81 / 430
第一部 異世界ものの定番の人たち
68. 異世界267日目 鍛錬の日々
しおりを挟む
新章となりますが、章のタイトルの内容までしばらくかかります。異世界ものといえば出てくる定番です。しばらくは二人の成長についての話となります。
~~~~
サクラにいたときにスレインさん達にもいろいろと聞いていたのと、役場や他の冒険者から聞いていくつか武術の道場はピックアップしていたので、事前にいくつか見て回っていた。
1日あたりの訓練の費用は自分が1000ドール、ジェンが800ドールなんだが、全体練習ではなく、個別指導となるのでしょうがない。まずは15日間の短期集中のトレーニングを受けることにした。
ただ、二人のみのパーティーで剣関係だけだとちょっとまずい場面もありそうなので自分は槌、ジェンは杖についても少し習ってみることにしている。
このためそれぞれの武器を追加して結構な出費となってしまった。自分の鋼の戦鎚(高)が15万ドール、ジェンの鋼の錫杖が18万ドールと結構したからね。錫杖は魔法媒体じゃなかったからこの値段だけどそうでなかったら数倍だ。打撃系なので付与魔法も強度を重視したものにした。
お金は大分減ってきていたんだが、この間の海賊関係で結構お金をもらっていたので大丈夫だ。これを買ってもまだ残りは100万ドールほどあるし魔符核の納入代でかなりお金も入る予定だからね。
自分が行くのはカテナ剣術というところで、通常は5~10人の練習生を相手に鍛錬を行っているところだ。今回指導してくれるのは師範代という感じのカルタニックという人だ。
最初の訪問で握手した時にこっそり鑑定させてもらったところ片手剣のスキルレベルはなんと5、盾が4だった。それ以外も2~3のスキルを持っており、クラスも戦士レベル-3になっていた。あまり時間がなかったので武術のところしか見ることができなかったが、かなりのレベルの人だった。
簡単に練習もさせてもらったんだが、指導も的確でわかりやすかったのでこの人に決めたのである。
一日の指導時間は休憩を入れて3時間なので地球で言うと時給あたり1700円くらいとなる。全体練習が1日200ドールなので個人レッスンと考えるとこれでも安いとみるべきなんだろうか?
使い慣れているものでやった方がいいと言うことで、武器は普段使っている装備を使っての稽古となる。剣の切れ味をかなり落としているので防具は練習用のかなり簡易のものだ。
好きに打ち込んでこいと言われたので斬りかかるが、簡単に流されてしまう。ある程度打ち込みをしたところで指導が始まった。若干変な癖が付いているみたいで、その辺りの矯正からとなる。
戦い方は魔獣を相手にする場合と人を相手にする場合で異なるのでその辺りは戦い方や使い方を変えていかなければならない。対人の場合は魔法を使ってくる場合もあるし、魔獣でも高階位になれば魔法を使うものがいるらしい。
剣と盾を使うスタイルの場合、盾をどれだけうまく使うかで剣が生きてくる。今まではそれがチグハグだったようだ。まあ盾なんて遊びでも使うことがなかったからねえ。
個人指導のあとは全体練習が1時間ある。この時にいろいろな人と対戦してさらに鍛錬する感じである。
1時半から5時半まで練習をした後、ジェンを迎えに行ってから夕食を食べて宿に戻る日の繰り返しだ。ジェンも日々の成長を感じているみたいで、大変だけど充実している感じだ。
ただ、ジェンを迎えに行った時の他の練習生の視線がきつい。まあ普通だったら彼氏と思われるから嫉妬の目線なのかと思う。
宿に戻ってからも勉強や付与魔法、魔法の鍛錬などは欠かさない。最初の頃はさすがにすぐに眠りについていたけどね。
15日の鍛錬を終了したあとは狩で実践しながら定期的に指導を受けていくつもりだ。
~ジェンSide~
今日からイチとは別の道場で短剣と盾の鍛錬となった。戦い方が違うので同じ道場だとどちらかの指導レベルが劣ることと、指導員の数の問題だったから仕方がないんだけどちょっと悲しかった。私塾だと教える人がそれほどいないので個人レッスンは一人が限度みたい。
私が行くのはカルイサ短剣術という道場で、体術と短剣をメインとしたところになる。
指導をしてくれるのはカルイサさんという道場主がやってくれるようだ。もともとあまり大きなところではなく、練習生も5人以下であり、通常の指導は師範代という感じのクラスの人が行っているので指導者は2人しかいない。
イチがレベルを確認したところ、短剣はレベル5、体術と盾はレベル4とかなり高かったらしい。あとは片手剣や槌、杖などが3くらいだったようだ。
道場には毎日ではないが女性も通っていることと話した感じで指導者が好印象だったのがここを選んだ理由だ。
休憩を入れて1日3時間の個別指導と1時間の全体練習と結構ハードだけどがんばらないといけない。戦い方は前面に出て戦うわけではないので、一撃離脱が基本となるのだけど、盾を使って攻撃の捌き方はできないと危ないので普通に戦い方を習うことになった。併せて体術もやっているのでなかなか大変だ。
下見の時からだけど他の練習生の視線が少し気になのだけど、できるだけ気にしないようにしている。初日の練習が終わった後、他の練習生から「食事でもどうか?」と、声をかけられたので、帰りにイチに迎えに来てもらうようにした。
「わかった。まあ、日暮れも早いから女の子一人だとやっぱり危ないよね。」
そう言って行きも帰りも道場まで送ってくれることになった。イチの道場の方が宿から近いのでちょっと申し訳ないけどとても嬉しい。
さすがに迎えに来てもらうと声をかけてくることはなくなったのだけど、かなりの嫉妬の目でイチが睨まれていた。「なんであんな奴が・・・」とか聞こえてきたがイチのことを何も知らない人にそんなこと言われる筋合いはないわ。
~~~~
サクラにいたときにスレインさん達にもいろいろと聞いていたのと、役場や他の冒険者から聞いていくつか武術の道場はピックアップしていたので、事前にいくつか見て回っていた。
1日あたりの訓練の費用は自分が1000ドール、ジェンが800ドールなんだが、全体練習ではなく、個別指導となるのでしょうがない。まずは15日間の短期集中のトレーニングを受けることにした。
ただ、二人のみのパーティーで剣関係だけだとちょっとまずい場面もありそうなので自分は槌、ジェンは杖についても少し習ってみることにしている。
このためそれぞれの武器を追加して結構な出費となってしまった。自分の鋼の戦鎚(高)が15万ドール、ジェンの鋼の錫杖が18万ドールと結構したからね。錫杖は魔法媒体じゃなかったからこの値段だけどそうでなかったら数倍だ。打撃系なので付与魔法も強度を重視したものにした。
お金は大分減ってきていたんだが、この間の海賊関係で結構お金をもらっていたので大丈夫だ。これを買ってもまだ残りは100万ドールほどあるし魔符核の納入代でかなりお金も入る予定だからね。
自分が行くのはカテナ剣術というところで、通常は5~10人の練習生を相手に鍛錬を行っているところだ。今回指導してくれるのは師範代という感じのカルタニックという人だ。
最初の訪問で握手した時にこっそり鑑定させてもらったところ片手剣のスキルレベルはなんと5、盾が4だった。それ以外も2~3のスキルを持っており、クラスも戦士レベル-3になっていた。あまり時間がなかったので武術のところしか見ることができなかったが、かなりのレベルの人だった。
簡単に練習もさせてもらったんだが、指導も的確でわかりやすかったのでこの人に決めたのである。
一日の指導時間は休憩を入れて3時間なので地球で言うと時給あたり1700円くらいとなる。全体練習が1日200ドールなので個人レッスンと考えるとこれでも安いとみるべきなんだろうか?
使い慣れているものでやった方がいいと言うことで、武器は普段使っている装備を使っての稽古となる。剣の切れ味をかなり落としているので防具は練習用のかなり簡易のものだ。
好きに打ち込んでこいと言われたので斬りかかるが、簡単に流されてしまう。ある程度打ち込みをしたところで指導が始まった。若干変な癖が付いているみたいで、その辺りの矯正からとなる。
戦い方は魔獣を相手にする場合と人を相手にする場合で異なるのでその辺りは戦い方や使い方を変えていかなければならない。対人の場合は魔法を使ってくる場合もあるし、魔獣でも高階位になれば魔法を使うものがいるらしい。
剣と盾を使うスタイルの場合、盾をどれだけうまく使うかで剣が生きてくる。今まではそれがチグハグだったようだ。まあ盾なんて遊びでも使うことがなかったからねえ。
個人指導のあとは全体練習が1時間ある。この時にいろいろな人と対戦してさらに鍛錬する感じである。
1時半から5時半まで練習をした後、ジェンを迎えに行ってから夕食を食べて宿に戻る日の繰り返しだ。ジェンも日々の成長を感じているみたいで、大変だけど充実している感じだ。
ただ、ジェンを迎えに行った時の他の練習生の視線がきつい。まあ普通だったら彼氏と思われるから嫉妬の目線なのかと思う。
宿に戻ってからも勉強や付与魔法、魔法の鍛錬などは欠かさない。最初の頃はさすがにすぐに眠りについていたけどね。
15日の鍛錬を終了したあとは狩で実践しながら定期的に指導を受けていくつもりだ。
~ジェンSide~
今日からイチとは別の道場で短剣と盾の鍛錬となった。戦い方が違うので同じ道場だとどちらかの指導レベルが劣ることと、指導員の数の問題だったから仕方がないんだけどちょっと悲しかった。私塾だと教える人がそれほどいないので個人レッスンは一人が限度みたい。
私が行くのはカルイサ短剣術という道場で、体術と短剣をメインとしたところになる。
指導をしてくれるのはカルイサさんという道場主がやってくれるようだ。もともとあまり大きなところではなく、練習生も5人以下であり、通常の指導は師範代という感じのクラスの人が行っているので指導者は2人しかいない。
イチがレベルを確認したところ、短剣はレベル5、体術と盾はレベル4とかなり高かったらしい。あとは片手剣や槌、杖などが3くらいだったようだ。
道場には毎日ではないが女性も通っていることと話した感じで指導者が好印象だったのがここを選んだ理由だ。
休憩を入れて1日3時間の個別指導と1時間の全体練習と結構ハードだけどがんばらないといけない。戦い方は前面に出て戦うわけではないので、一撃離脱が基本となるのだけど、盾を使って攻撃の捌き方はできないと危ないので普通に戦い方を習うことになった。併せて体術もやっているのでなかなか大変だ。
下見の時からだけど他の練習生の視線が少し気になのだけど、できるだけ気にしないようにしている。初日の練習が終わった後、他の練習生から「食事でもどうか?」と、声をかけられたので、帰りにイチに迎えに来てもらうようにした。
「わかった。まあ、日暮れも早いから女の子一人だとやっぱり危ないよね。」
そう言って行きも帰りも道場まで送ってくれることになった。イチの道場の方が宿から近いのでちょっと申し訳ないけどとても嬉しい。
さすがに迎えに来てもらうと声をかけてくることはなくなったのだけど、かなりの嫉妬の目でイチが睨まれていた。「なんであんな奴が・・・」とか聞こえてきたがイチのことを何も知らない人にそんなこと言われる筋合いはないわ。
11
あなたにおすすめの小説
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ
壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。
幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。
「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」
泣きじゃくる彼女に、彼は言った。
「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」
「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」
そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。
※2019年10月、完結しました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる