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第一部 異世界ものに出てくる賢者
114. 異世界497日目 なぜか奴隷を見に行くことになる
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目の前では人が売買されている。日本にいたら普通は目にしない人のオークションである。実は奴隷オークションにやってきているのである。
ジョニーファン様と話していたときに、今回のこともあるので、パーティーメンバーを増やしてはどうかという話になったのである。なかなか自分たちにあうメンバーがいないと言うと、それなら奴隷を探してみてはどうかといわれたのである。
やはり奴隷はということで断ったんだが、ちょうど奴隷のオークションもあるから見てみるといいといわれたので、どんなものかと少し興味もあったのでせっかくだから行くことにしたのである。ジェンもせっかくだからと一緒に行くことにしたようだ。
人を売買するなんてと考える人もいるかもしれないが、労働力を前払いで購入すると考えたら会社で働くのと大きな差はないと思っている。
もちろん人権を無視した売買だったらちょっと考えるところだが、奴隷と言っても魔法で絶対服従というわけではないし、何でも強要できるわけではないみたいだしね。
彼の口利きがあってか、本当はかなり前からの申請が必要なのに、すぐに参加の許可が出たようだ。
オークションは国の奴隷商人がおすすめの奴隷を出してくるらしく、今回は全部で40人くらいの人が売買されるようだ。
出ている奴隷は基本的に借金のために奴隷に身を落とした人たちで、犯罪者などは対象となっていない。犯罪者奴隷は一般には売買されていないようだ。国の管理下で強制労働らしい。
奴隷の売買についても細かな取り決めがあるみたいで、貴族と一般民での取り扱いも異なっている。やはり貴族でも没落して奴隷となってしまうこともあるらしいが、貴族の場合は特に買い取り先が限定されてしまうようだ。
奴隷には顔に契約紋が彫られており、契約を満了しなければそれを取り除くことはできないようになっている。
ただ契約は命令には逆らえないというような絶対的な効果があるわけではない。やはりあまり他の人の精神とかに影響できるようにはなっていないようだ。
さすがに購入者を傷つけるという行為など、ある程度は制約がかけられているようだけどね。ちなみに奴隷が人を殺した場合は正当防衛が認められた場合以外は即刻死刑となってしまう。
奴隷制のない国でも他の国で購入した証明があれば問題が無いらしい。ただあまり表だった場所での使用はしないらしく、内向きの仕事をしていることが多いようだ。
自分たちのように冒険者のメンバーとして雇われることもあるらしく、借金がなくなった後もメンバーとして一緒に活動を続ける人もいるみたい。
ちなみにこのあたりで奴隷制がないのはヤーマン国だけだ。
奴隷に対する管理基準もあり、最低限の生活の保障、賃金の保障、合意のない性的行為の禁止などいろいろと決められているようだ。とはいえ、どこまで守られているかは不明というのが実情らしい。
ただ契約の更新は毎年しなければならないため、買い取りの状況などにおかしなところがあれば調査が入るらしい。
いちおう国直営の奴隷承認のお店なので変なことはないはずだと信じたい。確かにパーティーの盾役がいるといいんだけど、秘密なども考えるとねえ。
戦闘ができるメンバーはやはり男の人が多いらしい。ただジェンのことを考えると男という選択肢はないよなあ。しかし女性というのもまた問題が出そうだ。まあよっぽどでなければ買うと言うことはないだろう。
オークションの前に下見が行われるんだが、紹介のスペースはブースで仕切られていてそれぞれの奴隷が紹介されている。購入にやってきているのは全部で300人くらいか?やはり金持ちそうな人が多いが、貴族と言うよりは商人という感じの人が多い。
分類としては武闘系、家事系、技能系と大きく分かれている。どりあえず武闘系のブースからざっくりと見ていくとやはりがっちりとした感じの人たちが多い。年齢は20~30歳という感じか?
家事系は一人だけ男性だったが、他はすべて女性だった。料理スキルなどできることが書かれている感じだ。
技術系は男女同じくらいで付与魔法などの技術スキルが書かれている。
奴隷に落ちると言うことはそこまでスキルが無いのかと思ったが、会社の倒産や他の借金の問題で返せなくなっての奴隷落ちの方が多く、スキルも結構高い人が多いらしい。
一応手を見せてくれと言って触ることで鑑定してみると、大体がレベル2~3くらいで4の人は少ないという感じだ。5の人はさすがにいない。
『さすがに飛び抜けてレベルの高い人はいないね。まあスキルのレベルがわからないというのもあるけど。』
『もともと借金を返せない人だから、そこまで能力の高い人がそうそういるようには思えないわね。』
『よくある話では「なぜこんな人が出品されているんだ?」とかなるんだけど、それは無いね。』
『もしかしてなにかよくある展開を期待していたの?いやらし~~~!!』
『いやいや、ジェンがいるだけで正直じゅう・・・いや、その、そうそう、ジェンと二人でも十分戦えるから特に期待しているわけじゃないよ。』
『ふ~~ん。』
『ほんとだって!』
『だけど、やっぱり奴隷にしろ、なんにしろ、パーティーを増やすのはリスクが多いわね。』
『だよねえ。盾役はほしいけど、やはり難しそうだねえ。』
実際のところ盾役になりそうな奴隷の候補はいた。男性が二人と女性が一人だ。ただ魔法で絶対的な縛りができないことを考えるとやっぱり厳しいと考えざるを得ない。
『やっぱり魔獣の使役とかできればいいんだけど、それでも盾役となると厳しいよね。』
『移動とかでも私たちと同じように移動できるかと考えるとそれも難しいと思うのよね。』
このあとせっかく来たのでオークションまで参加していく。オークションは入札形式となっており、安い人で80万ドールくらい、高い人で220万ドールという感じで落札されていた。
この落札額はあくまで購入者の購入金額であり、奴隷となった人の借金とは別扱いだ。このため落札額が大きな人はそれだけ効果が期待されると言うことなのだろう。
落札額の1割は借金の返済に回されるらしい。また、奴隷の最低賃金は年間5万ドールだが、購入金額で上乗せされるようだ。そのあたりの金額を考えて購入金額が決まってくるようだ。普通は買い戻しに10年ほどはかかる感じらしい。
オークションの方が最初に支払われる額が大きくなり、借金の返済額が少なくなることが多いため、奴隷の人たちもできればこのようなオークションに出たいと思うようだ。
ミルファーさんとスイートさんもあのまま働けなければ奴隷と言うことになっていたかもしれないことを考えると、人生どう転ぶかわからないよなあ。
とりあえず貴重な体験ができたと考えておこう。なかなかこういう機会もないだろうしね。
ジョニーファン様と話していたときに、今回のこともあるので、パーティーメンバーを増やしてはどうかという話になったのである。なかなか自分たちにあうメンバーがいないと言うと、それなら奴隷を探してみてはどうかといわれたのである。
やはり奴隷はということで断ったんだが、ちょうど奴隷のオークションもあるから見てみるといいといわれたので、どんなものかと少し興味もあったのでせっかくだから行くことにしたのである。ジェンもせっかくだからと一緒に行くことにしたようだ。
人を売買するなんてと考える人もいるかもしれないが、労働力を前払いで購入すると考えたら会社で働くのと大きな差はないと思っている。
もちろん人権を無視した売買だったらちょっと考えるところだが、奴隷と言っても魔法で絶対服従というわけではないし、何でも強要できるわけではないみたいだしね。
彼の口利きがあってか、本当はかなり前からの申請が必要なのに、すぐに参加の許可が出たようだ。
オークションは国の奴隷商人がおすすめの奴隷を出してくるらしく、今回は全部で40人くらいの人が売買されるようだ。
出ている奴隷は基本的に借金のために奴隷に身を落とした人たちで、犯罪者などは対象となっていない。犯罪者奴隷は一般には売買されていないようだ。国の管理下で強制労働らしい。
奴隷の売買についても細かな取り決めがあるみたいで、貴族と一般民での取り扱いも異なっている。やはり貴族でも没落して奴隷となってしまうこともあるらしいが、貴族の場合は特に買い取り先が限定されてしまうようだ。
奴隷には顔に契約紋が彫られており、契約を満了しなければそれを取り除くことはできないようになっている。
ただ契約は命令には逆らえないというような絶対的な効果があるわけではない。やはりあまり他の人の精神とかに影響できるようにはなっていないようだ。
さすがに購入者を傷つけるという行為など、ある程度は制約がかけられているようだけどね。ちなみに奴隷が人を殺した場合は正当防衛が認められた場合以外は即刻死刑となってしまう。
奴隷制のない国でも他の国で購入した証明があれば問題が無いらしい。ただあまり表だった場所での使用はしないらしく、内向きの仕事をしていることが多いようだ。
自分たちのように冒険者のメンバーとして雇われることもあるらしく、借金がなくなった後もメンバーとして一緒に活動を続ける人もいるみたい。
ちなみにこのあたりで奴隷制がないのはヤーマン国だけだ。
奴隷に対する管理基準もあり、最低限の生活の保障、賃金の保障、合意のない性的行為の禁止などいろいろと決められているようだ。とはいえ、どこまで守られているかは不明というのが実情らしい。
ただ契約の更新は毎年しなければならないため、買い取りの状況などにおかしなところがあれば調査が入るらしい。
いちおう国直営の奴隷承認のお店なので変なことはないはずだと信じたい。確かにパーティーの盾役がいるといいんだけど、秘密なども考えるとねえ。
戦闘ができるメンバーはやはり男の人が多いらしい。ただジェンのことを考えると男という選択肢はないよなあ。しかし女性というのもまた問題が出そうだ。まあよっぽどでなければ買うと言うことはないだろう。
オークションの前に下見が行われるんだが、紹介のスペースはブースで仕切られていてそれぞれの奴隷が紹介されている。購入にやってきているのは全部で300人くらいか?やはり金持ちそうな人が多いが、貴族と言うよりは商人という感じの人が多い。
分類としては武闘系、家事系、技能系と大きく分かれている。どりあえず武闘系のブースからざっくりと見ていくとやはりがっちりとした感じの人たちが多い。年齢は20~30歳という感じか?
家事系は一人だけ男性だったが、他はすべて女性だった。料理スキルなどできることが書かれている感じだ。
技術系は男女同じくらいで付与魔法などの技術スキルが書かれている。
奴隷に落ちると言うことはそこまでスキルが無いのかと思ったが、会社の倒産や他の借金の問題で返せなくなっての奴隷落ちの方が多く、スキルも結構高い人が多いらしい。
一応手を見せてくれと言って触ることで鑑定してみると、大体がレベル2~3くらいで4の人は少ないという感じだ。5の人はさすがにいない。
『さすがに飛び抜けてレベルの高い人はいないね。まあスキルのレベルがわからないというのもあるけど。』
『もともと借金を返せない人だから、そこまで能力の高い人がそうそういるようには思えないわね。』
『よくある話では「なぜこんな人が出品されているんだ?」とかなるんだけど、それは無いね。』
『もしかしてなにかよくある展開を期待していたの?いやらし~~~!!』
『いやいや、ジェンがいるだけで正直じゅう・・・いや、その、そうそう、ジェンと二人でも十分戦えるから特に期待しているわけじゃないよ。』
『ふ~~ん。』
『ほんとだって!』
『だけど、やっぱり奴隷にしろ、なんにしろ、パーティーを増やすのはリスクが多いわね。』
『だよねえ。盾役はほしいけど、やはり難しそうだねえ。』
実際のところ盾役になりそうな奴隷の候補はいた。男性が二人と女性が一人だ。ただ魔法で絶対的な縛りができないことを考えるとやっぱり厳しいと考えざるを得ない。
『やっぱり魔獣の使役とかできればいいんだけど、それでも盾役となると厳しいよね。』
『移動とかでも私たちと同じように移動できるかと考えるとそれも難しいと思うのよね。』
このあとせっかく来たのでオークションまで参加していく。オークションは入札形式となっており、安い人で80万ドールくらい、高い人で220万ドールという感じで落札されていた。
この落札額はあくまで購入者の購入金額であり、奴隷となった人の借金とは別扱いだ。このため落札額が大きな人はそれだけ効果が期待されると言うことなのだろう。
落札額の1割は借金の返済に回されるらしい。また、奴隷の最低賃金は年間5万ドールだが、購入金額で上乗せされるようだ。そのあたりの金額を考えて購入金額が決まってくるようだ。普通は買い戻しに10年ほどはかかる感じらしい。
オークションの方が最初に支払われる額が大きくなり、借金の返済額が少なくなることが多いため、奴隷の人たちもできればこのようなオークションに出たいと思うようだ。
ミルファーさんとスイートさんもあのまま働けなければ奴隷と言うことになっていたかもしれないことを考えると、人生どう転ぶかわからないよなあ。
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