ピンサロで奉仕する母の秘密を知った息子が…

MisakiNonagase

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【番外編】母サキ ピンサロで働いた理由 恋と借金

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サキは56歳。社会人になった25歳の息子の健太と都心のマンションで二人暮らしをしていた。夫とは数年前に死別した。団体信用保険で住宅ローンは完済され、遺族年金と息子の収入で、生活に不自由はなかった。むしろ、子育ても一段落し、これからは自分の時間をゆっくり楽しもうと思っていた。

 

そんなある春の日、図書館で出会ったのが、大学生のユウキだった。22歳、文学部に在籍する柔らかな物腰の青年だ。サキが手に取った古典文学の解説書について、偶然隣にいたユウキが「その時代の背景、私のゼミで少し研究しているんです」と声をかけてくれたことがきっかけだった。

 

最初は年齢差に戸惑いもあったが、ユウキの知的で誠実な態度に次第に心を開いた。交際は順調に進み、「サキさん」と呼んでいた彼は、やがて「サキ」と呼び捨てにするようになった。公園を散歩し、安い喫茶店で何時間も話し込む。サキは、長く忘れていた「恋する気持ち」を、この青年から教えられた。

 

「サキの優しさが、僕を救ってくれる」

「君と一緒にいる時だけ、本当の自分でいられる」

 

そんな言葉を囁かれ、頭を撫でられると、彼女はすっかりその気になってしまった。息子には内緒の関係だった。


 

変化は少しずつ訪れた。ユウキが「ゼミの合宿費用が足りない」「就活のスーツが欲しい」とこぼすようになった。最初は小遣い程度の金額を渡していたサキだが、やがて「友達との投資話に少しだけ参加したい。成功したら倍返しするから」と言われ、貯金を数十万円引き出すようになった。

 

「この子の未来のためなら」と、サキは自分に言い聞かせた。ユウキの笑顔が見たい。彼の成功を、一番近くで支えたい。そう思ううちに、貯金通帳の残高はみるみる減っていった。

 

そして、ついにユウキが「大きなビジネスチャンスが来た。ただ、初期資金が三百万ほど必要で…」と言い出した時、サキの貯金はほとんど底をついていた。

 

「でも、諦められない…彼の夢なんだから」

サキは消費者金融で借金をした。300万。返済計画も曖昧なまま、その全額をユウキに渡した。

 

しかし、その「ビジネス」はあっけなく失敗し、ユウキの態度は冷たくなっていった。連絡はまばらになり、会っても金銭の話ばかり。サキはようやく、自分が「金づる」でしかなかったことに気がついた。

 

借金の返済は待ってくれない。サキは、それまで続けていた金融事務のパートを辞め、収入を増やす道を探した。人づてに知ったのは「デリヘル」の仕事だった。年齢を考えれば単価は良かったが、完全な歩合制のため、指名がなければ収入はゼロ。不安定な日々が続いた。

 

「確実に稼がなければ…」

サキはさらに一歩、暗い世界へ足を踏み入れた。街の外れにある、古びた看板が灯る「ピンクサロン」。ここなら、年齢は関係なく、客さえ来れば確実に日当が稼げた。息子にも、亡き夫にも、顔向けできない。鏡に映る濃い化粧と安っぽい服をまとった自分を見て、サキは毎晩、枕を涙で濡らした。

 

そして、ついに決断の日が来た。ユウキに最後の連絡を入れ、全てを伝え、別れを告げた。電話の向こうで彼は淡々と、「そう。じゃあ、お互い頑張ろう」と言うだけだった。

 

借金はまだ残っている。ピンクサロンの小さな個室で、見知らぬ男の話を相槌を打ちながら聞く日々。しかし、サキの心には、ある静かな決意が生まれていた。

 

(もう、誰かのために生きない。この借金を返し終えたら、今度は本当に、自分のために生きよう)

 

窓の外には、薄明るい街灯の光が揺れていた。長く、暗いトンネルはまだ続いている。でも、その先にほのかな光を見た気がした。56歳の、終わりではない第二の人生は、こうして、痛みとともに、静かに動き始めていたとき、息子の健太にバレた。そして、それをきっかけに実の母と息子が男と女の関係になる。

 
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