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3章 オレタチの終着点
第49話 古代魔王オメガ
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剣を構える。
人間が使うような剣で人間を殺す事で優越感に浸っていたオメガ。
しかし何度も何度も使用すると、身の丈にも合わないその剣が凄く使いやすくなった。
もちろん鈍器の方がとても扱いやすいが、剣も捨てがたい扱いやすさがあった。
だから最高傑作の剣を沢山の秘宝と融合させた。
ドワーフ王であり父親である男が残した秘宝。
「レベル99999:進化の剣を作った。あらゆる秘宝を混ぜて混ぜて試行し、俺が持てる鍛冶の技術で、そしてレベル99999:退化の鎧を作った。これも大変だったが」
「へぇ、凄いんだねーオメガはー進化の剣は攻撃が当たればレベル100上がるんだね、そして退化の鎧は攻撃を受ければ相手のレベルが100下がるんだね、でもさ、僕、レベル∞だけど?」
「希望は捨てないほうがいいだろう?」
「オメガいいねーそれ僕好きだよー奈落の底から這いあがる系って奴?」
「まぁそんな所だ」
「お、2人逃げたねー」
「まぁ用があるんだろう」
「そーなんだーオメガーもっと殺し合おうよ」
「いいぞ、その為に古代魔王になってやったからな、体が漆黒で引いてるぞ皆」
「違うよー皆喜んでるんだよー」
ダークドワーフ族のオメガ。
ドワーフとは体が人間の半分程であり、ずんぐりとしている。
それに魔法の力を宿して黒くなったのがダークドワーフ。
ダークエルフ族のジンガダン。
エルフとは体が長身であり耳が尖がっている。ほっそりとした体形で。
それに絶大なる隠蔽の力を宿して黒くなったのがダークエルフ。
2人は相対して。
姿を隠蔽させるようにジンガダンが消滅する。
オメガはゆっくりと歩き出す。
現在レベルは20000。
殺気も何もない。
風の軌道、呼吸。
鍛冶仕事をしているとそういうものを深く感じる。
呼吸を繰り返し、暑い炉をいじりながら、風を感じる。
窓から入ってくる風は至福の時となる。
体がひんやりと包まれた時。
進化の剣を高速で振り上げる。
レベル20000でもレベル∞のスピードには勝つことはほぼ不可能。
「技術という奴をレインボーから学んだ」
短い時間だったけど、レインボーからスキルやレベルやステータスに頼らない技術を学んだ。
「かは」
首の皮一枚斬る事に成功する。
「あれ、なんで斬れたんだろう」
「なんかかっこいいセリフがあるんだろうけど、斬れる技術らしいよ、英雄がやる技らしい」
「へぇそうなんだ」
2人はにらみ合い。
「隠蔽が効かないようだし」
だがその言葉を待たず、オメガは地面を蹴り上げて、斬撃を繰り出す。
ジンガダンはにへらっと笑い。斬撃を防ぐ。
「攻撃が武器に当たってもレベルはあがるんだよ」
次から次へとオメガのレベルが上昇していく。
「そしてこっちが攻撃を当てればこっちがレベル下がると、なにそれ卑怯?」
「戦略と考えてくれたまえ」
「でもダンツィもそんな卑怯な奴だったね、でも人情深くてさ」
「勝手にウルッテるんじゃない」
2人の斬撃は数分も幾重にも続いた。
戦いに夢中で激しいBGMが流れている事に気付かなかった。
ペロンクのエレメンタルトランプの力が体に当てられ、さらに力強く素早くなる。
「仲間に愛されてるねー」
「うるさい」
その時、魔王ルウガサーが全身を真っ黒にさせながら、幾何学の文様の腕と沢山の輪が付いている足を浮遊させ、オメガの隣に立った。
「今ならあなたの隣に立てます」
「頼りにしてるよ、魔王ルウガサー、出来れば地上に立ってほしい、ふわふわしてると、俺が小さく見える」
「す、すみません」
「それでも小さいんだけどね」
「ふふ、小さいオメガ小さいオメガ、ダンツィも小さかったぜ」
「ジンガダンやる気あるのか?」
「あるに決まってるでしょーが」
オメガとルウガサーのコンビでジンガダンとの戦闘が始まった。
その時1本の弓が飛来しジンガダンの右胸を貫いた。
「うっそーん」
ジンガダンはそこにばたりと倒れ。
「よし」
とリナテイクがガッツポーズしていた。
「ひどい事するなー後ろからなんて」
ゆっくりと何事もなくジンガダンは立ち上がる。
「お前その体」
「そうさ、頭以外ゴーレムだよ、さすがにダンツィが寿命で死ぬ以上生きるにはそれくらいしないとね」
「そうか」
「ちきしょう」
遠くでリナテイクが地団太を踏んでいる。
オメガとルウガサーは返事など待たずに、ジンガダンの至近距離に到達。
現在レベルは80000となっており、それでも技術を応用した戦闘を繰り返す。
ルウガサーの援護のお陰もあって戦いは順調に進んでいた。
時折、会話を差し込みながら、斬り合いを続けている。
勇者イルカスの方がどうなってるか分からないが、仲間たちを信頼するしかなかった。
時折リナテイクのホーリーアーチャーとしての援護射撃が来て助かったりした。
何合も何合も、剣と剣がぶつかり合う。そんな子供のチャンバラごっこみたいな事をしていた気がする。
ただし、そのチャンバラは命がけであり、超高速で、人や生命が到達しえないレベルになっていた。
時折ジンガダンがスローで円刀のシミターでの斬撃に意表を突かれるが。
そんな時は闇の王スプリガンと融合したルウガサーが拳と足で援護してくれる。
ジンガダンがなんで古代魔王ダンツィを待ち望んでいたのか。
それを待つ間に体をゴーレム化してまで。
ダンツィの記憶を辿るとその技術はダンツィのダークドワーフとしての力なのだろうけど。
2人の間に何があって、そうなってしまったのか。
そこだけが記憶から抜けていた。
ドワーフとエルフ。
そこに何があるのか。
「そろそろいいよね、そこどいてくんねーかな人間滅ぼさないとダンツィに申し訳なくて、別な世界で人間滅ぼしたのにさ沢山の世界で人間滅ぼした。元の世界の座標を見つけるのにどれだけかかったか」
「お前も」
「ああ、人間が憎い、ダンツィは人間に利用されても笑ってた、バカだからね」
「そうか」
「ダンツィはもう戻らないけど君ならダンツィの代わりになれる。こんなチャンバラ終わりだよ」
「そうか、あまりやりたくなかったんだが、君となら分かり合える気がした」
「団長?」
「ルウガサー援護のお陰でレベルが1億になったよ、後はこれで大丈夫だ」
「は、はい」
「リナテイクもありがとう」
「はーい」
遠い所から返事を返される。
遠くで勇者イルカスが暴れているが気にせず。
「父さん使わせてもらいます」
イベントリから無数の秘宝を取り出す。
空中に舞い上げる。
【スキル:高速製造】を発動。
「うっほーい」
ジンガダンがそれに見とれる。
あらゆる秘宝その数は数えきれない。
地面に踏ん張りながら空中で炉が展開し金槌やら釘やら何から何まで展開する。
あっという間に次から次へと武器が出来るのではなくアイテムが出来る。
「得意じゃないが錬金させてもらうよ」
高速で錬金が発動。
息を止める時間すらなく。
気付けばそこには1個のアイテムが置かれてあった。
あらゆる鍛冶道具が消滅し。
「【無限の薬】《使用条件:1億レベル》効果レベルを∞にするだよ、最初∞という意味が分からなかった。レシピはあったんだけどね、君が教えてくれた」
「は、はははっはあっはは」
「これで対等だ」
「退化の鎧なんて囮かよ」
「まぁ希望は捨ててないね」
「そうかい」
「レベル∞同士終わりの時を楽しもうぜ」
「やっぱおめーダンツィだよダンツィだよ」
2人が地面を蹴り上げた。人間王国の建物が一瞬にして吹き飛ばされた。
まるで巨大な鳥が飛ぶように。
2人の剣とシミターがぶつかり合った時。衝撃があたりを振動させ、次から次へと建物を倒壊させる。地面に着地すると、地面が割れて地下空間に吸い込まれる。
そこには無数の人間達がいて。
「しまった」
「ぎゃははははははっは」
「任せてください」
地下空間にジャンプしたのはペロンクで、トランプマスターの力を使い。人々を遠くに移動させる。
地面にオメガとジンガダンは着地する。
地震のように響き。2人は笑いあいながら剣撃を繰り返し。
地下空間の洞窟が次から次へと崩壊していく。
人間達は城がある方角の地下に移動した。
洞窟に埋もれても2人は斬り合っていた。
人間が使うような剣で人間を殺す事で優越感に浸っていたオメガ。
しかし何度も何度も使用すると、身の丈にも合わないその剣が凄く使いやすくなった。
もちろん鈍器の方がとても扱いやすいが、剣も捨てがたい扱いやすさがあった。
だから最高傑作の剣を沢山の秘宝と融合させた。
ドワーフ王であり父親である男が残した秘宝。
「レベル99999:進化の剣を作った。あらゆる秘宝を混ぜて混ぜて試行し、俺が持てる鍛冶の技術で、そしてレベル99999:退化の鎧を作った。これも大変だったが」
「へぇ、凄いんだねーオメガはー進化の剣は攻撃が当たればレベル100上がるんだね、そして退化の鎧は攻撃を受ければ相手のレベルが100下がるんだね、でもさ、僕、レベル∞だけど?」
「希望は捨てないほうがいいだろう?」
「オメガいいねーそれ僕好きだよー奈落の底から這いあがる系って奴?」
「まぁそんな所だ」
「お、2人逃げたねー」
「まぁ用があるんだろう」
「そーなんだーオメガーもっと殺し合おうよ」
「いいぞ、その為に古代魔王になってやったからな、体が漆黒で引いてるぞ皆」
「違うよー皆喜んでるんだよー」
ダークドワーフ族のオメガ。
ドワーフとは体が人間の半分程であり、ずんぐりとしている。
それに魔法の力を宿して黒くなったのがダークドワーフ。
ダークエルフ族のジンガダン。
エルフとは体が長身であり耳が尖がっている。ほっそりとした体形で。
それに絶大なる隠蔽の力を宿して黒くなったのがダークエルフ。
2人は相対して。
姿を隠蔽させるようにジンガダンが消滅する。
オメガはゆっくりと歩き出す。
現在レベルは20000。
殺気も何もない。
風の軌道、呼吸。
鍛冶仕事をしているとそういうものを深く感じる。
呼吸を繰り返し、暑い炉をいじりながら、風を感じる。
窓から入ってくる風は至福の時となる。
体がひんやりと包まれた時。
進化の剣を高速で振り上げる。
レベル20000でもレベル∞のスピードには勝つことはほぼ不可能。
「技術という奴をレインボーから学んだ」
短い時間だったけど、レインボーからスキルやレベルやステータスに頼らない技術を学んだ。
「かは」
首の皮一枚斬る事に成功する。
「あれ、なんで斬れたんだろう」
「なんかかっこいいセリフがあるんだろうけど、斬れる技術らしいよ、英雄がやる技らしい」
「へぇそうなんだ」
2人はにらみ合い。
「隠蔽が効かないようだし」
だがその言葉を待たず、オメガは地面を蹴り上げて、斬撃を繰り出す。
ジンガダンはにへらっと笑い。斬撃を防ぐ。
「攻撃が武器に当たってもレベルはあがるんだよ」
次から次へとオメガのレベルが上昇していく。
「そしてこっちが攻撃を当てればこっちがレベル下がると、なにそれ卑怯?」
「戦略と考えてくれたまえ」
「でもダンツィもそんな卑怯な奴だったね、でも人情深くてさ」
「勝手にウルッテるんじゃない」
2人の斬撃は数分も幾重にも続いた。
戦いに夢中で激しいBGMが流れている事に気付かなかった。
ペロンクのエレメンタルトランプの力が体に当てられ、さらに力強く素早くなる。
「仲間に愛されてるねー」
「うるさい」
その時、魔王ルウガサーが全身を真っ黒にさせながら、幾何学の文様の腕と沢山の輪が付いている足を浮遊させ、オメガの隣に立った。
「今ならあなたの隣に立てます」
「頼りにしてるよ、魔王ルウガサー、出来れば地上に立ってほしい、ふわふわしてると、俺が小さく見える」
「す、すみません」
「それでも小さいんだけどね」
「ふふ、小さいオメガ小さいオメガ、ダンツィも小さかったぜ」
「ジンガダンやる気あるのか?」
「あるに決まってるでしょーが」
オメガとルウガサーのコンビでジンガダンとの戦闘が始まった。
その時1本の弓が飛来しジンガダンの右胸を貫いた。
「うっそーん」
ジンガダンはそこにばたりと倒れ。
「よし」
とリナテイクがガッツポーズしていた。
「ひどい事するなー後ろからなんて」
ゆっくりと何事もなくジンガダンは立ち上がる。
「お前その体」
「そうさ、頭以外ゴーレムだよ、さすがにダンツィが寿命で死ぬ以上生きるにはそれくらいしないとね」
「そうか」
「ちきしょう」
遠くでリナテイクが地団太を踏んでいる。
オメガとルウガサーは返事など待たずに、ジンガダンの至近距離に到達。
現在レベルは80000となっており、それでも技術を応用した戦闘を繰り返す。
ルウガサーの援護のお陰もあって戦いは順調に進んでいた。
時折、会話を差し込みながら、斬り合いを続けている。
勇者イルカスの方がどうなってるか分からないが、仲間たちを信頼するしかなかった。
時折リナテイクのホーリーアーチャーとしての援護射撃が来て助かったりした。
何合も何合も、剣と剣がぶつかり合う。そんな子供のチャンバラごっこみたいな事をしていた気がする。
ただし、そのチャンバラは命がけであり、超高速で、人や生命が到達しえないレベルになっていた。
時折ジンガダンがスローで円刀のシミターでの斬撃に意表を突かれるが。
そんな時は闇の王スプリガンと融合したルウガサーが拳と足で援護してくれる。
ジンガダンがなんで古代魔王ダンツィを待ち望んでいたのか。
それを待つ間に体をゴーレム化してまで。
ダンツィの記憶を辿るとその技術はダンツィのダークドワーフとしての力なのだろうけど。
2人の間に何があって、そうなってしまったのか。
そこだけが記憶から抜けていた。
ドワーフとエルフ。
そこに何があるのか。
「そろそろいいよね、そこどいてくんねーかな人間滅ぼさないとダンツィに申し訳なくて、別な世界で人間滅ぼしたのにさ沢山の世界で人間滅ぼした。元の世界の座標を見つけるのにどれだけかかったか」
「お前も」
「ああ、人間が憎い、ダンツィは人間に利用されても笑ってた、バカだからね」
「そうか」
「ダンツィはもう戻らないけど君ならダンツィの代わりになれる。こんなチャンバラ終わりだよ」
「そうか、あまりやりたくなかったんだが、君となら分かり合える気がした」
「団長?」
「ルウガサー援護のお陰でレベルが1億になったよ、後はこれで大丈夫だ」
「は、はい」
「リナテイクもありがとう」
「はーい」
遠い所から返事を返される。
遠くで勇者イルカスが暴れているが気にせず。
「父さん使わせてもらいます」
イベントリから無数の秘宝を取り出す。
空中に舞い上げる。
【スキル:高速製造】を発動。
「うっほーい」
ジンガダンがそれに見とれる。
あらゆる秘宝その数は数えきれない。
地面に踏ん張りながら空中で炉が展開し金槌やら釘やら何から何まで展開する。
あっという間に次から次へと武器が出来るのではなくアイテムが出来る。
「得意じゃないが錬金させてもらうよ」
高速で錬金が発動。
息を止める時間すらなく。
気付けばそこには1個のアイテムが置かれてあった。
あらゆる鍛冶道具が消滅し。
「【無限の薬】《使用条件:1億レベル》効果レベルを∞にするだよ、最初∞という意味が分からなかった。レシピはあったんだけどね、君が教えてくれた」
「は、はははっはあっはは」
「これで対等だ」
「退化の鎧なんて囮かよ」
「まぁ希望は捨ててないね」
「そうかい」
「レベル∞同士終わりの時を楽しもうぜ」
「やっぱおめーダンツィだよダンツィだよ」
2人が地面を蹴り上げた。人間王国の建物が一瞬にして吹き飛ばされた。
まるで巨大な鳥が飛ぶように。
2人の剣とシミターがぶつかり合った時。衝撃があたりを振動させ、次から次へと建物を倒壊させる。地面に着地すると、地面が割れて地下空間に吸い込まれる。
そこには無数の人間達がいて。
「しまった」
「ぎゃははははははっは」
「任せてください」
地下空間にジャンプしたのはペロンクで、トランプマスターの力を使い。人々を遠くに移動させる。
地面にオメガとジンガダンは着地する。
地震のように響き。2人は笑いあいながら剣撃を繰り返し。
地下空間の洞窟が次から次へと崩壊していく。
人間達は城がある方角の地下に移動した。
洞窟に埋もれても2人は斬り合っていた。
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