて結構です。」

-ザワザワザワザワッ-

そう強く断言した途端、先程の拍手喝采以上のざわめきが球場を覆った。
それは賛同ではなく、明らかな動揺であった。

「き、きさま・・・」

「承知した!」

景固が怒りを顕にするより先に、義景が高々と承諾の旨を伝えた。

「義景様の承諾もいただいたところで、任命式を終了する!」

間髪いれずに、吉家が任命式の幕を降ろした。

「・・・。」

景固は、それ以上言葉を発することはなかったが、明らかな不満を顔に出していた。
会場からのざわめきもおさまることはない。
これが、朝、義景に約束をお願いした内容である。

負け続ける軍を常勝軍団に生まれ変わらせるには、今のやり方を見直す必要があると考えた。
それは景健派だとか景固派だとかは関係ない。
要は、現状のスタメン、ポジションを一から見直したかった。

その思いに、義景は賛同してくれた。
そして、俺が挨拶でその旨を話した直後、間髪いれずに義景からの承諾の意を伝えられれば、不満たらたらな武将がいたとしても(いや、間違いなく多数いるのだが・・・)この場で、いきなり反論を口にすることはできないと踏んだ。

俺のまず最初の使命は、初戦を必ず勝つこと。
それもできるだけ圧倒的な勝ち方でだ。
まだ、軍師に任命されただけ・・・。今日、この場からが戦の始まりだ。

俺は、心の中で決意をより固いものとし・・・義景たちとステージを後にした。



翌日、朝目覚めると、タグの画面が光っていた。
何かと思い、腕に装着して画面をタッチすると、メッセージのポップが出ていた。

「メールが届いてる・・・。」

誰からかと疑問に思い、メッセージを開くと、宛先は「神箱管理人」となっていた。そのままの意味で受け取れば、神箱の管理をしている人という意味なのだろう。

件名には、「設定変更」とあった。
内容はこうだった。

-メール内容-
①暦・時刻について
あなた方(先導者)の時代に合わせる。 →時計とカレンダーの導入

②用語について
あなた方(先導者)の時代に合わせる。 →ストライク・ボールコールなど

③審判の設定について
神様の召し使いによる審判団の設定 →もちろん、この時代に合った人物で、全国各地に配置

今回の設定変更は以上となります。

-メール終了-

「・・・。」

こんなに早く設定って変わるのか?

「言ってみるもんだね。」

後ろを振り向くと、先に起きて散歩から帰ってきたらしいカイトが、タグを見ながら、得意のニコニコ顔で話しかけてきた。

「いや、そもそもタイムスリップができるんだから、もはや疑いようがないんだけど、神様って何でもできるんだねっ。」

「言っただろ?この世をおさめる、唯一無二の存在なんだって。」

だからって、本当に何でもありなのかよ。
しかし、これで昨日よりもこの時代で野球がやり易くなったのは確かだ。

しばらくすると、今日も長徳がやってきて、義景の伝言を伝えてくれた。
今日は、12時30分より軍議が始まるので集まってくれとのこと。
早速、神箱の効果か・・・長徳の口から24時間制での時刻が発された。

ただ、この変化に悠長に浸っている時間はない。軍議が始まる・・・。
さて、軍師としての初仕事だ!

12時20分頃になり、顔をパンッと叩いて気合いを入れ、軍議室へと向かった。



カイトと共に軍議室に入ると、室内は静まり返っていた。
・・・予想通り。
義景に呼ばれて、俺は義景の隣に座った。軍師席ということか?

俺たちが入ってきた時には、まだ座席に空席が見受けられたが、30分にはその空席が目立たないくらいになった。

「では、時刻になったので軍議を開始する。」

義景が、軍議開始の号令を出した。

「本日の議題ですが・・・。」

軍議の進行役を務めているのであろうか?
吉延が口を開いたが、言葉に詰まり、バツが悪そうにしている。

「どうした?」

義景が、吉延に語りかけた。
まだ、この空間は静けさに包まれている。

「気になるんですから、聞いてみましょうよ。
昨日の茶番劇はいったい何のつもりでしょうか・・・と。」

口火を切ったのは・・・景固だ。
穏やかな口調で話していたが、目は決して穏やかではない。
もはや、主の義景にすら遠慮はしないといった感じだ。

「どういうことだ?」

義景は、白々しく返した。こちらも笑い顔をつくってはいるが・・・。

「そちらにいらっしゃる新軍師殿の発言のことでございます。」

景固も、一歩も引かない。そして、この室内の多くの武将が、間違いなく彼の意見に賛同しているように思われる。

「・・・何が言いたい?」

言葉を返す義景の顔から・・・笑みが消えた。

「前回の臨時軍議にて、義景様からお約束いただいた内容も含めて、私たちは景健殿たちの意見を受け入れました。
しかし、昨日の新軍師殿の発言は些か度が過ぎるのではないでしょうか?」

「・・・。」

義景は、言葉は発しないが、景固から目を離さない。
ジッと睨んでいる・・・。

「ご本人がおられる前で、正直申し上げにくいのですが・・・。」

景固は、チラッとこちらを見ると、また視線を義景に戻した。

「失礼ながら、いくら有能な方であろうと、いきなり現れたにも関わらず、軍師職に着任され、さらにはレギュラーの白紙や任意退軍を促すような発言をなされるという。これは行き過ぎではありませんか?」

予想通り・・・景固が問い詰めてきた。
だけど、ここで退くことはできない。

「ちょっといいでしょうか?」

俺は、恐る恐る手を挙げて発言の許可を求めた。

「何でしょうか?」

景固が、再びこちらに視線を移す。

「私みたいな新参者が生意気な事を言ってしまい申し訳ございませんでした。
ただ・・・私の発言内容自体に、何か問題がありましたか?」

「?!」

景固を含めた不満を抱いている武将の不満の対象は、その発言内容にではなく、間違いなく俺自身だった。つまり、発言内容にではない。
と言うか・・・反論できるはずがない。
だって、戦国の世に実力主義を掲げるのは当然だ。

「そ、それは・・・。」

景固が躊躇した。
俺は、それを見逃さず畳み掛けた。

「朝倉家の繁栄のため、有能な武将の皆様から順に出陣いただく。
それは本来宣言することすら必要ないほど、当然のことかと思いますが。」

「・・・。」

室内は静かなままだ。
景固も・・・言葉がない様子。
悔しそうに下唇を噛み締めていた。

「もう、いいだろう。軍師の言葉に間違いはない。
戦国乱世において、有能な者を第一線で使わぬバカはいない。
それに・・・やり方が正しいかは、すぐに答えが出る。初戦で敗れれば職を辞すると約束しているのだから。」

この静寂を切り裂いた男がいた。
あれは・・・景忠だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
堀江 景忠
義景の時代に、堀江家の当主だった堀江景忠だが加賀の一向一揆と手を結び、
朝倉家に対して謀反をたくらんでいるという噂が立ち始める。
事の真相は不明だが、これが原因で堀江家は溝江家を始めとする朝倉軍に攻められて、
越前から追いだされた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝倉家は、景健派と景固派に別れている。
しかし、そのどちらにも属さない将も存在する。
景忠は、その一人だ。

「それとも、実力ではその地位を勝ち取れないと思ってる、臆病者が多いのか?」

「なっ?!」

その発言に、多くの武将が反応する。

「だったら、軍師の意見を飲んだところで問題ないだろう。
議題がこれだけなら、解決したんだ。さっさと無意味な軍議を終えてくれ。」

多くの武将が怒り心頭・・・といった様子だが、反論ができないからか、言葉を発する将はいなかった。

吉延が、戸惑った様子で、義景の方を向く。

「何もないなら、これで終わるぞ?」

義景の言葉にも、黙りこむ将達。
それは軍議の終了を意味していた。
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