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第2章:静かなる監視
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それ以来、家でくつろぐ母の姿を見るたび、あの日の光景が脳裏をよぎった。
原因は何か? どうしてそんなことを?
疑問は膨らむばかりだった。
僕は情報系の学部に所属し、セキュリティについて多少のIT知識があった。
ある夜、母が入浴している隙に、リビングに置かれた彼女のスマートフォンを手に取った。
パスコードは単純な生年月日。
彼女は家族を疑っていないのだ。
数日かけて、母のスマホをリモートで監視できる環境を整備した。
バレないよう、細心の注意を払った。
分析結果は、僕の予想をはるかに超えるものだった。
連絡先には、家族や女友達の他に、「タカシ」「ケンジ」「ユウト」といった見知らぬ男性の名前が並んでいた。
その一人が、あの日見かけた男だった。
さらに調べると、母は特定のマッチングアプリを頻繁に利用していることが判明した。
そのアプリは「既婚者OK」を謳い、身分証明書の提示が必要な、ある程度信頼性の高いものらしい。
男性会員の費用は高額だが、女性は月額千円程度。
最も衝撃的だったのは、メッセージの内容と、相手たちの年齢だ。
普段は穏やかで優しい母が、アプリ上では「ケイコ」という偽名を使い、時に挑発的で、僕ですら顔が熱くなるような言葉を交わしていた。
そして相手は、みな20代前半、中には僕より年下の男もいた。
「恋愛体質? それとも…若い男が好きなのか?」
現在、実際に会っているのは「タカシ」だけのようだった。
しかし、例え彼と別れたとしても、このアプリを通じてまた新しい男と出会うに違いない。
直接問い詰めれば、家庭は確実に壊れる。かといって、このまま泳がせておくわけにもいかない。
ある夜、リビングでテレビを見ながらスマホを操作する母の横顔を見て、一つの危険な考えが頭をよぎった。
僕が、母の『彼氏』になって、彼女をこの世界から引き離す。
(続く)
原因は何か? どうしてそんなことを?
疑問は膨らむばかりだった。
僕は情報系の学部に所属し、セキュリティについて多少のIT知識があった。
ある夜、母が入浴している隙に、リビングに置かれた彼女のスマートフォンを手に取った。
パスコードは単純な生年月日。
彼女は家族を疑っていないのだ。
数日かけて、母のスマホをリモートで監視できる環境を整備した。
バレないよう、細心の注意を払った。
分析結果は、僕の予想をはるかに超えるものだった。
連絡先には、家族や女友達の他に、「タカシ」「ケンジ」「ユウト」といった見知らぬ男性の名前が並んでいた。
その一人が、あの日見かけた男だった。
さらに調べると、母は特定のマッチングアプリを頻繁に利用していることが判明した。
そのアプリは「既婚者OK」を謳い、身分証明書の提示が必要な、ある程度信頼性の高いものらしい。
男性会員の費用は高額だが、女性は月額千円程度。
最も衝撃的だったのは、メッセージの内容と、相手たちの年齢だ。
普段は穏やかで優しい母が、アプリ上では「ケイコ」という偽名を使い、時に挑発的で、僕ですら顔が熱くなるような言葉を交わしていた。
そして相手は、みな20代前半、中には僕より年下の男もいた。
「恋愛体質? それとも…若い男が好きなのか?」
現在、実際に会っているのは「タカシ」だけのようだった。
しかし、例え彼と別れたとしても、このアプリを通じてまた新しい男と出会うに違いない。
直接問い詰めれば、家庭は確実に壊れる。かといって、このまま泳がせておくわけにもいかない。
ある夜、リビングでテレビを見ながらスマホを操作する母の横顔を見て、一つの危険な考えが頭をよぎった。
僕が、母の『彼氏』になって、彼女をこの世界から引き離す。
(続く)
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