ガチ・女神転生――顔だけ強面な男が女神に転生。堕女神に異世界の管理を押し付けられました!

昼行灯

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奴隷編

優しさに触れて

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『(ああ、そうでした。天馬さんに、ひとつ重要な事をお知らせするのを忘れていました)』
「(え……重要な事?)」
『(はい。これはかなり気を付けてほしい事なのですが……天馬さん……貴女の正体が、女神であることが一般人にばれるのだけは、絶対に避けなくてはいけません……もし、誰かにこの事を知られた場合、天馬さんの魂は「肉体ごと消滅」します)』
「っ――?!」

 消滅。正体がばれたら、消える。
 以前、堕女神が話していた内容を、天馬は思い出す。

『魂が消滅すれば、輪廻転生がでくなくなる』

 つまり、もう生まれ変わりはできないということだ。

「………………っ」

 ディーの言葉に、天馬は動揺を隠しきれず、一瞬にして口の中が乾く。

「(……ちなみに、理由をお伺いしても?)」
『(……そうですね。理由は、天馬さんがまだ、未熟な女神であることです。……ですが、いくら未熟でも、世界に及ぼす影響は、決して小さくありません。もしそちらの世界で正体がばれた場合、神は貴女の存在を消すことを選ぶでしょう。そして、私も庇うことはしません)』

 一切の容赦などしない。ディーの言葉からは、そういった意思が感じられた。

『(……未熟であるがゆえに、貴女が女神だと知れた場合、どのような輩が近付いてくるかも分かりません……もしそこで、女神がひとに利用されることがあれば…………考えられる中で、最悪のシナリオです。なにせ、女神の掌握とは、世界の掌握に他ならないのです。それはつまり、神の手から世界が離れることを意味します。それだけは、絶対に避けなくてはいけません。……ですから、くれぐれも正体を悟られるような行動は、慎んでください。いいですね?)』
「(わ、分かりました……)」

 ディーの真剣な眼差しに、事の重要性を思い知らされた天馬は、そっと頷き、了解の意を示したのだった。
 今まで感じたことのない、ディーから発せられる威圧的なまでのプレッシャー。
 それを天馬は腹に力を入れて受け止め、身体が震えるのを必死に抑えた。

『(ふぅ……まぁ、怖い話はこれくらいにして……そういえば天馬さん……あれから月経の方はどうですか? 体調の方などは?)』
「(え? あ、そういえば今日起きてから、全然お腹痛くないかも……これって、もう生理は終わったって事ですかね?)」

 急激な話題転換。それにともなって、緊張した面持ちだったディーの雰囲気が柔らかくなる。
 天馬は、意図的にディーがそうした振る舞いをしていることに気付きつつ、調子を合わせるように会話を続けた。

『(う~ん……それはどうでしょうかね……)』

 話題に出てきた、天馬の月経。
 海で、ウォルシーパイソンに襲われることとなった、直接の原因。
 身体が重くなり、腹部に痛みを伴っていた天馬。そんな彼女のところへ、血の臭いに誘われてきた怪物達。
 危うく海の中に引き摺り込まれそうになったところを、からくも魔法で撃退。
 その時の負傷が原因で、天馬は気絶し、盗賊達に引き上げられ、今に至る。

『(……天馬さん、ここにきて残念なお知らせです。ウォルシーパイソン達から受けた傷が、思いのほか深かったのか、天馬さんの肉体は「不死身」の能力が働いてしまいました)』
「(うん? えと、それだと何かマズいんですか? 傷が全部治るなら、むしろいいことなんじゃ……)」
『(……確かに表面の傷「だけ」が治るのであれば、問題はないのですが……)』

 ディーは何か言いにくそうに視線を逸らし、気まずそうな様子で頬を掻いている。
 
「(あの、話が見えてこないんですけど……?)」
『あぁ、その、つまりですねぇ…………はぁ~……分かりました、では、天馬さんに少し保健体育のお勉強をしてさしあげます』
「(はい?)」

 画面の向こう側で、ディーは大きなため息を漏らすと、女神デバイスの画面を使って、月経のしくみを教えてくれた。

 しかし、なぜ今そんなことを?

 そして、ディーによる月経講座が始まり、天馬は少し赤面しながらも、彼女の説明に耳を傾けた。

『(天馬さんの卵巣で卵子が作られ、それが子宮内に排卵されます。その際に、内膜と呼ばれるものが厚くなり、子供を作る準備をするのです。ですが、子供ができないまま時間が過ぎると、この内膜が剥がれて、中で蓄えられた血液と一緒に出てくるのです……これが、月経と呼ばれるものです)』

 タブレット……【女神デバイス】の画面に、子宮のイラストが表示され、ディーはそれを見ながら解説を進める。

『(そして今回、天馬さんの肉体は「不死身」の力で回復……そうなると、子宮内で剥がれた粘膜や、排出した血液まで元の状態に……)』
「(え? ま、まさか……)」
『(ええ、その、なんと言いますか……そうなるともう、最初からやり直しに……)』
「っ?!」

 天馬は、思わず声を上げそうになるのをぐっと堪える。
 だが、その目はバッチリ開かれ、マジか! という表情がはっきりと見てとれた。

「(あれを、また最初から……?)」
『(はい。おそらく日が昇ってから、改めてくるかと思われます……その……慣れていないので、辛いとは思いますが、頑張ってください)』
「(………………はい)」

 もはや、それしか天馬には言えかなった。
 憂鬱な気持ちを引き摺りながら、空が白み始めたのを窓から確認し、大きなため息を吐く。

 何せ、脱出計画までに時間的な余裕があるか分からない状況で、体調が優れないからと、準備を先伸ばしにはできないのだ。

 となると、天馬は自分の体にムチを打って、船の構造を調べたり、船内の人質の位置を調べる必要があるということ。

「ああ、無情……」
『ドンマイです、天馬さん……』

 最後に二人は、小さく声を出して呟き、通信を切った。

「はぁ……おい、マジか……」

 そうして、天馬は2度目のため息を吐いてから、取り合えず「今は寝よう」と体を横にし、眠りについたのだった。




「あの、テルマさん、大丈夫ですか……?」
「はい…………大丈夫……」
「には、見えないね……」

 天馬は座ったままの状態で、サヨとヨルに顔を覗き込まれ、重たい表情を無理矢理に笑みの形にした。

 しかし、二人はそんな天馬を余計に心配してしまう。

「どうかされたのですか? テルマさん、体調が優れませんの?」
「うん、そうみたい」
「そうですか……では、少し失礼しますね……」

 そこに、シャーロットも加わる。
 天馬の額に自分の額を当ててみたりして、熱を測ってくる。

「はぁ……冷たくて気持ちいですねぇ……」

 天馬はなんとなくぼぉっとしたまま、シャーロットが当てた額の感触に目を細めた。

「……本当に、どうされてしまったのでしょうか……?」

 シャーロットが、天馬の様子に首を捻っていると。

「……ん~? なんか、少し……血の臭いが……あ」
「サヨ? どうしたの?」

 何かに気付いたらしいサヨの方に、ユルが顔を向ける。
 するとサヨは、どうにも気まずそうに頬を掻いた。

「ああ、お姉ちゃん……あの、もしかしてテルマ、『きてる』のかも」
「きてる? きてる……きてる……あ、ああ……なるほど」

 サヨの言葉を何度も反芻し、ヨルも天馬がどういった状態なのか気付いたようだ。
 しかしそこで、おいてけぼりを食らったのがシャーロットで、彼女はヨル姉妹に向かって、少しむっとした表情を浮かべた。

「あの、お二人で納得されていないで、わたくしにも教えて下さいな」
「え~……う~ん、まぁいいか。テルマも辛そうだし、それにこんなところを盗賊達あいつらに見つかったらマズイしね……シャーロット、実はね……」

 と言って、サヨはシャーロットの耳元で、天馬にどうやら生理がきているみたいだ、と告げた。
 本当は本人に確認し、伝えてもいいか聞くのがいいと思ったが、天馬は壁にもたれて辛そうにしている。
 それに、盗賊連中が天馬の状態を知ったら、どんなことになるか分からない。
 最悪、面白半分に弄ばれる可能性もあると危惧して、咄嗟の事態にも対処できるように、このことを知っている仲間を増やしておこうという、サヨの意図もあった。

「……なるほど、テルマさんがお辛そうなのは、そいうことですか……それにしても、随分と重い生理ですわね、同情しますわ」

 そう口にすると、シャーロットは静かに天馬に近付き、肩に触れた。

「テルマさん、起きているのも辛いのであれば、横になっていた方がいいですわよ」
「うん、そうする……正直、頭を上げてるのも億劫なんだよ……」

 よほど体調が優れないのか、天馬は口調がいつもの素に戻っていた。
 それを聞いた3人は、少し驚きながらも、口調を取り繕うのが難しいほど参っているのかと、更に心配になってくる。

「はぁ……サヨさん、申し訳ありませんが、部屋にいる皆さんに、テルマさんの状態を伝えておいてくれますか?」
「いいけど、シャーロットは? どうするの?」
「わたくしは、テルマさんを寝かせますわ」

 シャーロットはサヨの問いに答えると、自らの太ももをぽんぽんと叩く。
 それを見てサヨは、どこか納得したように頷き、「そっか。それじゃ、お願いね」と言って、部屋にいた皆に、天馬の体調を伝えにいった。

「ヨルさん、貴女も身重のお体なのですから、あまり動き回らず、ゆっくりなさっててください。テルマさんのことは、わたくしが見ておきますから」
「……いいえ、私もここにいいます。テルマさんの状態が気になって、休むに休めそうもありませんから」
「……分かりましたわ。ですが、ご無理だけはなさらいで下さいね」
「はい、ありがとうございます」

 ヨルは、天馬の傍から離れず、彼女の背中を優しく撫でたり、乱れた髪を整えたりと、気を紛らわせようとしてるようだ。

「テルマさん、今は少し辛いかもしれませんが、少しの辛抱ですからね」

 ヨルの声、手の感触が心地よく、天馬は小さく息を吐く。
 次第に壁からずるずると身体が倒れていき、それをシャーロットが支えてくれた。

「少し横になりましょう。テルマさん、わたくしの膝をお貸ししますから、どうぞこちらに」

 シャーロットは崩れる天馬の体をゆっくりと横たえ、天馬に膝枕を提供した。

「どうですか? 体勢は辛くないですか?」
「うん、さっきよりずっといい……」
「それは何よりですわ」

 慈しむように、天馬に向かって微笑を浮かべるシャーロット。
 天馬はそんな表情に思わず笑みを返す。

「ありがとう、シャーロットさん……少し、寝るね」
「はい……おやすみなさい。何かあれば、すぐに起こしますわ」
「うん……おねが、い……」

 そうして、天馬は瞼を閉じて、静かに呼吸を繰り返し、意識を手放した。

「あらあら、ふふ……可愛い寝顔……」

 ヨルが天馬の顔をそっと覗き込みながら、そう呟く。
 本人が聞いたら、間違いなく赤面しながら全力で否定しただろう。

「それにしても、忙しい方ですわね、テルマさんは……昨日初めてお会いしたのに、色々と振り回されている気がしますし……」
「ですが、嬉しいではないですか。こうして『他種族わたし』たちを差別せずに、普通に接してくれて……」
「ええ、そうですわね……」

 シャーロットは寝息を立て始めた天馬の髪を撫でながら、

「不思議なひとですわ……」

 と呟いた。

 昨日、天馬によって腕に巻かれた布はそのままで、シャーロットはそれに視線を落としながら、小さく笑みを零した。

 そこに、

「あの……シャーロットさん。つかぬ事を聞きますが、貴女は、ヒュームを、どう思っているのですか?」

 と、ヨルが問い掛けた。
 その質問に、シャーロットはヨルの目を真っ直ぐに見つめて、こう答えた。

「正直……大嫌いですわ……傲慢で、自分勝手で……今回のことで、もっと嫌いになりました。ヨルさんだって、そうなのでは?」
「……そうですね……以前はそれほど意識したことはありませんでしたが、夫を目の前で殺されてからは、憎くてたまらなくなりました」

 両者は、人から受けた屈辱を胸に抱き、彼らを嫌悪していた。
 シャーロットは眉根を寄せて不機嫌そうに、ヨルは下を向いて悲しそうに。
 二人は各々に、表情を険しくして、人という種族に対す思いを表面に現した。

 しかし……、

「ですが」
「でも」

 突如、二人の声が被り、険しい表情が消え失せる。

「このひとを、わたくしはなぜか、嫌いになれないのです……」
「ええ……私も……いえ、むしろ……」

 複雑な心境を現すように、苦笑を浮かべつつも、天馬に向けられた瞳は優しさに満ちていた。

 それはきっと、天馬という個人が持つ、意識しない心遣いに触れたから。

 故に二人は、天馬を人ではなく、ひとりの心優しい女性として見れたのだろう。

「本当に、不思議なひと……」

 ヨルの呟きが、その場に小さく響いた。

 ……だが、ヨル達のこの感情が、はたして自分からそう思ったのか、天馬の女神としての力に感化されたのは、誰にも分からなかった……
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