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第一部 異世界ものの定番の人たち
84. 異世界381日目 偽善者の活動と噂
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ルイサレムの町でやり始めた孤児院での治療は他の町でも行っている。小さな町や村では孤児院もないのでさすがにしなかったが、オーマトの町でも1日だけだったが、治療を行った。
孤児院に行って話をすると、なぜかすぐに治療に入らせてくれたのは噂でも広まっているのだろうか?おかげで余計な説明をせずに治療には入れたから良かったんだけどね。
スレインさんの家で朝食をごちそうになってからいつものように変装してから孤児院に行ってみると、なぜかすぐに話が通じた。さすがに気になって聞いてみたところ、孤児院でも独自のネットワークがあり、二人の風貌などが伝わっているようだ。
あまり大事になると活動できなくなるから出来るだけ内密にと伝えておいたんだが、大丈夫だろうか?孤児院のみのネットワークなので大丈夫ですよと言っていたけど。ただ、そもそもそんな慈善事業をする高レベルの治癒士が本当にいるとは信じられていないらしい。
「あくまで自分の為にやっていることで、崇高な考えを持って行うわけではありませんよ。」
「それでもいいのです。体の障害を治療してくれるだけでその子の将来の選択肢が広がりますから。」
そんな感じで普通に受け入れてくれているのはありがたい。
サクラの町には孤児院が3カ所あるようなので全部回ることにしたんだが、やはり町が大きいだけあって子供達も多い。たださすがに首都だけあって寄付が多いのか、食事環境はそれほど悪くはないようだ。
そうは言っても怪我は結構多いみたいで、骨折している子供達もいるし、病気にかかっている子供達も数名いた。怪我の跡が残ってしまっている子供たちも結構多い。特に女の子の顔の傷は治療してあげるとかなり喜んでくれた。
だけど伝染病とかはやったらかなりまずそうだねえ。伝染病も回復魔法で治るからなんとかなるのかな?ただ病気の回復についてはかなり驚かれていたので普通は治療できないのかもしれない。
認識されないように隠密のスキルを使っているので印象はあまり残らないので大丈夫と思いたい。さらに変装しているとはいえ、ばれるとまずいので個室で順番に治療をさせてもらっている。声に関しても風魔法で声を変えているので大丈夫だろう。極力喋らないようにしているし。
立ち去る時には索敵で後を付けられていないかを確認しながら路地に入ったところで飛翔し、変装を解いている。基本的にはばれないと思うが、細心の注意を払っておかないといけない。
治療の経験を積んできたおかげか、最近は治療する速度が上がってきている。最初の時は全部終わるのに1日かかっていたんだが、同じような症状だとかなり早い。まだレベルは上がっていないが、そろそろレベルも上がるかもしれないなあ。
本当は瀕死の人を治療した方が経験を積めるんだがそんな人がそうそういるわけではない。まあ治療できるかわからないけどね。
ただ、怪我、骨折、内臓疾患、ウィルス性の病気などができるようになっているので、これだけできるようになれば応用すればだいたいの治療はなんとかなるかな?あとは症状の特定ができるかどうかだね。
せっかくの治癒魔法や回復魔法があるからもっと一般的になればいいんだが、治癒魔法が宗教と一緒になってしまったのが厳しいところだ。あくまで魔法の一つなんだけど、医学と併せて神への信仰が必要という風に理解されているからね。
まあ下手に神殿を刺激するとかなり怖いのでほどほどにしておくのが一番かな?
あとはエリアヒールみたいなことができるようになればいいんだが、症状が同じだったらできるのかね。これはなかなか試すことができない。
まあパーティーは二人なのでそこまで必要ではないけど、できるようになっているといざというときに助かるからね。特に回復は毒を受けたときには有効と思う。
その後冒険者の間でも「さすらいの治癒士」という噂を聞くようになった。「これが本当なら俺たちのパーティーに入ってくれねえかな?」とか言っている。隠密と変装の魔道具を使っておいて良かったよ。
ただクリスさんから同じ噂を聞いたときにはさすがにここまで広まるとまずいかもしれないと思い始めた。
そろそろ足を洗ったほうがいいかもね。もしまたする時は別の変装をしてやってみた方がいいかなあ。同じような志の人が増えていると認識してもらうのもありか。
サクラでは上階位の魔獣の狩りに行くとするとかなりの距離の遠征になるので、車の納入までは訓練に時間を費やすことにした。
スレインさん達に紹介してもらった道場で合いそうなところを選ぶことにしたんだが、どこも甲乙つけ難くて悩んでしまった。高階位クラス向けの道場の数も多いせいか、どこもマンツーマンの指導が可能であり、指導者のレベルも高い。
今回は結構大きなハルト道場というところにジェンと一緒に通うことになった。武器によって指導者も変えて対応してくれるのでより細かく習うことができそうだ。
1日一人1200ドールであるが、相場を考えると十分ではないかと思う。
訓練は3時間の個人レッスンと1時間の全体練習だ。他の生徒のレベルも結構高いので全体練習もいろいろなタイプの人と対戦できてかなり練習になる。
稽古が終わった後はスレインさん達やクリスさんと一緒のこともあるが、いろいろな店で食事を楽しんでいる。ちょっと高めのお店も含めて有名どころを回っている感じだ。ちょっと金遣いが荒いが、サクラ滞在の間だけは贅沢しようとジェンと話しして決めたことだ。
おかげでクリスさんともかなり打ち解けてきている感じだ。まあ対外的には別行動だし、あくまで蠍の尾パーティーとしての交流となっているので自分たちとの接点はそれほど知られていない。
孤児院に行って話をすると、なぜかすぐに治療に入らせてくれたのは噂でも広まっているのだろうか?おかげで余計な説明をせずに治療には入れたから良かったんだけどね。
スレインさんの家で朝食をごちそうになってからいつものように変装してから孤児院に行ってみると、なぜかすぐに話が通じた。さすがに気になって聞いてみたところ、孤児院でも独自のネットワークがあり、二人の風貌などが伝わっているようだ。
あまり大事になると活動できなくなるから出来るだけ内密にと伝えておいたんだが、大丈夫だろうか?孤児院のみのネットワークなので大丈夫ですよと言っていたけど。ただ、そもそもそんな慈善事業をする高レベルの治癒士が本当にいるとは信じられていないらしい。
「あくまで自分の為にやっていることで、崇高な考えを持って行うわけではありませんよ。」
「それでもいいのです。体の障害を治療してくれるだけでその子の将来の選択肢が広がりますから。」
そんな感じで普通に受け入れてくれているのはありがたい。
サクラの町には孤児院が3カ所あるようなので全部回ることにしたんだが、やはり町が大きいだけあって子供達も多い。たださすがに首都だけあって寄付が多いのか、食事環境はそれほど悪くはないようだ。
そうは言っても怪我は結構多いみたいで、骨折している子供達もいるし、病気にかかっている子供達も数名いた。怪我の跡が残ってしまっている子供たちも結構多い。特に女の子の顔の傷は治療してあげるとかなり喜んでくれた。
だけど伝染病とかはやったらかなりまずそうだねえ。伝染病も回復魔法で治るからなんとかなるのかな?ただ病気の回復についてはかなり驚かれていたので普通は治療できないのかもしれない。
認識されないように隠密のスキルを使っているので印象はあまり残らないので大丈夫と思いたい。さらに変装しているとはいえ、ばれるとまずいので個室で順番に治療をさせてもらっている。声に関しても風魔法で声を変えているので大丈夫だろう。極力喋らないようにしているし。
立ち去る時には索敵で後を付けられていないかを確認しながら路地に入ったところで飛翔し、変装を解いている。基本的にはばれないと思うが、細心の注意を払っておかないといけない。
治療の経験を積んできたおかげか、最近は治療する速度が上がってきている。最初の時は全部終わるのに1日かかっていたんだが、同じような症状だとかなり早い。まだレベルは上がっていないが、そろそろレベルも上がるかもしれないなあ。
本当は瀕死の人を治療した方が経験を積めるんだがそんな人がそうそういるわけではない。まあ治療できるかわからないけどね。
ただ、怪我、骨折、内臓疾患、ウィルス性の病気などができるようになっているので、これだけできるようになれば応用すればだいたいの治療はなんとかなるかな?あとは症状の特定ができるかどうかだね。
せっかくの治癒魔法や回復魔法があるからもっと一般的になればいいんだが、治癒魔法が宗教と一緒になってしまったのが厳しいところだ。あくまで魔法の一つなんだけど、医学と併せて神への信仰が必要という風に理解されているからね。
まあ下手に神殿を刺激するとかなり怖いのでほどほどにしておくのが一番かな?
あとはエリアヒールみたいなことができるようになればいいんだが、症状が同じだったらできるのかね。これはなかなか試すことができない。
まあパーティーは二人なのでそこまで必要ではないけど、できるようになっているといざというときに助かるからね。特に回復は毒を受けたときには有効と思う。
その後冒険者の間でも「さすらいの治癒士」という噂を聞くようになった。「これが本当なら俺たちのパーティーに入ってくれねえかな?」とか言っている。隠密と変装の魔道具を使っておいて良かったよ。
ただクリスさんから同じ噂を聞いたときにはさすがにここまで広まるとまずいかもしれないと思い始めた。
そろそろ足を洗ったほうがいいかもね。もしまたする時は別の変装をしてやってみた方がいいかなあ。同じような志の人が増えていると認識してもらうのもありか。
サクラでは上階位の魔獣の狩りに行くとするとかなりの距離の遠征になるので、車の納入までは訓練に時間を費やすことにした。
スレインさん達に紹介してもらった道場で合いそうなところを選ぶことにしたんだが、どこも甲乙つけ難くて悩んでしまった。高階位クラス向けの道場の数も多いせいか、どこもマンツーマンの指導が可能であり、指導者のレベルも高い。
今回は結構大きなハルト道場というところにジェンと一緒に通うことになった。武器によって指導者も変えて対応してくれるのでより細かく習うことができそうだ。
1日一人1200ドールであるが、相場を考えると十分ではないかと思う。
訓練は3時間の個人レッスンと1時間の全体練習だ。他の生徒のレベルも結構高いので全体練習もいろいろなタイプの人と対戦できてかなり練習になる。
稽古が終わった後はスレインさん達やクリスさんと一緒のこともあるが、いろいろな店で食事を楽しんでいる。ちょっと高めのお店も含めて有名どころを回っている感じだ。ちょっと金遣いが荒いが、サクラ滞在の間だけは贅沢しようとジェンと話しして決めたことだ。
おかげでクリスさんともかなり打ち解けてきている感じだ。まあ対外的には別行動だし、あくまで蠍の尾パーティーとしての交流となっているので自分たちとの接点はそれほど知られていない。
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