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☆職業農民最強伝説★編

第20章 ゼイン王子に会いに行くぞ

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 ――フォケジー――

 フォケジーとモンキーピンクが取った行動、それは。
 モンキーピンクをドーピングウーマン状態にする事。
 体がムキムキになっても消し消しの面積が横に伸びるだけなので問題なかった。
 
 透明な撃マッチョが走り出す。
 閉じられた城壁を前方から真っ直ぐ思いっきりパンチをした。
 城壁と繋がって城門が吹き飛ぶ、エルフ兵達は何が起きたのか理解できず。

 1人また1人と訳の分からない目で城門を見ている。
 そんな状態の中消し消しモードの2人は堂々と正面からエルフの城門を通り越し、侵入に成功する。

 城門から中に入ると、レッドカーペットが敷かれ、永遠と続く道だった。
 風は全然入ってこないのにとてつもなく気持ちの良いものだった。

 不思議なのは、兵士が全然おらず、貴族階級の人ばかりがいた。
 

「どうやら王子の兵隊がいないようじゃ」
「そのようね」

 貴族達はやりたいほうだいで、メイド達を無理やり働かせていた。
 メイド達が一生懸命作るご飯はスラム街の人々が飢えて死ぬのを防げる量の食糧だった。

 彼ら貴族は自分達の私利私欲の為なら、なんでもやっていいと勘違いしているようなのだ。
 2人は階段を上っていく。
 こんななんの防備もされていない所など消し消しがなくてもいけるぞ。

 とフォケジーは思ったのだが。
 臆病な2人は消し消しを解除しなかった。
 巨大な門が見えてきた。
 そこにはびっちりと衛兵がいて、どうやら貴族兵士のようでお腹がでっぷりと太り、あまりにも兵士らしからぬ人達だった。

 それでも手加減しないのが、フォケジーとモンキーピンクのやり方だ。


 

 ぐぎゃ、ぼぎゃ、がは。


 という音が鳴り響く、モンキーピンクのドーピングウーマン状態により容赦無用でボコボコにされる貴族兵士達、デブ達はもう許してと叫んで逃げていこうとするも逃がさない。

 透明人間のフォケジーがアイテムボックスから縄を取り出す。それを5人の貴族兵士に巻き付けて、動けないようにして、最後は透明人間のドーピングウーマンがきついお仕置きをして気絶させる。

 目の前に巨大な門、十中八九その向こうには、何かがある。

「あっちから開いた」

 鍵をぶち壊す必要もなく、鍵をあのデブ達から奪う事をするでもなく、あちらから扉が開いたのだ。

 フォケジーは一安心すると、向こうから1人の子供が出て来た。彼は不思議なモノクルの眼鏡をつけている。

「見えています。パンツ1着とタイツ1着の人ですよね」
「そうだ」
「うむ」

 消し消しを解除すると、2人は導かれたようにして王の間にやってきた。

「うしはゼインと呼ぶ、みんなはゼイン王子と呼ぶ、君達は?」
「わしはフォケジー、クールな爺さんだ」
「うっちはモンキーピンク、この爺さんに巻き込まれたんだけど、ご飯の恩を返す為さ」
「そうか、で何の用で来たのだ?」
「そだな、本題って、何をすりゃいいんだ? そだフレンドフレンド」

【フレンド申請中です。却下されました】
「ふざけんなよ」
【フレンド申請中です。フレンド申請中です】
【おう爺、無事だったか】
「それで王様に会いに来たぞ」
【よし、その国の本当の敵を教えろと言え】
「了解」
 
 事の事情を説明する。
 アッキが色々省略しているところまで、フォケジーは説明するのだ。
 こう見えても彼は村人たちの参謀を務める予定の男なのだから。



「つまり本当の敵ですね、それはこの城にいる全ての貴族です。貴族の見分けは非常に簡単で胸にバッジがついているかです。そして彼らはそのバッジをはずす事が出来ない、彼らは魔物、この城にいるすべての貴族は魔物になってしまった。経済大臣、軍務大臣、政治大臣、外務大臣、この4名がボスクラスです。うしはここから出る事が出来ない、民が苦しんでいる事は分かります。それでもうしが出るという事はこの国が滅ぶと言う事だとその4人に言われました。なぜうしを魔物化しないのかと聞くと、子供だからだそうです子供は魔物化に不適切だそうで」

「1つ聞きたいメイド達は?」
「彼らは大丈夫です。女性も魔族化はできません、この城には執事はおりませんので、執事の魔物化もいません、おそらくゴブリンキングが誕生した噂を聞いた当たりからおかしくなりました。なのにゴブリンキングは攻めてきていません、もしかすると」

「王子、それは一番最悪なパターンだ。で、村長、どうする」
【うむ、応援を送りたいのはやまやまなのだが、エルフの街がゴブリンキングの軍勢に襲われている。兵士の応援も来ないから俺様たちで今守っている。嵐が去るまで村には帰れない、となると。お前だけでなんとかしろ】
「それとわしには仲間が1人いるのじゃよ、モンキーピンクっていて、彼女も村人にしていい?」
【ああ、いいぜ、参謀が認めるんだから大丈夫だろう】
「おおお、村長、わしを参謀と認めてくださるか」
【たりめーよ、お前はパラシュートなしで空から陸地に着地した。そのあと500の盗賊を仲間と一緒に粉砕したと空欄嬢から聞いた。彼女はお前の事が心配でそわそわしていたよ】
「そうですか、それは嬉しい事です。村長こっちは任せてください」
【頼んだぞ】
「はい」

 フレンド通信が終了する。

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