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第一部 現実になった異世界生活
ジェンside-3. 異世界6~8日目 治癒魔法も習ってみる
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今日はせっかくなので回復系魔法を習ってみることにした。回復系のスキルはなかなか習得できないのにお金がかかると言って受ける人は少ないみたい。
回復系魔法は治癒魔法と回復魔法があって、ゲームとかにあるHP回復というように漠然と回復するわけではなく、あくまで治療や毒を抜くということで回復する感じのようだ。かなりイメージが重要になるみたい。
このため、スキルを覚える前に体の構造や病気などの知識について内容を理解しないといけないらしく、これを理解する時点であきらめる人も多いみたい。本を読ませてもらったのだけど、思ったよりも地球の知識と変わらないみたい。ただメスとかで切ったりするわけではなく、魔法で治療するというのが違うところね。
ある程度勉強をしてきたと言うことで試験を受けさせてもらうと、1回目で試験に受かることができた。私の医学スキルが3もあるので変だなと思っていたけど、思った以上にこの世界の医学レベルが低いのかな?というよりは魔法で治療できるので一般的な医療が発達していないと考えるべきかな?
時間も早かったのでそのまま実技に入ることになった。魔法と同じように魔素を体に取り込み、手に魔素を集める。その後は治療する部分にその魔素を注ぎ込むように当てて魔法を発動させるらしい。そのときに切り傷であればくっつけるイメージ、擦り傷であれば皮膚が再生するイメージで魔法を発動すればいいということなんだけど、うまくできるかな?
モルモットに傷をつけて治療を実践してみたのだけれど、やっぱりそう簡単には治癒できない。魔法は発動しているみたいなのだけれど、発動しても傷が治っていない状態なのだ。どうやら治療のイメージがうまくいっていないために魔法が発動しても治療がうまくいかないようだ。
さすがに連続でやっていると精神的にかなり疲れてくるので休憩を取りながら頑張ってみたんだけど、この日は残念ながら治療をすることができなかった。早くても数日はかかるものだからがんばってと励まされたけど、ほんとに使えるようになるのか不安になってしまう。
思ったよりも精神的に疲れたみたいで、宿に戻って食事をとった後はそのまま眠ってしまった。
翌日も講習を受けるが、なかなかイメージがつかめない。「こちらの人と治療に関するイメージが違うのではないか?」と思って、私の知っている知識で修復をするようにやってみた。血管の修復、皮膚の再生について単純にくっつけるのではなく、自己治癒力を高めることで治ることをイメージするとうまく治療ができるようになった。
骨折や内臓などの治療をするには、イメージを習得するための講義を受けたり、実際の現場で治療したりする必要があるため、時間とお金がかなりかかるらしい。でもイメージで治療ができるのであれば上のランクでもあまり変わらないような気もするのよね。
骨折や内臓の治療、もしかしたら癌の治療とかもイメージさえしっかりしていればできるのではないのかな?とはいえ、自分で骨を折る気もないし、こればかりは実践してみなければわからないのでなにか機会があればやってみようかな。
攻撃魔法に治癒魔法、武器の使い方に魔獣の狩りと、とりあえずやってみたいことは一通りやったという感じだけれど、これで記憶がなくなるというのがちょっと悲しいな。
この体験とは別に、アキラとマラルと一緒に狩りにいって一緒に食事をしたのはほんとうに楽しかった。その記憶だけでも残ってくれたらいいのにな。
宿に戻ってから魔法でいろいろと遊んでみた。風魔法は空気を操るので空気の振動を止めると音が聞こえなくなるみたいなのでうまく使えば防音になるわね。同じように工夫すれば攻撃魔法だけでなくて他にも応用ができそうだわ。
一通りのことができるようになったので、翌日は一人で狩りに行ってみることにした。魔獣よりも他の人たちに襲われたりするのが怖いものね。門は0時から開いているからその時間に合わせて町を出た。
狩りの対象はスライムや角兎、狼もどきくらいになるのだけれど、風魔法で攻撃し、襲ってこられても水魔法で防御してから攻撃するのでほとんど攻撃を受けずに倒すことができる。もちろん魔獣がもっと強くなってきたらこう簡単にはいかないだろうけどね。
せっかくなので部屋の中では練習できない火魔法や土魔法も挑戦してみた。少し時間がかかったけれど、火魔法は手のひらに小さな炎が出るくらいだけど火を出すことができた。土魔法は土を生み出すことはできなかったけれど、石を飛ばして攻撃することができた。威力はほとんどないけどね。
威力はともかく、魔法がイメージしやすいのは火や水や風は原理を知っているからなのかな?そのせいで土魔法はイメージしにくいのかもしれないわね。
狼もどきを倒すことができたので牙を回収したのだけれど、やはり頭の一部を潰すというのは少し抵抗があった。やり方は聞いていたんだけど、やっぱり自分でやるというのはねえ。そのあとうまく魔法が当たって角兎も倒すことができたんだけど、さすがに解体は無理なので持って帰ることにした。
町に戻ってから素材を買い取ってもらうと全部で120ドールになった。やっぱり角兎を倒せたのが大きいわね。でも冒険者として生活するというのはどう考えても無理そうだわ。
役場に行くと、初日に剣の講習を受けた男性が骨折したみたいで、かなり落ち込んでいた。骨折したのは指の骨なんだけど、利き手なので剣をうまく握れないみたい。完治には1ヶ月ほどかかるらしく、剣を握るにも少なくとも2週間はかかると言っていた。
「できるかどうか分からないけど、治療をやってみましょうか?」と声をかけるとなぜかかなり驚いていた。まあうまくできなかったら薬を使えばいいかな。
昨日は切り傷を治すことでなかなかイメージできなくて難しかったのだけれど、骨折は骨をつなぐことになるのでこっちの方がイメージしやすいと思う。骨の成長を促すイメージで骨と骨をくっつけていく。もちろんずれてくっつけてしまってはまずいので元の位置に戻るようにイメージする。
しばらくして確認してもらうと、若干痛みは残っているが、骨もくっついたみたいで動かすことに問題はないようだ。よかった、完璧じゃないけどうまくいったみたい。
「だけど、完全に治っているわけではないかもしれないので無理はしないでくださいね。初めての骨折治療だから、自信があるわけでもないから。」
近くでその作業を見ていた冒険者達が「うちのパーティーに入らないか!!」と誘ってきた。なんか今までの勧誘とは違ってかなり必死な印象なんだけど、もしかしてなんかやらかしたかな?
いろいろ言っていることを整理すると、どうやら骨折治療をするのは中級治癒魔法みたいで使えるのは上階位以上の冒険者くらいらしい。その治癒魔法を使えるメンバーがパーティーにいるというのは、安全性からも経済性からもかなり有利なことのようだ。
さすがにまずいと思ってなんとか断り、逃げるように宿に戻った。まあ明後日にはもとの世界に帰るから大丈夫だよね?
回復系魔法は治癒魔法と回復魔法があって、ゲームとかにあるHP回復というように漠然と回復するわけではなく、あくまで治療や毒を抜くということで回復する感じのようだ。かなりイメージが重要になるみたい。
このため、スキルを覚える前に体の構造や病気などの知識について内容を理解しないといけないらしく、これを理解する時点であきらめる人も多いみたい。本を読ませてもらったのだけど、思ったよりも地球の知識と変わらないみたい。ただメスとかで切ったりするわけではなく、魔法で治療するというのが違うところね。
ある程度勉強をしてきたと言うことで試験を受けさせてもらうと、1回目で試験に受かることができた。私の医学スキルが3もあるので変だなと思っていたけど、思った以上にこの世界の医学レベルが低いのかな?というよりは魔法で治療できるので一般的な医療が発達していないと考えるべきかな?
時間も早かったのでそのまま実技に入ることになった。魔法と同じように魔素を体に取り込み、手に魔素を集める。その後は治療する部分にその魔素を注ぎ込むように当てて魔法を発動させるらしい。そのときに切り傷であればくっつけるイメージ、擦り傷であれば皮膚が再生するイメージで魔法を発動すればいいということなんだけど、うまくできるかな?
モルモットに傷をつけて治療を実践してみたのだけれど、やっぱりそう簡単には治癒できない。魔法は発動しているみたいなのだけれど、発動しても傷が治っていない状態なのだ。どうやら治療のイメージがうまくいっていないために魔法が発動しても治療がうまくいかないようだ。
さすがに連続でやっていると精神的にかなり疲れてくるので休憩を取りながら頑張ってみたんだけど、この日は残念ながら治療をすることができなかった。早くても数日はかかるものだからがんばってと励まされたけど、ほんとに使えるようになるのか不安になってしまう。
思ったよりも精神的に疲れたみたいで、宿に戻って食事をとった後はそのまま眠ってしまった。
翌日も講習を受けるが、なかなかイメージがつかめない。「こちらの人と治療に関するイメージが違うのではないか?」と思って、私の知っている知識で修復をするようにやってみた。血管の修復、皮膚の再生について単純にくっつけるのではなく、自己治癒力を高めることで治ることをイメージするとうまく治療ができるようになった。
骨折や内臓などの治療をするには、イメージを習得するための講義を受けたり、実際の現場で治療したりする必要があるため、時間とお金がかなりかかるらしい。でもイメージで治療ができるのであれば上のランクでもあまり変わらないような気もするのよね。
骨折や内臓の治療、もしかしたら癌の治療とかもイメージさえしっかりしていればできるのではないのかな?とはいえ、自分で骨を折る気もないし、こればかりは実践してみなければわからないのでなにか機会があればやってみようかな。
攻撃魔法に治癒魔法、武器の使い方に魔獣の狩りと、とりあえずやってみたいことは一通りやったという感じだけれど、これで記憶がなくなるというのがちょっと悲しいな。
この体験とは別に、アキラとマラルと一緒に狩りにいって一緒に食事をしたのはほんとうに楽しかった。その記憶だけでも残ってくれたらいいのにな。
宿に戻ってから魔法でいろいろと遊んでみた。風魔法は空気を操るので空気の振動を止めると音が聞こえなくなるみたいなのでうまく使えば防音になるわね。同じように工夫すれば攻撃魔法だけでなくて他にも応用ができそうだわ。
一通りのことができるようになったので、翌日は一人で狩りに行ってみることにした。魔獣よりも他の人たちに襲われたりするのが怖いものね。門は0時から開いているからその時間に合わせて町を出た。
狩りの対象はスライムや角兎、狼もどきくらいになるのだけれど、風魔法で攻撃し、襲ってこられても水魔法で防御してから攻撃するのでほとんど攻撃を受けずに倒すことができる。もちろん魔獣がもっと強くなってきたらこう簡単にはいかないだろうけどね。
せっかくなので部屋の中では練習できない火魔法や土魔法も挑戦してみた。少し時間がかかったけれど、火魔法は手のひらに小さな炎が出るくらいだけど火を出すことができた。土魔法は土を生み出すことはできなかったけれど、石を飛ばして攻撃することができた。威力はほとんどないけどね。
威力はともかく、魔法がイメージしやすいのは火や水や風は原理を知っているからなのかな?そのせいで土魔法はイメージしにくいのかもしれないわね。
狼もどきを倒すことができたので牙を回収したのだけれど、やはり頭の一部を潰すというのは少し抵抗があった。やり方は聞いていたんだけど、やっぱり自分でやるというのはねえ。そのあとうまく魔法が当たって角兎も倒すことができたんだけど、さすがに解体は無理なので持って帰ることにした。
町に戻ってから素材を買い取ってもらうと全部で120ドールになった。やっぱり角兎を倒せたのが大きいわね。でも冒険者として生活するというのはどう考えても無理そうだわ。
役場に行くと、初日に剣の講習を受けた男性が骨折したみたいで、かなり落ち込んでいた。骨折したのは指の骨なんだけど、利き手なので剣をうまく握れないみたい。完治には1ヶ月ほどかかるらしく、剣を握るにも少なくとも2週間はかかると言っていた。
「できるかどうか分からないけど、治療をやってみましょうか?」と声をかけるとなぜかかなり驚いていた。まあうまくできなかったら薬を使えばいいかな。
昨日は切り傷を治すことでなかなかイメージできなくて難しかったのだけれど、骨折は骨をつなぐことになるのでこっちの方がイメージしやすいと思う。骨の成長を促すイメージで骨と骨をくっつけていく。もちろんずれてくっつけてしまってはまずいので元の位置に戻るようにイメージする。
しばらくして確認してもらうと、若干痛みは残っているが、骨もくっついたみたいで動かすことに問題はないようだ。よかった、完璧じゃないけどうまくいったみたい。
「だけど、完全に治っているわけではないかもしれないので無理はしないでくださいね。初めての骨折治療だから、自信があるわけでもないから。」
近くでその作業を見ていた冒険者達が「うちのパーティーに入らないか!!」と誘ってきた。なんか今までの勧誘とは違ってかなり必死な印象なんだけど、もしかしてなんかやらかしたかな?
いろいろ言っていることを整理すると、どうやら骨折治療をするのは中級治癒魔法みたいで使えるのは上階位以上の冒険者くらいらしい。その治癒魔法を使えるメンバーがパーティーにいるというのは、安全性からも経済性からもかなり有利なことのようだ。
さすがにまずいと思ってなんとか断り、逃げるように宿に戻った。まあ明後日にはもとの世界に帰るから大丈夫だよね?
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